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レーヴァティン

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第二百五十話 軌道に乗るまでその七

「そしてだ」
「全体も治めるぜよ」
「街と村の区分もな」 
 これもというのだ。
「実はだ」
「あまりないぜよ」
「そうしたものでそれはそれでだ」
 日本の状況と同じでもというのだ。
「治めにくくない」
「むしろ変に何かを入れるとであります」 
 峰夫が言ってきた。
「どうにもであります」
「治めにくいな」
「そうなるであります」
「その地に合った政がある」
「それを発展させるにしても」
「その地に合わない政を行ってもな」
 例えそうしてもというのだ。
「上手くいくか」
「ならないであります」
「そうしたものだからな」 
 それでというのだ。
「俺もだ」
「街を城で囲むことは少ないでありますな」
「そうだ、この浮島は西の浮島に比べて獣も魔物もかなり穏やかでだ」
 その為にというのだ。
「街や村も殆ど襲わないしな」
「襲ってきても少数であります」
「簡単に撃退出来る」
「そうでありますな」
「だからだ」
 このこともあってというのだ。
「街も村もこのままだ」
「そうでありますな」
「そうしていく」
 英雄は峰夫にも話した。
「この蝦夷でもな」
「そうでありますな」
「その様に政を進めていく、だが」
「だが?どうしたでありますか」
「まだ軌道には乗っていない」
 蝦夷の政はというのだ。
「はじめたばかりだ」
「そうした状況であるので」
「だからだ」
 それでというのだ。
「まだ少しだ」
「ここに留まってでありますな」
「そうしてな」
 そのうえでというのだ。
「治めていく」
「軌道に乗るまでは」
「統一は間近になった」
 第一の目的であるこのこと自体はというのだ。
「そうなっている、しかしな」
「その後の政はであります」
「統一と共に進めているが」
「まだでありますな」
「軌道に乗ってはいない」
 そうした状況だというのだ。 
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