ジオン公国転生記
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第33話 宇宙戦艦ヤマト2199編
ガミラス冥王星前線基地ではジオン公国機動船団に送り込んだ艦隊を、全滅させられたシュルツ達が再度艦隊を送り込もうとしていた。
ガンツ「前回は流石に規模が少な過ぎました」
ヤレトラー「今度はデストリア級重巡洋艦3隻、ケルカピア級高速巡洋艦2隻、クリピテラ級駆逐艦5隻、ポルメリア級航宙母艦3隻。あの程度の敵には過剰戦力です、大丈夫です」
シュルツ「流石に2度は失敗出来んからな」
こうしてガミラスの2度目のジオン公国機動船団殲滅作戦は開始された。
前回同様にガミラス艦隊接近はフォールドレーダーでキャッチされ情報はギレンに届いていた。
ギレン「ガミラス艦隊が又やって来る」
ドズル「規模は?」
ギレン「艦種まで分からんが、13隻だそうだ。ユーリ例の配備はどうなっている?」
ユーリ「急いでいるけどMSだけ後のリアル系は出撃差し止め。スーパーロボット達は自前の装甲で何とかなるでしょう」
ギレン「今回は誰が出る」
ドズル「兄貴! 俺に行かせてくれ」
ギレン「良かろう。好きにすればいい」
俺が改造工場の進展具合を確認してる間にドズル兄は消えていた。
ユーリ「あれっドズル兄は?」
ギレン「迎撃に出した」
ユーリ「ドズル兄早速あれ使う気か」
ギレン「何を渡した?」
ユーリ「ビグ・ザムⅡ!」
迎撃配置についたドズルは部下であり親友でもある、白狼事シン・マツナガに乗機について意見されていた。
マツナガ「ドズル様、それはちょっと縁起が悪いですよ」
ドズル「がははは。そう言うなユーリに作らせた『ビグ・ザムⅡ』なんだから」
マツナガ「死なないでくださいよ」
ドズル「死にはせん。ミネバとゼナの為にも」
その時索敵員からガミラス艦がワープアウトしたと連絡が入った。
マツナガ「ドズル様。来たようです」
ドズル「迎え撃て!」
今回は最初からガミラスは艦隊でデストリア級重巡洋艦を先頭に2列縦列で突っ込んで来た。
ドズル「全軍まだ前に出るなよ。このビグ・ザムⅡの恐ろしさ味合わせてやる!」
ドズルはそう言うとビグ・ザムⅡを敵艦に向けた。
ドズル「食らえ! 光子力ビーム2連装砲」
本来メガ粒子砲が付いていた所に、2連装で巨大な光子力ビーム砲が付いていた。
そこから凄まじい光子力ビームが放たれガミラス艦隊に迫った。
ガミラス艦隊は躱そうとしたが時すでに遅く、光の中へ消えてしまった。
残ったのは艦載機を発進中だった、ポルメリア級航宙母艦3隻だけだった。
ドズル「舐めるなよ。ガミラス」
ジオン兵「隊長。恰好付けてるとこ悪いんですが、俺達の分残してくださいよ」
ジオン兵「新装備の報告書ドズル様が出してくださいよ」
ドズル「すまん、すまん。流石に俺もこれ程とは思わなんだ。蚊トンボが来るあれで我慢しろ」
ドズル軍はメランカに八つ当たりし始めた。
その中を白い高機動型ゲルググが、抜け出してポルメリア級航宙母艦3隻に向った。
そして光子力ビームライフルを構えると3連射して戻ってビグ・ザムⅡ横に並んだ。
メランカをすべて叩き落したドズル軍はポルメリア級航宙母艦3隻に向おうとしたがいなかった。
ジオン兵「あれガミラスの母艦は」
ジオン兵「逃げたのか!」
ジオン兵「違うよ。うちの副隊長!光子力ビームライフルを3発、それで消滅はい終わり」
ジオン兵「もう。うちは2人が良いとこ取りするから」
マツナガ「知らんな」
ドズル「次はやらせてやる。我慢しろ」
ガミラス艦隊たった2人に敗北又も全滅した。
ただ光子力装備のレポートを2人のみが書く事になったのは自業自得であった。
ギレンの執務室では
ユーリ「うーわー。ビグ・ザムⅡ想定してたより威力が強かったな、なんで?」
キシリア「でもあの大きさで接近されたらどうするのです」
