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転生とらぶる

作者:青竹
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コードギアスR2
  0660話

 ……何を言っている? それがオープンチャンネルで流れてきた放送を聞いて、まず思ったことだった。
 第99代皇帝? シャルルが第98代皇帝だった事を考えれば、確かに次代の皇帝が第99代皇帝となるのは分かる。だが、何故シュナイゼルが皇帝になっている? しかも、あれだけ俺達シャドウミラーに対して仕掛けてきておきながら、最終的には自分が死んだら降伏するように言っておいたのか?

「……どう思う?」

 結局俺がどう考えても理解出来ない事だったので、素直に部隊内用の通信で尋ねてみるが、それに答えられるのは誰もいない。
 妹であるコーネリアでさえ、理解出来ないといった表情を浮かべている。
 そんな中、まずやるべき事をやった方がいいと口に出したのはレモンだった。

「ブリタニアが無条件降伏をするというのなら、まずはブリタニア軍の武装解除をした方がいいと思うわ。政府……と言っていいのかどうかは分からないけど、それでも軍があの無条件降伏という言葉に従うかどうかは分からないでしょう?」
「そう、だな。エキドナ、お前が残ってメギロートとシャドウの指揮を執れ」
「はっ! 了解しました」
「星刻、お前は陽光の代表として俺達と一緒にペンドラゴンに。それと一応ここにも陽光から何人か残していってくれ」
「うむ、分かった。洪古、頼む」
「了解した」

 こうして、星刻や香凛を始めとした数名を陽光からの代表者としてシロガネに乗せ、俺達はペンドラゴンへと向かう。
 当然、何らかの罠の可能性も十分に考えてはいたのだが、特にこれといって攻撃を受ける事も無くペンドラゴンの中にある軍事基地へとシロガネは着艦する。
 ペンドラゴンに来たのはスレイとのデート以来だが、まさかこんな風にまた来る事になるとはな。
 一応今のところは安全だが、それでも完全にブリタニアという国を信用出来ない状態である為にニーズヘッグに搭乗したままだったのだが、映像モニタにスレイの顔が映し出される。

「その、まさかこんな風にここに戻って来るとは思わなかったな」

 どうやらスレイも俺と同じ事を考えていたらしい。あるいは、一夜を共にした時の事を思い出しているのか、頬を薄らと赤く染めている。

「そうだな。思い出の地が戦火に焼かれなかったのは良しとしておくか」
「ちょっと、あまり2人で雰囲気を作らないの。アクセル、ブリタニアの代表が下まで迎えに来るらしいから、貴男も星刻達と行ってきてくれる? シャドウミラーの代表として」
「……代表?」
「ええ。自分ではそう名乗っていたわ。マリーベル・メル・ブリタニアと言うそうよ」
「ブリタニア?」

 その名字を名乗るという事は、即ちブリタニア皇族の1人ということになる。だが、原作には全く出てこなかった人物だ。そして、俺のその考えはコーネリアによって肯定される。

「マリーベルか。懐かしいな」

 ブリタニア皇族であったコーネリアだ。当然親族である以上は知っている人物なのだろう。

「コーネリア、そのマリーベルってのはどんな奴だ?」
「第88皇位継承者で、文武両道の妹だ。それ程親しい訳でもなかったので、私もそれ程詳しいという訳では無いが」
「第88皇位継承者って……」

 唖然とした様子で呟くムウ。まぁ、確かにそこまで皇位継承権が下ならまず皇位継承に関わってくる可能性は少ないだろうが。

「元々はもっと皇位継承権が高かったのだが、皇帝に向かって剣を抜いたらしくてな」

 なるほど。その不祥事に関する罰として皇位継承権を下げられたのか。
 まぁ、それはいいとして。

「とにかく、現状がどうなっているのかを説明はして貰えるだろう。じゃあ、行くとするか」
「誰が向かうの?」
「そうだな、幾ら何でもこの状況でブリタニアを完全に信用する訳にもいかないし……俺、コーネリア、星刻の3人に補佐が数人ずつってところか」

 その言葉に、微かに眉を顰めるレモン。

「もう少し人数が多い方が良くない? もちろんアクセルの強さは知ってるけど、見た目にそれ程威圧感が無いのは事実でしょう? 護衛として……ムラタを連れていくとかしたら?」
「そうだな、向こうに侮られないようにするってのは大事だろう。私も賛成だ」

