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戦国†恋姫~黒衣の人間宿神~

作者:黒鐡
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二十四章 幕間劇
  久遠との温泉宿

「久遠様、市さん、お茶が入りましたよ」

「うむ。苦労」

「ありがとう、双葉様」

「あ、久遠殿!こんな所にいらっしゃりやがりましたか」

「夕霧か。・・・・そちらは確か、妹の」

「はい。改めて、薫と申します」

「それで、二人揃ってどうしたの?」

「一度、久遠殿ともゆっくりお話をしてみたかったでやがりますよ。・・・・兄上の恋人で未来の奥方様ともなれば、夕霧達にとっても姉上も同然でやがりますからな」

「光璃の妹なら、確かに違いない。であれば、座るが良い」

俺は今現在ここにはいないが、トレミーで仕事をしている時に風の精霊から通信機でこの会話を聞いていた俺であった。奏達が来た時から、俺の仕事は皆での鍛錬や今までの書類の片付けに新たな娘である深雪との鍛錬でとても忙しい。市も姉妹同然とも言うが、恋人同士なら姉妹がたくさんいる事になっているらしいな。双葉もそうなるかもしれないらしい、一葉の妹ならば市と立場は同じとも言う。

「・・・・公方様の妹君にお茶を淹れて頂くというのも、何やら変な気分でやがりますよ」

ここは躑躅ヶ崎館で武田のところだが、双葉が淹れるというのであれば確かに変な気分ではある。薫が淹れるはずなのに。

「気にしないでください。私もお姉様も、ここでは足利家の一員ではなく、旦那様の恋人でいたいと思っていますから」

「そうでやがりますか。では・・・・」

そう話していたら、俺の仕事を終わらせた後に久遠達がいる部屋に行ったのだった。

「やっほー、こんなところで何してんだ?」

「あ、お兄ちゃん!」

「一真。船での仕事は終わらせたのか?」

「今日はもうお終いさ、仕事と言っても書類の片付けや久々の妻たちと鍛錬をしていた」

久々の妻たちと鍛錬と言ったら、妻たち?となったので船にいる関羽たちと鍛錬したと言ったら今頃思い出したかのように言うのであった。そんで狙撃訓練や近接格闘やらでちょうど喉が渇いていたので双葉からお茶をもらった。

「で、何を話していたんだ?」

「夕霧達から、一真が甲斐ではどのように働いていたかを聞いていた」

「ああ、そういう話なら構わんが」

一真隊はいなかったが、黒鮫隊はいたので何とかなったりしてたから問題はないはずだ。甲斐での鬼退治や情報収集とかもしていたり、強化体の鬼を倒したりドウターについてを話したりしていたけどな。

「夕霧達も、兄上が美濃や尾張でどんな事をしやがってたか、聞かせてもらったでやがりますよ」

「大活躍だったんだね。お兄ちゃん」

「甲斐でも越後でも同じように働いていたでやがりますから、さすがと思ったでやがります」

「あの時は一真隊と黒鮫隊の本気を見せただけだから、こっちとは違うと思う」

そう話したら、久遠もだいぶ違うと言っていたけどそろそろ夕霧達は引き上げると言った。薫は久遠お姉ちゃんと呼んでいるし、妾同士だからなのか姉妹のように話していたから問題はなさそうだけど。久遠も楽しかったって言うし、市も眞琴と約束があるから行ってしまった。夕霧達が行ってしまったからか、残ったのは久遠と双葉となった。

「旦那様。お茶です」

「ありがとう双葉」

「それでは久遠様。私も失礼致します」

双葉は鞠たちと約束があって行ってしまったが、本当は久遠と二人っきりにしたかったのだろうか。まあ久遠と二人っきりになったのも、一乗谷で別れて以降だし久遠も寂しい思いをしたに違いない。

「なあ久遠。今から遠乗りしないか?夕霧達と甲斐の馬に乗ってみたいのだろう」

「あ、ああ」

返事をもらった後に俺はいつもの馬を用意させてから、久遠は甲斐の馬に乗っていた。相変わらず久遠の手綱捌きは見事なもんだけど、俺はいつでも本気で行けるからなのか俺達は躑躅ヶ崎館から出発してからしばらく馬を走らせる。

