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インフィニット・ストラトス~IS学園に技術者を放り込んでみた~

作者:壬生咲夜
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本編
  第12話「クラス代表決定戦03」

 
前書き
仕事の合間にちょくちょくやってなんとか修正版ができました。
それでは、どうぞ!
 

 
<アリーナ内>

俺に向かって一直線にくる緑色の閃光。

一夏
「クッ!?」

それを何とか避け、その緑色の閃光は俺の後方のシールドバリアーに弾かれて消えた。

セシリア
「あら、いまのを避けましたか」
一夏
「へん、特訓の成果ってやつさ!!」

もっとも、かなりギリギリだったがな。
箒との特訓や3人のアドバイスが無かったら絶対に無理だった…。



<回想:501号室>

あれは、一昨日の夕食後のことだ…。

ナギ
「……というわけで、オルコットさんはスナイパーライフル系統の銃を使った中距離から遠距離戦闘を得意とするみたい」
癒子
「それに加えて、オルコットさんの専用機は第三世代型だから、何らかの特殊兵装が積まれているはずだよ」
一夏
「なるほど…。ありがとう二人とも助かったよ。今度何かお礼でも…」
ナギ
「い、いいよそんな…」
癒子
「こっちも先輩方の貴重な話を聞けたからお互い様よ」
一夏
「そっか…、でも本当にありがとな」
癒子&ナギ
「「いえいえ…」」

それにしても固有スキル【狙撃:B】ね…。
どれほどの腕前か今一わからないけどどうしたものか…

本音
「う~ん、とりあえずおりむ~は~、試合が始まったら逃げ回った方がいいと思うな~」

「ム、なんだと布仏。それでは勝てないではないか」
本音
「でも~、おりむ~の専用機はまだ着てないんでしょ~?」

そう、試合二日前になったのに俺の専用機は未だに届いていないのだ。

癒子
「試合当日の2・3日前には届くと思ってたけど…」
ナギ
「織斑先生はなんて言ってたの?」
一夏
「『流石に試合開始までには届くだろう』だってさ」
癒子
「えっ!? それじゃあ最適化処理(フィッティング)とかはどうするの? 渡された時って初期状態なんでしょう?」
一夏
「それも千冬姉曰く、『試合中にやれ』だってさ…」

その言葉に顔を引きつる谷本さんと鏡さん。
うん、わかるよその気持ち、すごい無茶だと思うもん。
どこのスーパーなコーディネイターだよ。
そんなこと出来るのは戦闘中にMSのOSを書き換えて“魔弾”の異名を持つザフト兵を倒したあのお方くらいじゃね?

因みに最適化とは、操縦者に合わせてISのソフトウェアとハードウェアの両方を一斉に書き換え、表面装甲を変化・成形させるもの。
つまり、初期状態では俺と専用機との意思疎通が上手くいかず、俺の思った通りの動きや専用機の反応に俺がついて行けずバラバラな動きになってしまうのだ。

本音
「だから~、おりむ~は最適化と専用機にある程度慣れる為にも~、試合が始まったらひたすら逃げ回らないとね~」

「しかし、敵を前にして逃げ回るなど…」
本音
「でも~、そうしないと負けちゃうんだよ~?」

「それはこいつの技量が…」
本音
「それとも“しののん”はおりむ~がボコボコにされるのが見たいのかな~?」

そ、そうなのか箒!? やっぱまだ初日の出来事のことを根に持ってるのか?
確かに俺もノックも無しに部屋に入ったのも悪かったけど、まさか異性と同居することになるは思わなかったよ……。

ん? そういえば鏡也先輩たちってどこで寝泊まりしてるんだろう?
やっぱり、俺みたいに女子寮に住んでるのか?


「そ、そういうことを言ってるわけではない! ただ私は―」
本音
「好きなんでしょ?(ボソッ」

「っななななな、何を言っているんだ布仏!?///」

うおっ!? な、なんだ?

一夏
「ど、どうしたんだ箒? 急に大きな声出して」

「な、なんでもないぞ一夏/// 布仏、ちょっとこっちに…」
本音
「は~い」

ちょっと考え事してたら急に箒が大声を出してビックリした。
様子からみてのほほんさんが箒に何か言ったみたいだけど、いったい何を言ったんだいのほほんさん?
箒の慌てふためく姿何て凄いレアなんじゃないだろうか? 束さんが見たら発狂するんじゃないか?


