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戦国†恋姫~黒衣の人間宿神~

作者:黒鐡
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七章
  鬼退治

エーリカとの戦おうとした時、通信が来たと共に何かが聞こえた。耳をつんざく不気味な鳥の声に驚きながらも、周囲を見渡すとそこには鬼がいた。

「ぐるるるるる・・・・・・」

「やっぱり来たか!おらぁ!行くぜ!」

と言いながら斬撃を放った後、鬼は一刀両断されたが次々と出てくる。

「・・・・悪魔っ!?」

「な、何で?何で鬼が小谷城の中にっ!?」

「ひよ、落ち着いて!今は鬼の迎撃が先!久遠様と詩乃ちゃんを守るよ!」

とか言っているが、俺はすぐに行動を開始。桜花達も、すぐにISを装着してから久遠や詩乃の前にいた。俺は走って堀からよじ登ってくる鬼をしらみつぶしに、次々と斬り倒す。

「くせ者である!皆の者、出会え出会えっ!」

眞琴の声に、城内が一気に慌ただしくなった。そんな周囲の気配に煽られたのか、鬼達の動きも激しくなるが関係ない。俺は登ってくる鬼達を斬り倒しながら進む。堀を飛び越えてから、何人か俺についてきては鬼を殲滅させている。

「赤尾、磯野、手配りせぃ!一匹たりとも、この城内に入れる事まかり成らん!」

「桜花さん、一真様に連絡を。あの鬼は足軽が着ける桶川胴を着込んでいます。そしてその胸には・・・・」

「三盛木瓜の家紋だとっ!?」

「そんな・・・・これはいったい・・・・っ!?」

「どうしましたか、あれがどうかしたのです?」

「三盛木瓜の家紋は朝倉の家紋何です!その家紋が入ったものが鬼が着ているという事は!」

「分からん!金柑、どういう事か説明せい!」

「私にも分かりません!あの鬼が朝倉の兵を喰らい、鎧を奪っただけなのか。それとも朝倉の人達が、鬼にされてしまったのか・・・・!ですが、既にザビエルが手を伸ばし、己の物にしてしまった可能性が高い気がします!」

「準備が整ったからこそ、三盛木瓜を着込んだ鬼を、こちらに送り込んだとでも・・・・?」

「・・・・はい!」

「皆さん、隊長から通信が来ました。今は鬼を倒す事に集中せよと、恐らく朝倉の国は鬼の地になったと。隊長は現在隊員数名と鬼が来た方向に向けて次々と倒しています。援護は必要ありませんので、あとは周囲にいる鬼を倒せ。以上です!」

桜花が言った後、眞琴は家中を集め出していたが久遠は俺が一人で行った事に何か考えていた。だが今は目の前にいる鬼を目標にする時だ。たぶん俺が行った方向ではないところから来たのであろう。

「では我らが、久遠様をお守りをしようではないか。ころさんもここにいて下さい。ひよさんは、城内から槍と弓矢を調達をして下さい。調達した武器を各員に配り、防御態勢をして下さい」

「了解!」

「と・・・・これでいいですか?詩乃さん」

「ええ、その通りですが。一真様はこれを分かっていてあなた達を派遣したという事ですか?」

「まあ、そういう事にしておきましょう。久遠様と詩乃さんはここを離れずに。沙紀は上空から鬼が来たら知らせて!」

「了解」

私はそれぞれに言って鬼が来るので、それを斬り倒す結衣。結衣のは紅椿だから二刀流だ、それに一応ライフルもあるから大丈夫か。

「眞琴様!」

「ああ!」

「剛の者以外は、この場に近寄らせないように。結衣さんやお市さんの邪魔になります。他の者は周囲の警戒、警護に専念させておいて下さい」

「しかしあれだけの数を二人だけで、どうやって対処するというのだ!?」

「冷静に考えてください。前だけを見たらそうなりますが、背後にも注意が必要です。それに結衣のはただの鎧ではありませんのでね」

「背後って・・・・あ!」

「目立つ動きで視線を固定。その隙に背後を取る。これは兵法の基本ですよ」

「了解した。すぐにそうさせよう。・・・・磯野衆のみ、この場に来させぃ!赤尾、海北の衆は城の防衛に回れ!鬼が背中、脇腹を突いてくるのを、何としても阻止せよと伝えぃ!」

