戦国†恋姫~黒衣の人間宿神~
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二十四章 幕間劇
まともな会話×麦穂の初めて
「組頭、この米俵は表に運ぶんですか?」←足軽
「そうだ。牛車を引いて来るから、積み込み人数を集めて待ってろ」←組頭
「組頭、火薬の壺は・・・・」←足軽
「ああぁ、それには触るな!あとで雑賀の衆が来るからあの者達に任せろ」←組頭
屋敷の庭には大勢の兵で溢れていた。決戦を目前に控え、将から足軽まで戦の準備に余念がないらしい。まあ俺達の部隊は・・・・一真隊じゃなくて黒鮫隊の方は戦準備より休暇をしている。今から戦に出る訳ではないからか、俺は何か手伝える事がないか探していたらちょうど久遠に壬月宛ての書状を預かって壬月を探していた。一真隊の方は一真隊でやると言ってたし、どうせ準備したとしても戦前に俺に考えがある。まあこれについては兵達に聞いてからにしないといけないけど。ちなみに八大夜叉大将は夜叉が増えるからと、喜んで承諾してくれた。俺は壬月の書状を持ってここに来たが、兵達の気配でいっぱいで壬月がどこにいるか分からない。庭で戦支度の指揮をしていると聞いたんだけど。
「トレミー、壬月の位置を特定してくれ」
『分かりました、少々お待ちしてください・・・・隊長の近くにおります』
俺の近くねえ、どこだと思ったら壬月の声が聞こえた。
「者共、愚図愚図するでない!たわけ!それは昼までに片付けておけと言ったではないか!」
あ、いたわ。
「早くいたせ!手を止めるな!」
聞き覚えというか、あの時の大評定振りの声が響いたので振り向くと武具を運ぶ兵達の中にいたから、通りで壬月の気配が察しないと思った訳だ。いくら気配に敏感な俺でも兵達の中で動いていれば困惑するか、発見に至らずだった。
「おい、お前たち!そんな物を二、三本ずつ運んでいたら日が暮れてしまうではないかっ!」
「も、申し訳ございません柴田様!」←足軽
「ええい、私に貸せ!」
「ああ・・・・・っ!」←足軽
壬月は足軽達から槍をかき集め、十本はあろうかという束をひょいと肩に担ぎ上げた。さすが壬月だな、ヘラクレスといい勝負出来そうかもしれないな。それか恋、鈴々、季衣だけど、指揮も入れると桔梗辺りだろうか。あとは紫苑辺りとなるが、・・・・って何を考えているのやら。今は壬月に書状を渡さんといけない。
「さあ、運び出すぞ。お前たちも続け!」
「ハ、ハッ!」←足軽
「さすが柴田様!よっしゃ、俺も!」←足軽
壬月に喝を入れられて、足軽達も持てる限界まで槍を抱え、一緒に門の外へ続いていく。今声をかけるのは、野暮な行為だな。でも遠慮する事は無いと思うし、久遠から大事な書状をを預かっているから探しに来たけど、そのまま外へと行くんで邪魔にならないように付いて行ったんで、声をかけるタイミングを待っていた。
「よーし、そこに積んでおけ。済んだら次は・・・・」
「壬月」
今の所仕事が一段落したところを見てから、俺は壬月に声をかけた。
「おう、一真様じゃないか。どうしたんだ?」
「忙しいところ悪いんだが、少し時間をくれるか?」
「ああ、別に構わないですぞ・・・・。組頭!私は少し用がある、指揮を代われ!」
「ハハッ!」←組頭
あの赤い鎧を着てた人は組頭だったのか、壬月は組頭に作業の指揮を任せると、改めて俺に向き直った。あとはなぜか俺に対しては原作より少し敬語が入り混じっているけど、今はもう慣れた。
「それで、私に何か御用ですかな?」
「うむ・・・・それより壬月の笑顔を見るのは久し振りと見える」
「そういえばそうだったな、私が甲斐に着いた時は一真様は神様の御姿でしたか。あの時もお会いしましたが、お元気そうで何よりです」
