仮想空間の歌う少年
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6ー台本読み(全体的な動きの確認)
前書き
もしもスノー君がセカオワの『ファンタジー』を詩乃に歌ったら
詩乃「佳…」
佳「わ!泣かないで!ごめんね‼︎…でも今日は君に笑って欲しいんだ♪!
( T_T)\(^-^ )」
みたいになりそう…て何考えてるんだ僕は
それでも問題ないぜ!という方はどうぞ!
「なんで佳っていつも笑ってるの?」
不意に俺のリハビリ中、詩乃がそんな事を聞いてきた。父さんの病院のリハビリ室で俺は一生懸命、平行棒を使いながら歩行練習。
なんかよく詩乃がリハビリの手伝いに良く来てくれて嬉しいけど。この質問は…うーむ。
「なんでそんな事聞くの?」
「だってリハビリって辛いでしょ?なんでそれなのに笑ってられるのかな…って?」
他の患者さんがリハビリ室を使ってないこの夕方。今日のリハビリやめるか。と思ってた矢先に聞かれた。確かに自分でも笑ってる自覚はある。だが…
「んー…わかんない。」
「わかんないって…」
「なんだろう…でも笑ってたらなんか乗り越えられそうじゃない?どんな理不尽も不条理も。」
「私にはそんな事出来ないよ。…佳はやっぱり強いね」
詩乃が少し呆れた顔で溜息混じりで壁に寄り掛かりながら呟いた。俺はいつもどうり笑いながら。
「違う…かな?」
「え?」
「ただ乗り越えられられそうなだけで実際乗り越えてない。誤魔化してるだけさ。実際誤魔化しきれずにSAOの世界で『僕』という人格が壊れたし…俺はそれを強さとは呼ばない…
卑怯。だと思う。」
「佳…」
「んじゃシリアスな空気をぶち壊す一言‼︎
…卑怯者の秘境」
「…」
「行かないで〜‼︎」
詩乃がさっさと帰ろうとするので俺は慌てて杖を使って詩乃を追った。
もちろん一緒に帰ったけど…その日は会話は少なかった。
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「貴様…何故笑っている?」
俺は今ユージーンとの決闘中。ふとあの日の事を思い出した。そして俺は分かった。
今意識しないで笑っている…!
今が楽しいんだ!
彼の魔剣グラムはやっかいだった。あの剣を鎌で弾こうとした途端、鎌をすり抜けて剣がきたのだ。どうやら魔剣グラムのエキストラスキルらしい。
ただいまユージーンのHPが7割以上残っているのに対して俺のHPが3割弱。
明らかなピンチ…だが。
「…思い出し笑い。いや、それ以上に楽しいなと思って。」
「何?」
「今までの敵は『奇跡の音符』で全部終わったからさ!…それに久しぶりに楽しくて仕方ないんだ!」
このユージーン。俺と剣技は互角だし、『奇跡の音符』もなんと音符を切るという荒技で防がれたのだ。
「だから…フルコーラスで行くね?」
俺は大鎌を振り上げた。さらに。
「雪月花に咲かせましょう♪」
「⁉︎」
大鎌の攻撃…SAO時代のソードスキル『クイックフール』回りながら大鎌を斬りつける2連撃を放つ。しかしシステムアシストが無いので簡単に剣で防ぐユージーンだったが、いきなり上から雪の様に不規則に音符が降ってきた。
つまり『奇跡の音符』と剣技のコラボレーション。
そのコラボレーションを慌てて回避する為に俺の大鎌の攻撃の勢いを利用し、ユージーンは後ろに飛ぶが…
「ざーねん♪…あなたの時間はもうないよ♪」
「くっ⁉︎」
後ろに飛んだユージーンの周りに浮かぶ音符の剣。さらに今いるのは空中であるため上、下、横、その他全方向からの一斉攻撃がユージーンへと飛び込んで行く。
ユージーンは鬼の形相で。
「なめ…るなああああ‼︎」
ユージーンはいきなり魔法を提唱したかと思うと音符の剣が爆発した。サラマンダーお得意の爆発の火属性魔法。その爆風により残りの剣が壊れる。
しかし…
「⁉︎あいつは…」
いつの間にかにスノードロップが消えていた。
爆風にやられた…?違う‼︎
「上だ‼︎」
誰かがそう叫んだ途端。綺麗な、だが戦闘には似合わない歌声が聞こえてきた。
マズイ。
ユージーンは鳥肌がたった。最強プレーヤーだからこそわかる。今自分は敗北するということを。
「チェックメイト♪別れはいつも悲しいね♪」
再び襲った音符の剣の雨と大鎌は不意をつかれたユージーンに降り注ぎーーーその歌の雨はユージーンのHPをたやすく食い尽くした。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
死闘の後の沈黙を破ったのはシルフの領主さんだった。それに続けてケットシーの領主さんも叫ぶ。
「見事!見事!」
「すごーい!ナイスファイトだヨ!」
さらにそれはサラマンダーの軍勢にも伝播してお祭り騒ぎになった。
そんな中シルフの領主さんが蘇生魔法でユージーンの蘇生をしていた。
ユージーンは蘇生すると首をコキコキ鳴らしながら俺を見て。
「素晴らしい腕前だな。」
「お気遣いありがとう。…んじゃ約束通り。」
「ああ、今日のところは撤退しよう。…だが貴様とはまた戦うぞ。」
「まあ、俺と戦うのもいいけど後ろのマックロクロスケもかなり強いから。そっちもオススメだぜ?ちなみに俺はスノードロップ。親しみを込めてスノーと呼んでくれ。」
ユージーンは一瞬キョトンとしたようだが殺気を放つキリトを見て、
「なるほど確かにつよそうだな。」
と言葉を残し軍を引き戻しサラマンダー領に帰っていった。
…領主さん達ポカーンとしてるな。あいさつしなきゃな…
俺は飛んで一回転しながら、地面に立った。
「さて、シルフ領主サクヤさん。ケットシー領主ルーさん始めまして!俺がプーカ新領主スノードロップです。親しみを込めてスノー。と呼んで下さい。」
俺はにこやかに領主達にあいさつをした。すると2人の領主はいきなり近づいてきて、
「なあ、スノー君これからシルフとの同盟について少し話を…」
「サクヤずるいヨー!…ねえ!ケットシーはどう?今なら3食オヤツ着きだヨ!」
なんか大変な事になってきた。
「ははは…それはまた今度ということで…」
とりあえずこの後キリトとリーファちゃんという子がその場をおさめてくれた。
俺はその後ワリカンということで近くの宿をとり、ログアウトすることにした。
時間は今15時。ゲームは適度な休憩をとりましょう。てね?
後書き
スノー「?どうしたの?作者?」
作者「いや、解剖学…ブツブツ…」
スノー「そんな作者にこれ‼︎」
つ【ハサミ】
作者「殺らせねえよ⁉︎」
作者&スノー「「では次回もよろしくお願いします!」」
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