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ドリトル先生と学園の動物達

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第四幕その四

「先生やっぱり今日も」
「今日も?」
「はい、寝る前にはですよね」
「うん、歯は磨くよ」
 このことは忘れないというのです。
「そうして寝るよ」
「それは忘れてはいけないですね」
「絶対にね」
 これが先生の返事でした。
「忘れたらね」
「虫歯や歯槽膿漏になって」
「よくないからね」
「寝ている間が一番危ないんですよね」
「そうだよ、だから寝る前には絶対に歯を磨いて」
 そして、と言う先生でした。
「朝御飯の後もね」
「歯を磨くんですね」
「流石に毎食後とはいかないけれど」
 先生でもです、そこまではです。
「けれどね」
「歯磨きは欠かしてはいけないですね」
「絶対にね、それで今思ったことだけれど」
「動物園の皆ですね」
「うん、本当に不思議な位虫歯が多くて」
 しかも、というのです。
「その虫歯が酷いね」
「本当にそうですね」
「全く以てだよ」
「お菓子が原因であることはわかりましたね」
「うん、かなり甘いね」
 先生もこうトミーに答えます。
「糖分が異常に多い」
「そのお菓子を皆が食べたから」
「あそこまでの虫歯になったんだけれど」
「皆驚く位甘いって言ってますよね」 
 そこで糖分の多さがわかったのです。
「そうですよね」
「うん、市販じゃないね」
「市販じゃないんですか」
「市販のお菓子は甘さに限りがあるからね」
「その限度を超えた甘さなんですね」
「今そのお菓子の食べカスを採取したから」
 動物達のお口の中からです。
「そうしてね」
「そのお菓子を調べるんですね」
「そうすればわかるよ」
「そのお菓子のことが」
「どういったものかね」
 こう王子にお話するのでした。
「そのこともね」
「それで誰が作ったかは」
「ううん、それはどうして調べるかだけれど」
 それはとです、ここで先生は西瓜を食べるのを止めてトミーに言いました。その言うことはどういったことかといいますと。
「やっぱり動物園で起こっていることだから」
「動物園に出入りしている人がですね」
「お菓子をあげていることは間違いないよ」
「問題はそれが誰かですね」
「そう、そのことだよ」
「市販のお菓子じゃないとなりますと」
「手作りだね」
 このこともわかることでした。
「そうなるけれど」
「異常に甘いんですよね」
「その甘さがどんなことかも知る必要があるかな」
 考えるお顔で話した先生でした。
「お菓子を作ってもらって」
「誰かにですか」
「そうしようかな」
「じゃあ僕が作りましょうか」
 トミーはここで自分から名乗り出ました。 
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