「俺はあの時は大評定の準備をしていたからな、まあ元気そうでよかった。と、忙しいところだったから手短に言うよ」
内心もう少し話したかったが、最終決戦前の事だろうから。少し話してから、用件を言ったのだった。
「久遠から預かった書状だ」
「ほう」
壬月は書状を開いて軽く目を通してから、何度か頷く動作をしていたが何が書いているのかまでは俺にも分からない。
「ふむ・・・・ふむ・・・・。うむ、確かに受け取った。ご苦労でありました」
「俺に出来る仕事は今の所これだけだからな、どういたしましてだ。ところで麦穂はどこにいる?」
「ああ、麦穂なら屋敷の中にいる。奥の間で、武田の衆と次の戦について談合している。恐らく済んだ頃だと思われます」
「ありがとよ、本当はもう少しゆっくりと話をしたかったが再会を懐かしむのは壬月よりも麦穂の方だと思った。でも思い残すのはないとは言えないんだろう?」
「ははは。さすが神様とも言っていいほどだ、人が思った事を口にするなど。一真様との一夜は今も頭をかすめ、私を眠れなくしている・・・・ふふっ。生きて帰れば、またいつかは・・・・そう思わなくもない」
「まあな、これくらい悟らないとそっちから口に出さないだろうと。・・・・ん?」
不意に俺と壬月は何かに気付いたような顔をして、開いたままになっている城門の方に目を向いた。この気配はもしかしてと思ったら・・・・当たりだった。
「おい、そこにいるのは麦穂じゃないのか?」
「気配がダダ漏れだぞ、隠すならもう少し隠さなければいけないよ麦穂」
「!!」
こちらを様子見していた麦穂が隠れるのを諦めて出てきたけど、無言だったからしばらく様子見をしている俺だった。
「よう、武田衆との談合はもう済んだか?」
「はい、済みましたが・・・・お二人とも、何故こんなところで油を売っているのです?皆、戦支度で駆け回っているというのに・・・・」
「それは誤解だな麦穂。俺のところは仕事は任せてあるから大丈夫だし、黒鮫隊の方は何時でも出れる。俺は暇だったので久遠から書状を預かり壬月に届けると言う任務をしたばかりだぞ」
「何の書状ですか?」
「ん?なぁに、陣構えに関する相談さ。それよりもお前、何をそのように怒っている?」
「怒ってなどいません!」
麦穂が自分は怒っていないというが、これはあれか。ツンデレか、壬月は怒っていると言っているが麦穂は気のせいと言う一点張りであった。
「いいや、怒っている。一真様もそう思いませんでしょうか?」
「うむ。どう見たって怒っているようにしか見えないぞ」
「怒っているのはですね、仕事をしないで立ち話していたからじゃないですか」
「ふふ・・・・おおそうだ。急いでやらねばならん事を思い出した。一真様、麦穂、また後でな!」
壬月は察したのか、俺と麦穂を二人っきりにしてくれたようだった。まあここで気付かないと鈍感と言われてしまうからな、壬月も気を利かしてくれたのかもしれないな。あとはツンデレの定義は、周辺にいるとツンツンしているけどいざ二人っきりになるとデレデレだった気がする。華琳もそうだったからな。麦穂は困った顔をして無言状態だったけど、どうしようかな。
「・・・・ぅっ・・・・・申し訳ございません」
「どうした麦穂?」
いきなり泣き始めたので、とりあえず聞いてみる。
「私とした事が・・・・何とも醜い感情を抱いてしまいました。長い月日を経て、ようやく一真様とまたお会いする事が出来たのに・・・・」
「確かに長い月日は経ったが、こうやって話しているから。俺は気にしてないから」
やはりあれは壬月による嫉妬だったのかもしれない、壬月とは既に情事をしているからなのかもしれない。
「壬月に書状を渡したら麦穂を探そうとしていたのだから」
「えっ・・・・本当ですか?」
瞳は涙に濡れているが、若干表情は明るく見えた。やっぱ俺と二人で話したかったのだろう。
