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夢幻水滸伝

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第百三十三話 高度を下げてその三

「そういうことで」
「覚悟はしてるんやな」
「それはもう」
「よし、その覚悟見せてもらうで」
 是非にとだ、芥川は確かな顔で応えた。
「ええな」
「勿論です、ほなあとちょっとやって」
 花札をとだ、雅美はコーラを一口飲んでからまた言った。
「お開きにします」
「ポテトとかコーラもさっさと食ってまえ」
 芥川はこちらの話おした。
「ええな」
「ほなそういうことで」
「やらせてもらいます」
 四人はこう応えてだった、実際に少し遊んでからお開きにしてそれぞれが率いる隊に向かった。だがその四人を見送ってだった。
 佐藤兄妹は芥川にこう言ったのだった。
「何ていいますか」
「あの四人は変わりませんね」
「どんな時も」
「ほんまに」
「ある意味凄いな、困った連中や」
 芥川は今度はやれやれといった顔で述べた。
「適当でいい加減でな」
「おまけに遊び好きですし」
「怠け者でもあって」
「そんなのやからな、あれで人の道を踏み外してたら」
 その時はとも言うのだった。
「どうにもならんかったわ」
「人の道は踏み外してないですからね」
「法も道徳もちゃんと守りますさかい」
「軍律もしっかり守ってて」
「兵にも略奪とか許しませんし」
「いじめとかも絶対にせんしな」 
 これは起きている時もだ、むしろ止める方だ。
「人として持つべきもんは持ってる」
「色々抜けてても」
「そうした娘達ですね」
「伊達に星のモンやないか」
「この世界を救う」
「私等と同じで」
「そういうことか。まあ強いこともあるしな」
 このこともあるとだ、芥川は話した。
「あの四人にも頑張ってもらうか」
「そして僕達にも」
「そういうことですね」
「そや、奮戦を期待するで」
 こう話してだ、そしてだった。
 芥川はそれぞれの隊に向かった二人を見送り自身が直接率いる隊に入った、入ってすぐに九尾の狐を呼んだが。
 狐にだ、彼はすぐに言った。
「ほなな」
「今からやな」
「そや、動くで」
「そしてやな」
「敵と戦うで」
「敵もまさかそうしてくるとかな」
「思わんからな」
 だからだというのだ。
「ここはな」
「そうしてやな」
「戦の流れを掴んで」
「戦をこっちの思い通りに進めてくな」
「そうする、そして今回の軸は」
「自分とやな」
「中里や」
 彼だと言うのだった。
「あいつや」
「そうなるな」
「そや、僕等二人がな」
「どう動くかやな」
「そや、それ次第でな」 
 まさにというのだ。
「この戦は決まる」
「そうか、ほな私もな」
「やってくれるな」
「そのつもりやからここにおる」
 狐は自身の主に不敵な笑顔で答えた。 
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