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原作に介入=生 不介入=死 何だ!この世界は!

作者:zinn
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34話

 
前書き
展開に無理がある気がしますが暖かい目で見てください。男女のDSAAの試合日程はオリジナル設定です。 

 
DSAA、都市選抜から数日は夕は平穏とは程遠い学園を送っていた。アキラ・ハルズと激闘を演じたこともあり、クラスメートだけでなく、学園中の生徒の相手をさせられるはめになっているのた。友人のニードの助けがなけれはもっと大変だったかもしれない。

ニードは幻術魔法が使えるので疲れたときは幻術魔法で姿を見えないようにして安全な休憩場所に移動していた。

「平穏とは素晴らしい」

夕は学園の人のこない芝生で気持ち良さそうに寝転んでいた。

「…DSAAでダークホースになった人には見えない」

夕は今年のDSAAのダークホースと呼ばれていた。大きなダメージを負うことなくシード選手を次々に倒して言ったことからそう呼ばれたのだ。

「DSAAが終われば俺もただの人ということだ」
「…普通の人間ではない」

ニードのその言葉を夕は完全にスルーする。

「それで女子の大会を見に行くってマジか?」

女子のDSAAと男子のDSAAは交互に行われている。男子予選が終わると女子予選が始まり男子都市本選が終わると女子都市本選が始まる。今の時期だと女子都市選抜が行われている。

「…俺の姉が出るからな。ユウも来ないか?」

どうでもいいがお前、姉がいたのか。

「う~ん。そうだな………いいよ。特に予定もないしな」
「…決まりだ。明日の迎えに行く」
「了解」

こうして夕はニードと共に女子のDSAA を見に行くことになった。


次の日、夕とニードは会場に来ていた。本日は都市選抜の3回戦の日である。因みに夕はサングラスをかけて顔の一部を隠している。

「座席の空きは…」
「…あそこにある」

座席の空きを探していると夕より身長の高く遠くまで見えるニードが席を発見する。

「もっと早く来るべきだったな」
「…だが空いていた」

二人は空き席に座り、夕はデバイス レグルで時間を確認する。

「最初の試合開始まで後20分くらいか…お前の姉貴は何試合目だ?」
「…第1試合の5回戦だ」
「けっこう時間があるな」
「…他の試合を観戦しながら待てばすぐだ」
「それもそうだな…おっ!始まるみたいだ」

二人は試合を見ることに集中する。その後何事もなく試合は進んで行き1試合の3回戦が終わった時点で昼休憩に入ったので二人はお昼にする。夕は背負っていたリュックから小さい籠を3つ取り出す。籠の中から取り出したのはおにぎりだった。(ひとつの籠の4個ずつ入っている)

「何故、全部おにぎり何だ?」
「米が余っていたから、家にあった食材を適当に調理して具材にしてきた」
「中身は?」

おにぎりの中身に興味が沸いたようだ。

「ツナマヨ、唐揚げマヨ、キムチジャコ、タラコバターしょう油、ネギ味噌」
「マヨネーズ系が二つあるな。それにかなりの量だ。食べきれるのか?」
「マヨネーズ系は味付けが楽だからだ。後、量が多いのは単純に炊いた米を使いきろうとしたらそうなった。作り過ぎた自覚はある。いざとなったらニードに無理矢理食わせるつもりだ」
「…俺も弁当を持ってきている…そんなには食べられない」

無理か…しょうがない。腐りやすいものから食べて家に帰ったら冷凍するか、と考えていると。そこに第3者の声が入る。

「よろしかったらその分を私が頂いて宜しいですか?」
「ぬ?」

声の方に振り替えると執事服の爽やかそうな青年が立っていた。

「突然申し訳ありません。私はエドガーと申します。貴方がお作りなったおにぎりの具材の中に聞いたことのないものがあったので興味を惹かれまして、声をかけさせて頂きました」

なるほど地球では当たり前だがミッドにはないおにぎりの具材があるのか。

「どうぞ。好きなだけ持っていってください」

夕は籠を差し出す。

「ありがとうございます。このご恩は必ず」

エドガーは籠の中からおにぎりを5つ持っていった。
「合計5個か、あの人も見かけに寄らず食べるんだな」
「…確かに」

そんな話をしている夕だった。午後の試合が始まる。そして選手紹介アナウンスが流れると歓声が会場中から上がる。

「何だ、この歓声?」
「…恐らく次の選手への歓声だ」
「次の選手?」
「前年のチャンピオン、ジークリンデ・エレミアだ」

夕は聞いたことのある名前を記憶から探す。

「エレミア……ああ、去年のテレビで表彰式をヴィヴィオと一緒に見たときに映っていたな」
「…去年の試合を見てないのか?」
「去年はいろいろ忙しかったからDSAAは暇なとき数試合見た程度だ。試合映像を後からわざわざ探して見るタイプでもないしな」
「………」

相変わらず身内以外に強い興味を示さない夕であった。試合が始まると対戦相手がチャンピオンに一方的に攻撃する展開となった

「…相手もなかなかやるな。ユウはどう思う?」
「何故、俺に聞く?」
「…ユウが俺より強いから」

なるほどわかりやすい。

「確かに対戦相手もやるようだが…チャンピオンの技量とはかなりの差があるな」
「…なら、今は手加減してるってことか?」
「どちらかと言うと、相手に全力を出させてその上で倒したいんだろ…たぶんたけどな」

口には出さないが恐らく外れていないだろ。相手が全力でぶつかってくるのを明らかに喜んでように見えるからな。

「…なるほど………ユウが戦ったらどうなる?」
「は?」

何を聞いてくるんだこいつは?

