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原作に介入=生 不介入=死 何だ!この世界は!

作者:zinn
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24話

 
前書き
遅くなりました。夕以外の人の戦闘シーンも書こうとしたんですが、何度書いてもうまくいかないので飛ばすことにしました。
この作品では六課が無事なのでアースラが出てきません。

 

 
ここは救護所。
スカリエッティのアジトでの戦いが六課の勝利に終わってから一時間と少し。夕とフェイトは傷の手当てにきていた。あの後、アジトが自爆しそうになったが(剣の原作知識により)予め予想し準備していたので短時間で自爆装置を止めることができた。そして現在、夕はデロドロンドリンクを飲みながら目の前を行ったり来たりしているフェイトを見ている。

「いい加減に落ち着いたらどうだ?」
「でも。心配なんだもん」

フェイトの顔には心配でたまりませんと書いてある。

「さっき、後は皆を信じるだけだって言ってた人には見えないな」
「う~でも~」

涙目で見てくるフェイト。これだけで純情な男性を落とせそうだ。しかし、夕には全く効果はない。

「フォワード陣は全員勝利して相手を捕縛したし、なのはは念話を送れば返ってくるんだろう?」

なのはは聖王化し、洗脳されたヴィヴィオと共に結界の中に閉じ込められ親子対決戦を強いられている。かなり強力な結界であるため。壊すのには複数の高ランク魔道師を必要とする。しかし、現状、結界破壊に複数の高ランク魔道師を出す余裕は管理局側にはない。そのため、未だに二人は結界内で戦っているのだ。

「剣とヴィータも通信はできるんだ。大丈夫だろ」

剣はなのはの代わりにゆりかごに乗り込み、ヴィヴィオとは別の聖王クローンと陰険メガネ戦闘機人と戦っている。
ヴィータは剣と別れ、ゆりかごの駆動炉を破壊するために動いている。

「やっぱり私も援護に「いや、無理だからアジトの戦いでかなり魔力を消耗しただろ」
「なら、夕が「それも無理。最後に使った大技のせいで体が本調子に回復するまでもう少し時間がかかる。ガジェットくらいなら余裕だが、戦闘機人が相手となるとどうなるかわからん。最悪足手まといになりかねない」

この様なやり取りは二人が救護所に来て治療を開始してから何度か繰り返されいる。
<エリオ、キャロどっちでもいいから早く戻ってきてこいつの相手をしてくれ>そんなことを思っている夕だった。それから少しして夕がある程度回復した頃にフェイトのバルデッシュに緊急連絡が入った。ヴィヴィオとなのはを閉じ込めていた結界が唐突に壊れたのだ。

「夕、結界が壊れたって!?」
「聞いてた。恐らく結界を制御していた奴が倒されただろう」

あの結界を制御していた戦闘機人、恐らくあの陰険メガネが剣に倒されたってことだ。しかし、情報によればヴィヴィオの体は未だに聖王モードのままらしい。油断はできない。そう考えた夕は立ち上がる。

「ある程度回復したし様子を見に行くか「待って夕」どうした?」

動こうとした夕をフェイトが止める。

「なのはの方には私がエリオとキャロを連れて見てくる。だから夕は剣の方をお願い」

フェイトのこの判断は正しい。魔力結合を困難にする強力なAMFの張られているゆりかご中で普通に戦闘ができるのは夕のみ。それなら夕をゆりかごに行かせて。フェイトが比較的軽傷のエリオとキャロを連れてなのはの方へ行くほうが良いのだ。

「……了解。俺はゆりかごに行く。なのはの方は任せる。気をつけてな」
「うん。夕もね」
二人はハイタッチをしてから別れる。





夕が空中を月歩で移動していると念話が入る。

【夕さん!】
【ティアナか?】
【はい。今、夕さんの100メートルくらい前のヘリに乗っています】

夕が前を見ると斜め前辺りにヘリが見える。

【それに合流してください。私達もゆりかごに行きます】
【了解】

夕がヘリに乗り込むとスバルとティアナが乗っていた。

「よお二人とも、連絡は聞いていたが無事でなによりだ」
「あはは。かなり苦戦はしましたけどね」

スバルはギンガにボコボコにされていた自分を思い出して苦笑いしていた。

「私も戦闘機人三人を相手にするのは、かなりきつかったです。あの子逹の連係がもっと多彩だったら、どうなっていたかわかりません」

二人の話から、かなりの激戦だったのがわかる。

「お疲れ様って言いたいけど、それは最後にやることが終わってからだな」

遠く見えるゆりかごの見ながら夕は言う。

「そうですね。剣さんと部隊長を迎えに行って最高のハッピーエンドにしましょう!そして皆で祝杯をあげましょう」
「おっいいね。その時はお前らの好きなもの好きなだけ作ってやるよ」
「本当ですか!?」
「ああ」