「久遠!あちらにな、温泉がある宿があるそうだから行ってみないか?」

「温泉か、一真は甲斐の地理には詳しいのか?」

「詳しいというより、上空にいる船から地図を見ているから。分かるんだよ、まあ俺は甲斐や越後にいたけど尾張や美濃の方が長くいたから地図なんかいらないよ」

「そうか!それで宿まではいつ到着するのだ?」

そう言ったらなら競争するか?と言ったら乗ったというので、俺の馬を先頭に走らせて宿の方向に進んで行った。それで宿の近くまで来ると馬を止まらせたら、久遠の馬がしばらくしたら到着した。甲斐の馬も名馬の産地と言う程であるが一真の馬はもっと早いと言った。まあ俺の馬は金属生命体だし、バイクに近いから馬よりも速い。甲斐には多くの温泉があるという情報は、既に知っているから寂しがらせたから二人っきりでここに来たと言った。

「さすが一真だ、ホントはさっき夕霧達に教えてもらったのだが一真が先頭で行く方向は聞いた通りの方向に行くとは思わなかったぞ」

「この辺りは既に船がどこに何があるかは知っているからな、夕霧達が武田家用のだと言ってもとっくにバレバレなんだよ」

信玄の隠し湯でもあるところを、探査と索敵をしたらこの辺りには温泉が結構あったので温泉を特殊な方法でトレミーの大浴場に限定オープンとなった。お陰様で特に女性隊員達に礼を貰ったが、もちろん桃香たちも久々に温泉が入れてとても嬉しそうだった。で、馬を歩かせながら集落を発見し地図を見るとこの辺りらしいし俺は武田家の縁者なのか顔パスで行けるそうだ。

「ちょっと待ってろ、声をかけてくる」

「うむ」

そう言うと俺は馬を下りてから、一つの建物に入った。

「すいませーん」

「はい?おおこれはこれは織斑様。お連れの方は織田様でいらっしゃいますよね?」

近くの家から出てきた夫婦は俺の顔を見てから、表情を崩したのだった。ホントに顔パスで行けるのか、それとも薫が手回ししたかのどちらかだな。

「やっぱ薫から話を聞いているのか?」

「はい。お話は逍遥軒様から伺っておりますよ」

やはりというか、さっき薫の使いが来て俺達が来る事を知らせたようで支度をするようにと言われたそうだ。こういう手際といい戦場でも手際がいいと、返ってこちらは何と礼を言ったらいいのだろうか。

「というか、俺の事を知っているのですかな?」

「はい。今は療養も兼ねて、妻とここの管理を任されておりますが・・・・先日の川中島では、遠目でちらりと」

「なるほど、怪我などは大丈夫ですかな?」

「軽い物なんで大丈夫です。お陰で次の遠征は後詰めとなりますが、お気遣いありがとうございます。それと織斑様には感謝しておりますよ。長尾との間に和平が成り立ちましたから、しばらくは人同士で争わずに済むというものです」

「湯殿のある奥の屋敷はご自由にお使い下さい。我々はこちらの家におりますので、何かあったらお声掛けくださいませ」

「何から何までありがとうございます、自由に使わせてもらいます」

俺達は一礼をした後に、夫婦揃って一礼してから家の中に戻っていった。ご自由にという事は久遠と久々に営みでも出来るのかな?

「・・・・・温泉か」

「一緒に入るか?」

「妾と言えども、我もいいが奏さんは許可をしたのか?」

「これくらいで何を言うのだか、久遠とは恋人であり未来の妻になるんだからこれくらいで許可何かいらないよ」

そう言いながら屋敷の中に入った後に、早速温泉に入りに行ったがやはり俺はすぐに量子変換機で裸となり掛け湯をしてから入った後に、久遠は恥ずかしながら入ってきた。俺は久遠とは反対側を向いているので見てないが、入ってきた後は見てもいいだろうな。

「そろそろいいか?」

「あまりじろじろと見るなよ」

「それは無理な話だ」

「馬鹿者!少しは見ないよう努力を」

「俺は女の裸は見慣れていると前にも言ったろうに」

辺りは垣までを広めに取った、露天風呂。これを個人所有しているというのだからか、さすが武田家というべきかもしれんがこれくらいで驚いても疲れるだけだ。まあこの前みたいに野生の猿とかはいないらしいがここは良い温泉のようで、久遠からは見えないがちゃっかりと神界から呼んだ神々も入浴していた。俺が呼んだのではないから身体は透明だけど、皆は神界もいいがここもいいと言っていた。

「良い湯だよな」

「・・・・・・うむ」

そう言うのであるが、声なんか聞かなくとも久遠が近くにいるというのは本当の事である。こうやって一緒に風呂に入るのも久々だったな。

「・・・・まさか手回し済みとは思わなかった」

「末の妹でも、やはり武田家の一員という事だな」

「薫は段取りや気の回し方が上手い子だからな」

そこからは、夕霧から聞いたようだが甲斐や越後に来てから色々とあったがそれは久遠も同じ事だ。金ヶ崎から退いてから、色々と大変だったと聞いているからそう言ったら大変などというものではなかったそうで。

