ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
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追憶の惨劇と契り篇
53.激戦外
前書き
更新が約4ヶ月ほどしていなくて申し訳ありませんでした。
振動が大気を伝わって柚木の身体へと襲いかかってくる。まるで空気そのものが暴れているようだ。
とてつもない魔力同士がぶつかり合っている場所まではまだ一キロ近くは離れているはずだ。そのはずなのにまるで目の前でぶつかり合っているかのように感じる。
体の震えが止まらない。ここで歩みを止めれば足が竦んで動かなくなってしまいそうだ。
それでも行かなければ、彩斗があの場所にいないということを確かめなければならない。
もし仮に彼がこの祭典に参加しているならば“神意の暁”の誰かと戦っているに違いない。
そんなことを再びすれば確実に彩斗は殺される。
海原が暴走した時だって運良く生き残ることが出来たとした言いようがない。しかし、今回もそんな運良く生き残ることができるわけもない。
あの時のことを思い出す。彩斗が持っていた銀の刀。あれがなんなのかはわからなかったが、魔力の塊である眷獣を切り裂き消滅させるだけの力を宿し刃。
その気配が異質な魔力がぶつかり合っているあの場所で感じる。それに彩斗がいるという保証はどこにもない。それでもどれだけの言葉を並べて否定しても足は止まろうとはしなかった。
「……彩斗」
息が切れてくる。足の動きが鈍くなる。心臓が激しく脈打つ。身体中が悲鳴を上げだしている。
それでも柚木は異質な魔力がぶつかり合う戦場へと足を運んでいく。
二人の息の切れた呼吸が爆音響く街の中へと吐き出されてはすぐに大気に溶けていく。
足は千切れそうなくらい痛い。身体中に足りない酸素が補おうと呼吸はさらに荒々しくなっていく。
それでも足を止めるわけにはいかない。一刻も早くこの場から逃げて母親を探さなければいけない。
「だ……大丈夫、か……」
「う……うん、ボクは平気だ、よ……」
彼女の口からこぼれた言葉が嘘だということはすぐに理解することはできた。しかし彩斗にはどうしてやることもできない。
それだけ彩斗は無力な存在なのだ。
勝手に祭典に首を突っ込んで、奇跡的に三人の吸血鬼を止めることができたからと図に乗っていた。結局、全部誰かに助けられてながら運よく倒すことができただけだというのにそれを自分で倒したなどの思い込んだ結果がこれだ。
誰かを守ろうとして結局自分が守られて周りの迷惑をかけているだけの愚か者じゃないかよ。
考えれば考えるほどに自分がどれだけ無力で愚かで自分勝手だったかが見えてくる。
今はそんなことよりもとにかく早く美鈴を見つけ出すことだ。
あの金髪の吸血鬼は本格的にまずい。人間である彩斗でも彼の危険度は一瞬でわかった。
普通に考えればあれだけの人数の“神意の暁”がいれば、いくら手負いの状態だとしても一人に負けることなんてありえない。しかし、なぜかはわからないが金髪の吸血鬼ならばどれだけ束になろうともいとも容易くそんな状況でさえもひっくり返してしまいそうな気がする。
「ね、ねえ……今聞くことじゃないかもしれないんだけど……」
少女は重々しく口を開いた。
彩斗はわずかに歩行速度を落として無言で頷いた。
「さっきのことなんだけど……なんで君は“夢幻龍”を使うことができるの?」
自分が思っていた質問とは違って動揺する。
そもそも質問の意味がわからない。
“夢幻龍”は多分、彼女が使っていた刀の名前であろう。しかし、それを使うことができるとはどういうことだ。
「どうしてと言われても……」