『箒ちゃんカァイイヨ~』
『…束様、落ち着いて下さい』

な、なんだ!? 今、聞き覚えのあるウサ耳女性の声と聞き覚えの無い人の声が聞こえたぞ??
はっ!? これが電波ってやつなのか?


癒子&ナギ
「「(織斑君、さっきから一人百面相してどうしたんだろう?)」」


一人百面相している間に、箒とのほほんさんの二人は部屋の隅へ移動したらしく、何やら話しあっていたようだ。


「き、急に何を言いだすんだ布仏///」
本音
「え~、だってそうなんでしょ~? 違うの~?」

「違うに決まっている!? ///」
本音
「そうなんだ~」

「そうだ!! そうに決まっている!!! ///」

話の内容は離れているのと小声のため全くわからないな、うん。
ところで、何で顔が赤いんだ箒? 風邪か?

癒子
「(みごとなツンデレだね…)」
ナギ
「(私、ツンデレって初めて見たよ)」
癒子&ナギ
「「(というか織斑君、篠ノ之さんの状態をみて察してあげなよ……)」」

何故かは知らないけど谷本さんと鏡さんに呆れた目をされた。
一体何なんだ?



<アリーナ内>

おお! 今度は前に投稿したときと違ってちゃんと全部の回想が入ってる!
しかも若干バージョンアップもしてるな

作者
「ええ、頑張って纏め上げ、ちょっとだけ増やしました。それとメタな発言はやめなさい」

サーセンッ!!


セシリア
「そうですか…なら、遠慮はいりませんわね!!」

[バシュンッ!!]

再びレーザーライフルの引き金が引かれ、緑色の閃光が俺に目がけて迫ってくる。

一夏
「っ!!」

あっぶねぇええ!!
今の掠ったって!
レーザーってあんなにも速いのかよっ!?

のほほんさん曰く、大げさに逃げ回ると必要以上にS.E<Shield.Energy>を消費をするうえに逆に追い込まれるから、銃身ではなくオルコットさんの視線の先を読んで最低限の動きで避けろって……無茶だろっ!!

セシリア
「さぁ、踊りなさい。私セシリア・オルコットとブルー・ティアーズが奏でるワルツで!」

[バシュンッ!!]
[バシュンッ!!]
[バシュンッ!!]

くっ、最適化終了予定時間は……、あと25分!
それまで何としても逃げ回ってみせる!!





<アリーナ観客席>

一夏
『よっ、はっ! うぉっ!?』
セシリア
『あたりなさいっ!』
一夏
『へっ、嫌なこった!!』

試合開始から10分が経過。
現在、セシリアがレーザーライフルを放ち、一夏はそれをひたすら避け続けるといったことを繰り返している。
現在の二人のS.E消費率は800を上限とするのなら一夏は被弾と移動による消費で650~700程で、セシリアはレーザーの照射による消費で750前後といったところだろう。

薫子
「それにしても、上手い具合に避け続けますね…」
鏡也
「いや、撃つ人間の眼や指の動きをよく観察すればできるでしょ」
薫子
「いやいや、そんなこと…」
鏡也
「えっ出来ないの!?」
薫子
「えぇぇぇええ!? なんでそこで私が驚かれるんですか!? 普通は銃弾を避けるなんて化物じみたことできませんよ!!」
鏡也
「更識会長と織斑先生ー!!! 黛さんが“化物”だそうでーす!」
薫子
「うえぇぇぇえええい!!?? なにを言ってくれやがるんですかこの先輩は!!?? 二人とも違いますから!! 二人とも美人で素敵なお姉さまですよー!!!」

鏡也が告げた瞬間、笑顔だが決して眼が笑っていない学園最強と世界最強の姿が脳裏を過り、とっさにそう叫んだ薫子は悪くないだろう…。


セシリア
『そこですわっ!』

[バシュンッ!]

一夏
『しまった!?』

鏡也達が漫才(?)を繰り広げている間もアリーナ内では状況は進んでおり、なんとかセシリアの狙撃を避けていた一夏だったが、それを許されるほど代表候補生の実力は甘くなく徐々に追いこまれてしまう。
そんな一夏は白式の右腕に一本の刀をコールし、レーザーを切裂くことでダメージの減少を試みたが、それがかえって隙を与えてしまい、機体に大ダメージを負ってしまったのだ。

一夏
『クッ…(まずった!今のはだいぶ大きい…)』
セシリア
『遠距離型の私に、近距離格闘装備で挑もうだなんて、笑止ですわ!』

[シュンッ!!]

