ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
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SAO編 Start my engine in Aincrad
Chapter-7 二人の優しさ
Story7-5 覚醒した剣
第3者side
シャオンが目を覚ましたのは運び込まれてから2時間後のことだった。
「ん……」
「! シャオン君!?」
「あれ……ここは?」
「リズの店。48層の知り合いはリズしかいなかったから」
「……悪い、フローラ。迷惑かけたな。1日以上家あけることなんてなかったからな」
「そんなことないよ。私も軽い気持ちで『クエスト受けたら』って言っちゃったからね。
クエストの難易度も知らずに」
「うん。あのクエストは、受けない方がいい。
俺も死にかけた」
「シャオン君があんなになるんだもん、分かるよ」
「あはは……集中力一回欠けただけで死にかけるんだから、きっと難易度は70層ぐらいのレベルだろうな」
「で、どうだったの?」
「クエスト?もちろん、クリアはしてきたよ」
「さすが♪」
「でも、クエストクリア報酬に使い道分からないのがあるからな。『加速の種子』っていう……ん?」
「どうしたの?」
そこで異変に気づくシャオン。
「あれ、何か光ってる」
「見せてー」
「あ、うん。いいよ」
シャオンはメニューを可視化する。
「アイテム欄に入れてたエンドレスアクセルが光ってる。
オブジェクト化するか」
表れたのはエンドレスアクセル。
突然、剣が光りだした。
「な、なんだ!?」
「何が起こったの?」
光が収まると、エンドレスアクセルはインゴットへと姿を変えていた。
「よし、リズに頼もう」
「何を?」
「オーダーメイドをな。
このインゴットと素材で」
シャオンとフローラはリズベットのところへ向かった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
シャオンとフローラは工房に出てきた。
「あ、シャオン。目が覚めたの」
「ああ。ベッドありがとな」
「お礼はフローラに言いなさいよ」
「分かってるさ。
それと、一つ頼みたいことがある」
「何ー?」
「オーダーメイド、頼みたい。
このインゴットで」
「オーケー。びっくりするようなの作るからね」
「俺、暫く外にいるから。
出来たら呼んで」
「うん、分かった」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「もう少しで夏だなー……」
少し暑くなった外を歩きながら、呟くシャオン。
「今回は迷惑かけちゃったなぁ……ホントに死にそうになったし、あそこで助けてもらわなかったら……考えたくもないな」
シャオンもそれなりに責任を感じているようだ。
「改めて、パートナーの大切さが分かった気がする。
ありがとな、フローラ」
と、呟いていると
「シャオン君、出来たってさ」
と、フローラが呼びにきた。
「おう、今行く」
扉を開けて目に入ったのは、リズベットの姿と、出来上がったばかりの蒼い剣と翡翠の剣。
「はい、これ」
「名前は?」
「エターナリィアクセル。果てしない加速ね」
「果てしない加速……」
「それ、筋力の要求値は低いんだけど、敏捷力の要求値が高いのよ、バカみたいに」
「だから、今は実質シャオン君の専用なわけね」
「うん。レベルが上がればその限りじゃないけどね」
「……………………? リズ、その剣は?」
「? ああ、これ?
シャオンが預けたアイテムを使って作ったら……エターナリィアクセルとこれが出来たの。
ムーブドミューズプレーヤー……意味考えて訳したら『感動の音を奏でるもの』かな?」
「……ありがとう、リズ。結果的に2本も作ってもらって。
代金、置いとくよ。2本分」
「毎度ありっ!」
「また、なんかあったら頼むよ。
またな」
「じゃあね!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
帰り道
「ごめんな、フローラ」
「え、いきなりどうしたの?」
「行くこと、フローラに伝えてなかったから……
迷惑すごくかけた」
「そんなことないってさっきも言ったじゃない」
「でも、気づいたこともある。
俺、一人だと無理するみたいだから……
フローラ、これからもパートナーとして、隣にいてくれる?」
「うん。
私もできるだけ心配したくないから……」
「ありがとう」
「ところで……そのエターナリィアクセルはずっと強化してるよね、確か」
「ああ。1層でもらったアニールブレードを敏捷よりの素材で25回分強化合成したからな」
「その剣は君の魂……だね」
「魂……か
ムーブドミューズプレーヤーも、そうなのかな」
Story7-5 END
後書き
シャオンが始めてピンチに陥った回、どうでしたか?
シャオンも十分チートですが……あまりにもチート過ぎると原作主人公の出番が少なくなるので
あえて『シャオンは強い、でも弱い』という感じにしました。
そして……ついに出てきたシャオンの剣、
エターナリィアクセルとムーブドミューズプレイヤー。
シャオンがここからどんどん無双していくかも……
楽しみにしててください。
じゃあ……
フローラ「次回も、私たちの冒険に!」
シャオン「ひとっ走り……付き合えよな♪」
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