万華鏡
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第七十二話 三学期その六
「お豆食べてライブよ」
「ううん、何ていうか」
「また急ですね」
「実は前から生徒会と話していたのよ」
ここで種明かしをした部長だった。
「三学期に入ってからね」
「その時からですか」
「そうだったんですか」
「そうだったのよ」
まさにというのだ。
「まあ学園内のことだからすぐに決まったけれどね」
「そうだったんですか」
「お話はですか」
「そう、すぐに決まってね」
「それで、なんですね」
「私達はですか」
「節分にはライブですね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「神でよ」
「神社でライブ、ですか」
「ロックとかポップス」
「そうなんですか」
「何か組み合わせが違うんじゃ」
「いや、最近あるから」
あっさりとこのこともいいとした部長だった。
「神社で日本古来の音楽以外のを演奏することもね」
「神様怒こらない?」
首を傾げさせつつだ、宇野先輩がこう部長に言った。
「それって」
「そのことね」
「そう、日本のもの以外の音楽だと」
「いや、別にないわよ」
「いいの?」
「厳島神社でロックやってもね」
そうしても、というのだ。
「あの場所でもいいのよ」
「そんなの初耳よ」
「いや、普通に声優さんとかアイドルグループとか最近やってるけれどね」
「神罰とかmないのね」
「全然よ」
そうした話はないというのだ、それも全く。
「だからいいのよ」
「何かいい加減ね」
「日本の神様だからね」
いい加減なところもあるというのだ。
「そういうものよ」
「ううん、だから節分の日に」
「そう、神社でライブよ」
「それ神社の方でもよね」
「ええ、許可貰ったわよ」
場所を提供してくれるそこでもだというのだ。
「もう決まったわよ」
「愛からず行動力あるわね」
「発言と実行の人だからね、私は」
ドヤ顔で言う部長だった、同じ二年生にも。
「すぐに決めたわよ」
「まあ神罰が当たらないならね」
「いいでしょ」
「まあそれなら」
「ついでに言うとこの町じゃ教会にお坊さんいたりするから」
その僧侶はだ、何者かというと。
「仏教のね」
「何で教会に仏教のお坊さんがいるのよ」
「どうしてよ」
「いや、一緒に遊んでるのよ」
教会の中、そこでだというのだ。
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