一夏
『なにぃっ!?』

薫子
「ここでオルコット選手の機体から何かが飛び出し織斑選手を攻撃しています! 鏡也先輩、あれは一体何なのでしょうか!!」
鏡也
「あれこそがオルコット選手の駆る専用機の由来ともなった特殊兵器“ブルー・ティアーズ”。長距離遠隔攻撃システムによる一対多や全方位オールレンジ攻撃が可能としている」
薫子
「ガ○ダムで例えるとド○グーンやビ○ト兵器の様なものなんですね」
鏡也
「そうなりますね…。機体名と武装名が(二つとも)同じ名前なので、今はあの兵器(4つ)の事をビット兵器と称しましょう」
薫子
「わかりました。ところでどうでもいいことなのですが、先ほどの織斑選手のセリフから“グゥレイト!!”な人を連想しました」
鏡也
「…ああ、“天帝”の攻撃を咄嗟にミサイルポットを全弾発射して辛うじて生き残った人ですね。」
薫子
「その後に彼を助けようとする関さん声優の方との熱き友情は手汗握りましたね」
鏡也
「機体は半壊したのに、長距離砲だけ無事だったのはいささか疑問だがな…」
薫子
「ですねっとお仕事お仕事。んん、織斑選手、オルコット選手のビット兵器をかわす、かわすー!! おっとここで織斑選手がオルコット選手に斬りかかった!!」

一夏
『ウォォオオオオ!!!』
セシリア
『クッ』

薫子
「当たった! オルコット選手、今の攻撃でS.Eを30消費だ!」
鏡也
「今のは踏み込みが少し甘かったですね。本来ならもう少し削れてます」
薫子
「織斑選手、またもやオルコット選手に迫ろうとしますが、オルコット選手はそれをビット兵器で間合いに寄せ付けません!」
鏡也
「流石に同じ手を打たせはしないでしょう。先ほどまでは攻撃として展開してましたが、今は防御用に展開しなおしてます」

鏡夜の言葉の通り、セシリアは4つのビットを巧に操って一夏の接近を許さず、一定の距離を保つようにしている。

薫子
「鏡也さん、あのビット兵器の攻略法は無いのでしょうか?」
鏡也
「あるぞ」
薫子
「そうですよねぇ…ってあるですか!!」
鏡也
「ええ、オルコット選手のビット兵器の行動パターンをよく観察すれば、薫子さんにも解ると思いますよ」
薫子
「ビット兵器の行動パターンですか? そう言われましても、戦闘に関してからっきしなんですけど…」

[ドォンッ!]

薫子
「おっと、織斑選手がオルコット選手のビット兵器を1つ破壊したぁああ!!」

一夏
『わかったぜ!』

薫子
「何がわかったのでしょうか織斑選手! まさか、あのビット兵器の攻略法かっ!!」

一夏
『この兵器は毎回お前が命令を送らないと動かない。しかもそのとき、お前はそれ以外の攻撃ができない。なぜならっ!!』

[ドォンッ!]

一夏
『制御に意識を集中しているからだ!』

薫子
「織斑選手、2つ目のビット兵器をぶった斬ったぁああ!!」
鏡夜
「彼の説明を付け加えると、あのビット兵器は2つが囮、1つが織斑選手の反応が一番遠い角度、最後の1つが避けるであろう方向に攻撃していましたね」
薫子
「な、なんとそうだったのですか!? 残すビット兵器はあと2つ! 織斑選手はこのまま行けるのか!!」
鏡夜
「(…多分ダメだろうな。少年は攻略法が解ったから少し浮かれているようだし…、オルコットの方は何かを企んでいる顔だ……)オルコット選手は、もう少しポ-カーフェイスを練習したほうがいいですね (ボソッ」
薫子
「…はい?」




<アリーナ内>

一夏
「あと2機っ!!」
セシリア
「クッ、行きなさい!!」

[ヒュンッ、ヒュンッ]

少し焦ったかのように2機のブルー・ティアーズに指示を飛ばすセシリア。

一夏
「(やっぱり出してきたか…。だが、あいつは必ず俺の反応が一番遠い角度を狙ってくる)…そこだっ!」

[ドォンッ!]

