転生とらぶる
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コードギアスR2
0635話
Variable Ammunition Repulsion Impact Spitfire。通称ヴァリス。可変弾薬反発衝撃砲とも言い、弾薬の反発力を制御できるライフルの名称だ。サザーランドやグロースターのような、現在ブリタニア帝国の主力KMFの使用しているアサルトライフル等とは比べものにならない程の圧倒的な威力を誇るランスロットの射撃武器。もっとも、ハドロンブラスターを付けてない今の射撃では最大の火力とは呼べないだろうが、それでも他のKMFの武器に比べると圧倒的な威力を誇っている為、当然そのパイロットでもあるスザクにしてみれば一撃必殺の武器と認識されていただろう。
実際、このギアス世界でこれまでにランスロットが戦ってきたKMF相手ならそれは間違いではなかったのだから。だが……
『そんな、ヴァリスの攻撃をまともに受けて傷1つも無いなんてっ!?』
スザクの驚愕の声がオープンチャンネルで聞こえて来る。
予想通り、この結果にかなりの衝撃を受けているらしい。
そして、スザクの心をへし折る為に口を開く。
「確かにランスロットの武器だけあってそれなりの威力だったが、ニーズヘッグの一番外側のバリアのEフィールドで防げる程度の威力だな」
『……』
俺の言葉に絶句しているスザク。だが、そんな時。
『スザク、退いて。邪魔』
短い言葉と共に上空から放たれる赤黒いビーム。天から地上へと降り注ぐ神の雷の如きその攻撃を、再び微動だにせず受け止める。
再度周辺に広がる爆煙。だが……
『嘘……シュタルクハドロンも防ぎきった……?』
「さすがにEフィールドは抜けたが、それだけだ。第2のバリアであるG・テリトリーを抜く程の威力は無かった。さて、そっちの攻撃はそろそろいいな? なら次はこっちから行かせて貰うが。……この程度で死ぬなよ!」
その言葉と共に、ツイン・ドライブを起動させて急速にトリスタンとの距離を縮めていく。この中でニーズヘッグにとって最も相手取りやすいのは、間違い無く中・近距離用のトリスタンだからだ。一応両腕のメギドハーケンからビーム攻撃を放つハドロンスピアーもあるが、威力的にはモルドレッドのシュタルクハドロンには遠く及ばない。それよりもその高い機動力を活かして他の相手と戦っている時にちょっかいを出されるのは遠慮したいからな。
「アダマンハルパー、起動!」
その言葉と共に、大鎌が展開。同時に、ツイン・ドライブで距離を縮めてトリスタンへと死神の刃を振るう。
『速い!?』
ジノの驚愕の声は、ツイン・ドライブによるニーズヘッグの移動速度か、あるいはアダマンハルパーを振り下ろした速度か。
咄嗟にTの字の部分でアダマンハルパーを受け止めようとしたトリスタンだったが……その判断は甘いと言わざるを得なかった。
ニーズヘッグを通して、殆ど何の抵抗すらもなくトリスタンの持っていたMVSを斬り裂く大鎌の刃。
まさかこうもあっさりとMVSが切断されるとは思っていなかったのだろう。一瞬、トリスタンは動きを止める。時間にすれば本当に一瞬でしかない、0.1秒にも満たない時間。だが、それだけの時間があればニーズヘッグを操っている俺にとっては致命的ともいえる隙だった。
「甘いっ!」
振り切ったアダマンハルパーの刃をそのままに、ニーズヘッグはクルリと手の中で柄の部分を持ち替えて石突きでトリスタンを下から掬い上げるように打ち上げる。
ただでさえニーズヘッグの3分の1程度の大きさしか無いトリスタンだ。その攻撃に耐えられる筈も無く上空へと打ち上げられ……
「お前は嫌いじゃなかったんだけどな」
呟き、ニーズヘッグの腹部に装備されている拡散ビーム砲を……何っ!?