「士分、足軽問わず、槍と弓で武装を。刀で鬼と対峙してはなりません。常に間合いを取り、必ず三人以上で鬼一匹と対峙するよう、心掛けてください」

浅井家足軽達は詩乃の下知で武装をし、鬼と対峙する。さすが詩乃だなと思いましたね。

「・・・・ふむ。桜花と言う者もいいが詩乃もさすがであるぞ」

「一真様は、私がこうやって動く事を望んでいらっしゃいますから。それに応えるのが武士の務め」

「武士の務めだけか?」

「さてさて。どのようなお答えをすればよいか。相手が主様では悩むところでございますね」

「もう答えているようなものだぞ。だが・・・・貴様を一真に預けて正解だった。今後も助けぃ」

とか言いながらも、結衣と市さんは次々と殲滅している。あとは隊長だが、今どの辺りにいるのやら。

『俺だ、聞こえるか桜花』

「はい。そちらはどうですか?」

『こちらに向かってきた鬼は殲滅した。だが、別方面から来てるのもいるみたいだな』

「今結衣と市さんが攻撃をしております。こちらはどうされますか」

『そちらは桜花が俺の代行として指示を飛ばせ。俺はもう少し周りにいる鬼どもを駆逐してくる』

「お気を付けを」

隊長が向かった方向は全て駆逐した。あとは別方向に来る鬼だけ。今いる鬼は次々と堀から登ってきた鬼。兜を被った大きな鬼に桶川胴をつけた鬼が4体か。

「結衣さん、あの兜を被った鬼を倒せますか?」

「任せなさい。では市さんとエーリカさんは雑魚を頼みますよ」

「分かりました。では行きます!」

といって、結衣は瞬時加速を使って大将を二刀流で行ったけど。市さんとエーリカさんは雑魚を倒してた。相手は恐い姿をしてるけど、ウチの隊は修羅場を潜ってきた者ばかり。だから鬼といっても全然怖くないしね。また大きな鬼が来たと思ったら、エーリカさんが氣を練る。音が鳴ったと思ったら、あれは爆発的に氣が高まった音。

「これは凄い」

「だよね、綺麗な氣だよね。結衣さん」

エーリカさんの身体を包み込むオーラは、まるで天の月を焼け焦がすようだった。

「永遠に・・・・お眠りなさい」

エーリカさんのオーラが注がれている剣が、エーリカさんの声と共に瞬息の勢いで光の剣を化す。剣先が鬼の眉間に刺さったかと思うと、まるでチェーンソーのような音をたてて、ザリザリと鬼の額にめり込んでいく。悲鳴さえもちゃんと発せず、剣がめり込む度に、大きな鬼の身体が痙攣をおこす。

「サヨウナラ・・・・ふぅ」

何とかなりましたね、胸元で十字を切ると、地面に横たわった鬼の死骸を調べ始めました。

「ころさん、そっちはどうなりましたか?」

「大丈夫です!こちらも一段落しました!」

「久遠様、詩乃ちゃん他、皆無事です!」

「では、更に周囲を警戒して下さい。久遠様と詩乃さんの警護を継続して下さい」

「「はいっ!」」

『桜花、そっちはどうなった?』

「隊長、何とかなりました。大きな鬼が二体いましたが、一体は結衣がやって、もう一体はエーリカさんがやりました。やはり一個小隊みたいでした」

『こちらもほとんど殲滅した。小谷周辺の鬼はもういないだろう。トレミーからも反応無いと言ってるからな。では俺は一度そちらに戻る』

「了解しました隊長」

隊長の方も何とかなりましたか。一応隊長の護衛として何名か行かせましたけど、あとの数名はどこから来たのか足取りを追っているはずです。たぶん越前からだと思いますが、隊長の戻り次第ですかね。

「エーリカさん、何か分かりましたか?」

「そうですね。やはりこの鬼は朝倉家の足軽のようです。見てください」

エーリカさんの指差すのを見ると鬼から人間に戻った。数秒経ったら、鬼となった足軽の人間は砂となって消え去っていた。

「鬼は死ねば消え失せる、か。一体、何を暗示しているというのだろうな」

「ここはまだ危険です。お下がりください。隊長も戻ってきてませんから」

「だが貴様が守ってくるんだろう?」

「隊長のご命令なので」

「なら、安心だ。・・・・皆、大義であった」

といって市さんは眞琴様の所に向かった。で、十分後になったら、隊長が堀から登ってきた。護衛の者と一緒に。やはり隊長が睨んだ通り、この鬼は越前から来た鬼と判断した。

「久遠、俺達が調べた調査とエーリカが調べた物と一致する。やはり越前は鬼の手に落とされたんだ。それも人を鬼に変えてしまう事ができるらしい」

「人を自在に鬼とするか。厄介だな」

しばらく考えた久遠だが、考えは変わらない。眞琴は、小谷を守って見せると言った。それならいいが、久遠の言う天下布武のためなら何でもするようだった。越前の鬼はしばらく浅井が食い止めると、たった二ヶ月で出来るかどうかは分からんが俺らもいるからな。で、久遠はこの事を家中に知らせる必要があると言い、ひよところに先触れを任せた。あと詩乃も行ってくれるそうだ。俺達は、越前に放った草からの情報を待つと言ったので、俺もそれでいいと言った。IS部隊は今回の事でご苦労さんと言って敬礼をしトレミーに帰還した。 
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