転生とらぶる
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コードギアスR2
0658話
エナジーウイングを使い、急速に間合いを詰めてきたランスロット・アルビオン。そのままスーパーヴァリスを持っていない右手で背中の鞘からMVSを抜いて斬り掛かってくる。MVSが起動している時特有の、赤く染まった刀身がこちらへと向かってくるが、その刀身はEフィールドによってあっさりと弾かれた。
「どうした? その程度の攻撃で俺をどうにか出来ると思っているのか?」
呟き、腹部の拡散ビーム砲を発射。だが、さすがに第9世代KMFというべきだろう。素早く後退し、同時にエナジーウイングから刃のような形に固定されたエネルギーが無数に降り注ぐ。
その殆ど全ては拡散ビーム砲により消滅していくが、逆に言えばその刃を消滅させるごとにビームの威力が減少していくのも事実であり、最終的にはランスロット・アルビオンへとビームが届く前に消滅してしまう。
「ほう。そういう手段で拡散ビーム砲を迎撃するか。確かにありと言えばありだが」
拡散と名称に付いているだけにビームが放たれる範囲は広いが、その分威力はヒュドラのビーム砲と比べると大分落ちる。それ故に可能だった迎撃方法と言えるだろう。
『ブリタニアだって、いつまでも貴方達の後塵を拝している訳ではありません!』
その言葉と共に、放たれる4つのスラッシュハーケン。ヒュドラのスラスターを使い、前後左右に素早く動いてその先端を回避する。
『今のを避けたという事は、少なくてもアクセルさんの機体は完全無欠ではないという証拠の筈!』
「さて、どうだろうな。この機体の機動性が低いと映像を見ている者に誤解されたくないからかもしれないぞ? グレイプニルの糸、起動!」
T-LINKシステムを通して、ヒュドラの先端からグレイプニルの糸を生成する。ヒュドラ6基から伸ばされた、合計6本の念動力により生成された糸は、そのままスラッシュハーケンへと絡みつき、動きを止める。
『何を!? このままではアクセルさんも身動きが……』
「残念だが、打突武器に過ぎないスラッシュハーケンとこのグレイプニルの糸は違うんでな。SPブースト、斬っ!」
SPブーストを使い、大量のSPを消費して切断力を得たグレイプニルの糸は、絡め取っていたスラッシュハーケンを呆気ない程に容易く切断し、スラッシュハーケンの先端は4つとも全てが地上へと落下していく。
「さて、まずこれで1つだ。残る武器は幾つだ? MVSが2本にスーパーヴァリスが1つ、エナジーウイングが1対か? それとも、まだ他に何か隠し球があったりするのか?」
俺の知っている限りだと、ランスロット・アルビオンの武装はそれで全ての筈だ。後はスザクの操縦技術によるアクロバティックな動きからの蹴り程度か。フレイヤはこうして見る限りは装備しているように見えないし、そもそもシュナイゼル側でも持っている残弾はダモクレスで使い果たした可能性が高い。
『はああああぁっ!』
先程効果の無かったMVSを構えながら接近してくるのを確認し、感心する。
先程効果が無かったのは、斬撃だった。だが、今度はMVSの先端をこちらに向けながらエナジーウイングを使った速度で一直線に突っ込んで来ているのだ。即ち、突き。
「考えは良かったんだが、な」
呟き、左右前方のヒュドラからビームサーベル6本を展開。ツイン・ドライブの出力を上げ、バレルロール回転をしながらランスロット・アルビオンとすれ違い……その瞬間、回転しながら放たれたヒュドラのビームサーベルによってMVSは幾つものパーツへと切断されていく。
そのまますれ違い、右側全てのヒュドラのスラスターを使ってその場で強引に半回転。映像モニタへと視線を向けると、そこではランスロット・アルビオンが旋回しながらこちらへと振り向こうとしているところだった。
「遅い!」
鋭く叫び、ヒュドラに内蔵されている武器の1つでもあるランツェ・カノーネ2門とT.T.キャノンを発射。ランツェ・カノーネにより放たれた2条のビームが命中しようとした時にようやく旋回を完了したランスロット・アルビオンは、強引にエナジーウイングを使って機体の体勢を崩し、ビームを1つだけ回避する事に成功する。同時にブレイズ・ルミナスを展開し、残りもう1つのビームを受け止めるのではなく機体の状態を崩した影響を利用して斜めに受ける。……即ち、受け流す。
『確かにアクセルさんの機体の武器はまともに受ける事が出来ません。ですが、それならまともに受けなければいい。こうして受け流せばKMFでも対応は可能です!』
機体の体勢を整えながらそう通信を送ってくるスザクだが……
「確かに今の動きは見事だった。ナイトオブラウンズでも中々出来ない動きだとは認めよう。しかし……ランツェ・カノーネの攻撃をいなしただけで安心していいのか?」
『え?』
そう呟いたその瞬間、大きく弧を描くようにして戦場の空を迂回して放たれたT.T.キャノンのビームがランスロット・アルビオンの右足を貫く。
『うわあぁっ!?』
