VONGOLA TAIL
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第9話 ゼレフ書の悪魔
前書き
遅くなってすいません。
部活まじで忙しい………言い訳は無用ですね。
これからも頑張ります。
「ふぅ、終わったよ。……にしてもそんなに強くなかったなこの人」
エリゴールがらのダメージをほとんど受けなかったツナがつぶやく。
「そうだ、ララバイを回収しないと……」
「おーい、ツナー!」
いきなり、後ろから声をかけられたので振り向くと、魔導四輪に乗った山本達がこっちに走って来ていた。
「嘘だ!?エリゴールさんが負けた!?」
鉄の森のカゲヤマが倒れているエリゴールを見て驚く。
魔導四輪を止めると、山本とクロームがツナの方に走る。
「大丈夫か?」
「ボス、怪我ない?」
「うん、全然大丈夫だよ。怪我もないしね」
「おい、ツナ!!何でエリゴールを倒してんだよ!俺が倒すつもりだったのによ!」
「おいおい、クソ炎が勝てるわけなかったんだからツナに任せて正解だったろ。……まぁ、俺なら余裕で勝てたけどな」
「寝言は寝て言えよ、パンチ怪人。俺がこんなやつに負ける?そんなのあるわけねぇだろ」
魔導四輪から降りたナツとグレイがにらみ合う。
「「やんのか、こらー!!」」
いきなり喧嘩を始めるナツとグレイ。普段ならエルザが止めて無理矢理止めるのだが、そのエルザは魔導四輪で魔力を使いすぎたため、今はルーシィに支えてもらって立っている。見る限り、かなりの魔力を消耗した模様だ。
「流石はツナだな……こうも簡単にエリゴールをやっつけてしまうとは」
「ありがとう、エルザ。……大丈夫?」
辛そうにしているエルザがツナを褒めると、少し照れたような顔をしてからエルザの心配をする。
「問題ない。少し魔力を使いすぎただけだ。だが、後は評議員にララバイを渡すだけだからな」
エルザがそう言うと、ララバイを取ろうとしゃがもうとする。だが、その前にカゲヤマがララバイをとって魔道四輪に乗り込んだ。
「エリゴールさんの代わりに俺がララバイを吹いてやる。残念だったな!妖精の尻尾!」
それだけ言うと魔導四輪を走らせて定例会のやっているクローバーの街へと走らせた。
「しまったー!!」
「なにやってんだよ、クソ炎!」
「お前が俺に喧嘩売るから悪いんだよ!パンチ怪人!」
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」
「早く追いかけるぞ!」
「あい!」
妖精の尻尾の5人が走り出す。残ったのはツナと山本とクローム。
「そういえば、バジル君は?」
「何か『新たに仕事が入りましたのでこれで!』とか言ってどこかにいっちまった」
「そうなの?もう少し一緒に喋りたかったのに………あと、何でカゲヤマを連れて来たの?」
「ボスがまだ戦ってたら、あの人を使って交渉材料にしようってエルザが……」
「……流石はエルザだね」
ツナ達も急いでエルザ達をおいかけた。
「ま、参りました」
ツナ達がエルザ達に追いつくと、その向こうの方でマスターマカロフがカゲヤマを説得して、膝をつかせていた。
「「「マスター!」」」
「じっちゃん!」
「じーさん!」
それを見ていたエルザ達はいきなり飛び出して、マカロフに駆け寄った。
「ぬぉおぉっ!!?なぜこやつらがここに!?」
「さすがです!今の言葉、目頭が熱くなりました!」
「痛っ!」
エルザはマカロフは抱き寄せるがエルザは鎧をきてるため、マカロフには硬い感触しか伝わらなかった。
「じっちゃんスゲェなぁ!」
「そう思うならペシペシせんでくれい」
「一件落着だな」
「あい!」
「ホラ…アンタ医者に行くわよ」