『やらせない』
拡散ビーム砲のトリガーを引いた直後、重装甲のモルドレッドがトリスタンとニーズヘッグの間へと割り込み、身体中から大量のミサイルを放つ。
殆どのミサイルは拡散ビーム砲で破壊されるが、その爆発によりビームの威力は削減され、ブレイズ・ルミナスを貫通し、モルドレッドを撃破する事無く装甲に深刻なダメージを与えるに留まる。同時に、拡散ビーム砲が破壊出来なかった小型ミサイルが大量にニーズヘッグへと向かって来るが、T-LINKシステムを通して起動したジャマーにより全てがあらぬ方向へと飛んでいく。
『嘘、ブレイズ・ルミナスを貫いた!?』
驚愕の声で呟くアーニャ。だが、その認識はまだまだ甘い。拡散ビーム砲は拡散するというその特性上、距離が伸びれば伸びる程に威力を落とす。だからこそ本来のニーズヘッグのビームならミサイルを破壊し、ブレイズ・ルミナスを貫通して重装甲のモルドレッドといえども致命的なダメージを与えられるにも限らず、装甲の全壊という結果で済んだのだ。
「だがまぁ、不幸中の幸いというべきか。この戦いの最優先目標をここでどうにか出来るんだしな」
装甲のほぼ全てがビームによって吹き飛ばされ、華奢な素体を顕わにしたモルドレッドへと視線を向け、呟き……
「大人しくしていろ。ファントムっ!」
その言葉と共にT-LINKシステムを使用してヒュドラからファントム12機が放たれ、こちらの隙を突いてモルドレッドを救出しようとしていたランスロットへと殺到する。
『くっ、こ、これは一体!?』
ヴァリスの代わりにMVSの剣を引き抜いて斬り裂こうとするが、振るわれた剣撃は全てがファントムに命中する事無く空を斬り裂く。
確かにMVSなら命中すればファントムを破壊出来る可能性もあるだろう。だが、それはあくまでも命中すればだ。T-LINKシステムによりコントロールされているファントムを破壊するには、ランスロットの……いや、KMFという機体はあまりにも性能が違い過ぎた。
とは言え、それでもさすがにスザクとランスロットと言うべきだろう。モルドレッドを攻撃する片手間では万が一という危険性もある為、どちらかと言えばファントムの方へと意識を割きながらモルドレッドへの攻撃を再開する。
『くっ、逃げるんだ、アーニャッ!』
ランスロットの回りを飛びながらビームを放つファントム。そしてそれを回避し、あるいはブレイズ・ルミナスを使って防ぐランスロット。さすがにファントム1発のビームでは威力が足りないらしくブレイズ・ルミナスを突破する事は出来無いが、まぁ、動きを止めているだけで十分だ。精神コマンドの直撃を使うまでもないだろう。
「落ちて貰うぞ! 直撃!」
精神コマンドの直撃を使用し、ツイン・ドライブを使い、何とか空中に浮かんでいるのがやっとという状態のモルドレッドとの間合いを急速に詰め、アダマンハルパーを横薙ぎに一閃する。ただし、刃ではなく柄の部分での一撃で。アーニャの中に眠っているマリアンヌはどうにかしたいが、かと言って本人ごと殺してしまうのも何だしな。ナイトオブラウンズだけにブリタニアとの取引やら、情報収集やらが出来るだろうし。
『きゃあっ!』
再度ブレイズ・ルミナスを展開するものの直撃の効果でそれを貫き、既に中破に近いモルドレッドにその攻撃を回避出来る筈も無く、横へと吹き飛び、そのまま地上へと墜落していく。それを見ながら……
「甘い」
『アーニャはやらせない!』
現状で唯一自由に動けるトリスタンが、急速にニーズヘッグとの距離を縮めてくる。ただし、先のアダマンハルパーの一撃は相応に効いたらしく、最初程の速度は無かった。
その様子を見ながら、T-LINKシステムにより左真ん中のヒュドラを操作し、ビームサーベル3本を展開してトリスタンの放ったメギドハーケンを一閃して斬り裂く。それを確認もせずに左前後のヒュドラからビーム砲6門を発射する。
『ちぃっ!』
放たれたビームを何とか回避しているトリスタンだが、さすがに6門から放たれているビーム全てを回避するのは難しいらしい。そして、こちらにだけ注意が集まっていると……
『ジノ!』
『え? うわああぁぁああっ!』
ランスロットへと襲い掛かっていたファントムのうちの1機がトリスタンの背後からビームを放つ。
威力自体は致命的なものではないのだが、何しろKMFは防御力がPT……いや、AMと比べても低い。更にトリスタンは機動性重視の機体だけあって、モルドレッドのような重装甲な訳では無い。結果、背後から放たれたファントムのビームだけで十分な威力を発揮してトリスタンの頭部をそのまま消滅させる。そしてファクトスフィアの内蔵されている頭部を破壊された影響で何らかの不具合が出てコントロールが出来なくなったのだろう。そのまま地上へと落下していく
「グレイプニルの糸、起動!」
そんなトリスタンを横目に、墜落していくモルドレッドとの距離を縮めて右の前方ヒュドラ先端からグレイプニルの糸を生成、モルドレッドを雁字搦めにして身動き出来なくする。
『アーニャ!?』
ジノにアーニャ。ナイトオブラウンズの2人が相次いで倒された事に動揺したのだろう。ファントムに追われていたランスロットの動きが一瞬乱れ、次の瞬間には正面から放たれたビームをブレイズ・ルミナスで防いだものの、背後に回り込んだファントムが放ったビームによってランスロットの右足が吹き飛ぶ。同時に……
轟っ!