体勢を立て直したと思った次の瞬間には右足を失い、空中で一瞬バランスを崩すランスロット・アルビオン。だが、さすがというべきなのだろう。エナジーウイングを上手く使い、墜落寸前のバランスを立て直す。
「ほら、続けていくぞ。頑張って回避しろよ」
その言葉と共に、ヒュドラのビーム砲18門から放たれたビームのシャワーがランスロットへと襲い掛かる。
そのビームを、エナジーウイングの機動性を使って回避し、あるいはブレイズ・ルミナスで受け流し、どうしても命中するようなビームに関してはスーパーヴァリスを放って少しでも威力を弱めてダメージを最小限に抑え込む。そしてビームの一斉射が終了した時、ランスロット・アルビオンは白と金という美しい機体の殆どが汚れ、装甲が剥げ、あるいは右足同様に破壊されている姿を晒していた。
「どうする? その状態でもまだやるのか?」
『当然、です。僕は……僕は、このままここで負ける訳にはいかないんだ、死ぬ訳にはいかないんだぁっ!』
そう叫ぶや否や、急激に速度を増してニーズヘッグへと近付いてくるランスロット・アルビオン。ちっ、死を身近に感じて『生きろ』というギアスが効果を発揮したのか? ちょっと追い詰めすぎたか。
『はああぁぁっ!』
残っていたもう1本のMVSを引き抜き、MVSとしての効果を発揮して刀身を赤く染めた状態でこちらへと投擲する。同時に、それのMVSの後を追うかのようにエナジーウィングから無数の、それこそ視界を覆い隠すかのように刃状のエネルギーが放たれた。
だが……
「何がしたい? ただ暴れているだけでは効果が無いのは分かりきっているだろうに」
ヒュドラを操作し、ビームサーベルでMVSを切断。同時に、Eフィールドの出力を上げて降り注ぐ刃状のエネルギーを防ぐ。
1秒、2秒、3秒、4秒。刃状のエネルギーを防ぎ続けて4秒程で、ようやく大量に放たれた攻撃を凌ぎきる。そうして、視界が戻った瞬間。
「へぇ」
思わず感心の言葉が口から漏れる。何故なら視界が晴れたその瞬間、ランスロット・アルビオンはニーズヘッグへと向けてスーパーヴァリスを構えていたからだ。それもただの射撃ではなく、フルバーストモードと呼ばれる最大出力を放つ為の形態で。
銃身が2つに分かれ、その中心部分に強力なエネルギーが集まっていくのが分かる。
「アダマンハルパー、展開」
その言葉と共に、スライムが変化した大鎌がニーズヘッグの手に現れ、ツイン・ドライブを使ってランスロット・アルビオンとの距離を縮めていく。そして……
『いけええぇぇぇっ!』
スザクの咆吼のような声がオープンチャンネルを通して響き渡り、同時にスーパーヴァリスの銃口からは莫大なエネルギーを内包したハドロン砲が放たれ、ニーズヘッグを飲み込まんと押し寄せてくる。
「T-LINKシステム、フルコンタクト!」
T-LINKシステムへとフルコンタクトし、T-LINKフレームによる機体制御を完璧な状態にしてこちらへと向かって来るハドロン砲へと向かってアダマンハルパーを振り下ろす。
斬っ!
そんな音が聞こえたような気がするのは、恐らく俺の気のせいだったのだろう。だが、アダマンハルパーの一撃がもたらしたのは、明らかに現実だった。そう、スーパーヴァリスから放たれたハドロン砲を斬り裂きながらランスロット・アルビオンへの間合いを詰めていったのだ。そして……
「はぁぁぁぁっ!」
デスサイズを真横に一閃してハドロン砲の発射元であるスーパーヴァリスを2つに斬り裂き、ランスロットの腕ごと地上へと落下していく。
「これで、終わりだ!」
ヒュドラの先端に合計18本のビームサーベルを展開しつつ、T-LINKシステムによる機体制御でランスロット・アルビオンの間合いの中へと踏み込み、四方八方からヒュドラを振るって機体を斬り付け……否、刻んでいく。
そのまますれ違い、お互いにある程度の距離をとって向き合った時、ランスロット・アルビオンの姿は見るからにボロボロになっていた。右足だけではなく、下半身その物が消失しており、頭部もビームサーベルによって斜めに断ち割られている。胴体に関しても無事に残っているのは右腕だけであり、左腕は先程切断されている。
まさに中破。……いや、大破としか言いようがないその状況であったとしても、それでも尚まだ空中に浮かんでいるのはエナジーウイングの恩恵だろう。
『ぼ、僕は……死なない、死んでは……駄目……』
オープンチャンネルから聞こえて来る声も、通信機器による故障か何かで途切れ途切れになって聞こえて来る。
幸か不幸か、コックピットブロックに関しては全くの無傷なので怪我をして途切れ途切れになっているのではないだろう。
そして、何とか空中に浮かんでいる状態のランスロットの残骸へと向けて左右前部のヒュドラから伸びた6本のビームサーベルを突きつける。
「さて、見ての通りお前達の頼みの綱だったナイトオブラウンズは既に戦闘能力が無い。俺の勝ちが決まった訳だが、ブリタニア軍は降伏して貰えるのか?」
『……そうだね、確かにそのままだとスザク君の負けだろう。しかし、君もスザク君の意地を見誤っているのではないかな?』
……何?
