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ドリトル先生と学園の動物達

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第四幕その五

「そのお菓子を」
「そうだね、そうしてくれるかな」
「はい、その食べカスを分析すれば」
「糖分を何をどれだけ入れているかわかるからね」
「それからですね」
「そう、そしてね」
 そうしてというのです。
「それを再現してみて」
「どれだけ甘いのかも確かめて」
「それも必要だよ」
「原因究明もですね」
「うん、作っている人が誰かも究明する必要があるけれど」
 それと一緒にというのです。
「やっていこう」
「わかりました、それじゃあ」
「そういうことでね、あとこの西瓜もだけれど」
 再び西瓜を食べつつお話した先生でした。
「日本の甘さは優しいね」
「何か気品がありますね」
「そう、和菓子にしてもね」
「甘いことは甘いですけれど」
 それでもというのです、トミーも。
「優しい甘さで」
「極端な甘さじゃないんですよね」
「だから余計に気になるんだよ」
 そこがというのです。
「日本で極端な甘さはね」
「ないからですね」
「どれだけ甘いお菓子でもね」
 それこそなのです。
「動物園の皆があそこまで酷い虫歯になる様なね」
「驚く位の甘さは」
「ないから」
 だからだというのです。
「僕はそのことから余計に不思議に思えるんだ」
「そうですか」
「思えば八条学園は世界中から人が集まって来るね」
「はい、それは」
「その中には甘いものは徹底的に甘くする食文化の国から来ている人がいるよ」
「アメリカとかですか?」
「いやいや、アメリカよりもね」
 まだ、というのです。
「甘いものは甘くする国があるから」
「そういえばスペインとかは」
「そう、アメリカより甘いよね」
「はい、もうかなり」
「ああした国からかな」
 来た人ではないかというのです。
「ひょっとして」
「そうでしょうか」
「その辺りも気になりますね」
「全くだね、まあ別に殺人事件とかテロじゃないけれど」
 虫歯のことです、そうした血生臭いことでないことは確かです。
「話が推理めいてもきたね」
「そうですね、妙に」
「こうしたこともあるんだね」
「ですね、何でもないお話でも」
「推理が入るね」
「それじゃあね」
 ここで言ったのはジップでした。
「先生は探偵でもあるんだね」
「僕が探偵なんだね」
「だって推理してるじゃない」
 それで、というのです。
「だったらね」
「僕も探偵になるんだ」
「そうそう、お医者さんでも探偵になったりするよ」
 ポリネシアも言うのでした。
「推理ものだと」
「ああ、いるね確かに」
「博士号を持ってる人もね」
 先生も博士号を持っています医学博士なのです。
「だからね」
「僕も探偵になれるんだ」
「何なら探偵業もはじめてみたら?」
 こうも言うポリネシアでした。 
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