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レーヴァティン

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第二百二十五話 江戸城に兵をその五

「そうする、輸送でも偵察でもな」
「戦でものう」
「その場でも使ってな」
 そしてというのだ。
「有利に戦う」
「そうするのう」
「有利な材料は全てな」
 まさにというのだ。
「使ってだ」
「例え戦になっても」
「犠牲は最低限にしてな」
 そうなる様にしてというのだ。
「勝つ」
「そうじゃな」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「降した者達もな」
「こちらに入れるのう」
「そして兵はだ」
「強い兵にするのう」
「そうしていく、これまで通りな」
「それでいいぜよ、わしもぜよ」
 当季も笑って応えた。
「賛成ぜよ」
「全面的にだな」
「そうぜよ、なら勝てる手段は全部使ってぜよ」
「勝っていくぞ」
「わかったぜよ」
 笑顔で言ってそうしてだった。
 当季は今度は瀬戸内を観て言った、そこには多くの船があった。
「船もあるしのう」
「動いているな」
「九州からはるばるぜよ」
「江戸それに水戸に向かっている」
「よおさんの人やものを乗せてじゃな」
「そうしている」
「これでいいであります」
 峰夫は笑顔で話した。
「人やものを多く運ぶにはであります」
「船が一番いいな」
「水運がであります」
 まさにというのだ。
「一番早くであります」
「多く運べるな」
「船を使えば」
 それでというのだ。
「そうなるであります」
「そうだな、だからな」
 それでというのだ。
「俺達はな」
「船を多く使って」
「ものを運んでいる」
「順調であります」
「陸路もいいが」
 しかしというのだ。
「そちらを使うとな」
「水運よりも時間がかかるであります」
「そうだ、だからな」
「船を使えるなら」
「使えるだけ使ってだ」
 そうしてというのだ。
「運ぶことだ」
「今の様に」
「そういうことだ、では運んでいくぞ」
「水運も使えるだけ使って」
「そうしていく」
 こう話してだった。
 英雄はあらゆる路を使って人もものも東国に運ばせていった、その中で後方基地となっている江戸城の報を聞くと。
 英雄は仲間達に強い声で述べた。
「二十万とその二十万の兵が二月戦えるだけのな」
「人やものがやな」
「集まったそうだ、だからな」
「あと少しやな」
 耕平は英雄の言葉に笑って応えた。 
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