「よくわからないけど、アンタも可愛いわ~」
全てが解決したと思ったため、みんながワイワイと騒いでいる。すると……
「カカカ……どいつもこいつも根性のねえ魔導士だな……もう我慢できん。ワシが自ら喰ってやろう」
いきなり、ララバイから黒い煙が出てきて、喋りだす。だんだん、黒い煙は形となっていき、山と同じか、それ以上の大きさとなった巨大な樹の怪物がたっていた。
「お前らの魂をな!!」
『怪物ー!!?』
ギルドマスター含め、全員が驚いている中、ツナは手袋はめて死ぬ気丸を。山本は時雨金時を。クロームは三叉槍を構えてじっと見ていた。
「さて、どいつの魂から食ってやろうか」
あたりを見渡して、どいつから食べようとするか悩むララバイ。
「決めた」
ララバイは息を吸い込む。
「全員だ」
そう言った瞬間、ツナと山本とクロームは行動に移していた。
ハイパー死ぬ気モードになったツナは空中に飛んでララバイの顔に全力で肘打ちをぶち込む。
「ぐはあぁぁあ!!」
ララバイが少しのけぞった。
『なんという威力!?』
外に出てきたギルドマスターがツナの肘打ちをみて驚く。
のけぞったのをみて、今度は山本がララバイの足を狙う。
「時雨蒼燕流、攻式八の型」
「篠突く雨!!」
雨の炎を纏った山本の剣がララバイの右足の3分の1程度斬り裂いた。
「ぬぅ!!小癪な!!」
山本を狙って、ララバイは口から魔法弾を吐き出した。
「おい、当たるぞ!」
「武、危ない!!」
エルザとルーシィが山本に叫ぶ。だが、魔法弾は山本に向かっていく。
魔法弾は山本に直撃した。
山本が当たった周りに煙が舞う。この時、誰もが山本が魔法弾をくらったかのように見えた。だが、煙が晴れるとそこには山本と霧の炎をリングから発しているクロームがたっていた。
「防御の霧………大丈夫、雨の人?」
「あぁ、助かったぜ。サンキューな!」
コクリ、と頷くとクロームは霧の炎を解いた。
「おのれ!人間共のクズが……!」
「誰がクズだって?」
ララバイが悔しそうにすると、ララバイの下からいきなり声がかかった。
「果てろ!フレイムアロー!!」
突然、赤色の光線がララバイの腹に直撃した。ララバイの腹には大きな風穴があいた。
「隼人!!」
獄寺を見つけたルーシィがそう叫ぶ。
「今だ、やれ芝生頭!!」
「任せろ!出でよ、漢我流!!」
獄寺の後ろから現れた了平が走りながらボックスを晴の炎であける。すると、中から晴の炎を灯したカンガルーが現れた。
漢我流はお腹のポケットから晴の炎を纏ったグローブと靴を出してそれを了平に装備させる。
「うおぉぉぉおおお!!!」
了平は漢我流が出した靴により、空を飛んでララバイの左肩あたりで止まる。
「くらえ!!極限!マキシマムキャノン!!」
了平の渾身の一撃がララバイの左肩を貫く。すると、ララバイの左肩は了平の一撃により消え去った。
『何て威力じゃ、あの魔導士!?』
「あの人誰なの?」
「あれはツナのチームに入っている1人で笹川了平。ツナと同じ魔法を使って凄く強いんだよ。ナツにも勝っちゃうくらいなんだ」
「へぇ……ツナのチームの人ってみんな凄いのね」
「まぁ、本当に凄いのはツナと同じチームのS級魔導士のなんだけどね」
「えっ?」
ルーシィとハッピーが了平の話をしている間もツナ達の猛攻は続きララバイはボロボロになっていた。
「おのれ……人間風情が!!」
ララバイが思いっきり息を吸う。
『まずい!今度こそ来るぞ!!』
『全員耳を塞げ!』
『無駄じゃ!遠くに逃げる方が……』
ギルドマスターが慌てだす。
「カカカ!これで終わりじゃ……」
「ねぇ、さっきから僕の眠りを妨げるのは君なのかい?」
ララバイを発動しようとした瞬間、ララバイの右肩から声がかかった。
