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戦国†恋姫~黒衣の人間宿神~

作者:黒鐡
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二十五章
  黒鮫隊でのライブ×足軽達の動き

「二人とも報告ご苦労・・・・にしてもまさか一真から疑われているというのがバレていたとは思わなかったわ」

「・・・・一真は見えない神仏の類から聞いたんだと思う。光璃達が使役している者とか・・・・」

「帝釈や毘沙門とかかしら・・・・それとも一真の勘なのか」

「恐らくでやがるが、朝食の時に来た兄上が悟ったでやがるよ。疑いの念があったと聞いたでやがる」

「そうですね。一真さんが海津城で昼食をしてた時も朝よりかはマシだったと言ってました。今頃鞠ちゃんと薫さんが何らかを聞き出していると思いますが、果たして上手くいくでしょうか?」

鞠は自然的に話すと思うし、薫は薫だけに教えてもらえるかもしれないと思った四人だった。俺はというと、鞠と薫の二人で俺の部屋に戻った後にお茶を飲みながら銃の掃除をしていた。机には新聞を置いてから、それぞれの銃を分解してから掃除を始める俺。鞠と薫は銃に触らないという条件で、掃除模様を見ていたが唐突に聞いてきた鞠だった。

「ねえねえ一真ー。鞠ね、一真に聞きたい事あるのー」

「俺に聞きたい事ー?それは何かな」

「私も同じですが、三日前から何をしていたかです。お兄ちゃんは連合の皆には内緒で行ってたらしいけど、本当の目的は何かな~って」

「一真隊や皆にも言えない事があるのなら、せめて鞠だけでもちゃんとお話してほしいの?ダメなの?」

「三日前の事、ねえ。俺的には皆に疑念があるそうだけど、それに関係しているなら言えないなぁ~。それが久遠・美空・光璃でもだ」

そう言いながら銃口を掃除しながら、布でやっていると真っ黒になっているので結構使っているなーと思った。それと薬莢とかは自然消滅するし、弾も対人か対鬼か対ドウターかで分かれている。リボルバーは弾入れるのが面倒だからオートにしている。

「お兄ちゃんは皆に言えない事なら、側室である沙紀さんとかは知っているの?」

「知っているよ。黒鮫隊全員と俺の仲間達はな」

「一真は一体何していたの?三日前の夜からなのー」

「うーん、三日前の夜なら船にいたぞ。俺は船での事務的な作業をしていたし、もし聖なる儀式をしていたとしたら誰かのために行ったんだと思うよ」

「誰かのためですか?それは薫達に関係しているの?」

「今は分からなくともこの先の戦いで分かる事さ、薫達周辺一帯にいる者達とでも言っておこうか」

そう言うと俺は掃除を終えた後に、新聞紙を丸めて空間にあるゴミ捨て場に捨てといた。その先がトレミーのゴミ捨て場である。で、俺は立ち上がってから船でやる事があると言ってから空間切断で船へと向かった。鞠と薫は俺が消えた事で、光璃の部屋に向かった。そこで一真からのヒントを得た薫の報告により、聖なる儀式に関連する者が誰なのか絞り込んだ。

「一真が言った『薫達周辺一帯の者達』とは何なのか?これさえ分かれば聖なる儀式が分かるかもしれない」

「そうね。聖なる儀式を執り行っていたのが一真だとして、そこにいたのが連合内にいる各衆の組頭と足軽大将だわ」

「鞠はね、次の戦で何かをするのではと思うの」

「薫もそう思います。大戦の時に何らかをやるかと思われますが、お兄ちゃんはその後船に戻ると行ってしまいした」

一方俺はというと、疑念で一杯の躑躅ヶ崎館からトレミーに戻ってきたけど。少しヒントを与えたが問題ないだろうな、足軽達に聞いても隠し事は一切ないと言うし問題は無さそうだ。まあ大戦の準備で忙しい奴らを休ませるなら、今しかないと思った俺は部下達を召集させてから音楽室に向かった。そこで好きな楽器を弾いて、足軽や武将達をリラックスさせようと思った。その事を聞いた各衆の組頭は、足軽達に言って一番広い庭を貸し切って手が空いた足軽達を座らせたりしてたら、騒ぎを聞いた久遠達武将が集まっていた所にちょうど来た俺らだった。

