ルドガーinD×D
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第八話:バトル&バトル?
聖書の中にも登場する歴戦の猛者、堕天使コカビエル、そんなやつがこの町に現れた
最近町で何か起こっているのは気づいていたけど
まさか、こんな大物がその後ろにいるとは思ってもみなかったので正直驚いた
……こんなことなら何やらこそこそしていた祐斗達をつけていればよかった
しかも、運の悪い事に既に祐斗達は駒王学園で戦っているらしい
俺はサーゼクス様からその知らせを聞くとすぐさま家から飛び出し学校に向かった
「祐斗、それにイッセー達も無事でいろよな!!」
もう二度と大切なものは失わない!!!
学校まであと少しというところで突然何かに弾かれてしまう
「これは…結界か?」
多分外に被害が出ないように誰かが張ったんだろう
いい判断だけど今はそれが邪魔になる……仕方ないか
「骸殻解放!!」
俺は一瞬だけ骸殻を発動させて結界を通り抜ける、今の魔力で相手に気づかれるかも知れないけど
今はそれどころじゃない、あと結界張った人ごめんなさい!!
「あそこか!!」
俺は爆音やら、光やらが出ている場所を目指して走り出す
俺が到着するとグレモリー眷属と青い髪に緑色のメッシュを入れた子が
息も絶え絶えの様子でいた……よかった、メッシュ仲間がいた
そんな場違いのことを考えているとコカビエル以外の人達が驚いた様子でこちらを見つめてきた
コカビエルは多分、骸殻を使ったときに気づいたんだろう
「ルドガー君!?どうして君がここに!!?」
祐斗が驚いた顔で聞いてくる
どうしてか……そんなこと、決まってる
「友を助けに!!!」
そう言い放つと同時に銃を出しコカビエルに発砲する
「行くぞ!!ブラッディブレイズ!!」
「ほう、やるな!!」
コカビエルは光の盾を作り出しそれを防ぐ、だが防がれるのは予想の範囲内だ
「まだだ!!レインバレット!!」
銃を上空に連射して銃弾の雨を降らして頭上からコカビエルを狙う
「いくら、やってもその程度の弾丸では私の盾は破れんぞ?」
コカビエルはさらに盾を作り出し簡単に俺の攻撃を防ぐ
まあ、俺も堕天使の幹部がこの程度の攻撃を食らうとは思っていないさ、これは囮だ
銃弾の雨が降り注いでいる間に俺は一気にコカビエルとの距離を詰める
「ほう、さっきのは囮か、いい策ではあるがいくら近づいても無駄だぞ?」
「無駄じゃないさ、サキオン・アクセ!!」
ハンマーに持ち替えると同時に大きく振りかぶり炎纏わせてコカビエルに思いっきり投げつける
「ぬう!?」
ハンマーは光の盾を破りコカビエルに飛んでいくが流石というべきかコカビエルはそれを避ける
でもまだ俺の攻撃は終わったわけじゃない
「うおおおおっ!!アサルトダンス!!」
コカビエルが避けた場所目掛け高速の斬撃を繰り出すが
コカビエルは今度は光の剣を作り出し俺の斬撃を全て相殺する
「くっ!!」
「今度はこっちからいかせてもらうぞ?」
先ほどよりもはるかに速度を上げてコカビエルが斬りかかってくる
それを何とか防いでいくが全ては防ぐことが出来ずに左の腿を切り裂かれる
「くっ!!まだだ!!!」
すかさずバックステップでよけると同時に銃を放ち距離をとる
「ふはははは!!いいぞ!!いいぞ!!!やっとまともに戦える奴が現れた!!!」
コカビエルは狂ったように笑いながらそんなことをのたまう
「この戦闘狂が!!」
「褒め言葉、感謝するよ…それにしてもただ神器を持つ人間だというのによくやるものだ貴様は……それに比べてそこに倒れている悪魔共は実に歯ごたえがなかった、聖剣使いに至っては神が死んだことを知ったら戦意を失う始末だ」
コカビエルはまるでゴミでも見るかのような目でみんなを罵倒していく
「魔王サーゼクスの妹、赤龍帝、デュランダルの使い手、少しは期待したのだが………とんだ期待外れだ、所詮は雑魚の集まりということか」
後ろでイッセーが歯ぎしりをする音が聞こえてくる
多分他のみんなも悔しそうな顔をしているだろう
こんなはた迷惑な戦闘狂のせいで――
「だが貴様は違う、貴様は俺を満足させられる……後ろにいるゴミ共と違ってな」
ブチッ!!俺の中で何かが切れる音がした
正直いって祐斗以外の奴らとは特別親しいというわけではない、初対面の子だっている
でも、だからといってアイツの言った事を許す理由になんかならない!!!