「ぬ?誰だ!お前の魂も食ってやる!」
「僕の眠りを妨げたのは君なんだね。咬み殺す!!!」
それだけ言うと、懐から取り出したトンファーでララバイを殴りつける。
「ぐおおぉぉぉおお!!」
それだけでは終わらずトンファーを雲の炎で纏って殴り続ける。
「すごい!誰あれ?」
「あれが妖精の尻尾のS級魔導士でツナ達と同じチームの雲雀恭弥。妖精の尻尾に入ってきて数日でナツもグレイもエルザも返り討ちにしちゃった魔導士なんだ。エルザは本気だったのにほとんど歯が立たなかったんだよ」
「あの3人がまったく歯が立たずにまけちゃったの!!?」
「うん。今では妖精の尻尾最強候補の魔導士って言われてるくらいだよ」
「………凄いわね」
「これで終わりだよ」
とどめと言わんばかりに雲雀はトンファーを全力で叩きつけた。
『バ、バカな……』
轟音と共にララバイは倒れた。
「見事」
周りのギルドマスターや妖精の尻尾の魔導士が喜ぶ中マカロフはニッと笑って6人を見ていた。
「あれが妖精の尻尾の最強チーム。
ボンゴレだよ」
「あの6人……凄い!」
ルーシィが並んでこっちに戻ってくる6人を見て感激する。
「獄寺君、お兄さん。大丈夫なの?」
「えぇ、このくらいの事俺にとっては余裕………やっぱりダメっす」
「極限にへっちゃらだーー!!…………無理だ」
「ちょ!無理しちゃダメだよ、2人とも!!」
「ボス、ここ切れてる」
「あれ?本当だ。いつ切ったんだろ?」
「群れるのは嫌いなんだ。ここで全員咬み殺す!」
「まぁまぁ、落ち着けよ、雲雀」
「………君から咬み殺そうか?」
腹痛でうずくまる獄寺と了平を心配するツナにそのツナの頬に絆創膏を貼るクローム。そして、トンファーを構えて今にも暴れそうな雲雀をとめる山本。とてもゼレフ書の悪魔の一つを倒した者達の光景とは思えないものだった。
「くそー、ツナ達め……俺があいつを倒してやるつもりだったのに」
「まったくだ。あの6人でいいとこ取りしやがって……」
「まぁまぁ、無事解決したんだからよかったじゃない」
「あい!」
「あぁ。本当に全てかいけ……つ……」
エルザが言葉を止めた。ある方向をみて驚いている。エルザが見ている方向を全員でみた。そこには……
『定例会場が……』
雲雀がぶっ飛ばしたララバイのせいでボロボロに崩れ落ちた定例会場だった。
「かっはっはっは!!ボロボロになっちまったな、ツナ」
「ちょ、これどうするんだよ!!……そうだ、雲雀さんは!?」
ララバイをぶっ飛ばした雲雀はいつの間にかいなくなっていた。
「いねぇー!?」
「あの野郎、一体どこに………」
「まぁ、雲雀らしいっちゃらしいけどな」
「極限にどこいったのだ、雲雀!!」
「………幻覚で誤魔化す?」
5人は顔を見合わせて頷き……
「「「「「すいませんでした!!!」」」」」
逃げることにした。
『までー!!あいつらを捕らえろ!』
「おっしゃ、任せろ!!」
『お前は捕まる側だ!!』
ツナ達を追うように命令したギルドマスターに頷くナツ。
「おい、俺達も行くぞ!」
「すいません、マスター。顔を潰してしまって……」
「いいのいいの!どうせもう来ないだろうし」
結局他の6人も逃げることになった。
後書き
よく考えたら今のツナ達って未来編終わった
ところなんですよね。何でアニマルをボックスから
出してるんだろ……アニマルリングという便利な物が
あるというのに………次から気をつけます。
というわけで、ララバイ編終了です。次からは
悪魔の島編か………誰を連れて行こうか。
次回もお楽しみに!
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