 スレイもまた、レモンの意見に同意する。
 最近、気を幾らか使えるようになってきたムラタだけに、確かに護衛としてはこれ以上ない人選ではある。ただ問題なのは、その護衛対象が限られているということか。
 まず、俺は護衛の存在はいらない。そもそも物理攻撃では効果が無いのだから。コーネリアにしても、シャドウミラーの実働班を率いる者として十分以上の実力を持っており、更には魔法という奥の手も存在している。星刻は星刻で、この世界の人間を大きく越える身体能力を持っているのだ。
 そうなると、ムラタが護衛する対象は陽光から出向いてくる星刻のお付きの人々って事になるんだが……

「あのね、確かにアクセルやコーネリアは普通の人相手には圧倒的よ。でも、今回の場合はあくまでも見た目が大事なの。特に、無条件降伏したとは言ってもブリタニアにしてみれば不満を抱いている人も多い筈よ。そこに護衛の1人も連れていかなかったりしたら、無用な騒動を引き起こす可能性もあるわ」
「確かにそれは分かるし、ムラタが厳つい強面であるのも理解出来る。けど、ムラタの生身での戦闘は刀あってこそのものだろう? 一応向こうの代表と会うんだから、刀を持っていく訳にもいかないんじゃないのか?」
「何言ってるのよ、それこそ戦勝国でもある私達シャドウミラーがその辺を遠慮する必要無いわよ。何だったら、メギロートでも連れていく?」

 そんな冗談に見せかけて本気で言っているようなレモンの声に、コーネリアが苦笑と共に口を開く。

「やめてくれ。少なくてもマリーベルはそんな事を企むような性格じゃない。あまり脅すというのもな」
「……だってさ。それでいいわね?」
「承知した。ブリタニアに強者がいれば手合わせする機会もあるだろう。こちらとしてはそれで構わん」

 ムラタがレモンの言葉に頷き、それで決まったのだった。





「初めまして、私は現在ブリタニアの臨時代表を務めているマリーベル・メル・ブリタニアと申します。この度はこちらの無条件降伏を受け入れて下さり、ありがとう御座います」

 ニコリと笑って頭を下げてくる相手へと視線を向ける。
 おっとりとした雰囲気を放ち、その辺はどこかユーフェミアに似ているかもしれない。だが身のこなしを見る限りでは、ユーフェミアとは違ってそれなりに戦闘能力を持っているのは明らかだった。
 その隣には巻き毛の髪をした、マリーベルとかいう皇女と同い年くらいの騎士の姿もある。
 ここまで特徴的なら、原作の方に出て来てもおかしくないんだけどな。
 そんな風に思いつつ、口を開く。

「シャドウミラー代表のアクセル・アルマーだ」
「陽光の執政官、黎星刻だ。よろしく頼む」

 俺の後に星刻が口を開き、そして続けてコーネリアが1歩前に出る。

「自己紹介の必要は無いと思うが、一応名乗っておこうか。シャドウミラーの実戦部隊を任されているコーネリア・リ・ブリタニアだ。……久しいな、マリーベル」
「はい、お姉様もお元気そうで。それより早速ですが、詳しい話をしたいのでこちらへどうぞ。基地の中ですが、1部屋準備しておりますので。オルドリン、案内を」
「はっ!」

 オルドリン、と呼ばれた女騎士が短く敬礼し、俺達を先導するように案内していく。
 そんな相手へと一瞬視線を向けたムラタだったが、すぐに興味を無くしたように視線を背ける。

「……」

 本人としてもそれが分かったのだろう。微かに眉を顰めるが、自分達が無条件降伏した身だというのは理解しているのか、そのまま何も言わずに基地の中を進んで行く。
 そうしてまず感じたのは、とにかく人が少ないという事だった。同様に、KMFを始めとした兵器の数も少ない。

「恐らく、兄上の指揮した部隊に残っていた全ての戦力を出したのだろう」

 俺の見ていた内容に気が付いたのか、コーネリアもまた基地の中を見ながらそう呟く。
 まぁ、確かにフロートユニットの付いていないサザーランドやグロースター。更にはグラスゴーの姿もあったんだから、残存兵力総ざらいって感じだったのは事実だろう。

「そうですわね。逆に言えば、だからこそ私達は無条件降伏という手段を選ぶ事が出来たのです」

 コーネリアの言葉が聞こえたのか、マリーベルが一瞬だけ視線をこちらへと向けて呟く。
 その後は特に誰が何を話すでもなく無言で進み、10分程で基地の中へと入り、すぐ近くの部屋へと通される。
 広さにして20畳程度の部屋だが、人数が10人前後であるこの人数が会話をするだけなら全く問題は無い。
 そのままお互いに向かい合うように席に着く。とは言っても、お互いの護衛でもあるオルドリンとかいう女騎士とムラタは立ったままだが。それに、敗戦国であるというのは理解しているのだろう。ムラタはその腰に日本刀を持っているが、オルドリンの方は特に何も武器の類は持っていない。
 ……まぁ、何らかの隠し武器の類は持っているのだろうが。
 そんな中、まず最初にとコーネリアが口を開く。