『スザク君、君はこのまま負けてもいいのかな? 君は死ぬ訳にはいかないのだろう? 故に、せめてもの手向けだ。彼と共に永久の眠りを与えよう』
シュナイゼルのその言葉を聞いた瞬間、俺の中に存在する念動力がゾクリとする悪寒と共にこれでもかと危険を知らせてくる。逃げろ、逃げろ、逃げろ、と。
「加速!」
念動力の教えてくれる危機感に反射的に従い、精神コマンドの加速を使用。同時にツイン・ドライブ、ヒュドラのスラスター全てを全開にして、つい一瞬前までビームサーベルを突きつけていたランスロット・アルビオンから距離を取る。
そして次の瞬間……上半身のみで辛うじて空中に浮かんでいたランスロット・アルビオンからナニカが爆発的に広がり始め、そのままニーズヘッグを飲み込まんとして迫ってきた。
それが何であるのかは理解出来ないまま、俺は危機感のままに叫ぶ。
「T-LINKシステム、フルコンタクト!」
T-LINKシステムによる機体制御により、まさに限界以上の速度を出しながらランスロット・アルビオンから距離を取る。普通の人間なら確実に死亡する事間違い無しのGを受けつつも、ニーズヘッグに出せる最大の速度で距離を取り……次の瞬間、今度は逆に衝撃を発した方向へと向かって機体が引き寄せられる。
「うおおおおおおおっ!」
その引き寄せられる状態に抵抗する事、約30秒。やがてそれが収まると、ようやく俺は何が起きたのかを理解する。
まるでスプーンで抉り取ったかのような綺麗な円形の破壊痕。そして、その中心部分へと吸い寄せられるようにして引き寄せられた空気。ここまで来れば何が起こったのかは明白だった。当然の如く、ランスロット・アルビオンの姿は部品1つすら残ってはいない。文字通りの消滅だ。
「フレイヤ」
そう、恐らくはランスロット・アルビオンの機体内部にフレイヤが内蔵されていたのだろう。それを、スザクが自分で起動したのか、あるいはシュナイゼルが遠隔操作で起動したのか……普通なら『生きろ』というギアスがある以上、スザクが自爆なんて真似をする事は無いだろうが、それを誤魔化させる為の手段なら幾らでもある。いや、シュナイゼルの言葉を聞く限りでは遠隔操作の可能性が高いな。
スザクが勝てば良し、もし負けてもシャドウミラー最大の戦力でもある俺を道連れに消滅させる予定だった……か。
だが、もし今の作戦が成功としていたとしても、それは怒り狂ったシャドウミラーを相手にする事になっていた筈だ。その辺までは考えてなかったのか、あるいはそれ以外にも何らかの手段があるのか。それはとにかく。
「ふざけた真似をしてくれる」
「アクセル、無事ね?」
呟いたその瞬間、聞き慣れた声が通信で入ってくる。ヴァイスセイヴァーのレモンだ。
「ああ、こっちは問題無い。だが……シュナイゼルには相応の礼をしなくてはな」
「そうね。騙し討ちとはやってくれるわ。しかもフレイヤ弾頭。ダモクレスに搭載されていた時点でまだ残弾があると考えておくべきだったわね」
レモンの声を聞きつつ、シャドウミラー全ての機体へと通信を入れる。
「ブリタニアは一騎討ちを挑んでおきながら負けた途端に騙し討ちを行おうとした。このようなふざけた真似をする相手には相応の礼をするべきだろう。シャドウミラー全機、各々の力を持ちてブリタニア軍を殲滅せよ。嘲笑する虐殺者、ニーズヘッグの名の下に!」
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:255
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:560
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