「まあ俺もそうだが、皆が助かってよかったと思っている」

「ああ・・・・・。一乗谷から別れたが、一真は越後ではどんな活躍したのだ?」

「越後か、まあ大した事はしてないけど。春日山城が落ちたと聞いた後にまず人質を救出した」

「どうやってだ?春日山は堅固な城だと聞いているが」

「城の裏にある崖を昇ってから、人質を救出した」

救出する前に、春日山を偵察したりしてからは結構仕事をしたと言った。そんで、諜報任務中に香具師の一座として俺も結構な芸をやっていたと言うとどんな芸をしたのか興味を持ったので水芸をしたり火炎を出したりと言ったら信じてない目をしていたので、指から水を出したり掌から火の球を出したりしたら無意識に拍手していた久遠。目の前で切り捨てをされたと言ってから、冥界から召喚した死神やらで戦ったと言った。

「一真は越後だけでも、結構な活躍をしたのだな。美濃や上洛の時よりも」

「まあな、で越後を解放したら美空と妾になったからな。その後はいきなり甲斐に行った」

「甲斐に行ってからも、結構大活躍だと聞いているぞ。それに金ヶ崎から今までとても長く感じた、田楽狭間からのと比べると長く感じてしまう・・・・・」

「久遠・・・・?」

水音が上がったので振り返れば、湯冷めにしていた久遠の姿を発見した。そこで俺は護法五神を召喚し、久遠を上がらせてから俺も出た後に着替えをさせた。そして布団を用意させてから寝かせたのだったけど、俺も宿の服装にしているから自然だと思われるけど。

「ん・・・・・・?んぅ」

「お、やっと起きたようだな」

「ここは・・・・?」

「風呂の隣の部屋だ。・・・・久遠、のぼせていたのだぞ」

置いてあった団扇と風の精霊によるものでゆっくりと送風しながら、俺は苦笑したのだった。そうかと言ってから、苦労を掛けたと言っていた。が俺はあえて言わずに、今まで遠く離れていたから近くに居る事もできなかった。

「まだ起き上がらない方が身のためだ」

「ああ・・・・・。一真もそこまでしなくていいんだぞ」

「俺がしたいんだから、気にしなくていいぞ」

風呂の中で話していたのに、湯冷めするほど時間が経っていたとは思わなかった。

「なあ一真、もしかしてこれもやったのか?」

「何を~?」

「服だ。・・・・というか、我を引き上げて介抱したのは」

「俺もそうだが、引き上げたのは護法五神だ。まあ緊急事態なのは変わりない」

誰かを呼びに行こうとしても、二人っきりの状態だったからな。なので透明だった護法五神を召喚させてから、引き上げは護法五神がやってから身体を拭いて服を着させたのは俺がやった。こういうのは夫である仕事だと帝釈天たちは思ったに違いない。

「・・・・見たのか?」

「そりゃバッチリと見させてもらいました。それに今更恥ずかしがっても遅いぞ」

「まあ未来の夫婦になるのだから、これくらいは当然か」

顔は赤いが、考え事をしているからのぼせたと言ってもいいほどだ。僅かに寝乱れた胸元にも気付いていない様子だったから抱きしめたいくらいだ。あと護法五神を召喚した辺りは聞いて来ないのか?と聞いたら護法五神を召喚するぐらいはできるのだろう?と逆に質問を返された。まあ俺と一緒に嬉しかったのか出そびれしまったようだ。

「・・・・やはり我は、一真との過ごし方を忘れてしまったようだ。小谷で共に入った時は・・・・ここまではなかったはずなのにな」

「それはしょうがないだろうに、まああれだけ長く一緒にいなかったのだから。俺も忘れてしまったようだ、最初の頃はドキドキしていたが今もこれはこれで新鮮でいい」

逃げてもいいけど、今はまだ体調がよくない。追いかける楽しみもあるが、逃げても逃げなくとも幸せは変わりない。少しは落ち着いたようなので、久遠が寝ている間に水の精霊から汲んできた水を茶碗に注ぐ。だが、このままでは零れてしまうので久遠に目を閉じてもらってから口移しをする事になった。

