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異世界にやってきた俺は、チート能力を駆使して全力でスローライフを楽しむ!

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ラスボス

 襲い来る魔物をこうして倒して言った俺達。
 エイダ達の援護もあったけれど、ミシェル曰く、

「う~ん、なまっているわね。0.2秒、魔物を倒す速度が遅いわ」
「……俺、こんな風に戦闘をすることはもう何もないと思っていたんだけれどな……スローライフ……」
「ん? スローライフ?」
「俺、このせかいでスローライフしたいんだ」
「巻き込まれることの多いソウタには無理な話ね。がんばれ“英雄”」

 そうミシェルに言われて俺は、希望は絶対に捨てないんだと決意した。
 それから俺は、魔物を一通り切り裂いて倒す。と、

「相変わらず、恐ろしいほどよく切れる剣だ。だが、この新しく作り出した自己再生機能月の強固な防御力を……」
「ご託はいいからさっさとかかってきてくれ。ミシェルがまず遊んでみるか?」

 俺がそう聞くと、ミシェルは頷く。

「ボクの気持ちよく分かっているね。早速遊びに行ってやる」

 そう言ってミシェルがそちらに走っていった。
 ミシェルの事だから大丈夫だろうと俺は思ったが、とりあえず、周囲の魔力を探知して即座に結界を張るといった魔法を周囲に展開しておく。
 ここに入り込むときに展開しておけばよかったと俺は重いっているとそこで、嬉々として剣を振りかざしたミシェルだがその剣は乾いた音を立てて弾かれる。

「え?」
「はははは、魔力押し切るしか能のない魔法剣士など、襲るるに足りん! 死ね」

 そのガルツの声とともに風の刃が瞬時に周りに吹き荒れる。
 事前に用意しておいた防御だけではきつかったが、ミシェル自身が防御する。
 それでどうにかなったらしいがミシェルは、

「食い込んだらそのまま肉に挟まるみたいになって……」
「切った端から超回復か……なるほど。って、今度は小型の球が生み出されているな」
「わ~。じゃあ小型の方なら私達で一斉攻撃するから、本体の方よろしくね、ソウタ」

 そこでミシェルがそう言いだして、エイダ達に言うと彼女たちも頷く。
 俺に全部お任せか、とりあえずはこの世界のチート能力で……複数条件を追加して、剣を作る。と、そこでミシェルはようやく気付いたらしい。

「それ、前の世界の物と違う気がする」
「よく気が付いたな、その通りだ。この世界での俺のチート能力だ」
「異世界人はお得ね。ともあれ、頑張ってね」

 ミシェルがそう言って俺の背中を押した。
 俺は、周りの小さい急に魔法が飛び交う中、それらを避けつつ大きな本体に向かう。
 それを見ているガルツが、

「ははは、無駄だ! これは私の最高傑作……」
「そうか」

 俺は短く告げてその本体部分に向かっていき剣をふるう。
 当然のごとく、俺の剣はまるで宙を切るかのようにそれらを切り裂く。
 何等分かにして切れば、地面に祖の残骸がまるで粘土の塊であるかのように積み上がり、動かなくなる。

「これで終わりだ」
「な……バカな……最高の防御と再生能力を持つはずなのに……」
「それでも対処の仕方はある。あとはお前を倒すだけだな」

 そう俺が言ってガルツの方ににじり寄ろうとしたところでガルツが、にたりと笑った。
 同時にエイダが、

「自爆するわ!」
「あ~、前の世界でもそんなことがあったな。じゃこんな感じでいかがでしょうか」

 と、今回はこの世界の魔法を作るチートではどうにもなりそうになかったので、前の世界で手に入れたチート能力を使う。
 目の前からあの残骸が消えて、城の空高く上空で轟音と閃光を感じる。
 それだけだった。

「な……な……」
「問題がなさそうなこの城の上空に転送しておいた。……小型のアレも、エイダ達みんなで倒してくれて……それは爆発しなかったな……。もうお前を守る者はいないぞ?」

 そう俺が告げると、呆然としていたガルツが俺を睨みつけて、こちらに走ってくる。
 炎の魔法を使おうとしているようだがその前に俺は、蹴りを入れて吹き飛ばし、気絶させたのだった。 
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