転生とらぶる
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コードギアスR2
0629話
「一体、何なんだ君は……何なんだっ!?」
混沌精霊としての姿を見たV.V.がそう叫びながら、自棄になったかのように俺へと再び銃口を向けてトリガーを引く。同時に耳障りな音を周囲へと響かせながら無数の弾丸が俺へと放たれる。
だが……待っていたのは先程と全く同じ光景。全ての弾丸が俺の身体を通り抜け、背後の壁へと銃痕を刻み込む。そして俺の身体は無数の白炎へとなって散らばり、次の瞬間には元に戻る。
そんな事をどれ程繰り返したか。マシンガンの残弾が無くなるまでだから、恐らく数分程度は掛かっただろう。そして、カチッ、カチッと弾切れを示すような音が周囲に響き渡ったところで、俺はV.V.を絶望へと突き落とす為に口を開く。
「無駄だ。混沌精霊である俺に物理的な攻撃は一切通じない。例えお前が隠し持っているジークフリートを持ち出したとしても、俺に傷1つ付ける事は出来無いだろうよ」
もっとも、その場合は俺の方もダメージを与えるのに大量のSPを消費して魔法を使わないといけないだろうが。
「くっ!」
それでもまだ諦められないのか、素早くマガジンを交換してその銃口を俺へと向けたところで……
『紅き焔』
呪文が唱えられ、炎が顕現してマシンガンを持っている両腕ごと燃やし尽くす。
「ぎゃあああああああっ!」
さすがに不死身でも痛覚はあるのだろう。あるいは燃やされるというのは予想外だったのか。とにかく悲鳴を上げているV.V.へと視線を向けて1歩踏みだし……
「響主V.V.!?」
響主の間へと10人程の人物が入ってくる。全員がローブのようなものを着て顔を隠しているのを見ると、ギアス響団の者なのだろう。
「ば、化け物!? どこから!」
異形化状態の俺の姿を見て驚愕の声で叫び、懐から取り出した銃を俺の方へと向け……
『奈落の業火』
次の瞬間には俺の魔法によって作り出された漆黒の炎で、着ていたローブ諸共一瞬にして燃やし尽くされる。
こいつらはギアス響団のメンバーであり、心の底からギアスという力に従っている者達だ。火星へと送り出すメンバーに入れる訳にはいかない。
10人の人だった存在が炭へと化したものへと視線を向け、改めてV.V.へと視線を戻す。すると既に再生が完了したのか、苦痛に顔を歪めながらも立ち上がりそうになっていた。
「へぇ、中々に我慢強いな。だが、残念ながらお前の生はここで終わりだ。例え不老不死であろうとも……いや、不老不死だからこそ、この先お前にあるのは永遠の苦しみだけだ。覚悟はいいな?」
「ぼ、僕に何をしようとしても無駄だよ。僕は不老不死。例え今のように炎で焼かれたとしても死ぬ事は無いんだから」
俺の魔法という、今の光景を見ても出て来る言葉はそれか。……違うな。不老不死という言葉に縋っているのか?
「確かに普通の人間ならお前を殺す事は出来無いだろう。だが、それでも活動させないという手段は幾らでもある。例えばクロヴィスがC.C.を捕獲した時に使ったような装置が科学の例で言えば存在する。そして魔法にはより多くの物が存在しているが……」
一瞬。ほんの一瞬だったが、確実にV.V.は今俺の言葉を聞いて瞳に怯えを浮かべた。
「まあ、これ以上苦しめるのもなんだ。これを食らって意識があるのかどうかは分からないが……その辺は運だろうな。もし不老不死として意識があるのなら、先程も言ったようにまさに永遠の生き地獄になるだろう」
「ひっ、ひぃっ!」
俺の言葉に本気の色を見たのだろう。あるいはどうやっても逃げ出せないと判断したのか。とにかく腰を抜かして地面へと座り込んだV.V.を見ながら喉へと魔力を込めていく。そして、必死に這いずって俺から距離を取ろうとしているV.V.へと視線を向け……
「ガァッ!」
その声と共に、喉に込めた魔力を放つ。永久石化光線。ネギま世界でも屈指の石化魔法の使い手でもあるフェイトをすら上回る威力を持つ攻撃方法だ。
俺の口から放たれた光線は、逃げようとしていたV.V.へと向かい……
「うわあああああああ、やめろおおおおおおおっ!」
そんな叫び声と共に地面に座りつつ両手で顔を覆うような姿勢のまま、永久石化光線を浴びて永久に解除されることのない石像へとその姿を変えたのだった。
「……ふぅ」
子供の石像と化したV.V.を見ながら指をパチンッと鳴らして全身を白炎で覆い、次の瞬間にはいつもの20代の状態へと戻っていた。
そのまま石像へと近付いていき、暫く様子を見る。