「あ、おい・・・・・ん・・・・・・っ」

軽く抱き寄せた久遠の唇を、そのまま唇を重ね合せた。

「・・・・んむっ・・・・ん、んっ・・・・」

舌先でほんのり熱を帯びた唇を軽くなぞれば、久遠の唇はほんの僅かに力を緩めてくれる。そこからそっと流し込むのは、先ほどの茶碗にあった水だった。

「ん、ちゅ・・・・ん、ぅ・・・・・・っ。んぅ、んく、ん・・・・・」

そっと触れた細い首筋が、水を飲み下す度に波打っているのが分かるので、久遠は俺を受け入れている事を確かめながらゆっくりと久遠に水を注ぎこむ。

「ぁ・・・・・んむ・・・ぅ・・・・・・ぷあ・・・・・こ、こら・・・・・ぁ。何を・・・・勝手に・・・・・」

口の中の水も空っぽになった頃、そっと唇を離せば・・・・解放された唇から漏れるのは、非難じみた声だったけど、こうでもしないと飲んでくれない。寝ている者に水を飲ます道具もないからな。

「久遠が水を飲みたいと言うが、道具がなくてな。なので口移しをした」

「・・・・・・!!!!」

布団に身を埋めた久遠はほんのりと頬を染めて、恥ずかしそうにしてる。でもそんな表情をしていながらも、俺から視線をそらさずにした。もう一杯飲むと聞くと頷いたので茶碗にあった水を今度は目の前で口に含んでから、目を開けたままキスをする。

「んぅ・・・・・ん、ちゅ・・・・・ちゅぅ・・・・っ」

久遠から求めたので、俺は久遠にキスをした。口の中にあった水はあっという間に無くなってしまった。三度目のキスを迫られた俺は、今度はキスをしながら考え事をしていた。今なら久遠を襲えるかもしれないと思った。それにこれ以上艶の入った声を聞かせてしまうとまずいと俺は思ったので、部屋を防音結界と人払いの結界をしてから言ったけど。

「これ以上は俺も我慢は出来ない」

「ああいいぞ、今だけでいい。我を愛してくれ、一真」

そう言った後にキスをしてから舌を入れてから、胸を揉みながら乳首を吸いながら胸だけでイかせてから挿入をした。そして久々に久遠とシたのか可愛くて仕方がないので何度も中出しをしてから浄化をしてから服を着替え直してから、久遠と一緒に布団に寝転がる。

「今回は激しかったぞ」

「久遠が可愛くて仕方が無かった、だからかもしれないな」

今は一人用の布団に二人が入っている状態で密着している。身を寄せ合っているのは、とてもいいが腕の中にいるのは可愛い姿をした久遠であった。小谷の方がいいと言ったので、俺もそうだなと言った。そしてまだまだ話してなかったのを語り始めてから、一夜が経った。あの日から話したかった事を話しながらだったけど、ゆっくりと馬を甲斐に向けていると向こうから市と薫がいた。

「お姉ちゃん、お兄ちゃん。お帰りなさーい!」

「薫に市か」

「温泉どうだった?」

「ああ。お陰で気持ち良かったけど、手配してくれてありがとよ。お陰で久遠とゆっくりと話ができた」

「だったら良かったよ」

すると市は馬について聞いてきた、行きは馬二頭だったのに今は馬一頭だけとなった。久遠が乗れないというから、置いてきた。あとで届けると管理人が言っていたと告げたけどね。こういう事は報告しないといけないからな。薫と市は嬉しそうな顔をしていたから、俺は想像通りの出迎えになったなと感じた。

「な、何だ・・・・」

「ううん。何でもないよー。へー、そっかー。良かったねー!」

「だから何だと言っている!」

「おいおい久遠。暴れたら落ちるぞ」

横座りにしているから、バランス崩しやすい。それに朝のあれについても、久遠がかわいいからやりすぎてしまった事だ。なので、送った後は船に戻って紫苑たちと行為をしないといけなくなってしまった。あのトリオは搾り取るからな、精力剤飲まないとな。

「一真、手綱を寄越せ。こいつは折檻してやらねば気が済まん」

「今乗ったら大変な事になるって言ったのは久遠だろうに。それにこいつは俺しか指示が聞けないから、手綱渡しても進まないぞ」

「だ、だからこんな所で言う奴があるか!」

「聞いた?薫ちゃん」

「うん。しっかりと!」

二人とも走り去った後に久遠は腰を痛めていたので、久遠はあとで覚えておけとか言いながらも手綱を渡さないでゆっくりと躑躅ヶ崎館に戻って行った。戻った後に待っていたのは、市達だったけど俺は先に船に戻ると言って逃げたので市達は久遠に聞く以外なかった。馬は久遠が降りた後に空間にしまった後、俺の部屋にいた桃香達で何回もしたのだった。 
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