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戦国†恋姫~黒衣の人間宿神~

作者:黒鐡
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十四章
  一時的帰還

二条館を襲った、鬼と化した三好衆との戦いから数日が経ったある夜のことだった。俺はトレミーでの仕事で、各部署の点検と確認の報告のため、ブリッジに上がって艦長席に座っていた。各部署とも、点検と確認を終えて次々と報告が来るので指示を出す。その時だった。

『艦長、拠点から通信が来てますがどういたしましょうか?』

「拠点からからか、珍しいな。誰からだ?ゼロ」

『ちょっとお待ちを・・・・・これはアスモデウス様ですね。それとリンとステラも一緒のようです。あとトレミー1番艦からですね』

「アスモデウスか。懐かしい名前だ。つなげてくれ」

『承知いたしました』

言ったゼロからの通信ということで、ヘッドセットを付けた俺はしばらく待ってると拠点からの通信が来た。

『こちら、拠点のアスモデウスです。一誠じゃなくて一真さん聞こえますか?』

「ああ、聞こえるよ。久しぶりだが、どうした?拠点で何かあったか」

『ああ、やっぱりね。通信してよかったですよ』

『そちらでは、時間軸はどうなってるんですか?』

「リンにステラも久しぶりだな。結構経つんじゃねえのか。そちらは?」

『1ヶ月経ちました。それより忘れていると思って通信しましたが、こちらでの日付では奏さんとの結婚記念日ですよ』

「何!そうか、もうそんなに経つのか。ということは、桃香たちやアグニたちのもまとめてやるのか?」

『はい。本来なら奏さんだけなのですが、一真さんは今非常にお忙しい立場だと聞いております。何せ、創造神で神界とも仲良しと聞きました。ゼロから。なので、今からこちらに来てほしいのですけど来れますか?こちらではもうすぐ朝なので、昼から結婚記念日を始めたいのですが』

「わかった。他の頼みだったら俺の代役でそちらに送るが、結婚記念日は大切な日だ。夫無しでやっても意味ないしな、今からジェットファルコンで行くので待っていろ」

『やった!では待ってますよ。一真さん』

と通信が終わったので、点検と確認をブリッジにいた劉零に任せて俺は自室に行った。そのあとに一真隊の頭代役として、女性隊員3名を呼び出した。そいつらは、桜花、結衣、沙紀だった。ちょうど寝る頃だったので、3人ともパジャマ姿だったけど。

「悪いな、寝る前だって言うのに」

「いえ。隊長からの呼び出しはたとえ今寝るところではありますけど」

「でも隊長にパジャマ姿を見せるのってあまりないよね?」

「結衣、隊長の前だから口調を『自然のままでいいよ』は、はい。で、隊長、お呼び出しはいったい?」

「うむ。先ほど拠点から通信が入ってね。あちらの世界では、もうすぐ結婚記念日なのだそうだ」

「拠点と言うと、D×Dのあの世界ですか?」

「そうだ。もうすぐ早朝になるので、俺は命令を下したらすぐにジェットファルコンで一時的に拠点に戻る。この世界とあちらの世界との時間軸は違うが、一日くらいは大丈夫だろうと神界の者たちがOKをいただいたのでな。なので、命令をする。桜花、結衣、沙紀、この3名は俺の代わりに一真隊の代行をやってほしい。移動手段は馬になると思うが、ISを軍服のまま装備して飛んでも構わない。俺が戻るまで、一真隊の指揮を任せたい」

「一真隊の指揮ですか。そういえば、明日の朝から京を出て小谷へ向かうんですよね。それにこの3人は一真隊の主要メンバーと仲良しですしね」

「なるほど。だから私たちを呼んだのですか。久遠様には言ってありますか?」

「まだ言っていないが、明日の朝になったら久遠に言ってくれ。理由はそうだな、嘘はよくないから結婚記念日なのでと言っといてくれ。以上だ。ちなみに派遣は明日の早朝で出発前に桜花から言ってくれ。この任務は、簡単な任務だが、決して気は抜くな。そして判断は3人で判断をしてくれ」

