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FAIRYTAIL〜星の王子様〜

作者:花神スギ
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9話~ルーシィの慟哭~

 
前書き
オリキャラ登場人物







 

 
9話~ルーシィの慟哭~


「きひっ!妖精のケツ狩り、楽しかった!ジョゼ!褒めて!」

 ガジル、ロフォロン、ヨゾラ達は幽鬼の支配者のギルドへと帰っていた。

「3人共、夜遊びとはいけませんねぇ」

「マスター、妖精のケツ共にプレゼントを用意してただけだ」

「そうですか、それはそれはご苦労様です」

「ジョゼ!ジョゼ!ワタシを褒めろ!撫でろ!」

 ガジル達は、やってきたことをジョゼに報告をする。

「さすがにマスターマカロフも動きだすでしょう。ロフォロンさん、よく頑張りましたねぇ」

 ジョゼは、ロフォロンの頭を撫でる。
 まるで、子供をあやすように。

「それにしても、ヨゾラさん?貴方もなかなかにえげつない事を」

「全てはお嬢様を迎えるための作戦です。お嬢様には少し自分の立場を考えてもらわないといけなかったので」

「マスター、このニコニコ野郎、頭がイカれてやがるぜ?俺は気に入ったけどよ?なぁ?お前このままギルドに入れよ?イカれた連中の集まりだからよ」

 ガジルは、ヨゾラを気に入ったのか幽鬼の支配者のギルドに勧誘する。
 類友というやつか?

「キラキラ!ワタシもそう思う!」

「お誘いは嬉しいですが、僕はルーシィお嬢様の下僕。これは、変えられません」

「残念ですねぇ、ガジルさんとロフォロンさんがここまで言うのは珍しいのですがねぇ……仕方ありませんね、いつでも我がギルドは貴方をお迎えしましょう」

「ありがとうございます」

 幽鬼の支配者。
 ヤバい連中だと聞くが、実は仲の良い集まりなのではないかとヨゾラは思うのだった。

「さぁ、明日からは忙しくなりますよ、明日に備え今日はゆっくり休みなさい」

 ジョゼの言葉で明日に備え解散することになったのだった。

 明日から始まる、妖精との戦いのために。










 幽鬼の支配者の妖精の尻尾の魔導師の襲撃の次の日。

 マグノリアの広場には人集りができていた。
 マグノリアの住人や妖精の尻尾の魔導師達。


「レヴィ……ちゃん!?」

 ルーシィは驚愕する。
 昨日まで他愛もない話をして楽しく話していた友達が無惨な姿になっているのを。

「ジェット!?……ドロイ!?」

「誰がこんな酷いことを」

「幽鬼か!?」

 共に来ていた、ナツは怒りで炎が燃え上がる。
 ナツだけではない、その他の妖精の尻尾の魔導師達も怒り、悲しみで、幽鬼の支配者への怒りが限界を越えていた。

 レヴィ達は、仲間達の手によって磔から解放される。

 そんな、時にハッピーがあることに気づく

「あい?ねぇ、レヴィのお腹に文字が書いてあるよ?」

 ハッピーの言葉にギルドメンバー達が集まり、それを見たルーシィは絶句する。

「嘘……ヨゾラ!?」

 見覚えのある文字がレヴィのお腹に刻まれていた。

 幽鬼の支配者のマークの下には、ガジル様、ロフォロン様参上!!と、書いてあり。
 さらにその下には

【親愛なるルーシィお嬢様へ
 お嬢様、近いうちにお迎えに向かいます。
 ルーシィお嬢様の帰りを邪魔するものは、
 全て僕が排除致します。ですので安心して
 お迎えに参るまでお待ちください。
 全ては星の導きのままに。
 お嬢様の忠実な下僕のヨゾラより】

