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転生とらぶる

作者:青竹
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コードギアスR2
  0612話

「……ん?」

 ふと、目を覚ます。
 周囲を見回し、まず視界に入ってきたのは、床で大の字になったまま高いびきを掻いて眠っている洪古の姿だった。周囲には空き瓶や空き缶が大量に転がっており、それを見てようやく寝る前の事を思い出す。
 そう言えばスレイに好きだと……
 ふと、手の中にスレイの重みが無いのを感じ取り部屋の中を見回す。
 この部屋にいるのは俺と洪古のみであり、スレイはおろか香凛の姿も無い。
 朝陽が窓から降り注いで部屋の中を照らすが、キッチンの方にも2人の姿は無かった。
 となると……外、か?
 俺に掛けられていた毛布を畳み、廊下を通って外へと顔を出す。

「あぁ、あんたも起きたのか。随分と早いな。まだ午前5時過ぎってところだぞ?」
「……いや、俺はお前がまだ見張りをやっていたのに驚いたが」

 扉の前で門番……と言うよりは扉番? をしていた人物を見て驚く。
 そこにいたのは、昨日の夜に俺とスレイがこの小屋へと到着した時にもいた人物だったからだ。つまり、1晩中ここにいた訳で……

「ん? ああ、気にしないでくれ。俺は別に徹夜って訳じゃない。夜中に1度見張りを交代したんでな」
「何?」

 その言葉に、どこで休んでいたのか疑問に思いつつも取りあえず頷く。少なくても小屋の中で休んだ訳じゃないのは確かだろうが。
 まぁ、その辺を気にしてもしょうがないのか。

「それより、『あんたも』って事は俺以外にも誰か外に出てるのか?」
「ああ。香凛様が仕事があるからといって既にここを発ったし、あんたと一緒にここに来た女は20分くらい前に起きて、眠気覚ましに森の中を散歩してくるって出掛けていったぞ」
「そうか。ちなみに森の中でもどこに行ったのかは分かるか?」

 その問いに、見張りの男は小さく頷いて小屋から続いている道の右側の方を指差す。

「その道をまっすぐ進むと、小さいけど湖がある」
「なるほど。これは礼だ。朝食代わりにでも食ってくれ」

 そう告げ、ポケットから出したように誤魔化しつつ、空間倉庫からコンビニで買ったあんパンを取り出して手渡す。

「お、悪いな。……パンか。まぁ、贅沢は言わないが。出来れば饅頭とかの方が良かったな」
「悪いがさすがにそれは無理だ」

 ちなみにこの場合の饅頭というのは、和菓子の饅頭ではなく肉まんとかの方だろう。

「中ではまだ洪古が眠っているから見張りを頼んだぞ」

 そう告げ、教えられた道を通って湖へと向かうのだった。





 朝陽が湖に煌めき、思わず眼を奪われる自然の美しさを感じさせた。
 そんな中で、湖の畔に佇む1人の人影を見つける。俺と同様に湖に光る朝陽に目を奪われているのだろう。その朝陽に煌めく湖の中に存在しているスレイの姿は、俺が昨日告白されたからという訳ではないが、幻想的と表現しても誰も文句は言わなかっただろう。
 そんなスレイの顔を眺めながらも、俺は未だにスレイに対してどう対応すればいいのかを決めかねている。だが、このままここでじっと見ていてもどうしようもない。それならまずは1歩を踏み出してみるべきだろう。最悪、スレイが昨日の件を覚えていないという可能性もあるのだし。

「スレイ」

 名前を呼びながら1歩を踏み出す。するとその瞬間。

「っ!? ア、ア、ア、アクセル!? 何でここにっ!」

 俺を見た瞬間に顔を真っ赤に染めながらそう叫ぶ。
 ……これは、恐らく覚えているな。
 溜息を吐きながらも歩みを止める事無く進み続け、やがてアタフタしているスレイの隣へと辿り着く。

「そ、その……そのだな。昨日の……」
「ああ、覚えている。どうやらお前も記憶はきちんと残っているようだな」
「っ!? そ、そうか……」

 まぁ、俺は昨日アルコールを一切摂取していないのだから、記憶が残っているのは当然なのだが。

「それで肝心の昨日の件だが……あれは本気だと思ってもいいのか? それとも酔っ払いの戯言か?」
「っ!?」

 俺への告白は今ならまだ取り消せる。そんな思いで告げた言葉に、思わず息を呑むスレイ。そのまま何かを言おうとして言葉を止め、やがて小さく深呼吸をしてから改めて俺の方へと視線を向けてくる。