1分程観察するが、やはり動き出す様子は無い。V.V.が石化されて意識があるのかどうかは分からないが、それでも石化されて身動き出来ないのは事実だろう。実は、当初はスライムで吸収するという方法も考えてはいた。だが、何しろマオを吸収した結果がスキル覧にある灰色のギアスという文字な訳だ。それを考えると、既に空きストックが1つしかない場所を意味の無いスキルで埋めるというのは避けたかった。それにギアスは便利だが、ギアスの暴走のように不具合があるしな。マオを吸収しておいてなんだが、それを考えるとスライムの吸収よりも石化の方が適していると判断した。
とにかく、これでシャルルがV.V.のコードを奪って不老不死になるのを防ぐ事が出来た訳だが……この件を知ったら、中華連邦と協力して本気で攻めて来そうだな。
そんな風に思いつつ、空間倉庫から通信機を取り出してスイッチを入れる。
「マリュー、聞こえるか?」
『ええ。この通信を送って来たという事は、そっちは上手くいったのね?』
「ああ。V.V.は既に石像になっている。これで準備は全て整ったから、そっちでも施設内に侵攻を開始してくれ」
『分かったわ。じゃあ、アクセルは下から……』
そう言い掛けたマリューだったが、その言葉を途中で遮る。
「いや、俺はやるべき事が出来た。施設の制圧が完了して技術者と実験体、研究データの接収が終わったら、黄昏の扉の内側……神がいるCの世界とやらを破壊してやろうと思ってな」
『……ちょっと、まさか向こうがやろうとしている神殺しを代わりにやるって言うの?』
「いや、そんな事は考えてないさ。俺がやるのはあくまでも黄昏の扉で繋がっているCの世界の破壊だ。分かりやすく言えば、異世界間の中継ハブステーションとなっているホワイトスターを壊すみたいな感じだな。……もっとも、色々と不可思議な力が働いている以上、修復される可能性も無いとは言えないが」
そうは言うものの……さて、ラグナロクを食らってCの世界が無事に済むかどうかは微妙だろうな。
『なるほど。確かに神殺しの間なんて、あっても困るだけだしね。分かったわ、じゃあ早速レモンにその件を伝えるわね。アクセルは暫くそこで待っていてちょうだい』
「ああ、分かった。なるべく早めに頼む」
『ええ、ご苦労様』
その言葉と共にマリューからの通信が途切れる。
後はシロガネからコーネリアが指示を出し、レモンがそれを実行して今回の最大の目的でもあるギアス関係の研究者や資料を得る事だけだな。それと……
チラリ、と視線をV.V.の石像へと向けて近付いていく。
この石像に関しては、この世界だと解除する手段が無いんだからここに残していってもいいんだが……まぁ、このままって訳にもいかないか。
それにもしかしたら……本当にもしかしたらだが、石像の状態でもコードを奪う事が可能なのかもしれないしな。
それなら俺が確保しておいた方がいいだろう。幸い、永久石化光線で石化した相手を空間倉庫に収納可能なのはネギま世界のリッチで確認済みだし。
そっと石像に手を触れ……
「収納」
その言葉と共にV.V.の石像は空間倉庫の中へと収納され、この世界からその姿を消す。
「シャルルにとっては最悪のパターンだろうが……さて、これ以上の悪夢にも耐えて貰わないとな」
黄昏の扉へと視線を向けて呟く。
集団的無意識でもある神を殺すというのが、どういう意味を持つのか俺は知らない。だが、何らかの影響がこの世界に起きる事が確実である以上、それを阻止しておくのに越した事は無いだろう。
あるいは何らかのいい影響があるのかもしれないが、それを試してこのギアス世界が崩壊したりしたら洒落にならないしな。
とにかく今の俺がやるべきなのは、ここで待機して向こうからの連絡を待つ事だけだ。
「響主V.V.! 施設内部に侵入者で……誰だ貴様は!」
ニーズヘッグのコックピットへと向かおうとしたその時、突然3人程のギアス響団の者がここへと入ってくる。
……それはそうか。侵入者がいる以上、トップに報告しに来るのは当然か。
「侵入者のお仲間だよ。それよりも既にこの世にV.V.はいない。俺達に無条件降伏する事をお勧めするが?」
一応そう尋ねるが、ギアス響団のメンバーである以上うんと頷く筈も無く。
「ふざけるなぁっ! 響主V.V.はどこにいる!」
その言葉と共に、懐から取り出した銃口を俺へと向けてくる。
おいおい、ギアスの研究所だって割には随分と物騒だな。
溜息を吐き、同時に銃口を向けてくる者達へと視線を向けて口を開く。
『魔法の射手』
その言葉と共に、俺の背後に100本近い炎の矢が姿を現し、次の瞬間にはギアス響団の者達へと向かって襲い掛かる。
俺の魔力によって放たれた炎の矢は、命中した場所を燃やさずに貫通して3人の息の根を止める。銃弾と比べて圧倒的に大きな穴を身体中に開けながら、地面へと倒れ込んだその3人へと視線を向け、次にこの部屋に入ってくる出入り口へと視線を向ける。
