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精霊使いの剣舞~剣舞の女神《ヴァルキリー》~

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火猫少女
  ☆3  あたしには目的がある...

 
前書き
こんばんは~冬兎です~

今回はクレアなぜこんな遠くの禊ぎ場のいるのかがわかります

よろしく~ 

 

「......うう、ん」

カミトが吹きとばされた数秒後
彼の首には調教用の革鞭が巻き付かれていた
どうしてこうなってるか説明すると

『クレア、本当にこんなことするの?』

『リン、見ているなら手伝ってよ。こんな変態には当然の罰だから』

『え...と、』

『まあ、いいわ。一人でやるから』

と言うわけなの

「クレア、起きたよ」

僕はカミトが起きたことをクレアに伝える

「ありがとうリン、やっと目覚めたわね、覗き魔の変態」

僕には笑顔で、カミトには鬼人のような顔を見せつけてる
クレアはぐいっと革鞭を引っ張った

「ぐえっ!?けほっけほっ......」

カミトは咳き込んだ

「ふん、感謝しなさいよね。死なないように手加減はしてあげたんだから」

クレアは小さな胸をそらしながら言った

「嘘だ。ぜったい殺す気だっただろ!」

「クレアは嘘をついてないよ。本気だったらきみはもう瀕死だよ」

と僕はカミトに言う

「リン、ちょっと間違ってるわよ。あたしが本気だったら、彼はいまごろ消し炭よ」

恐ろしいことを言うクレア
ちなみに消し炭というのは、薪の火を消して作った柔らかい炭のことなの

「炭にするのは勘弁して欲しいもんだな。俺は一応お前を助けたんだぞ」

「そうね。あたしは公平(フェア)な貴族だから、それについては一定の評価をしてあげるわ。あんたは普通の変態よりもちょっとグレードの高いハイグレード変態よ。どうリン、こいつにはちょうどいい評価でしょ?」

クレアは僕に聞いた

「いいじゃない、ハイグレード変態。おにっ...あいよ」

と僕は返事をした。最後は突然笑いそうになったが堪えた

「ほら、お似合いって」

「おいリン最後笑っただろ、それに結局変態って評価は変わんないのな。っていうかハイグレード変態って、普通の変態よりもっとひどいんじゃないか?」

僕はひどいなんて思ってないよ

「ちっともひどくなんてない。きみ、クレアの胸を触ったし」

「そ、そうわよ...あんた助けるふりして、あ、あたしのむ、胸、触ったくせに!」

クレアはふいにもじもじと顔を赤らめる

「そういうお嬢様は、男を鞭でいたぶる趣味をお持ちの変態じゃねーか」

カミトはからかうように言う

「―――なっ!?ち、ち、ちがうわよっ、あたしはそんなんじゃないっ!」

クレアはカアアッと耳まで真っ赤にしてぶんぶん首を振る

「ん、じゃあ鞭でぶたれるほうが好きなのか?

「......~っ!あ、あ、あんた、な、ななな、な、に、言って―――」

クレアはカミトの言葉にはめられた
僕はもうこんな残状を見たくないのでこう言った

「じゃあカミト、何で男のきみがここにいるの?そっちのほうが変態じゃないの?」

「だから変態じゃねーって。俺は、グレイワースに呼ばれてきたんだ」

「グレイワース......って、まさか学院長!?」

クレアは疑わしげに訊きかえした。僕も疑っている

「嘘じゃない。ほらこれが証拠だ」

カミトは焦げたコート内のポケットから一枚の便箋(びんせん)を取り出した
便箋には学院長の署名(サイン)。そして五大精霊王(エレメンタル・ロード)の似姿を(かたど)った紋章印が捺印(なついん)されている

「これって......まさか、帝国の第一級紋章印!?」

「えっ!?本物!?」

僕とクレアはすごく驚いている
第一級紋章印とは、特殊な技術で精霊を封印した紋章印のこと。帝国が発行している紋章印の中では最高位のもので、複製することは絶対に不可能といわれている。
精霊使いである僕たちにはすぐそれが本物だとわかった

「本物だね」

と僕が言う

「......本物みたいね。でも学院長がなんでここに男なんかを?」

とクレアが聞く

「さあな、グレイワースとはちょっとした知り合いなんだ。で、はるばる来てみたはいいんだが、まさか学院の敷地がこんなに広いなんて思わなくてな」

僕はあることにきづいた、そうカミトは迷子になったのだ

「えーーと...ここから学院まで徒歩で2~3時間かかるよ」

「そんなに遠いのか!?」

カミトが僕に迫ってきた

「顔がちょっと近いの」

「あ、すまん」

「じゃあ何でこんな所にいるんだ」

カミトが聞いてきた

「精霊契約のために禊ぎをしていたのよ。(ほこら)のそばにある泉の中じゃ、ここがいちばん聖性(せいせい)が高かったから。精霊が心身の清らかな乙女を好むことくらい、知っているでしょ?」

「精霊契約をするの?」

僕が聞く

「そう、ここからちょっと離れた場所に、古代の聖剣を(まつ)った祠があるの。噂では強大な(封印精霊)を宿しているらしいんだけど、学院の創立以来、誰一人として契約に成功した姫巫女(ひめみこ)はいないそうよ。ずいぶん気位の高い精霊みたい」

僕はある単語にきづいた
封印精霊――――それは元素精霊界(アストラル・ゼロ)にすまう精霊じゃない
古代社会では魔人(ジン)鬼神(イフリート)と呼ばれて畏られていた存在だ

「おまえ、まさか封印精霊と契約しようっていうのか?」

とカミトが聞く

「そうだけど、なんか文句があるわけ?」

「やめとけ、危険すぎる」

「そうだよ、解放したらどうなるか知らないし」

僕は言う

「ふーん、今度はリンもあたしに反対するんだ。でもあたしはどうしても強い精霊が欲しいの」

クレアは、ぎゅっと唇を()みしめ、つぶやいた
ひどく切迫したその表情に、僕とカミトは思わず口をつぐむ。

「けど、おまえ、さっきの炎精霊と契約しているんだろ?あれもずいぶん強力な精霊だ、あいつを育ててやればいいじゃないか」

「そうだよクレア、きみの精霊だって強力じゃん、そんなにこだわらなくても...」

僕がこう言うのは理由がある。
複数の精霊と契約すると―――精霊同士が干渉しあって神威(かむい)のバランスが崩れるため、よほどの才能がないと制御できない

「(スカーレット)は大切なパートナーよ。でも―――――」

「あたしには目的がある。そのために強力な精霊がいる」

僕とカミトは黙って聞くことしかできない
彼女の言葉はちょっと切なく、すごく思いが強かった...

 
 

 
後書き
ふ~~~~

初めてこんなに書いた、疲れた...

次回はエストが出ます!剣の姿だけど...
ではまた次回!

カミト
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