「アクセル・アルマー。私、スレイ・プレスティはお前の事が好きだ。愛しているといってもいい。……私の気持ちを、受け入れて貰えるか?」

 濡れた瞳を俺へと向けてくるスレイ。
 その瞳の中には、俺に対する狂おしい程の愛情が浮かんでいると思えるのは俺の気のせいだろうか。
 だがいつも凛としているスレイが、自分を受け入れてくれるのかどうかと不安そうな表情で俺の返事を待っている様子を見るにつれ、次第に心の中でスレイを求める気持ちが湧き上がる。
 元々俺の中でスレイに対する好感度は一定以上存在していた。ただし、それはあくまでも友人や同僚に向けるものだったのだろう。だが、今のスレイからの告白を受けて俺の中には女としてのスレイを欲する、自分のものにしたい、共に在りたい、そんな思いが急激に湧き上がってきていた。

「……俺は自分で言うのも何だが、レモン、コーネリア、マリューといった風に既に3人の恋人がいる。更にはあやか、千鶴、円、美砂の4人とも恐らく将来的には付き合うようになるだろう。それでもスレイ、お前は俺を受け入れるか?」

 緊張か羞恥か。真っ赤に染まっているスレイの頬へと手を伸ばす。

「その中の1人になったとしても……アクセル、お前は私を愛してくれるのか?」
「ああ。俺と共に在る事になったのなら間違い無く愛そう。幸い俺は永遠の時を生きる身だ。時間だけは無限にある」
「……アクセル・アルマー……」

 それだけ呟き、小さく、本当に小さくだが頷き黙って目を閉じる。

「スレイ・プレスティ。……お前は俺のものだ。そして永久に俺と共に在れ」

 そこまで言い、そっと唇をスレイの唇へと重ねる。
 唇と唇を重ねるだけの、本当に簡単なキス。だが、それでも……スレイが俺を求める気持ちが十分に伝わってくるのは事実だった。

「ん、……ん、ん……」

 お互いに抱き合ったまま数分程唇を重ね、やがてそっと顔を離す。

「……アクセル……」

 呟き、俺に身を任せてくるスレイ。その身体をしっかりと抱きしめながらそっと髪を撫でる。
 その状態で2人寄り添ってゆっくりと朝陽に煌めく湖を眺めていたのだが、ふとこちらに近付いてくる気配に気が付く。数は2人。
 一瞬敵か? とも思って視線を俺が来た方向へと向けるが、すぐにそれが間違いである事に気が付く。湖と小屋を繋ぐ道から姿を現したのは、洪古だったからだ。そしてお供に小屋の前で見張りをしていた男の姿もあった。

「よう。起きたら誰もいないから……ん? ……ほう」

 笑みを浮かべ、手を上げながらそう声を掛けて来た洪古。だが、すぐに何かに気が付いたかのようにニヤリとした笑みを浮かべ、面白そうに俺とスレイへと視線を向けてくる。

「どうやら上手く纏まったようだな」
「っ!?」

 洪古の言葉で、今の自分の体勢を思い出したのだろう。スレイは息を呑んで俺から距離を取った。何しろ体重の半ば以上を俺に預け、腰を抱かれている状態だったのだ。少なくてもその様子を見て、俺とスレイが単なる同僚だと判断する者はいないだろう。特に洪古に関しては昨日のスレイの告白を実際にその目で見ているのだから。

「全く羨ましい事で」

 見張りの男もまた同様に俺とスレイの関係を理解したのだろう。どこかからかうような視線を浮かべつつそう告げる。

「はっはっは。これで香凛にもいい報告が出来るな。後で教えてやるとしよう」
「ま、待て!」

 洪古の言葉に、思わず待ったを掛けるスレイ。

「若い者同士がくっついたんだ。これ程嬉しい事は無いだろう。ほら、折角の記念日なんだ。今日くらいは2人でデートでもしてこい。……もっとも、中華連邦の街中ではそれ程面白い遊び場も無いだろうけどな」
「……いいのか?」

 そう問い返しつつも、スレイの口元には嬉しそうな笑みが浮かんでいる。
 もちろん俺としても、嬉しいか嬉しく無いかと言われれば嬉しい。だが、実際俺達が表舞台に出る時も迫っているというのに、面倒な仕事を洪古達に任せて遊んでいてもいいのかというのもある。
 いやまぁ、実際のところ交渉とかで前面に出ているのは、あくまでも星刻の作り上げた組織や引っ張り込んだ奴等なのがメインなのは分かってるんだけどな。ここが中華連邦である以上、白人系の容姿をしている俺やスレイはブリタニアの関係者か、あるいはEUの関係者か……どのみち、この国の者じゃないだけに警戒される。だからこそ、俺達の出番は基本的に武力行使に関係する時なのだから。