「麦穂はもう仕事は終わり?」
「は、はい」
「それじゃ、俺に付き合ってもらうぜ」
「あ・・・・」
空気を変えようと思い場所を移動しようとして、麦穂の手を引っ張り連れ出した。
「のどかな・・・・美しい里ですね」
麦穂と肩を並べて、甲斐の景色を楽しみながら村道を散歩する。あの場のままだったら三若がからかいにやって来るだろうと思って移動してきた。
「気持ちいい風・・・・」
「そうだな・・・・」
実際は風の精霊によって、気持ちのいい風を吹かしてもらっている。それと気持ちが落ち着くように仙術でそうさせている。風によって麦穂の甘い香りが俺のとこに飛んで来るので、久々だな~と思った。こうやって歩くのは、紫苑と璃々と桔梗との散歩みたいな感じだ。最も璃々ちゃんは成長は止まっているからか、朱里達の手伝いをしているし今頃拠点にてルシファー達の相手をしているに違いない。
「こうして平和な里を眺めていると、日々の戦が遥か遠い国の出来事のように思えます」
「まあな、実際は大戦が俺達を待っているけれどな」
「はい・・・・ですが、今は・・・・しばしの間・・・・」
再会を喜び合うでもなく、言葉数も多くはないし足りないかのように思えた。気まずくはないから、大丈夫のはずだけど。雄大な自然に囲まれた里を二人で歩いているだけで、安らぎに満たされるし、自然を取り込む事で精霊たちとの力を繋ぐ事ができる。そしてどれほど時間が経ったかは知らんが、夕方になった御勅使川の川原にいたけど。
「麦穂、こうやって面と向けて言うのもおかしいが・・・・久しぶりだな」
「はい。いつご挨拶が出来なくて困っていたのですが・・・・一真様。まこと、ご無事で何よりでした」
畏まってお辞儀をする麦穂だった、まあ最初俺は大天使化となって挨拶をしていなかったからな。こうやって目と目を合わせた挨拶は久々だった。
「麦穂もね、無事で何よりだった」
「越前や甲斐での日々はお辛くなかったですか?」
「平気だ、何より俺には仲間がいる。長尾も武田もよくしてくれたし、織田家の皆と会えなかったのは寂しく思っていた。たまに寝る時は皆の顔を思い出しながら寝ようとしていた。特に麦穂の顔とかな」
「っ・・・・そんな・・・・お戯れを・・・・」
麦穂は頬を赤く染めるが、分かりやすいなあ~と思った。壬月にこう言っても赤くは染まらないけど、麦穂は純粋だからか。
「冗談を言ってどうする?本当の事だ」
「・・・・・本当ですか?」
すると黙って俺の顔を見るというより、目を見ていたかもしれない。だけど信じられないと言われた後に麦穂よりも思い出すなら他に良い人がいるのと、上空から監視している船からすぐに顔を見れるだろうと言われた。
「事実を言ったまでの事だ、俺は真面目に言っているんだ」
「ですが・・・・やはり、お一人になって思い出すのは、愛しい御方の事ではないですか?壬月様だって・・・・」
そこまで言うとまた口を閉じてしまうから、先ほど壬月と話していた事を全部聞いていたのかを訪ねた。そしたら見事に当たり聞いていたらしい。
「は、はい・・・・申し訳ございません。決して立ち聞きするつもりではなかったのですが、たまたま、門を出ましたところお二人が話をされていましたので・・・・」
「そうかぁ~」
金ヶ崎の前で壬月と二人で過ごした事・・・・どうやらあの時の会話で知られてしまった様子だった。確かに麦穂と二人っきりになる事はあまりなかったかもしれない。壬月なら麦穂に話したと思っていたが、ノータッチのようだったみたいであそこで聞いて初めて知ったのだろう。
「ぅっ・・・・まことに申し訳ございません。私、また嫉妬していますいよね・・・・壬月様だって当然、その権利はお有りですのに・・・・」
「謝る事ばかりじゃないさ、そうなると俺の方が申し訳ない気持ちになる」