あの刀を使用しているときはなんて目の前のものをどうにかするという曖昧なイメージだけだ。それが結果的に落雷や凍結現象を引き起こしている。
意識してやってはいるが意図してやっているというわけではないのだからだ。
解答を探そうと頭を巡らせるが答えが出る気配はまるでない。
二人の間に沈黙が訪れる。少し遠くの方では、激しい爆音がしている。
「ねぇ、あそこに誰かいるよ」
少女が指差す方向へと目を凝らす。
茶色の腰にかかるくらいの長い髪。白いチュニックとロングスカートはかなり汚れている。
見覚えのある姿に彩斗は闇夜を睨みつける。
「……母さん」
ついに見つけた。緒河美鈴。彩斗の母親であり、“神意の暁”の力を継ぎし者の一人。
安堵感か一気に力が抜けそうになる。
すると美鈴もこちらの存在に気付いたようだ。彩斗たちは重い足を必死で動かしながら彼女の元へと向かっていく。
「……彩斗くん、やっぱり来てたのね」
呆れたようにも、悲しむようにも、喜んでいるようにも見える表情で美鈴は微笑む。
彼女は彩斗の腕の中でぐったりしている白衣の女性を見て全てを察したようだった。
「まだ息はあるみたいね。でも、京子がやられたってことはかなりまずい状況ね」
白衣の女性の脈を確かめながら異様なまでに冷静に美鈴は語る。その冷静さには狂気すら感じられるほどだった。
そのことを口に出そうとしたが今は関係がないので寸前で飲み込んだ。
「……なんでそんな冷静でいられるんですか」
彩斗が飲み込んだ言葉を代わりに口にしたのは後ろにいる少女だった。
「こうなるってこと私たちは理解した上でこの祭典に望んでるの」
「それでも……仲間がこんなにボロボロになってるのに……」
「私たちはただ協力関係にあるだけ……仲間だなんて誰も思ってないわよ。もちろん柚木ちゃんもね」
その言葉に我慢できなくなった少女は手に持っていた“夢幻龍”を美鈴へと向けた。
「ねぇ、こんな人に助けを求めるなんて間違いだよ。もう少し行けば、ボクの仲間がいるからそっちに行こうよ」
少女は彩斗の背中を軽く押す。
「それなら京子は置いていきなさい。獅子王機関じゃ京子を助けることはできないわ」
「そんなのわからないじゃ……」
「あなたたちが今まで見てきた光景をみればわかるはずよ」
少女の言葉を遮って美鈴が強い口調で言い返す。
その言葉に何も言い返すことができない。
圧倒的な力を持った“神意の暁”を前に彩斗たちができたことが少なすぎた。
先ほどの赤髪の吸血鬼を倒すことができたのだってどうやったのか自分でもわからない。あの時は、まるで自分が自分ではなくなってしまったのようだったから。
頭の中がグチャグチャになっていく。考えがまとまらない。
すると腕の中にいた京子を強引に美鈴が奪い取る。
凄まじい力で抵抗することもできなかった。
「早く安全なところに避難すること。わかった、彩斗くん」
美鈴はこちらの反応を待つことなく京子もろとも体が霧へと変わっていき、一瞬のうちに姿を消してしまった。
何もできない。何も言い返せない。
無力な自分に嫌気がさしてくる。
ここで安全なところへ避難すれば彩斗は助かるだろう。もちろん少女もだ。
金髪の吸血鬼の目的は“神意の暁”の力を手に入れることなのだから。
もはや関係ないと言ってしまえばそれまでだった。
多分、“神意の暁”の誰に聞いてもお前は関係がないのだと言われそうだ。
(それでも……それでも……俺は)
「……バカなことだってことはわかってる。無茶だってことも、俺にできることなんてないことだってわかってる……それでも……」
「助けに行くんでしょ?」
少女は呆れながらも優しく微笑みかける。
「だったらボクも行くよ。君一人だけじゃ心配だしね。それに君が頼りにしてるのってこれでしょ?」