ユーリ「あの大きさは伊達じゃあ無い。各部に拡散式光子力ビームが配置されてて死角無しだよ」
キシリア「ユーリ。それは分かりました。別の話です、お前いつ『ブラッディ』を作り直した。それに格納庫にも無い何処に隠しているのです」
ユーリ「隠していないよ。いつも一緒にいるよ」
ギレン「キシリア、信じられんが事実だ。あれは魂だけの存在になりユーリのペンダントにいる」
キシリア「でも私は実際に助けられました」
ユーリ「仕方ない。『ブラッディ』小鳥バージョン出てこい」
俺のペンダントが小さく輝き中から小鳥サイズの『ブラッディ』が出て来てテーブルに着陸した。
ユーリ「ねっ本当でしょ。触ってみて」
キシリアは恐る恐る手を出し触ってみた、確かに金属の感触が手に伝わって来た。
キシリア「まだ信じれないが手に感触がある。『ブラッディ』この前はありがとう」
『ブラッディ』は答えるかのようにエンジンを軽く吹かすと又輝きとなって俺のペンダントに戻って行った。
ギレン「俺も最初は驚いたよ」
キシリア「・・・・・驚きました。それはそうとユーリお前血は大丈夫なのですか?」
ユーリ「へっ???」
キシリア「『ブラッドシステム』と言えば分かりますね」
俺はギレン兄を見たが首を横に振っていた。
キシリア「そうですか。兄上も知っている、いえ輸血用の血液がありましたね。では兄上も使っているのですね」
ギレン「キシリア。これは私とユーリしか知らない筈、誰に聞いた答えろ!」
キシリア「『ブラッディ』に聞きました。それに体験もしました」
ユーリ「こら! 教えちゃダメだろうが」
その時、執務室の扉が開きハマーン姉が姿を見せた。
ハマーン「フーン2人だけの秘密か。だが知った以上積んでもらうぞ、私のキュベレイにも」
ユーリ「ハーマン姉! いつの間に。ダメ危険なシステムですので、絶対お断りします」
ギレン「ドズルやサスロならまだしも、お前達では本当に危険すぎる」
サスロ「ほほう! 俺とドズルは良いんだな、兄者」
サスロ兄にまで聞かれてた。
ユーリ「ギレン兄のおしゃべり!」
ギレン「『ブラッディ』がしゃべったからだろうが。飼い主の責任だろう」
ドズル「帰って来てみれば、俺だけのけ者か。俺もいいんだよな兄貴」
俺もう知らない?知らないそう言えば『ブラッドシステム』はギレン兄しか知らない、うん。
ユーリ「正直に言います。俺は最初からあったシステムなので構造を知りません。ギレン兄は自分で解析したので輸血システムまで作りました。だからギレン兄に聞いてください。では、さらば!」
ギレン「ユーリ! お前人を売ったな」
ギレン兄はその後、兄弟全員に『ブラッドシステム』を取り付ける約束をさせられたらしい。
でもね、俺本当に知らないものギレン兄がんばれと心で応援し俺は逃亡した。
その日ユーリ専用発着場で夜中の12時を回ろうかと言う時間に整備工場で1部灯りが付いていた。
誰かが何かしている音が響いていた、その音に当直していた整備士長が気付き出て来た。
整備士長「誰だ! こんな時間に何をしてやがる。出てこい」
整備士長が灯りを点けるとそこには、オーブで自爆し海底に沈んだ筈の『ブラッディ』がいた。
整備士長「てめえ本当に化けて出やがったな。ユーリ様には2度と近づけさせねえ!」
だが整備士長がいくら触ろうとしてもすり抜けるのだ。
整備士長「マジで化け物になってきやがった」
ユーリ「そうなんだ。俺に取り付いて離れないんだ」
整備士長「ユーリ様!」
そうそこには俺が立っていた。
ユーリ「あっはははは。ごめん、ごめん整備士長」
整備士長「ユーリ様。驚かさないでくださいって、それよりこいつはどうなっているんです。幽霊みたいに触れないし、ユーリ様ペンダントでからかってます?」
ユーリ「そんな事しないし、触れるよ」
整備士長「あれっ本当だ触れる。!!まさか2号機を作っておいでじゃ無いでしょうね。それなら全力で阻止しますから」