「構わん。確かに俺達はお前達シャドウミラーに頼っているのは認めるが、おんぶに抱っこされている訳にもいかないからな。連日いなくなるというのは困るが、今日1日くらいなら問題無い」
「そうか。そこまで言うのなら気持ちに甘えさせて貰おう。……何かあったらすぐに連絡をしてくれ。可能なら駆け付けるから」
「ああ、任された。折角の記念日なんだ。明日の昼くらいまではゆっくりしていてもいいぞ」

 そう言い、洪古は兵士と共に去って行く。

「……って事だが、どこかデートのリクエストはあるか?」
「デ、デート!? ……い、いや、そうだな。恋人同士が2人で出掛けるんだから、それはデートと言ってもいいのか」

 顔を赤くしているスレイの様子を見ながら、空間倉庫からソルプレッサを取り出す。

「さ、乗ってくれ。取りあえずブリタニア辺りにでも行ってみるか? 俺達の世界にブリタニアなんて場所はなかったし、首都のペンドラゴンを見るだけでも楽しいだろう」
「う、うむ。……けど、デートの足が戦闘機というのも正直微妙だな」
「いや、俺達らしくていいと思うが」

 そう言いつつ、スレイに手を貸しASRSを起動させたソルプレッサで飛び立つのだった。





「なるほど。かなり栄えている街だな」

 スレイが周囲を見回しながら呟く声が聞こえて来る。
 ここはブリタニアの首都、ペンドラゴン。確かにスレイの言うようにかなり栄えており、街を行き交う人の数も多い。だが……

「何と言うか、違和感があるな」

 ポツリ、と呟くスレイの言葉に俺も頷く。
 基本的に貴族制度を取っている為か、OGs世界の生まれである俺達にしてみれば、貴族のいる光景というのが酷く違和感があるのだ。

「とは言っても、別に俺達はこの国で暮らす訳じゃないしな。観光に来たんだから、このくらいの違和感はあってもいいだろ」
「そう……だな」
「じゃあ取りあえずどこか行きたい場所はあるか?」
「いや、特にこれと言ったものは無いが……そうだな。どうせブリタニアに来たんだ。折角だからブリタニア皇帝のいる城を見ていきたい」
「あれか……」

 以前、コーネリアやギルフォードとオデュッセウスを誘拐する為に潜入した城を思い出す。

「そうだな、折角ここまで来たんだ。明るい時に見ておくとするか」

 こうして、俺とスレイはブリタニアの象徴とも言える城を目にし。

「ア、アクセル。やはりデートというからにはこのくらい普通だろう」

 クレープであーんとやったり。

「このサングラスはどうだ?」
「……意外に似合うな」
「ちょっと待て。それは一体どういう意味だ!?」

 雑貨屋でサングラスを掛けた事により、スレイの鋭い目付きが分からなくなって逆に威圧感が減ったり。

「へぇ、ブリタニアって言っても中華料理とかはあるんだな」
「しかも中華連邦より材料が豊富だからか、味も本場よりも上だぞ」

 昼食で中華料理を食べてみたり。

「おい、お前。平民にしては美形な女を連れているな。いいだろう、男爵である私が相手をしてやるからお前は消え……ぶぎゃっ!?」

 スレイの美しさに絡んできた貴族に最後まで言わせずに殴り、そのまま面倒事は御免だとばかりにスレイと共にその場から立ち去ったり。

「……夕焼け、か」

 そんな風に丸1日デートを楽しんでいると時間はあっという間に過ぎ、街中を夕焼けが照らしだしていた。そんな夕焼けを見ながらスレイが呟く。

「どうする? もう戻るか?」
「……いや、その、出来ればもう少し一緒にいてくれ。今夜はアクセルと一緒にいたいんだ」
「いいのか? 無理をする必要は無いんだぞ? 俺とお前の恋人としての時は今日から始まったんだ。その日のうちに俺と夜を共にする必要は……」
「私がいいと言っているんだ。そして、私はお前と共に夜を過ごしたいと本心から思っている。……女に恥を掻かせるな。それでも複数の女を恋人としている男か?」

 俺の言葉を遮るように、抱き付いていた腕に力を入れてくるスレイ。
 腕にグニュリとした巨大で柔らかいものが潰れる感触が伝わってくる。

「……分かった。どこかホテルでも探すとしよう。このブリタニアでも俺達が泊まれるホテルくらいある筈だしな。……金はあるんだし、折角の記念日だ。スイートルームとかがあればいいんだがな」
「無茶を言うな、無茶を。ああいう部屋は基本的に前もって予約しておく必要があるんだぞ。全く、意外とアクセルは常識を知らないな」
「まあ、聞くだけ聞いてみればいいさ。それに折角のスレイと迎える初めての夜だ。そのくらいはさせてくれ」

 そう言い、唇を重ねるだけのキスをしてからスレイの腰を抱いたまま夕焼けの中へと消えて行くのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:0
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:509 
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