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オズのモジャボロ

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第十二幕その七

 その服を見てです、ジョージと神宝は言うのです。
「綺麗になってるね」
「ちゃんとね」
「洗濯もしたしアイロンもかけたし」
「ぱりってしてるよ」
「うん、洗濯してもらってね」
 実際にそうだと答えるジャックでした。
「アイロンもかけてもらったんだ」
「だからですね」
「綺麗なんですね」
「そうだよ、パーティーに出るからね」
 それ故にというのです。
「僕も服を綺麗にしたんだ」
「そうなんですね、ジャックさんも」
「そうされたんですか」
「あたしもよ」
 つぎはぎ娘もこう言ってきました。
「洗濯してもらったのよ、乾かしてもらってね」
「色が落ちるとかは」
「そっちの心配はもういらないの、あたしはね」
 こうカルロスにお話します。
「ちゃんと魔法でそうしてもらったから」
「あっ、そうなんですか」
「もうあたしは色落ちも怖くないの」
 こうくるくると回りながらカルロスにお話します。
「怖いのは火だけよ」
「それはですね」
「そう、かかしさんと一緒でね」
 駄目だというのです。
「けれどそれ以外なら平気だから」
「洗濯しても綺麗になるだけですね」
「どう、今のあたし」
「綺麗です、それに」
「それに?」
「いい匂いもします」
 洗剤のその匂いがするというのです。
「とても」
「それは何よりね」
「じゃあ今からつぎはぎ娘さんも」
「あたしは何も食べないし飲まないけれどね」
 かかしや木樵、ジャック達と同じくです。ですがそれでもだというのです。
「雰囲気をご馳走になるよ」
「わかりました、それじゃあ」
「あっ、今は」
 ここでなのでした、不意に。
 オズマはです、場を見回してこう言いました。
「あっ、まだ来ていないわね」
「そうね、そういえばね」
 ドロシーもオズマのその言葉に応えました。
「あの娘が来ていないわね」
「まだね」
「そう、あの娘がまだよ」
「あの娘?」
 ナターシャは最初は二人の言葉の意味がわかりませんでした。それで首を傾げさせてしまいました。ですが。
 すぐにです、はっとなってこう言いました。
「そうですね、あの人がまだですね」
「そう、だからね」
「もう少し待ちましょう」
 こう言うのですた、二人はナターシャにも。
「もう少しで来るから」
「それまでの間はね」
 もうご馳走に飲みものは全部用意されています、それでもでした。
「オジョとウージィも一緒だから」
「二人もあの娘と一緒だからね」
「だからここはね」
「今はね」
「はい、待ちます」
 ナターシャが言ってでした、そして。
 四人もです、その他の人達もです。
 今少しだけ待つことにしました、それから数分経ちますと。
 お空から虹が出てきました、その虹からです。
 虹色の服を着たポリクロームとです、青いマンチキンの服を着た男の子と四角い木の四本脚の生きものが降りてきました。 
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