銀色の刃を地面に二、三回当てる。乾いた音が空気を振動させる。
「ま、まぁ、そうだけどこっちでもいけないことはねぇだろ」
彩斗が握っていたもう一本の銀の刀を突き出す。
「それも唯里から奪った物じゃんか」
今度は完全に呆れたという顔でこちらを見てくる。
「それじゃあ、行こっか……えーっと……」
「そういやまだ名乗ってなかったっけか? 俺は緒河彩斗」
「彩斗君か……ボクは逢崎友妃。友妃でいいよ」
友妃が手を差し出す。
その手を彩斗はしっかりと握り返した。
「この巫山戯た祭典をぶっ壊すぞ、友妃!」
「うん! 行こ、彩斗君!」
銀色の粒子に霧散した身体が一つの個体へとゆっくりと集合していき、美鈴の身体を形成していく。
明かりの消えたマンションの屋上。そこから見える景色は美鈴が知っている街並みとは違った。
崩壊する建物。燃え盛る大地。そこにあったのは絶望だけだった。
「本当にあの子ったら人の言うことを聞かないんだから」
美鈴の視線の先には、この戦いの本当の意味も知らない少年少女がいた。
「誰かさんに……そっくりね……」
今にも消えそうな弱々しい声が美鈴の腕の中から聞こえた。
「血は争えないってことなのかしらね」
呆れた口調で美鈴はため息をこぼした。
それでも、と美鈴は言葉を続ける。
「彩斗くんにはこれ以上私たちの問題に関わらせるわけにはいけないのよ」
瞳が緋色をまとう。それとともに少年少女がいた空間が大量の泡へと包まれていく。
美鈴が従える“神意の暁”の能力の幻惑。
「しばらくその中でじっとしててね」
あの世界にいる限り、彩斗はこちらの世界に手出しはできない。その逆も然りだ。所有者である美鈴が解除するもしくは眷獣が消滅しない限りは永遠に続く夢の牢獄。
「それじゃあ、そろそろ向かうわね、京子」
「……ええ、あとは任せた、わよ……美鈴」
ぐったりとしている京子は胸ポケットから銀色の小さな刃を取り出した。
しっかりとそれを握りしめる。京子を地面へと下ろすと美鈴は再び霧へと変わり、戦場へと向かうのだった。
「はぁ……はぁ……」
途切れ途切れの荒い呼吸。
いくら吸血鬼といえども一キロを全力疾走で走り続ければ息など持つわけもない。肉体は普通の人間とほとんど大差ないのだから。
それでも柚木は足を止められない。この立ち止まっている間にも彩斗が無茶をしているかもしれない。
「彩斗……彩斗……」
何度も彼の名を呼ぶ。
あの場所にいないことを信じて一歩、また一歩と進んでいく。
先程までとは比べものにならない大気の振動が柚木へと容赦なく襲いかかってくる。
もう近くだ。
震える足に鞭いれる。
戦わなくてもいい。彩斗がいないことを確認して他のみんなが戦っているなら加勢するか一緒に逃げればいい。
すると柚木のちょうど真横の建物が轟音を立てて崩れ去る。
激しい砂煙と瓦礫を巻き上げて崩壊していく中に見えたのは、二つの大牙を持った猪だった。
それは見間違えることのない“神意の暁”の八番目、アレイストが従える眷獣だ。
「うそ…………」
驚愕のあまり声の出せない柚木がようやく口にできたのはそんな二文字だった。
大牙の猪の巨体が建物から地面に落下するとともに元の魔力へと還っていく。
こんなことができるのなんて同種でなければありえない。
「また援軍かァ? 何人来ても同じ結果だってェのに」
この場には決して似つかわしくない声がした。
鼓動が早くなる。息が苦しくなっていく。
恐る恐る声のした方へと首を動かしていく。
まるで油切れで軋む人形のようにゆっくりと振り返る。
倒壊した建物の上に立膝をついて座る人影。雲間から差し込む月明かりがその姿を照らし出す。月明かりが反射して輝く金色の髪。口元に浮かべる不敵な笑み。そして闇夜でさえ禍々しい光を放つ真紅の二つの瞳。