「ああ…満足させてやるさ……二度と戦いたいと思わないほどにな!!!」
『骸殻解放!!!』
黄金の光と共に俺の体を覆う黒の鎧、それが顔にまで広がった姿―フル骸殻―俺の全力だ!!
「ぬうう!?これほどの力を隠し持っていたか!!?」
「この感じ……もしかしてあの時の!?」
グレモリー先輩が俺の正体に気づいたみたいだけど今はそんな事を気にする必要はない
今は――
「お前を叩きのめす!!!」
さっきやられた傷のこともある、長々とやるつもりはない、一気に片を付ける!!
「っ!?いつの間に!?」
一瞬でコカビエルの前に行き無数の槍を飛ばす
「ふっ!!てやっ!!はっ!!」
「ぬう!?小癪な!!全て撃ち落としてくれる!!!」
コカビエルも光の槍を無数に飛ばし抵抗してくる
その中のいくらかが俺の攻撃を撃ち落としてそのまま飛んでくるがそんなのは気にしない
――まとめて貫く!!!
「うおおおおっ!!!マター・デストラクトオオオッ!!!!」
「バカな!?私の攻撃ごと!!?」
コカビエルの光の槍を俺の槍で砕き
驚くコカビエルめがけて一直線に突っ込みコカビエルの胸を貫く
「ごふあっ!!?」
「うおりゃぁぁぁ!!!」
当然そのまま止まる気もないので校舎を破壊しながら突き進み、最後に豪快に吹き飛ばす
コカビエルは瓦礫に埋もれたままピクリともしない
生きているかもしれないが直ぐに起き上がる心配はないだろう――
「随分と面白いことになってるじゃないか」
突如聞こえてきた声に警戒し見上げると、そこには白銀の鎧を着た誰かがいた
『むっ!?白いのか』
突如イッセーの赤い籠手から声が聞こえてきた……なんだあれ?
ひょっとしてティポみたいなやつか?
「白!?もしかして、あなた白龍皇!!?」
白龍皇?白龍皇ってあの神をも屠ると言われた二天龍の片割れのことか!?
ということはイッセーの赤い籠手に宿っているのは赤龍帝か!!?
え?コカビエルが言ってた?
嫌だな、あんな奴の言葉なんか覚えておくほど俺の脳の容量は多くないよ
そういうのはジュードみたいに頭が良い奴が覚えておけばいいの
『久しぶりだな、赤いの』
『そうだな、白いの』
『いつも通り戦おう……と言いたいところだが今の宿主は別のことに興味があるみたいでな』
『奇遇だな、俺の方もそうだ』
『まあ、こういうのも偶には悪くはない』
『そうだな』
そう言ったきり黙り込む二人…いや二匹?
そのせいで嫌な沈黙が流れて主に俺と白龍皇に視線が集中する……何だろうすごくいたたまれない
「えっと……それであなたは何しにここに来たのかしら?白龍皇」
やった、グレモリー先輩がこの沈黙を破ってくれた、尊敬します先輩
「コカビエルの回収さ、俺は今、堕天使側にいてね、アザゼルからコカビエルの討伐を任されていたんだが――」
そこで鎧を頭部分だけ解き俺を見る白龍皇、ダークカラーの銀髪に整った顔立ち
こいつ――イケメンだ、祐斗といい勝負かもしれない
「君に邪魔されてね」
邪魔されたとは言っているが心底嬉しそうな顔をする白龍皇、こいつ――
「ドMか」
俺がそういうと何故か空気が凍った、あれ?おかしいな?俺なんか変なこといったかな?
中々動き出さないみんな…いや、姫島先輩だけは何やらハッとした様子で白龍皇を見ていたけど
そして何故かその顔がミュゼと似ていたのは気にしないでおこう
「………残念ながら俺はMじゃない、ただの戦闘狂だよ」
どちらもアウトだと思うのは俺だけだろうか?