「この騒ぎは何だ!お前らは準備をしていたのではなかったのか?」

「これは織斑様からでありまして、手の空いた者はここに集合せよと言われましたので。織斑様はもうすぐ大戦があるのを知っているので、少しでも緊張を解そうと楽器を練習していたそうでございます。それも三日前からだと」

「楽器の練習だと?」

『とりあえず久遠達もそこに突っ立ってないでこっちに来たら?椅子を用意している』

マイクで言ったら手の空いた武将達は準備された椅子に座り、俺らの前には組頭や足軽で一杯だった。俺はギターを弾くが、尺八・三味線・ベース・(そう)・ドラムとヴォーカルは黒鮫隊のメンツ。たまに楽器やらでバンドを組んでは、ライブなどをするんでな。音合わせをしていたら、全武将が集まってきた。音がするからだそうで、森衆も俺らがたまに弾く楽器を聞いているので森親子もいたりする。

『さてと集まったところでちょっとしたライブを開催する。発表会みたいな感じだ』

そして楽器を鳴らしながら歌を歌うのは沙紀であり、他の楽器を使うのは桜花・結衣・蒼太・大地・誠だったけどね。最初は楽器だけを弾いた後に、俺らで知っている歌を歌い出した後に日本語と英語を交互に歌い出すので、混乱もあったりするが天守教の梅と雫には分かる様子。そして最後に歌った曲でシメとなってから解散となり、俺らは船に戻って行った。足軽達は、スッキリしたや緊張が解れたと上司である武将達に言うのでもしかして三日前からいなかったのはこのためなのか?と考えるようになっていた。

「ライブは成功だな、久しぶりだが沙紀の歌声はいつも以上だった」

「隊長のギターや歌声もよかったですよ!たまにはこういうのやらないと鈍りますね」

楽器を元の場所に戻してから、俺は地上に戻るともう少しで夕方になる所だから部屋に戻ると一真隊の武将全員が集まってお茶を飲んでいた。

「あ、お頭。先程の楽器で兵達は随分と気合が入ってましたよ」

「そうか?まあ三日前から練習していたんでな、たまに弾くようにしていた」

「太鼓に三味線や尺八で盛り上がる何て、これまで以上に驚きました。あと何やら南蛮にありそうな楽器までありましたけど、あれは何なのですか?」

「ギターにベース、あとはドラムだな。『いたいたお頭、ここにいましたか?』うん?一真隊の組頭か、何かあったか?」

一真隊の組頭が来たので、俺は立ち上がり組頭の所に向かった。本来ならお頭の俺よりここにいるひよ達に用があるはずだが、お頭である俺に用があるのは余程じゃない限り俺には聞いてこない。なので詩乃と雫は、なぜひよ達ではなく俺なのか疑問に思ったらしい。軍師達と同じく疑問に思ったひよ達もだったけどね。

「何か用か?組頭」

「一真隊の調練の様子を見て頂きたくて、お頭を探してました『夜叉となった足軽達の動きをチェックして欲しくて探してました』」

「そうか?では行こうか『まあ夜叉化となっても、今は人間としての容姿だもんな。それと早速南蛮語を使っているようだな』」

俺と組頭の話を聞いていたひよ達は、調練という事で付いて来ようとしていたが俺に用があるのならば秘密特訓の一つでもあるからダメだと言っておいてから行ったが、ひよ達が付いて来ているのがバレバレであった。ひよ達でも知らない調練を見るためと、これから何があるのかを久遠達に報告するためかもしれないけどね。呼ばれて来たら、ほとんどの各衆足軽達と組頭達がいたのでとても驚いていた。

「(ねえねえ、あそこにいる足軽達は壬月様と麦穂様に三若の柴田衆と丹羽衆と赤黒母衣衆がいるよ)」

「(それに一真隊の各衆や足利衆・姫路衆・森衆・浅井衆・松平衆もいるね。これは一体どういう事なの?詩乃ちゃん)」

「(私にも分かりませんね。分かるとしたら連合の各衆にいる足軽達と組頭がいるという事でしょうね、あそこには長尾衆と武田衆もいます)」

遠くから見ていたひよ達だったが、ここに集まったのはひよ達以外だと久遠達畿内連合の家老である壬月と麦穂に、長尾衆の家老の秋子と武田衆の家老である春日も異変に感じてひよ達のところに集まっていた。そして見ていると何やら調練の様子だったけど、動きが何となく三日前と明らかに違うと言った壬月達家老だった。