身体中に走る悪寒。一層震えだす足。
柚木の本能的な部分が告げている。
この金髪の吸血鬼が柚木たちが止めなければいけない相手だということが……
しかしそんな考えとは反対に身体はピクリとも動こうとしない。
「どいつもこいつも骨がなくてよォ。少しは俺を楽しませてくれるんだろうなァ?」
金髪の吸血鬼がわずかに下へと視線を向ける。
つられて柚木もそちらを見た。
今までの戦闘で瓦礫とかし燃え盛る建物。地面は形すら保つことができないほどに隆起、陥没してしまっている。
そこに横たわるのは三人。大柄の男性とツンツン頭の青年、赤い髪の青年が倒れて動こうとしない。
「アレイストさん……海原さん……」
「なんだ知り合いだったのかよォ? そいつらならもう手遅れだ」
「うそ……でしょ……」
そんなことがあるわけがない。ありえていいわけがない。
二人の“神意の暁”を相手にして勝てるわけがない。それにあの赤髪の青年も多分、“神意の暁”の一人であろう。確かに眷獣の強さにはある程度の実力差はある。相性だってある。
しかしそれを含めたとしても八番目の眷獣、“狩人の二牙”と四番目の眷獣、“海王の聖馬”を相手にして倒すなんてありえない。
そんな規格外の化け物の眷獣がいていいわけがない。
───逃げなくては。
一人で勝てるような相手ではない。
もしかしたら全員が万全の状態で束になっても勝てるかどうかすらわからなくなってきた。
「なんだァ。来ェならこっちから行かせてもらうぞ」
不敵な笑みを浮かべて金髪の吸血鬼は指の骨を鳴らす。すると倒壊した建物の陰から何かが這い出てくる。
まるで二つの宝石が埋め込まれたような綺麗な瞳。風になびく無数の長い髪。体長三メートルを超える長身の女性だ。
一瞬、人かとも思ったがその考えは否定される。風で髪がなびいているのではない。髪の毛が蠢いている。それもその一本一本に赤い二つの瞳がある。蛇だ。
髪の毛が蛇の怪物。メデューサという名前が脳裏によぎる。見たもの全てを石化させる神話上の化け物。
あれがアレイストと海原、赤髪の青年を倒したのだと直感的に理解する。
女性型の眷獣は突如として甲高い奇声をあげる。思わず耳を塞ぎこむ。
すると女性型の眷獣の後方の空間が陽炎のように揺らぎ出す。次の瞬間、揺らめいた空間に亀裂が走る。
亀裂は徐々に広がり割れ目へと変化していく。
空間制御の眷獣。そう思った時、割れ目から黒い塊が溢れてくる。
いや、黒い塊は蠢きながらその大きさを広げていく。
柚木は不意にその正体に気づいて体中に悪寒が走る。
その正体は無数の蛇だ。何十、何百、いや、何千という蛇の群れが空間の割れ目から溢れて続けている。
あれが全て女性型の眷獣の能力なのだろう。しかしただの蛇だけで“神意の暁”の吸血鬼たちがここまで追いやられるわけがない。
金髪の吸血鬼は指の骨を鳴らす。その音を合図に無数の蛇たちがこちらに向かって襲いかかってくる。
あの蛇の攻撃を一体でも受けてはならないと吸血鬼の直感が告げる。いや、生物的な生命の危機に直面した時の感覚。しかし吸血鬼が死ぬことはない。ましてや伝説の吸血鬼“神意の暁”の血脈が流れる者の再生能力は世界最強の吸血鬼たちである真祖にも匹敵する。
だが、あの攻撃を受けてはならない。そうすれば確実に柚木は死を迎える。
「光臨して、アテーネ───ッ!?」
神々しい黄金の翼を持つ梟が柚木を守るように翼を覆う。
まるで氷でも落下してきているかのような激しい音とともに梟は苦痛な声をあげる。
「ごめんね、アテーネ」
“真実を語る梟”の翼がある限り蛇たちの攻撃を受けることはないはずだ。