スバルは犬の耳が生えて高速で動いているのが幻視できそうな喜びようである。

「スバル、涎たれそうよ」

そんなスバルに呆れながらハンカチを差し出すティアナと素直に受け取るスバル
「ありがとうティア」
「そのためにはさっさとあいつらを回収しないとな。行くぞお二人さん」
「「はい」」

ヘリがゆりかごに接近するとスバルがウイングロードで道を作る。

「先頭は俺が行くけど、二人とも気を抜くなよ。何があるかわからないからな」
「「はい」」
「良し、行くぞ!」

二人が返事をしたの確認して夕はウイングロードの上を走り出す。スバルが二番手。三番手はティアナがバイクに乗って走り出す。そしてゆりかご内部に突入する。




ゆりかご内部
突入口から下の地面まではそれなりに高さがあったがに三人はきれいに着地する。

「かなり強力なAMFだな」
「私も魔力がまるで結合出来ません」

夕とティアナが魔力を結合させようとするがまるで結合しない。

「私は戦闘機人モードになれば問題なく戦えます」

スバルが戦闘機人モードになり、目の色が金色に変わる。

「さっき連絡があったがわかってると思うが先に突入していたはやては剣と合流できたそうだ。だがこの濃度のAMFの中では、魔法は使えない。魔道師の二人では何かあると対応できないかもしれない。王座の間に急ぐぞ」
「「了解」」

動き出す三人。王座の間に向かう途中に夕はガジェットに似た蜘蛛を連想させる多脚型のロボットを発見する。

「ティアナ、スバル、前方にガジェットがいる。俺が排除するけど、念のため周囲を警戒してくれ」
「「了解」」

目の前にガジェットがいることに夕は疑問を覚えていた。ガジェットは剣がクワットロを倒した時点で停止しているはずなのだ。

「考えられるのはゆりかご本来の防衛システムってところか?」

ゆりかごが休眠状態に入る前に内部の邪魔物を排除しに動き出したってところか。

「まあ、何にせよ……邪魔だ」

夕は速度を上げて、ゆりかごの防衛システムのロボットをすり抜けざまに破壊していく。複数の足から繰り出される攻撃を月歩と剃で回避し、鉄塊で強化した手足で破壊していったのだ。
防衛システムを破壊しながら進むと目の前に大きな扉を発見する。

「夕さん。扉は任せてください!」

スバルはローラーブレードで走りながらISを作動させ、拳を後ろに引き構えを取る。ティアナも衝撃に備えて距離を開ける。ISを発動させたスバルの拳は扉を簡単に破壊して見せた。夕はその威力に感嘆している。

「やるな。スバル」
「ありがとうございます夕さん!」

三人がその扉を通過するとすぐにはやて、リィン、女の子を背負った剣が視界に入ってくる。三人もこちらに気づいて手を振ってくる。三人の近くにはクワットロが倒れていた。

「部隊長、剣さん。ご無事ですか?」
「迎えに来ましたよ」
「乗れ、脱出するぞ」

ティアナが心配し、スバルが助けにきたことを告げ、夕が脱出を促す。三人の登場にはやては安堵していた。

「助かったで皆。魔力が全く結合せえへんからどないしようかと思ったわ。なぁ剣君、リィン?」
「ユニゾンも強制解除されたです!」
「うん。今回は完全に打つ手無しだったよ」

この濃度のAMFの中では高ランク魔道師の二人とユニゾンデバイスでも無力のようだ。

「話は後にして急いで脱出だ。その戦闘機人と 女の子は俺が運ぶから、はやてはティアナのバイクの後ろに、剣はスバルの背中におぶされ。リィンは安全そうな人の体に捕まってくれ」
「了解や」
「女の子におぶられるのは恥ずかしいけど、そうは言ってられないね」
「リィンは夕さんの肩に捕まるです」

三人は夕の言う通りに動いてくれた。

「よし、脱出だ」

十数分後、突入メンバーは無事に脱出し、ヘリに乗り込むことに成功する。ヴィヴィオも無事に元の姿に戻れたらしい。
ここにジェイル・スカリエッティ事件(JS事件)は終わりを迎える
 
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