「マリーベル、まずは率直に聞こう。シュナイゼル兄上が第99代皇帝と言うのはどういう事だ? 父上はどうした?」
「……第98代皇帝、シャルル・ジ・ブリタニアは先日シュナイゼルお兄様の命を受けたナイトオブセブンにより討たれ、その後を継いでシュナイゼルお兄様が第99代皇帝となりました。そして貴方達との戦いに負けたのなら私に無条件降伏するようにと」
「何?」

 マリーベルから出た言葉に、思わず尋ね返す。
 もちろんその可能性については考えていた。原作でもスザクの言葉でシャルルの暗殺を行おうとしたシュナイゼルだ。それがこの歴史でも繰り返されたのかもれいないと。だがスザクとの戦いでも言ったように、既に日本は黒の騎士団によって解放されている。それなのに、何故シュナイゼルを皇帝にする事に拘ったんだ?
 そう考えると、肝心のスザクがフレイヤと共に消滅してしまった以上は何を考えても無意味でしか無いのだろう。
 ……なるほど。そう考えるとビスマルクが俺に向かって来たのは、シャルルの番犬とも言えるナイトオブワンを俺に始末させる為の一手だった訳か。

「他の者……特に、ギネヴィア姉上は反対しなかったのか?」
「その辺の事情は私には伝わってきていませんが、反逆罪を適用されて収監されたと聞いていますから、恐らくは反対したのではないかと」
「……シュナイゼル兄上、何が貴方をそこまで……」

 予想外というか、ある意味予想通りのその言葉だったが、コーネリアが思わずそう呟く。
 そんな中、今まで黙っていた星刻が口を開いた。

「まず過去の事よりも未来の事について話させて貰おう。マリーベル殿下、ブリタニアが我々に無条件降伏した以上は、以降この国は私達陽光の従属国として位置付けられることになる。それは理解しているのだな?」
「ええ、勿論」

 何でも無いことのように頷くマリーベルだが、その背後にいるオルドリンは小さく唇を噛み締め、手を握りしめているのが分かる。
 やはりブリタニア皇族の騎士としては、他国の従属国になるというのは思うところがあるのだろう。

「従属国とは言っても、間接統治になる予定だから安心するといい。少なくてもブリタニアが行っていたようなエリア制度は取らない予定だ」
「……ありがとうございます」

 星刻の言葉にマリーベルが一瞬の沈黙の後に小さく頷く。
 ブリタニアが行って来た制度がどのようなものかなのかを理解しているからなのだろう。この辺、シュナイゼルが後を託すだけはあるな。

「ただし、ブリタニアはこれまでに幾度となく我々と敵対してきた。ギアス響団を組織していたという罪もある。相応の罰は受けて貰う事になるだろう」
「具体的にはどのような扱いでしょうか?」
「陽光の従属国になるというのは言ったと思うが、従属国とは言っても幾つものランクがある。例えばインド軍区は従属国という名目ではあるが、実質的には私達陽光の同盟国という扱いだ。その下に私達と協力してエリア11を解放した黒の騎士団が統治する日本がある。ブリタニアはその日本の下だな。具体的に言えばEUと同じ扱いになる。当然、シャドウミラーが行っている異世界間貿易に関しても参加する権利は無い。他にも一定の賠償金を支払って貰う事にはなると思うが、基本的にはこれまで通りに暮らせると思って貰っても構わない。……ただし、当然ではあるが軍備の保有は制限させて貰うし、陽光やシャドウミラーから監視要員が派遣される」

 そう告げる星刻だが、正直ブリタニアが各エリアに行って来た政策に比べれば随分と温和なものと言えるだろう。

「間接統治をする際にそちらの代表が誰になるのかといった事に関しては、後日きちんとした交渉の場で決める事になるだろう」
「分かりました、問題ありません。正式に決まるまでは私が臨時の代表のままと言う事でよろしいのでしょうか?」
「ああ、そうしてくれて構わない。……アクセル、何かあるか?」

 自分の話が終わった星刻の言葉に頷き、口を開く。さて、この世界に来た目標の1つを果たさせて貰うか。
 ……と言うか、もしかしてブリタニア軍の中にいなかっただろうな? 生きてるといいんだが。

「ロイド・アスプルンドとセシル・クルーミーを呼んでくれ」 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:255
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:560 
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