 全てはルーシィお嬢様のため。
 帰りを待つ者からのメッセージであった。


「いや……いや!嫌ぁぁ!!!」

 ルーシィは悲しみから叫ぶ。
 信頼していた者からのメッセージ。
 自分のせいで友達を仲間を傷つけられ、自分のせいで大切に思っていた人物を狂気に狂わせてしまった。

「ごめんなさい……ごめんなさい……レヴィちゃん……ジェット、ドロイ…………ごめんなさい!!……あたしのせいで……あたしの…………」

 ルーシィはただ、涙を流して謝り続ける。
 悲しみの中に怒りの感情が同時に寂しい感情が。

 人は変わってしまうのか。
 ちょっとした切っ掛けで、善から悪へと

「ヨゾラ……ヨゾラ!!あたしは……貴方を許さない!!」

 ルーシィの慟哭の叫び。
 そして、始まる。
 動かざる巨人が動きだす。

「ボロ酒場までなら我慢できたんじゃがな……ガキの血を見て黙ってる……親はいねぇんだよ!!」

 巨人の怒りが大気を震わせる。

「戦争じゃ!!」


 妖精の尻尾と幽鬼の支配者の開戦の狼煙が上がる。













 マグノリアにある、病院。
 その一室にレヴィ、ジェット、ドロイがベッドの上で寝ている。
 だが、3人とも苦痛の表情である。

 医師の話しによれば、打撲や切り傷も酷いが何より、魔法による錆の侵食がレヴィ達を苦しめていると。

「幽鬼の支配者……なんて、酷い人達なの……それに……ヨゾラ。あたしは絶対に許さない!」

 そんな時であった。
 病室に1人の男が訪れた。


「失礼する。妖精の尻尾の魔導師達の部屋で間違いはないであろうか?」

「……貴方は誰?」

 ルーシィの目の前に現れた男。

「拙者は幽鬼の支配者の魔導師。ウィリアムと申す、以後お見知りおきを……」

 幽鬼の支配者の魔導師の1人。
 暴風竜のウィリアムが現れたのだった。

「幽鬼の支配者!!」

 ルーシィはとっさに星霊の鍵に手をかけて、目の前の人物をにらみつける。

「待たれよ……拙者は、見舞いに来ただけ」

「見舞い?」

 ウィリアムと名乗る男は小瓶を取り出し、ルーシィに見せる。

「これは、特殊な油。この呪いのような錆を落とし苦しみから解放してくれる品だ」

 ウィリアムは、ロフォロンの滅竜魔法の力である竜錆を治す薬を持ってきたのだった。

「どうして?幽鬼の支配者の貴方が?」

 ルーシィは理解できない。
 レヴィ達をこんな目に合わせた奴の仲間が、なぜレヴィ達を助ける薬を?

「失礼だが……ルーシィ・ハートフィリア殿とお見受け致す」

「そうだけど……」

「拙者と話を……そして、提案があるのだが……」

 ウィリアムの思惑は?
 ルーシィとウィリアムが対峙する。

 病院へ向かう1人の女の子。

「ルーシィ~大丈夫かな~?心配だなぁ~」

 のほほんとした、足どりでルーシィの元へ向かう妖精の尻尾の魔導師であるアリスであった。







 幽鬼の支配者のギルドでは

「ロフォロンさん、ジュビアさん、ソルさん……貴方達でルーシィ・ハートフィリア様をお連れするのだ」

 マスタージョゼの命令により、幽鬼の支配者が動きだす。

「しんしん……と、ジュビアはルーシィを連れてくる」

「さぁ、ジュビア様、ロフォロン様、参りましょう」

「きひっ!ジョゼ!ワタシに任せて」

 幽鬼の支配者の魔の手がルーシィに迫る。
 ルーシィ・ハートフィリアを巡って、様々な思惑が交錯するのだった。


 そして……また1人……2人の従者を連れて幽鬼の支配者のギルドに到着した。
 ルーシィ争奪戦に参加する男。

「ハァハァ!我慢できずに迎えに来たよ!ルーシィたん!私の麗しくかわいい花嫁ちゃん」

 ルーシィの縁談相手コーネリア伯爵。

「コーネリア様、キモイのでやめてください。屋敷の中だけにしてもらわないと」

 コーネリアの執事で双子の姉、カレン。

「今回も素敵な出会いがあるかなぁー?アタシが恋に落ちる素敵な方は居るかしら?」

 コーネリアのメイドで双子の妹、レンカ。


「お待ちしておりましたよ、コーネリア伯爵様」

 不敵な笑みを浮かべる、ジョゼであった。











 
  
 

 
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