ユーリ「よく見て、本当の『ブラッディ』だよ。2号機何て作らないよ」
整備士長「でもさっきは確かに触れなかったし、でも確かにこいつは『ブラッディ』だ」
ユーリ「こいつはね、俺の魂と同化したんだ。だから俺が許可しない限り触れないんだ」
整備士長は本当に驚いていた。
整備士長「まあ、分かりたく無いですけど、分かりました。でもこんな時間に何をなさってるんで?」
ユーリ「整備と・・・・・・」
整備士長「整備は分かりましたが、その後が聞こえなかったんですが」
ユーリ「整備とパワ・・・・」
整備士長「すいません整備は分かりました。後のをもう1度言ってもらえませんか、凄く嫌な予感がするんで」
ユーリ「パワーアップ!!」
言った直後俺は整備士長に殴り飛ばされた。
整備士長「ユーリ様。手を出した罰は後でいくらでも受けますが、流石に今の件はギレン様に報告して止めさせていただきます。ユーリ様のお命には代えられません」
ユーリ「いてててっ。流石に効くな、整備士長のパンチはでも無駄だよ。ギレン兄には許可を貰ってるからね」
整備士長「何でそんな無茶をする必要が」
ユーリ「あるんだよ。今度のいやこれからの敵に流石の『ブラッディ』も、今のままじゃあ限界なんだよ。それでパワーアップが必要になって今やっているブラックホールエンジンを光子力エンジンと積み替える作業を『ブラッディ』にもするんだ」
整備士長「光子力エンジン! そんな物積んだら化け物以上の怪物になっちまいやす。それだけはダメだ、命に代えても阻止します」
ユーリ「俺はね我儘なんだ。仲間が傷つくのが嫌、死んだりするのはもっと嫌。だったらどうする? 自分が守ればいい、自分が代わりに傷つけばいい。だからねそれを実行できるマシンが欲しい、実行できる力が欲しい。これを言うと怒られるんだけどね、俺って本来のジオンには存在しないんだ。イレギュラーな存在なんだよね、でもねギレン兄達は兄弟だイレギュラーでは無いって言うんだよ。だからね誰1人たりとも殺させはしない、死なせはしない。例え俺がボロボロになろうとも、みんなを守る。その声に応えてくれたのが『ブラッディ』なんだ、その『ブラッディ』が限界って言ってるんだ。だから今度は俺が応えてあげないといけないんだ。だからね、そこを退いてくれないか」
俺は再び作業を始めた。
整備士長は泣いていた悲しくて泣いているのではない。
覚悟を決めた男の作業を手伝う勇気が無い臆病な自分に対して悔し涙を流していたのだ。
明け方載せ換え作業は終了した。
ユーリが乗っていないにも関わらず、『ブラッディ』のエンジンに火が入った。
そして誰も乗っていない『ブラッディ』が動き始め、空に飛び出した。
調子を見る様に自在に飛び回り、満足したのか空に円を描くと降りて来た。
そして突然輝く光になると、ユーリのペンダントに入って行った。
ユーリ「整備士長睡眠の邪魔をしてごめん。じゃあね」
俺は満足して帰って行った。
整備士長はギレン総帥に連絡を入れた。
ギレン総帥は起きていて、あった事の一部始終を話した。
ギレン「そうか、すまなかった」
ギレンはそれだけ答えて連絡を切った。
後書き
ブラッドシステムについて(作者のオリジナルシステムです。他にあったらごめんなさい)
操縦者と機体とをつなぐシステムで媒介に操縦者からの血が必要になります。
ただしこれをギレンは解析しましたがユーリのシステムの劣化版です。(条件揃って無いので)
ネタバレになるので書きませんがギレンのブラッドシステムでは光の鳥と言った事は出来ません。
性能が5割増し程度になるだけです。真のブラッドシステムは魂と魂とをつながないと発動しません。
七色星団で書いています。
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