一夏は2機のブルー・ティアーズが自分の前後に配置されたときにはすでに“どこが一番反応が鈍くなるか”を察し、自身の右手に握る刀を振るい、1機のブルー・ティアーズを斬り裂いた。

薫子
『またもや織斑選手、ビット兵器を斬り裂いた!! 残すビット兵器はあと1つです!!」

一夏
「これで、ラスト!!」

[ドォンッ!]

セシリア
「クッ、最後の1機までも…」
一夏
「これで後は距離をつめれば俺の勝ちだ!」

最後のブルー・ティアーズを斬り裂いた一夏はセシリアに向けて一気に距離を詰めようとするのだが、

セシリア
「フフ、かかりましたわ」
一夏
「っ!?」
セシリア
「ブルーティアーズは4機ではなくってよ!」

セシリアはブルーティアーズの腰に装備された“弾道型のブルー・ティアーズ”を2門を展開し、それを発射。
2つの追尾ミサイルが一夏の駆る白式目がけて追い掛けてくる。

一夏
「クッ!」

罠であったことを察し、スラスターを反転して距離をとる一夏。
しかし、無情にも追尾ミサイルは自身を追ってきており、徐々に距離を追い込まれてしまう。
そしてそれは、セシリアから放たれて数分もしないうちに、

[ドォーンッ!!]

白式に直撃し、爆発した。


【補足】
●天帝
ガンダム種のラウ様がかるラスボス的な機体。

●グゥレイト!!な人
種時代に砲撃型のガンダムに乗っていた金髪の男。

●魔弾の異名
同じくガンダム種で原作開始前に活躍したエースパイロット。


【ボツネタ】
セシリア
「さぁ、人が数多持つ予言の日でしてよ!!」

[ヒュンッ] [パシュンッ!!]×11
[ヒュンッ] [パシュンッ!!]×11

一夏
「中の人関係ないし! っていうかビット兵器増え過ぎだぁあああ!!??」←必死に避け続ける


―― 一方その頃の放送席

鏡也
「フッ、天帝を選ぶとは、解っているじゃないかオルコット嬢」
薫子
「クッ、なぜわかってくれない。ストフリこそ最強のMSだということを!!!」
鏡也
「ハッ、だからお前はアホなのだ薫子」
薫子
「……所詮、天帝なんて最終的に主人公にやられる存在なのに(ボソッ」
鏡也
「ほう、面白いことをいうな薫子。今お前は全国のクルーゼファンを敵にまわしたぞ」
薫子
「それがなんだというんですか。人気投票では圧倒的にこっちが上なんですよ~だ!」
鏡也
「そのパイロットだが、Y○ooの人気投票で“グゥレイト!”の人に負けてたよな」
薫子
「…先輩? あなたも言ってはいけない事をいいましたね?」
鏡也
「なんだ、やるか?」
薫子
「ええもちろん。こうなったらどっちが上がハッキリさせます。まぁもちろんキラ様が最強ですけど」
鏡也
「ハッ、何を言うかと思えば…ラウ様こそ最凶にして最強なんだよ」

薫子&鏡也
「「………」」

薫子
「いいですか、まずストフリは全体的なフォルムが美しく色も青と白を基調にし、ところどころにある金色がより神秘性を引きだしていて…(中略)…武装も近距離から遠距離まで何でも御座れと大変素晴らしくてですね」
鏡也
「全距離対応? ハッ、万能機なんぞ所詮は器用貧乏なだけだろう。それに比べて天帝はだな……(中略)……大型のビームや複合武器、圧倒的な火力と砲門を持つドラグーン。特にあのムキムキな腕や足、暗色系の配色なんかいかにもラスボスを醸し出してて最高だろう!!」
薫子
「先輩こそ解ってませんね、そんなマニアックな装備や機体は一部の人にしか受けないんですよ~だ!」


一夏
「ちょっと黙ってッろ外野ぁぁああああっ!!!!」



おわる?

オワレ

 
 

 
後書き
【あとがき】
仕事が忙しいです…以前投稿していたときより、若干手直ししました。
感想や誤字脱字などありましたらよろしくお願いします。

【補足】
●天帝
ガンダム種のラウ様がかるラスボス的な機体。

●グゥレイト!!な人
種時代に砲撃型のガンダムに乗っていた金髪の男。

●魔弾の異名
同じくガンダム種で原作開始前に活躍したエースパイロット。
 
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