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機動戦士ガンダムSEED DESTINY~SAVIOUR~

作者:setuna
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O☆MA☆KE 2 家族

戦争集結から10年の年月が流れ、シンとステラの結婚記念日にアレックス達はアスカ家に尋ねていた。

ルナマリア「おっはよ~シ~ン♪ステラ~♪」

シンとステラがリビングに向かうと、朝っぱらからテンションの高い声が2人を向かえた。
長男の息子を抱っこしながら、専用機の角の如く重力をねじ伏せたかのようにアホ毛を雄々しく立たせた赤い髪の美女が満面の笑みで2人に声をかける。
ずしんと、シンは自分の肩に重りが乗っかったような気がした。
直ぐに足元に駆け寄ってきたステラにそっくりな長女を抱き上げると、噛んで含めるようにゆっくりと語りかける。

シン「コラ、ルミネ。何度も言っただろう?知らない人と、ネオとルナマリアが来た時はドアを開けちゃあ駄目だって」

ルミネ「ごめんなさい、パパ」

ルナマリア「ちょ、コラァ!!どういう意味だぁ!!私はあのおっさんと同価値かい!!」

子供を抱いているのも忘れ、赤毛の美女、ルナマリア・ホークが叫ぶ。












































ムウ「おっさんじゃない!!」

カガリ「どうしたフラガ一佐?」

ムウ「いや、誰かが俺をおっさんと言ったような…」

カガリ「…いやおっさんだろう。40はどう考えても」

ムウ「うるせえ!!28になっても独身のくせに!!」

カガリ「貴様、今言ってはならないことを言ったな!!」

カガリの渾身の蹴りがムウの鳩尾に入った。

ムウ「ぐう!!独り身が…」

カガリ「うるさい!!私は結婚出来ないんじゃない…相手がいないからしないだけだ!!アスハ家流、正拳突き!!」

動けない相手に追撃を掛ける程度には今日の彼女は容赦がなかった。
気にしていたのだろうか?












































因みに、シンに瓜二つの長男はそんなルナマリアの叫び声を聞いて泣くどころか、喜んでいるあたり末恐ろしい子だとステラは密かに思う。

シン「どういう意味もお前は娘の情操教育に悪い。許可なく、立会いなく会わせられねぇ。ネオに至ってはルミネやシュラを誘拐しようとしやがるからな」

アレックス「本当なのか?それ?」

ナオト「マジだよマジ。何度あのおっさんがシンに半殺しされたか…」

ハイネ「ジジ馬鹿もそこまで…」

ルナマリア「私の何処が教育に悪いっていうのよ」

クレア「そりゃあ、27になっても独り身で僕達に嫉妬全開の君は教育に悪いよ」

ルナマリア「何ですってえ!!?あんた今、言ってはならないことを言ったわね!!?」

レイ「そこまでにしておけ、ルナマリア。すまないなシン、ステラ。朝から邪魔をしてしまって」

シン「レイ!!?」

ステラ「レイ?」

娘に手を引かれるように、キッチンからやってきたのはシンの親友、レイであった。
そこで、シンはようやく納得が行った。
ルナマリアを見ると、誤魔化すように明後日の方を見る。

シン「ルナ……お前…レイ達をダシにつかったな…」

ルナマリア「ダシとは失礼ね。ただおチビちゃんにレイと一緒に遊びに来たって言ったら開けてくれたのよ」

レイはソファーに座ると、ステラによく似た特徴を持った娘は当然のようにその膝の上に座る。

レイ「勝手ながらキッチンを使わせてもらった。良い紅茶の茶葉が手に入ったからお前とステラの紅茶を煎れておいた」

アレックス「俺はルミネとシュラにマイクロユニットを作ったぞ。さあ、アリシアと色違いのハムスターだけどいいかな?」

ルミネ「ありがとう!!」

シュラ「…ありがとう」

因みにアリシアと言うのはアレックスとナオトの娘の名前である。
シュラが青でルミネがピンク、アリシアが朱である。

ステラ「アレックス、ありがとう…。紅茶も美味しい…」

シン「うん。レイの紅茶はいつ飲んでも美味いな」

レイ「フフ…そこまで褒められるとこそばゆいな…」

クレア「当たり前だよ、僕の旦那様なんだから」

ルナマリア「爆発しろ爆発しろ爆発しろ爆発しろ爆発しろ爆発しろ爆発しろ爆発しろ爆発しろ爆発しろ…!!そしてモゲロモゲロモゲロモゲロモゲロモゲロモゲロモゲロモゲロモゲなさいリア充!!」

ルナマリアの恨みがましい声が響くが全員無視。

クレア「でもルナが独り身なのはルナにも問題ありすぎだよ。理想高すぎ。この前だって踵落としをかましたじゃん」

シン「凄いなお前…」

ルミネ「ルナお姉ちゃん強~い」

ルナマリア「そうでしょう~尊敬してもいいわよ~?」

シン「うちの天使をお前のような阿修羅や大魔神にさせてなるものか!!」

ステラ「シン…言い過ぎ…」

アリシア「かかとおとしってなに?」

レイ「そうだな…お前のような乙女は一生知る必要のないものだ」

ルナマリア「アンタらね……私の相手をしてくれるのはもう君だけよ」

ルナマリアはシュラを抱き上げながら顔を上げて、ステラを真っ直ぐ見つめる。

ルナマリア「ステラ、この坊や私に頂戴」

ステラ「駄目」

即答だった。

ルナマリア「ええ~、いいじゃない。1人くらい。また作りなさいよ~。私もうこの子を私色に染めてしまおうかな…って…この国にもそんな諺があったでしょ」

ステラ「それは男女逆!!それ以前に、シュラを冗談でもそんな目で見るなんて許さないから!!」

シン「ス、ステラ?落ち着けって……冗談くらいいいじゃん…」

ルナマリア「そうよ、ステラ。半分冗談よ」

アレックス「半分本気なのか……」
















































ルミネ「レイおじちゃん。パパ達また騒いでるね」

レイ「そうだな。仲良しということだ。とても良いことだぞ」

ルミネ「そうだね。わたしは気にしない」

レイ「そうだ、気にしてはいけない」

少し呆気に取られた少女の頭を撫でながら、レイはあまりこの少女の教育に悪い会話だけはしないで欲しいなと思っていた。

ハイネ「…今日も平和だねえ……」

こんな馬鹿騒ぎが出来る世界は今日も平和である。 
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