「おいおいチャンピオンに俺が勝てるわけないたろ。しょうもないことを聞くな」
「…本当か?」

ニードは真剣な顔で聞いてくる。適当に流したいがそういう雰囲気でもない。

「………俺とチャンピオンが戦うことなんてないのに何でそんなことを聞いてくる?」
「…戦うことがないからこそ興味がある。それが男子のチャンピオンをギリギリまで追い詰めた男ならなおさらだ」

ちっ、この物好きが、

「………試合終了まで待て、それから結論を出す」
「…わかった」

夕は気楽に見ていた試合を真剣に見始めた。試合はチャンピオンの勝利で終わる。対戦相手も最後まで諦めなかったがチャンピオンに有効打を与えることはできなかった。

「どうだユウ?」

そして試合が終わってから考えるように目を閉じていた夕が目を開けるの確認したにニードが聞いてくる。

「…どうだ?」
「言わないとだめか?」
「ああ」
「私も興味があります」

また現れる爽やか執事さん。

「貴方もですか?」

また現れたことには突っ込みはいれない。だがこの人まで興味があるんかい。

「はい。男子大会は私も拝見させて頂きました。その貴方の意見をお聞きしたいのです。ミカワ・ユウ様」

ああ、俺の正体気づいていたのかやっぱりグラサンかけただけで変装と言うのに無理があったな。しゃあない答えるか。

「今回の対戦でチャンピオンは力の半分も出してないから予想の範囲内だ。それでもいいなら話す」

二人が頷いたので夕は話始める。

「もしチャンピオンと俺が戦うことになったら勝つのは恐らく俺です。チャンピオンの人体破壊の技は確かに見事ですが対抗策ならいくつかあります。ですがそれは今日の試合を見た限りの話です」

例え人体破壊の技をかけられても鉄塊で防ぐなり、凍る火柱で体を高温にし長時間触れられなくすればいい。夕は固め技や絞め技のように直接相手と密着し続けなければかけられない技とは相性がいいのだ。

「だが、チャンピオンに奥の手や押さえている何かがあれば話は別です。そういった技や力はそれ一つで戦況をひっくり返すことが可能だからです」
「確かにミカワ様を倒したアキラ・ハルズ様も初めて使うなレアスキルでミカワ様に勝利されましたしね。っとこれは言わない方がよろしかったですね。ご気分を悪くされたのなら申し訳ありません」
エドガーは頭を下げる。

「事実ですからかまいませんよ。確かにアキラを例にするのは最適ですから。アキラの場合はあの時覚醒した力でしたがあれによって戦況をひっくり返されましたから。その例からわかる様に圧倒的実力差があっても一つの技や力でひっくり返すことは可能だってことです。チャンピオンがそれを持っているなら軽々しく絶対に勝てるなんて言えません」

ひっくり返された夕が言うと強い説得力があった。

「なるほど、勉強になりました」
「俺もだ」

エドガーもニードも納得してくれたようだ。

「ミカワ様はチャンピオンと戦ってみたいですか?」
「いえ全く。正直面倒ですし、優劣に興味はありません。ようやく自分の大会が終わってゆっくりできてるんです」

心の底から面倒くさそうな顔で即決する夕であった。

「なるほど、面白いですね。貴方のような方が大会に出でいたとは…」

エドガーが今まで見た夕の性格から大会に自ら出るように見えなかったのだろう。

「妹のような女子とその母、それと年上の親友に逃げ場を完全に断たれた状態で理不尽な選択を出された結果、出場することになりました」

人はそれを強制と言う。

「苦労なされてるんですね」
「ユウ、俺はお前に同情する」

友人と知り合ったばかりの人物に同情される夕であった。

「もう慣れた」

それから10分ほど話してエドガーは去っていった。帰り際に高級菓子をくれた。お礼の一部らしい。残りは次に会ったときにくれるらしい。高級菓子で十分過ぎるのだが言っても聞いてもらえそうにないので諦めた。
夕とニードはその日の試合を全部見てから帰っていった。





「ただ今戻りましたお嬢様」
エドガーは彼の主と思われる女性に頭を下げる。

「お帰りなさいどうでした貴方の興味を引かれた方は?」

エドガーが夕に近づいたのは主の友人に作る新しいおにぎりを作るためもあるが、それ以上に夕に興味が沸いたからだ。

「大変楽しく興味深い方でした」
「そう、あなたがそこまでいう人物ですか…私も興味が出できましたわ。こんど連れてきなさい。おにぎりの件については私もお礼を言わなければなりませんし」
「かしこまりました」

因みにエドガーが持っていった5個のおにぎりはエドガー、彼の主、主の友人が食べてのだった。(主の安全のため解析魔法で危険な物が入っていないかはチェックし毒味も済ましている)
因みに主の友人は新しい味のおにぎりを喜んで食べていたらしい。
 
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