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レーヴァティン

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第二百十九話 四国分裂その七

「もうな」
「どうにもならないな」
「起きた世界でだけれど」
 留奈も言ってきた。
「障害者の人に出したもの食べさせたり裸踊りさせたりして笑ってる奴はどうかしら」
「最低なんてものじゃねえな」
 久志は怒った目で答えた。
「屑の中の屑だな」
「そうよね」
「ああ、他にもあるだろ」
「バックドロップしたりマットで包んだりね」
「そんな奴は生きていても駄目だな」
 怒った目のまま述べた。
「それこそな」
「そんな奴はよね」
「絶対にな」
「用いないわね」
「能力以前の問題だ」
 まさにというのだ。
「そんな奴はな」
「組織を乱すどころか」
「腐らせるな」
「ああ、しかもな」
「下らない悪意でね」
「有能な人材も潰すな」
「だからな」
 それでというのだ。
「そんな奴はな」
「絶対に用いないわね」
「障害者の人って抵抗出来ないだろ」
「そうよね」
「それでそんなこと笑いながら出来るなんてな」
 それこそというのだ。
「屑の中のな」
「屑よね」
「そんな奴はな」
「あんたにしても」
「誰が用いるか」
「何があってもね」
「自分がやられてみろ」 
 声も怒っていた、それも完全に。
「よくわかるからな」
「その通りね」
「むしろ殺してやる」
 完全に本気の言葉だった。
「この世界にいたらな」
「それならね」
「俺がこの手でな」
「首を刎ねるどころじゃないわね」
「皮這いで両手両足ゆっくりと切ってだ」 
 そうしてというのだ。
「目をくり抜いて鼻と耳そぎ落として舌と歯を全部抜いてだ」
「それからよね」
「ああ、そこまでしてだ」
 そのうえでというのだ。
「首をな」
「刎ねるわね」
「思う存分苦しめて殺してやる」 
 完全に本気の言葉だった。
「そんな奴はな」
「そうすべきね」
「だからな」
 それ故にというのだ。
「そんな奴はな」
「そこまでして」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「殺してやる」
「そうよね」
「本当に能力以前だ」
「存在してはいけない奴ね」
「腐っていても有能なら用いるけれどな」
「腐り方次第ね」
「女癖が悪くても賄賂取ってもいいさ」
 俗に言う腐敗である。
「けれどな」
「そこまでだと」
「絶対に駄目だ、だからあの糞爺もな」
「まだいいわね」
「許せるな」
 久志も結論を出した。 
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