そうだな、このままここで待っていればまた誰かがやってくる可能性が高い。それなら塞いでおいた方がいいか。
そのまま空中へと浮かびながらニーズヘッグのコックピットへと収まり、機体を起動させる。念動力によるチェックが一瞬で完了し、T-LINKフレームのPS装甲機能とグラビコン・システムが発動する。
「さて、取りあえずこれ以上騒がしくならないように……ファントムッ!」
その言葉と共にT-LINKシステムが俺の意志を確認。ヒュドラから放たれた3つのファントムが飛んで行き、響主の間へと通じている入り口へとビームを連続して放ち……数秒後、部屋の壁は完全に崩れ去り、とてもでは無いが人がこの部屋へと入ってくるのは不可能となっていた。
そして1分程経ち……
『ちょっとアクセル。下で何かしたの? レモンから爆発の振動が感じられるって報告があったんだけど』
「ああ。響主の間に駆け込んでくる者達がいてな。そいつらが入って来られないように壁を崩させて貰った」
『なるほど。……でも、出来れば次からは行動を起こす前に一言お願いするわ』
「あー……了解」
確かに前もって報告しておかなかったのは俺のミスだな。特に地下施設の占領を目的としている以上、最下層で爆発が起きればそれは気になるか。
「それで、占領はどの程度まで進んでいる?」
『まだ4割程よ。研究者はこっちに協力的だし、実験体の子供達も主戦力の量産型Wにはギアスが効かないから順調に捕らえられているんだけど、ギアス響団の信者達が激しく抵抗しているわ。……けど、それも一過性のものでしょうね。元々ここは軍事基地とかじゃなくて、あくまでも研究施設よ。戦力自体が殆ど存在していないでしょう』
そんなマリューの言葉は、それから30分と経たずに証明される。
ギアス響団の信者達は、戦力は拳銃やナイフ。強力なものでもライフル程度で、メギロートやシャドウ、あるいはレモンのヴァイスセイヴァーへと挑んで散っていったのだ。
これで、もしV.V.が健在であったのなら指示を出して効果的に反撃するなり、原作のように潜水艦で脱出するなり出来たんだろうが、既にV.V.がいない以上は指揮系統が完全に混乱し、個人の判断で行動するしかなかったらしい。
「目的はどれ程達成した?」
『ほぼ100%ね。ギアス響団の信者達は殲滅完了、研究者達はコーネリアの説得もあって投降、実験体の子供達も保護。ギアスに関してのデータはコンピュータ諸共に接収したわ』
「なるほど。なら、もうここに用はないか。……撤収具合は?」
『あと10分程で機体も生身で派遣されていた量産型W達も帰還完了よ。そっちもそろそろ準備をよろしくね』
「分かった。なら、そうだな。後5分程したら仕上げをさせて貰う」
『ええ、お願い』
その言葉で通信が切れ、響主の間にはニーズヘッグの稼働音のみが周囲へと響き渡る。
そして5分が経過し……ニーズヘッグは響主の間の中央へと移動して、黄昏の扉へと向き直る。
「さて……行くか。T-LINKシステム、フルコンタクト! トロニウム・エンジン、フルドライブ! バリオン創出ヘイロウ、起動!」
T-LINKフレームに俺の念動力が大量に流し込まれ、ブラックホールエンジンからトロニウム・エンジンへとメイン動力が切り替わる。同時に、機体そのものが真っ赤に染まり、赤い粒子がニーズヘッグの各部から吹き出されていく。
「嘲笑する虐殺者の名の下、神々の黄昏をここに」
音声入力でトリガーのロックを解除し……次の瞬間、ラグナロクが黄昏の扉目掛けて放たれる。宇宙でも見たように重力崩壊を引き起こし、同時にトロニウム・エンジンから莫大なエネルギーが、更には念動力と魔力によって周囲に影響を与えないように破壊範囲を限定される。そして……黄昏の扉と、その先にあるCの世界は消滅を迎える。
この後、ニーズヘッグで崩れ落ちるギアス響団の地から脱出した俺は、エリア11の神根島を含む世界の数ヶ所で同時多発的に破壊工作が起きたという話を後日聞く事になる。
その中にはブリタニアの首都ペンドラゴンは入っていなかったが……あそこの黄昏の扉は城の奥深くにあった筈だから、恐らく隠蔽したのだろう。
この結果、Cの世界がどうなったのかは知らないし、あるいは集合的無意識とやらがそのままなのか、こちらも消滅したのかは知らない。だが、それでも……シャルルの目論見は大きく後退したのは間違いの無い事だろう。
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:120
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:533
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