魔法科高校の有能な劣等生
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敬語
前書き
前回の続きです。
俺、無月 零と一条 風華は歩いていた。
歩いている場所は無月家の敷地内、まるで公園の様な感じの庭だが俺にとっては広すぎる。
そんな中で俺と一条は歩いていた。
何処かぎこちない雰囲気を醸し出しゆっくりと歩いている。
だがそのぎこちない雰囲気がまるで恋人との初デートの様な物を感じさせる。
「綺麗な庭ですね」
それが此処に来て一条 風華が初めて初めて戸惑いなく言った言葉だった。
俺はそんな言葉は少し何故かドキドキを感じさせられ動揺している?
「ええ、ここは無月家代々伝わる庭でして昔からこの状態で手入れをしております」
俺はまだ硬い口調で話す。
柔らかく親しみやすい様に話しかけるのが交流の近道と考えているが行き成り馴れ馴れしく話すのも失礼だ。
それなら最初から硬めで会話し仲良くなったと言える関係になった時、友達に話す様に話した方がこの場合は良いと俺は考えた。
「昔からとは一体、どれ位ですか?」
「約、200年前からです」
「そんなに昔なんですか!?」
一条の驚きの声。
どうやら初めて来た時の緊張は完璧に解け一条 風華と言う存在に成ったと言える。
「約、8代目の無月当主がこの土地を気に入り。
今のお金で言う約、2億円で購入したとか」
「に、2億円!?」
また一条は驚く。
そんな驚きを見た俺は少し顔がニコッと笑ってしまった。
俺はその顔を隠す様に一条とは全くの後ろ側に振り向き顔を隠す。
「どうしたんですか無月さん?」
「いえ、なんでもありません」
どうやら俺の少し笑った顔は見られなかったようだ。
俺はその事実に安堵しゆっくりと前に進む。
「あ、あの無月さん?」
「零、でいいですよ
俺と同年代ですし敬語は結構です」
ま、俺の方が少し年上と解っているが実際に12に成るのは後、約1ヶ月
別に1ヶ月経って俺が12歳に成ろうが別に一条 風華に敬語を使われて会話したくない。
会話したくないと言うのは俺が敬語が嫌いと言う意味ではなく。
これからもしかしたらもう確定に成っているかも知れないが俺と一条 風華は結ばれるかも知れないのだ。
そんな仲に成るかも知れないのに敬語を使っていては後々、面倒くさそうだ。
「あ、はい。
てそれを言うなら私より零さんですよ」
「?」
「零さんが私に敬語ばかりでは敬語を使わなくていいですよ。
と言われても説得力がありません」
敬語は使わなくていいですよ?
普通、初めて会う人には敬語を使うべきでないだろうか?
俺と一条の場合は複雑な関係に成りうる可能性が十分考えられる。
俺はそれを想定し敬語は使わなくていいですよと言ったのだがどうやら察してくれなかったようだ。
「それは俺が男で貴女が女性だからですよ」
俺は考え方を変えた趣向を変えた。
レディーファーストを活用した説得方に移行した。
「私が女性だから?」
「はい。
女性には失礼な言葉で話すのは失礼ですので俺は女性と話す時は大体、敬語を使います」
嘘だがな。
「で、でも話しにくくないですか?」
「いえ、慣れればそうでもありません。
むしろこの話し方が最近、落ち着きます」
敬語を使って話せば綺麗に聞こえる聞こえは良いように聞こえる。
だから俺は敬語を使って目上に話す。
後後、面倒くさい結末がやってくる来ない様に祈りながら。
「で、でも」
「でも?」
「私は話しにくいですよ。
零さんは話しやすいかも知れませんけど私は話しにくいです」
「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、」
俺は脳内で誰かと話し合いをしていた。
よく考えれば目の前の女の子、一条 風華は俺と同い年の中学生で幼くて。
同年代と会話しているのに敬語を使うのは失礼ではなかろうか?
そんな答え結論が俺の脳内でぐるぐると周り止まった。
「分かりました。
確かに同年代と話すのに敬語を使って話すのは少し失礼かと思っていしたが
確かによくよく考えれば失礼極まりないですね申し訳ありません。
これからは失礼ながら普通に会話をさせて頂きます」
俺の脳内結論は敬語を辞めるだ。
確かに敬語は見栄えがいいがそれを過ぎると毒になる。
これがそれの典型と言えこれ以上、敬語で話すのは間違いなく一条 風華に失礼だ。
「くす(笑)」
突然、一瞬、一条は笑った。
笑った理由が俺には解らなかったが一条は笑った。
「どうかした?」
俺は敬語を辞め普通に何時ものノーマル状態で話す。
だがそれを聞いた一条 風華は更に笑った。
「クスクスクスクス(笑)」
「何処か面白い所、合ったかな?」
それは独り言に近い言葉だった。
心の中で放った言葉に近かった言葉だった。
それを自分の知らない内に口に出し俺は話していた。
「す、すいません。
あの、零さんの敬語を使わなと言ってもまだ敬語を使っていたのでそれが面白くて」
「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、ぷ(笑)」
俺も笑ってしまった。
笑わぬ様に努力したつもりだったが笑うと言う感情が抑え切れずそれが吹き出した。
まるで地面に落ちてしまったコーラを開け炭酸が吹き出す様に俺は笑ってしまった。
「零さんもちゃんと笑うんですね」
「どういう意味?」
「初めて会った時、物凄く硬かったから笑う事が出来ない人に見えちゃって」
初めて会った場所
それは無月家の家の玄関前
その時は意識して感情を消して落ち着いて会話をしていた。
それが一条 風華と言う少女から見たら俺は笑う事を知らない少年に見えた訳だ。
「俺も笑う時は笑いますよ。
面白い時、自然に笑う時とか」
「零さんまた敬語を使ってる」
「あっ」
敬語を使わないと言ったのに敬語を使ってしまう。
やはり俺は緊張しているのか?
「ごめんうっかり敬語を使っちゃた」
俺は普通の言葉で口調で謝った。
いや謝れたと言った方が正しいかも知れないがどちらでも良い。
「いえいえこれから少しずつ直して行きましよう」
そう言って今度は一条が俺の前に出て歩き始めた。
俺はそれを追う様に歩くゆっくりとこの状況に緊張しながら楽しみながら。
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