SAO-銀ノ月-
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第五話
前書き
シリカとの出会い。
ヒロインにするかは考え中。
「ハアアアアアッ!」
日本刀《銀ノ月》による斬撃に、運悪く俺の前にPOPしたモンスター、《フォレストウルフ》が砕け散る。
そういや、武器を振る時に、気合いを入れた叫び声を出すのは日本人だけだったらしい。
西洋の戦いは、斬り合っている時も終始無言だそうだ。
「って、んなことはどうでも良いか…」
つい、頭に出てきた豆知識に自分でツッコミを入れる。
ホランドの依頼を受けてから、オレンジギルド《タイタンズハンド》リーダーである、槍使い《ロザリア》が今いるというギルドが、ここ、第35階層サブダンジョン《迷いの森》に来ているらしい、という情報を貰った俺は、その《迷いの森》に来ていた。
多数いる知り合いから大量の情報を貰った…どうやら、意外と、情報屋たちには《タイタンズハンド》は有名なようだ。
その手口とは、ホランドたち《シルバーフラグス》が襲われた時と同じように、目標のギルドに一人のグリーンプレイヤー…担当者はロザリア…が入り込み、あらかた情報を集めて、レアアイテムをゲットしたら傷ついたところを襲撃する。
という感じらしい。
「さて。」
ロザリアが今いるというギルドを見つけ、そいつらの後をつけて〈タイタンズハンド〉が現れたら、一網打尽。
という作戦なのだが…
肝心のロザリアが今いるギルド《ミッシングリンク》が見当たらない。
それもその筈。
ここ、《迷いの森》は文字通りの場所。
数百のエリアに分割され、なんでだか良く知らんが(確か、買った情報によるときちんとしたギミックがあったが、忘れた)自分がどこにいるか分からなくなる。
近くの街で、高価な地図アイテムを買えば迷わないらしいが…あいにく、買っていない。
転移結晶を使っても、近くの森に飛ばされるだけという、えげつないダンジョンだ。
「そんなところから、どう見つけろと?」
自分の作戦の未熟さに自分で呆れる。
と、言っても歩くしか無いわけだ。
「ま、いつかは見つかるだろ。」
−それから数時間後−
「いねぇ!」
もう夜も深まり、視界の悪い森の中にいるのは俺くらいだ。
俺自身のシステム外スキル、《気配探知》は近くのプレイヤーやモンスターたちは分かるが、自分を意識していない遠くのプレイヤーのことは分からない。
それが、普通の《索敵》スキルと違うところだ。
それが今回は仇となった。
しかし、自分には《索敵》スキルは使えない。
無い物ねだりをしても仕方がない。
「ホランドには悪いが、出直すか…。」
昼も夜も無いダンジョンならともかく、視界の悪い夜の森の中で狩りをする馬鹿はいまい。
帰ろう帰ろう。
そう思ったが。
「どうやって帰れば良いんだ…?」
迷った。
その時。
ガキィィィンと、剣の音がした。
それほど大きい音と言うわけではなく、静かな夜の森だからこそ聞こえたのだろう。
「ま、どうせ当てもないしなぁ…」
音がした方向へ歩くことにした。
…脱出方法を教えてもらう為に。
しばらく歩くと、転移門に着いた。
これで脱出出来る…と思うほど、俺は楽観視をしていなかった。
なにしろ、このデスゲームを作り上げた奴は、性格が悪い。
とにかくモノは試しだ。
転移門に入り、転移する時特有のライトエフェクトと共に場所が変わる。
…出口には見えないが。
出口が無かった代わりに、別のモノがあった。
第35階層サブダンジョン《迷いの森》最強のモンスター−《ドランクエイプ》
それも三体だ。
それよりも俺の目に入ったのは、その三体のドランクエイプに回避を考えていない突撃を繰り返す、少女のプレイヤーだった。
レベル自体は、充分に安全マージンをとっているようで、攻撃力の高いドランクエイプの棍棒に直撃しても、思ったよりダメージを受けない。
しかし、無視出来ないHPゲージになっているのに、一番後方にいるドランクエイプに恨みでもあるのか、そいつだけを執拗に狙っては他二体の棍棒に叩かれている。
…生き残る気が、無いのか?
《銀ノ月》を鞘から抜き、いわゆる《突き》の態勢になる。
そこから、高速移動術《縮地》にて少女が狙っている、ドランクエイプの三体目に向けて突撃をした。
少女もまた攻撃をしようとしていたようだが、反応速度の差か、俺の突きの方が速くドランクエイプに迫る。
「刺突術《矢張月》!」
ドランクエイプの顔面に《銀ノ月》を直撃させ、一撃でHPゲージを0にする。
所詮は35階層のモンスター。
依頼によっては、最前線のモンスターを狩ることになる俺にとっては、ただの雑魚だった。
《縮地》で追い抜いた二体のドランクエイプはまだ俺に気づかず、少女に攻撃しようとしていた。
急いで《銀ノ月》を鞘に納め−
−一気に抜き放つ!
「抜刀術《十六夜》!」
銀色の剣閃に、二体のドランクエイプはまとめて切り裂かれる。
へたり込んでいる少女に、俺は我慢が出来ず叫んだ。
「馬鹿野郎!死ぬつもりかお前は!」
−それが《竜使い》プレイヤーネーム《シリカ》との出会いだった。
後書き
…戦闘シーンが特に酷い。
どうやって書けば良いんだ…?
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