「何やら兵達が一塊になって集まっていると聞いて来てみたら、これは一体何をしているんだ?あそこには一真様がおるな」

「連合の兵達が全員いるみたいですが、詩乃達はどう見ますか?」

「明らかに私達には秘密特訓にしか見えませんが、一真隊の調練かと思いここに来たらこんな感じでした。あとは長尾衆がいつの間にいた事ですね、確か長尾衆は海津城のはずですから」

バレバレの様子見ではあったが、俺視点に行こうか。集まった者達の調練を見に来たが、ここにかつて殺した鬼を生き返らせてから足軽一人で倒せるかを行っていた。それぞれの足軽達は人間の時よりも動きは、違いがあり俊足であった。そんで各持っている剣や槍で、下級や中級のとやってたらあちらではあり得ない事を見ているかのように思っただろうな。何せ足軽達が鬼を一人で倒せる程の技量を持っていないのだからな。

「よし!ここの庭も狭いから、各衆達がそれぞれ技量を確かめたら庭から出るようにしとけ『それと各組頭達はここにいる先輩夜叉から、各足軽達に与えられる武器を頂戴しろ』」

「はっ!弱卒の尾張兵という汚名を晴らすためだ!『承知しました。訓練が終わった後に足軽達に配布しておきます』動きをお頭に合せるんだ!」

そして夕方になる頃には、庭には誰もいなくなったが各衆の足軽達は先輩夜叉から各武器をもらっていた。夜叉になった後、人間時に使用していた武装や防具が一切使用不可能になるからだ。なので夜叉時に専用武装をもらった後に解散となってから、俺は再び自主トレとして再び躑躅ヶ崎館を出てからの走り込みを開始した。城下町は朝と今じゃ違うので裏山を昇り降りの繰り返しだった。夜になるまで剣術での鍛錬をしていたが、夜眼に慣れておかないといけないのでクロウ達がヒト化での鍛錬に付き合ってくれた。躑躅ヶ崎館内の評定の間では、再び集められた武将達だったが午後からの足軽達の動きについての報告をしていた各家老達だった。

「・・・・以上が午後からの足軽達の動きについての報告です」

「苦労。にしても連合の足軽達が集まって調練をしていたというのは、初めて聞いたな」

「私も今聞いて驚きよ!長尾衆が再びこっちに来たなんて、来たのなら報告ぐらいあっても可笑しくないと思うわ」

「・・・・各衆の足軽達を見ていたのも一真と言う事が、何か引っかかる。光璃達でも知らない技量があるのかはまだ分からない・・・・。今一真はどこにいる?」

「小波さんからだと躑躅ヶ崎館の裏山で鍛錬をしているとの事です。ですが、あの足軽達の動きは確かに引っかかる所があります。ここに来てからの足軽の動きが明らかに違います。尾張兵が長尾衆や武田衆並みの動きしていましたから」

尾張兵の動きが、長尾や武田のような兵の動きをしていたからますます一真の事を疑っている。この三日間で何があったかは分からないが、そろそろ夕食の時間なので大部屋にて準備中に膳を置いていた薫や心だった。その後に久遠・美空・光璃達とそれぞれの武将達が来た後に、一真がいない事を知った薫は光璃に聞いた。

「お姉ちゃん、お兄ちゃんは?」

「・・・・薫。一真はまだ裏山で鍛錬中『呼んだか光璃?』何時の間にいたの?」

「ちょうど俺が鍛錬が終わった後に風呂を浴びてから来たんだが、今日の夕食も美味そうだな。・・・・ん?皆は俺に何か用でもあるのか、これ朝と全く同じ視線だな」

「な、何でもないでやがるよ。兄上、これからの事を話していたでやがるが兄上だけがいなかったでやがるからだと思うでやがる」

「そうか?まあ今日は色々と忙しい一日だったしな、今日は一真隊の皆と添い寝出来るかもな」

いつも添い寝をしようとするとドウターが出現したりするが、今の所何ともなさそうだからな。あとは皆には見えないが護法五神や武田の精霊らが一緒になって食事をしていたけど、酒を飲んだり食べ物を食べたりしていたが今後の話となるとやはり夜叉化となった足軽達の様子だ。食事をした後に俺は夜で早めに寝たけど、他の面々は一緒になって添い寝をしたのだった。 
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