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星河の覇皇

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第八十六部第五章 傍目に見つつその二十五

「我々の権力を盤石にするのだ」
「間違っても二度と虐げられない」
「人であるのに人として扱われない」
「そうした風にはならないですね」
「絶対に」
「だから武力が必要だ」
 アウトカースト層が権力を手に入れそれを盤石なものにする為にというのだ。ジャバルはこのことを政治からわかっているのだ。
「何としてもな」
「サハラで多くあった様なことにはならないですね」
「武力を持っていない為に権力を失う」
「そうしたことは」
「ならない」
 自分達はというのだ。
「必ずな」
「ではですね」
「その政策もですね」
「用意しておきますね」
「そして主席になられたなら」
「その時は」
「即座にだ」
 まさにというのだ。
「軍の掌握にかかる」
「左様ですね」
「もう第一にですね」
「武力を手に入れる」
「そうしますね」
「憲兵も握るがな」 
 彼等もというのだ。
「政治将校に加えて」
「軍の中の警察もですね」
「アウトカースト層を送り込み」
「そして手に入れますね」
「我等のものとしますね」
「軍隊もまた社会でありだ」
 一つのそれだというのだ、これは実際のことだ。
「そしてだ」
「そこに警察がありますね」
「それが憲兵ですね」
「そしてその警察も掌握しますね」
「武力を持っている組織の中の武力を」
「法律を持っている彼等を」
「そうする、打てる手は全て打つ」
 ジャバルは強い声で言った、語るその目は政治家のものであり冷徹であるが燃え上がる炎がそこにあった。
「何もかもをな」
「それが服主席ですね」
「必要な手は全て打つ」
「他の誰も気付かない様な手を」
「左様ですね」
「そうだ、全て打ってだ」
 そしてというのだ。
「そのうえでな」
「ことを進めてきましたね」
「常に」
「アウトカースト層の政府の時から」
「何故私が二十代で政府の代表となったか」
 アウトカースト層のそれにというのだ。
「理由はある」
「常に打てる手は全て打たれたからです」
「表も裏もです」
「打てる手はです」
「そうしてきたからです」
「二十代でそうなりました」
「ボードゲームは表しかない」
 打てる手はというのだ。 
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