「一真様は何も悪くありません。悪いのは勝手に思い悩み、嫉妬などという、醜い感情を抱く私です」
「大袈裟だな、醜い感情でも何でもない。妬いている麦穂はかわいいよ」
どうやらかわいいと言われて、俺は頷くと赤くなってしまった。あまり慣れてないように思えるけど、硬直してしまった。自分を恥じて赤くなった顔だったのに、今度は別の赤く染まっている。紅潮とも言えるが、兵の前で可愛いという言葉を言わないようにと言われてしまったが当たり前だ。恋人を目の前にして、兵達の前で言えるもんではない。
「兵の前何か言わないさ、麦穂の可愛い姿は他の誰にも見せたくない。その顔はずっと忘れられない、何度も思い出していた」
「・・・・一真様・・・・・」
「これで信じてくれるかな」
「は、はい・・・・」
赤い顔をしたままだったが、小さく首を縦に振るのだった。そして俺は心残りがあった事をここで話した、麦穂と約束をした事を言うと静かに頷く。あの日、織田の皆と離れ離れになる前に、俺は麦穂を妾に迎える事を約束してた。もちろん忘れていた訳ではないが、記憶媒体にはそう書いてある。
「それがあったから、離れていてもここまで頑張って来れた。また麦穂と会いたいと思ってた」
「一真様・・・・」
麦穂はゆっくりと顔を上げた。潤んだ瞳で真っ直ぐに俺を見詰めてくる。
「あの・・・・」
「何かな?」
「『きす』とは・・・・何ですか?」
「あ、ああそれか・・・・ってなんでそれを知っているの?」
「壬月様です。一真様と『きす』をしたと、自慢げに仰っていました。けれど、私には何の事やらさっぱり・・・・」
あーあ、なるほどな。壬月は一夜の事は話してないけど、キスの事は言ったのね。
「何故に今それを聞く?」
「それは、その、壬月様が・・・・・・妾で今は恋人であろうとも、未来の夫婦になるのならば、するものだと・・・・そうとも、仰っていましたので・・・・」
壬月、肝心な事だけは言っていないのか。麦穂は言葉を紡ぎながら、何を期待するような目で再び俺を見据えたけどストレートに言った方がいいのかな?しばらく無言になったが俺は決心したかのように言ってみたけどね。
「麦穂もしてみたい?」
「・・・・っ!『きす』・・・・ですか?」
「うむ、俺でよかったら」
「い、いえ。私こそ・・・・一真様が、望まれているなら・・・・是非・・・・」
まあかなり遠回りしたけど、これで正式に決まれば麦穂も妾の仲間入りとなる。体型が紫苑や桔梗を思い出すが、紫苑の場合はやり手だったかもしれんが今目の前にいるのは麦穂だ。まああの時は、麦穂の気持ちに応えながら離れ離れになってしまったからな。そしてまた大戦が始まるがこれで全てが終わる。
「麦穂、目を閉じてくれる」
「はい・・・・」
麦穂は素直に目を閉じてから、俺はキスをしたのだった。
「・・・・・んっ・・・・・・」
「ん・・・・・・」
頬に両手を添え、優しく唇を奪った俺であった。たぶん麦穂にとってはファーストキスだと思うけど、驚いた様子や反応もなく、身体の力を抜いて全てを俺に委ねるかの如しだった。
「んん・・・・・・・ん・・・・・っ・・・・・」
唇を重ねていると、麦穂と会えずに胸に空いていた穴が埋まっていくかのようだった。まあ壬月もだけど、麦穂もしてみたかったというのが正直なとこだけど。
「ん・・・・・んっ・・・・・・」
「ん・・・・・・・・・」
ほんの短い時間だったが、何もかも満たされたような気分であったけど。こうなれば麦穂のアレも同時に奪うか考えていた、どうせこの場面じゃないと奪えないと考えていたからだ。
「麦穂」
「・・・・・・はい」
「目を開けていいよ」
「あ・・・・もうよろしいのですね」
キスが終わっても、麦穂は瞼を下ろしたままだったから。俺の言葉でようやく目を開ける、生真面目な麦穂らしい一面だった。