「俺は強い奴と戦うのが生きがいでね、強い奴が見つかると勝負を挑みたくなるんだよ」
あ、そういうことか、俺が強いからつい嬉しくなって笑ったのか、いやー納得……って
「まさか今から戦おうって言わないよな?」
流石に連戦はきついです、それにアイツ、フル骸殻でも勝てるかわからないし
「それも魅力的な話なんだがな、残念だけど、今はコカビエルを連れて帰るのが先だ」
本当に心底残念そうな顔をする白龍皇……ああ、何だかめんどそうな奴に目をつけられたな、俺
「今日のところは帰るとするよ、俺は現白龍皇、ヴァーリだ、君は?」
「ルドガー・ウィル・クルスニクだ」
俺も骸殻を解いて顔を見せて名乗る一応の礼儀だ
「そうかい、君の名前覚えておくよ、それじゃあね、ルドガー・ウィル・クルスニクと未熟な赤龍帝」
そう言い残すとヴァーリはコカビエルを担いで消えて行ってしまった
さてと、ここからが面倒なことになるな
「ルドガー君……」
「祐斗か…ケガはしてるみたいだけど無事でよかったよ」
「ルドガー君、君がどうしてそんなに強いのかとかどうして裏の世界を知っているのか聞きたいことはたくさんあるけどまず初めに聞きたいことがあるんだ」
「ああ」
「どうして……どうして、来てくれたんだい!?僕は君に関係ないなんて酷いことを言ったのに!!どうして!!?」
何だ、祐斗はそんなことを気にしてたのか、別に気にすることなんかないのにな
「うーん、どうしてって言われてもな、俺たち親友だろ?理由はそれだけさ」
「ルドガー君……君はまだ僕のことを親友と呼んでくれるのかい?」
「当たり前だろ」
「ルドガー君……っ!!」
「うわっ!?」
いきなり祐斗が抱き着いてきて傷の影響もあり受け止めきれずに倒れてしまう
「ありがとう……ありがとう、ありがとう!!!」
ちょっと痛かったが少し嬉しくもあるのでなすがままにされておく
祐斗との関係が前よりも近くなった気がして嬉しいのだがこんなことをしてたら――
「あらあらこんなところでお熱いですわね」
「王としては祝福するべきなのでしょうけど何だか複雑な気分ね」
「…黙って背中を押してあげましょう」
「主がいなくても人の愛はこうして続いていくのですね、私もいつかはイッセーさんと////」
「この場面を写メでとって学校中にばら撒けば、木場の人気を下げることができる!!!」
「お互いに反発し合う聖と魔の融合を果たした奴にとっては反発し合う性別も同じか」
やめろおおおおっ!!!!そんなんじゃないから!!
俺にも祐斗にもそんな気はこれっぽっちもないから!!!?
そんなこと言わないでえええええっ!!!!
それとイッセー、何さりげに写メ撮ってんだよ!!!?
マジでばらまく気か!!?
やめろよ!!!俺を社会的に抹殺するきか!!!??
「魔人剣!!」
おれはすぐさま起き上がりイッセーに斬撃を飛ばす
「うわあっ!?何すんだよルドガー!!」
「黙れ!!!俺はまだ(社会的に)死ぬわけにはいかないんだ!!!」
「ちょっと、まちなさい、私の眷属には手は出させないわ!!!」
くっ!!なんでこんなところでグレモリー家特有の情愛を発動させてるんだ!!?
明らかに俺は悪くないだろ!!そうだ!!俺は悪くねぇ!!!
「イッセー……今すぐさっき撮ったものを消せ」
「えー、どうしようかな?」
ちくしょう!!人を下手に見やがって!!!……こうなったら仕方ない
「グレモリー先輩ここは悪魔らしく取引といきませんか?」
「あら、何かしら?」
素敵な笑顔、でも今はまさに悪魔の微笑みとしか見えない!!ひょっとしてグルか!!?
「あなたの眷属になる代わりにイッセーが先ほど撮ったものを消すこととイッセーをボコボコにする権利が欲しい」
「ちょっ!?ボコボコ!!?」
イッセーが何やらわめいているが自業自得ということで無視しておく
「私も正義の味方であるあなたには眷属になって欲しいんだけどボコボコはちょっと……」
ちっ!!しょうがないもうひと押しだ!!!
「あ、これ俺が作ったトマトシュークリームです、よかったらどうぞ」
「あら、ありがとう」
グレモリー先輩は俺からトマトシュークリームを受け取って一口食べると雷に撃たれたような顔になった
「俺を眷属にしたら毎日食べられますよ?」
「殺さないならどれだけやってもいいわよ」
「部長おおおおっ!!!!??」
ふっ……買収成功!!
「さあ、イッセー、楽しい、楽しい時間の始まりだ」
「ま、まて俺を攻撃したらメールを一斉送信して―ってあれ!?俺の携帯はぁ!!?」
「…ルドガー先輩思いっきりやって下さい、画像の方は私が消しておきますので」
「ありがとう、塔城」
「…小猫でかまいません」
「よし、まかせてくれ小猫ちゃん!!!」
「ちくしょー!!?俺に仲間はいないのか!!?」
「…いません」
「ぐはっ!!!?」
「安心しろイッセー、剣の代わりにトンファーでやるから」
「全然安心出来ないんですけど!!?せめて素手でお願いします!!!」
「問答無用!!!」
「ぎゃあああああっ!!!??」
その後、夜中の校舎から聞こえる悲鳴が学校七不思議に加わったとか、加わってないとか
後書き
今回ははりきり過ぎて、いつもより長めになってしまいました……別にいいよね?
それと、ルドガーさんにはリアスの眷属になってもらうことにしました
そのせいでロスヴァイセの眷属フラグを折ってしまうことに……ロスヴァイセ好きの人ごめんなさい!!
ロスヴァイセは今後別の形で絡ませていきますのでお許しくださいm(__)m
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