まだ女性型の眷獣の能力はわからない。それでもあれが“神意の暁”の眷獣である以上は《真祖殺し》の力が宿っているのは確かだ。
どちらにせよ柚木も永遠に“真実を語る梟”を維持できるわけではない。しかし同時にそれは相手も一緒だ。どちらかの眷獣が魔力切れで消滅するまでの勝負だ。
それに金髪の吸血鬼は先ほどまでアレイストと海原と戦っていたことで魔力は確実に少なくなっている。ならばこちらに少しでも分があるはずだ。
「もしかしてこのままなら勝てるんじャねェかって思ってんじゃないよなァ?」
“真実を語る梟”の魔力を無力化するパァン、という無数の乾いたの中に紛れて絶望の声は聞こえた。
その声に柚木が身構えようとした瞬間だった。
甲高い鳥獣の叫びが響いた。それは考えるまでもなく柚木を必死に守り続けている“真実を語る梟”の叫びだった。
「アテーネ───ッ!?」
目の前に広がる光景が現実なのかどうかすらわからなくなってくる。黄金の翼を携え神々の化身の名を持つ梟が巨大な蛇の顎の間に捉えられている。
ミシミシと骨が軋む音とともに“真実を語る梟”が悲鳴のような叫びをあげる。そして一瞬のうちに元の魔力の塊へと還されていく。
「そ、そん……な……」
あまりの光景に呆然とするだけだった。
「あァあー、期待外れにもほどがあるだろォ」
金髪の吸血鬼は退屈そうに頭を掻いている。
眷獣の能力や本人の魔力量の差が圧倒的に違いすぎる。こんな化け物を相手に勝てる気が全くしない。
だが、ここまで実力差がある状態では、逃げることさえ彼はさせてくれないだろう。
「もういいよ、テメェ。……死ねよ」
つまらなさそうの声で呟かれた。
それとともに数匹の蛇が高速で飛来してくる。
あれを受けてはいけない。先ほどのに比べれば難なく避けられる。それはわかっていても身体が言うことをきいてくれない。
ゆっくりとした速度で蛇がこちらへと向かってくる。いや、ゆっくりとしているのではなく柚木の目にそう見えているだけだ。
死の寸前の人間が見る光景は遅く見えるという。人間ではなくなってしまった柚木には感じることがないはずのもの。
「…………ゴメンね、彩斗」
小さく呟く。
目をゆっくりと閉じた。
すると目の前で小さく何かが弾ける音がした。
わずかに目を開けるとそこには無数の泡が弾けていた。
その瞬間、飛来してくる蛇が柚木の前で何かに激突する。目には見えないがたしかにそこには何かがある。まるで不可視の壁がそこにあるようにだ。
「なんとか間に合ったみたいね。大丈夫だった、柚木ちゃん」
聞き覚えのある声に響きに振り返る。
そこにいたのは走ってきたせいで息が荒くなっている緒河美鈴がいた。
「また増えやがったか。まァ、何人来ようが結果は一緒だけどなァ」
「すこし下がってなさい、柚木ちゃん」
優しい声で微笑む美鈴。しかし振り向きざまに見えた彼女の表情は形容しがたいものだった。
「……そうかしらね」
不敵な笑みを浮かべる美鈴。その声色はいつもの穏やかな彼女とはかけ離れたものだった。
それと同時に美鈴の体から異様な魔力が大気へと放出されていく。
「ほォ……面白い魔力を出すじゃねェか。お前は俺を楽しませてくれそうじゃねェかよ、クソ女ァ」
「いいわよ。楽しませてあげるわ。……覚悟しろ、クソ金髪」
後書き
すれ違う彩斗と柚木。
無謀だと理解した上で戦場へと向かうと決意する彩斗と友妃。
ついに激突する美鈴と立上。
例のごとく誤字脱字、気になること、質問などがありましたら気軽に感想してください。
また読んでいただければ幸いです。
更新遅れて申し訳ありませんでした。
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