「はぁ・・・・・今のが『きす』ですか。ふふ・・・・つまり、接吻の事だったのですね」
「まあな、本当に分かっていなかったようだなその様子だと」
「はい・・・・ありがとうございます、一真様・・・・」
「礼はいらんよ。俺は麦穂としたかったんだから」
「ふふふ・・・・あなたの未来の妻ですものね」
俺は返事をすると、まだ実感が湧かないと言っていた。本当に麦穂が俺の妾となり、未来の妻になれるかどうかを。麦穂は麦穂で素晴らしい女性で、一見釣り合ってるのかと思いたいくらいだが桃香達がいい例だな。麦穂の気持ちを理解し合い、妾として迎えたいと思っている。
「まあ俺も正直言って、本当に妾にしていいかなってな。俺らしくもない台詞だ」
「はい、もちろんです。が・・・・一真様のお言葉はまことに嬉しく、また初めての『きす』も心が躍るものでしたけれど・・・・」
「まだ恋人だって事が実感しないって事だな」
「ふふ、そうですね・・・・」
「だからさ、麦穂」
「はい」
「今度の戦は大きな戦となるけど、俺は今回最小の犠牲という約束を果たした。なので俺は皆を守護する事が俺のするべきでもあるし、麦穂は命を代えても守ってみせる。まあ神仏の類である俺は殺せても死なないから、不老不死だけど」
「大評定でのお約束は私も聞きましたし、命を粗末にしないで下さいと言いたい所ですが。一真様は神仏の類であり、神様ですから。きっと私達が戦として傷を付こうとしても、一真様が守護してくれる事は分かっておりますから。本来武人は戦に死を恐れる様子は微塵もありませんが、一真様がいてくれる安心して戦に集中ができます」
人の運命は、過去ではなく明日への未来である。運命を変える事が出来るのは人の選択肢だと考えてはいるが、妾になる者は例え目の前で命が燃えようとしても俺が蘇生するという事をな。そんで俺と麦穂は無言で唇を重ねてから身体を強く強く抱き締めていた、そんで人が来ないように人払いの結界と防音結界をしてから俺達の情事が始まった。最初はキスをしてから、簡易ベッドで服を脱がせてから行為に及んだ。麦穂は当然初めてだから、最初は優しく丁寧にしながら胸を見た時はやはり大きさは桃香並みだなと思いながら揉んで感じながらイってしまった。どうやら麦穂は敏感肌なのかは知らんが、胸だけでイくとはさすがの俺でも驚いた。そんで十分に指で入れられるようにしてから一気に挿入した。血を出しながら痛がっていたが、すぐに気持ち良くなっていた。そんで俺も久々の桃香や紫苑体型だったのか何回も中出しをしたのだった。そして行為が終わる頃には夜になってしまったが、服を着替えて完了したら結界を解除した。
「これで本物の女性へとなったな、麦穂」
「はい・・・・これで壬月様と同じくらいでしょうか。あととんでもない時刻になってしまいましたから」
「そうだな・・・・」
俺達の行為もこれからの妻を娶るための儀式みたいなもんだ、なので俺達は時間を忘れて行為をしたので結界を解除すると夜になってしまった。早めに戻らないと壬月にお叱りを受けると言っていたが、俺と一緒に謝るかと思ったら二人で夕食を食べる約束をしていたそうだ。
「そう言う事は早めに言ってもらわないと俺が困ってしまう」
「そうですね・・・・ふふふ・・・・壬月様に、良い手柄話も出来ましたから」
「麦穂・・・・・」
「もちろん冗談ですよ」
真っ暗であったが、麦穂のいつもの感じに戻ったからこれで良かったと思った。まあこれで織田家の家老も無事にただの女から女性になったからか、躑躅ヶ崎館に帰る俺と麦穂の心は軽かったしな。そんで俺はせめての償いとして二人の料理を俺が作る事となり、フルコースを味わった二人であった。
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