「了解しました。我らは一時的に一真隊の者として、立派に責務を致します」

「あと、俺と結婚している者たちも、結婚記念日をやりたいがそのことについては、俺が戻ってきたあとにしてくれ」

「はい。私も桜花も沙紀もお待ちしております」

「では、頼む。ではおやすみ。明日の朝に備えよ」

と言って、敬礼をして俺の部屋から出た3名。俺は、すぐに格納庫に行ったらイアンがいたけど。ちなみにイアンの妻であるリンダと娘のミレイナもこの船にいる。今は寝ているんだと、ミレイナは同じ部屋にいるフェルトと寝ている。ちなみにこのトレミー3番艦の戦況オペレーターをしている。

イアンたちがいた世界も、破滅の危機になり、CBのメンバーは次々と消滅して行ったが、この4名だけは無事だったので保護してそのままトレミー3番艦の乗員になった。ちなみに、どの辺りかというと西暦2314年でELSとの戦いの後なんだけどね。本当はCBのメンバー全員を保護したかったが、間に合わずにこの4人だけが生き残った。

あと外史だが、宇宙全部の星が破滅してしまったのか、ELSとの対話を終えて地球に帰還する予定だった刹那も消滅。破滅になったのは、俺達次元パトロール隊の管轄内でありながら気付かなかったのだ。気付いたときには、破滅しかけていたけどね。

「一真、どうした?」

「いや、昔を思い出してた。イアンたちを保護したときのことをな」

「あれはお前さんのせいではない。一真たちが来てくれたおかげでワシらだけは生き残れたしな。それにまたガンダムや他の機体を整備できるなんて夢にも思っていなかったしな。それよりどうしたんだ。また地上に降りるのか?」

「いや、違う。拠点から通信が入ってな、あちらでは結婚記念日なんだと。だからジェットファルコンで飛んで一時的に戻ることになった」

「ああなるほどな。それは大切な記念日だ。ワシらも毎年やっているが、歳は停まってしまってからは不老不死になってしまった」

「たぶんだけど、次元パトロール隊の仲間になると自然とそうなるらしい。奏も最初に保護したときは15歳だったが、仲間になったあとに婚約してから23で停まってしまったんだと。というわけで行ってくるよ。ガンダムの整備は頼むぞ」

「わかった。行って来い」

と言って、俺は格納庫にあったジェットファルコンに乗って、第3カタパルトから発進し、ゲートを開き拠点へ戻った。しばらくの間、ワープ空間にいたが、拠点の次元の狭間に到着し、周りに結界を張りながら進んだら、久々の我が家が見えた。

「こちら、ジェットファルコンの織斑一真だ。着艦許可を求める」

『こちらトレミー1番艦です。一時的ですがお帰りなさい。第1カタパルトにて着艦してください』

「了解した」

我が家の結界の中に入り、そのままドッグに着陸しているトレミー1番艦のカタパルトデッキに入ってから着陸台のところに降りた。で、そのまま動きながら格納庫に入って行く。トレミー1番2番共に格納庫はアークエンジェルを素にしている。で、降りたらアスモデウスがお出迎えしてくれた。

「お帰りなさい、一真さん」

「久しぶり、アスモデウス。通信ありがとう、やはり軸は違ったようだ」

「いえいえ。ちょうど奏さんと優斗君もいるし、奏さんから日付を聞いていたからね」

「もう少しで朝なんだろう?俺も少し寝たい。あっちではちょうど夜だったからな」

「では、自室にて寝てください。なお、料理については『分かっている。俺の料理だろう?』ええ。分かっているならよいです」

と言って、アスモデウスから家まで連れられてから、自室に行って量子変換機でパジャマに着替えて仮眠をとった。あとケータイでお昼前にセットしてるから、寝たけど久々の我が家のベッドは温かった。 
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