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レーヴァティン

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第百八十五話 大騎馬戦その七

「それも無理でだ」
「地雷にしたんだな」
「そうだ、しかしだ」
「俺達が今破ったな」
「そうだ、だからだ」
 それでというのだ。
「奴等はもう切り札がない」
「戦うか、かな」
「逃げるかな」
「降伏か」
「その三つだ」
「騎兵隊が強い軍隊が籠城してもな」
 久志はこの場合について述べた。
「騎兵の強みは機動力だからな」
「それを活かせない」
「それはかなりまずいな」
「騎兵隊はその機動力と突進力が武器だ」
 それはというのだ。
「籠城すればそのどちらも使えない」
「騎兵の二つの強みが活かせないってなるとな」
「意味がない、だからな」
 それでというのだ。
「敵は逃げれば籠城だが」
「それで不利になるな」
「そうだ、だからな」
 それでというのだ。
「それはまずない」
「そうだな、だからな」
「ここで戦うか、か」
「降伏だ」
「どっちかだな、しかしな」
 それでもとだ、久志は敵軍を見つつ正に話した。見れば敵軍の将兵達の顔は地雷を破られた驚愕からだった。
 あらためて意を決した顔になった、それで言うのだった。
「連中はやるつもりだな」
「そうだな」
「じゃあな」
「こちらもだな」
「地雷原の爆発がなくなったらな」
「地雷がなくなればな」
「すぐにだ」
 まさに即座にというのだ。
「鉄砲とな」
「大砲に術をだな」
「構えてな」
 そしてというのだ。
「敵が来たらな」
「撃つ」
「一斉攻撃だな」
「そうしてやる、いいな」
「それでいい、敵もおそらくだ」
「覚悟を決めたからな」
「それならだ」
 まさにというのだ。
「来るからな」
「地雷原の次だ」
「そちらに移るか」
 こう言ってだった。
 久志は地雷原の爆発がなくなるとすぐに全軍を構えさせた、そして。
 敵軍が一斉に馬腹を蹴ってこちらに向かってきたのを見て言った。
「よし、次はだ」
「敵軍ですね」
「連中に攻撃を浴びせますね」
「そうしますね」
「ああ、敵が射程に入ったらな」
 そうなればというのだ。
「一斉攻撃だ、鉄砲と弓矢の間合いに入れば」
「そこで、ですね」
「大砲も術も放ち」
「鉄砲も弓矢もですね」
「放ちますね」
「鉄砲は三段だ」
 その撃ち方でいくとだ、久志は将兵達に話した。 
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