そんな音を立てつつ、シロガネから放たれた重力波砲が軽アヴァロン級を薙ぎ払うようにして3隻を纏めて撃墜する。
これが、この戦闘における決定的な一撃となった。
トリニティゲインは五大剣を使って軽アヴァロン級へと斬りかかっており、エキドナのヴァイサーガはそのフォローを行っている。
メギロートはグロースターやサザーランドへと襲い掛かり、その性能を存分に発揮しつつ数も含めて鎧袖一触とばかりにブリタニア軍を圧倒していた。更にフロートユニットを詰んでいるKMFに関しても横腹からシャドウに襲い掛かられて全機が地上へと叩き落とされ、そこにメギロートが襲い掛かってガン・ルゥ諸共に撃破されている。
コーネリアが戦力の過剰投入を嫌ったのか、フロートユニット付きのKMFを叩き落とした後、メギロートは後方へと下がって指示に徹しているコーネリアの周囲で予備戦力として待機、あるいはシロガネとラピエサージュの護衛としていつでも動けるように周囲を警戒している。
それ以外の機体は敵の司令部ともいえるアヴァロン級へと攻撃を仕掛けているが、まだ落とせていない。理由としては、出来れば捕らえるようにと命令しただけに撃破しないようにと威力の低い武器を使用している為だ。必死に攻撃を致命的な場所に当てないように、あるいはエネルギーを絞って放たれるビームに、ブレイズ・ルミナスもあってなんとか撃沈は避けているといった状況だ。
総じて、ブリタニア軍の戦力は既に7~8割方は壊滅している状況である。本来なら戦力の3割が消耗した時点で全滅となるのだが、今目の前で広がっている光景は文字通りの壊滅に近いといってもいいだろう。
『離して』
グレイプルの糸で雁字搦めにされ、身動き出来ないモルドレッドからそんな声が聞こえて来るが、聞き流す。同時に、アヴァロンからもこのままではどうにもならないと判断したのだろう。徐々に後方へと下がり、ランスロットもまた地上で格座しているトリスタンを強引に持ち上げて後退していく。
「アクセル、アヴァロンとかいったか? あの艦が逃げるけどいいのか?」
アヴァロンやトリスタンの後へと続けと、何とか無事だった他のKMFも撤退していく。その後ろ姿を見送りながら、通信を送って来たムウへと頷く。
「ああ。取りあえず欲しがっていたものは入手出来たしな」
「欲しがっていたもの?」
呟き、アシュセイヴァーの視線がグレイプニルの糸で絡め取られているモルドレッドへと向けられる。
「お前、いくら女好きだからって……」
「おい、何を勘違いしているんだ。このパイロットは色々な訳ありな相手ってだけであって、別に俺の好みじゃないぞ」
『私だって別に貴方は好みじゃないわ』
ニーズヘッグを通して俺とムウの通信を聞いていたのだろう。どこか憮然とした表情でそう告げてくるアーニャ。
いや、無愛想なのは元々からか?
「とにかく、ブリタニア軍は撤退した。お前はシャドウミラーの捕虜となった。余計な真似をしなければそれ相応の対応はしてやる」
『……日記は?』
「紙に書く日記なら好きにしろ。ブログとかのネット関係は禁止だ」
『分かった』
不承不承頷き、それ以上は何を言うでもなく黙り込むアーニャを見てから、改めて視線を戦場へと向ける。
そこに残っているのは、KMFの残骸。あるいは軽アヴァロン級の残骸といったところか。軽アヴァロン級なら陽光辺りが回収して修理するかもしれないが、KMFの残骸、そして数は少ないがメギロートの残骸に関しては、恐らく俺達シャドウミラーが引き取る事になるだろう。KMFの使える部品くらいは陽光が引き取るかもしれないが、それ以外のスクラップはあっても邪魔になるだけだし、ホワイトスターのキブツで何らかの資源へと姿を変える事になる筈だ。
ちなみに、当然と言うべきか地上に広がっているスクラップの中にはシャドウの姿は1機もなかった。この辺は新型量産機の面目躍如といったところか。
「全機、光明に帰還するぞ!」
今回の戦いの映像はシロガネを通して生中継されている。ブリタニア軍惨敗のニュースは、時を置かずして世界中へと流れる事になるだろう。
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:120
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:533
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