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転生とらぶる

作者:青竹
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コードギアスR2
  0606話

 ギアス世界の中華連邦。そのとある地方で俺は隣にいる洪古へと視線を向ける。

「あの基地か?」
「そうです。大宦官の係累が司令官をしている基地で、この近くにある鉱山から取れるサクラダイトを保管しています」
「ふんっ、貴重な資源は自分達だけの物にしておきたいか。腐っているな」

 忌々しげに吐き捨てたのは、洪古とは反対側の隣にいるスレイだ。
 俺の補佐と、他にもとある目的があってギアス世界にやって来たんだが……何でスレイなんだろうな?
 いや、もちろん文句がある訳では無い。元々高い実力を持っていたスレイだし、それがシャドウミラーの訓練で更に実力が上がっているのも分かっている。だが、それならエキドナとかムウとかイザークでも良かった筈なんだが。
 それはともかく、建国を行う時期もそう遠くない。その為に新国家で使う為のサクラダイトを入手しておくというのが今回の作戦の目的だ。それも大宦官達が自分達の為に隠してあるサクラダイトを、だ。
 サクラダイトというのは、基本的にエリア11の富士山にある鉱脈が世界最大と言われているが、それ以外にも小規模ながら鉱脈は存在してる。そして広大な国土を持つ中華連邦は当然そのサクラダイトの鉱脈を幾つか持っており、そこから採掘されたサクラダイトの一部がこの基地に保存されている訳だ。

「この基地は秘匿されている場所にあるから、襲撃されたとしてもすぐには援軍は来ません。……いえ、来れないと言うべきでしょう。大宦官共が厳重に囲っている場所だけに、もし迂闊に基地に踏み込もうものなら襲撃相手を撃退しても、文字通りの意味で首が飛ぶ羽目になるので」
「大宦官の強欲さに助けられたな」
「もっとも、その分だけ基地の防衛には気を使っているらしいですがね。かなりの数のガン・ルゥが防衛部隊として存在しているとか」

 洪古の言葉に、思わず視線を向ける。極秘の基地だと言っている割には随分と詳しく内情を知っているが……

「詳しいな。どうやって奴等の情報を入手したんだ?」

 俺が聞く前にスレイが先に口を開く。

「何、それ程難しい話じゃない。あの基地に存在している奴等全てが大宦官に対して忠誠を誓っている訳じゃないって事だ。事情があって嫌々従っている奴もいてな。そいつをこちらに引き込んだだけだ」
「……なるほど」

 原作でも周香凛をいいように使いながらも、いざという時にはあっさりと捕らえたような奴等だ。そのくらいの事はするだろうな。だが……

「その引き込んだ奴はあの基地にいないんだろうな? もしいたとしても、どこにいるのか分からないと攻撃に巻き込むぞ?」
「問題ありません。既に脱出してこちらに匿ってあるので」
「そうか。ならスレイ、準備はいいな?」
「任せろ」

 スレイの言葉に頷き、空間倉庫のリストを脳裏に展開。目的の機体を選択する。すると次の瞬間には俺の真横へと両肩から砲塔が伸びているゲシュペンストが姿を現していた。
 シャドウミラーの最新鋭量産主力機、ゲシュペンスト・シャドウだ。量産機とはいうものの、その性能は非常に高い。それこそエース級が使うカスタム機と同様だと言っても言い過ぎでは無いだろう。

「これが……シャドウミラーの機体……」

 洪古がその力強さと凶悪さを連想させるシルエットに唖然としながら呟く。同時に、視界の先にある基地が俄に騒がしくなる。
 さすがにKMFの4倍程の大きさを誇る機体が姿を現せばレーダーが察知したらしい。ASRSを展開していれば話は別だったのかもしれないが、何しろ今回スレイが俺に付いて来ている最大の目的がこのシャドウの性能試験なのだ。敵に出て来て貰わないとしょうがない。

「ただ、その前に舞台を作っておかないとな」
「……舞台?」

 シャドウのコックピットへと乗り込んでいくスレイの後ろ姿を見ながら呟くと、その言葉に洪古が反応する。

「ああ、舞台だ。何しろシャドウは俺達の最新鋭機だからな。妙な情報を他の奴等に知られる訳にはいかない」

 呟き、ニーズヘッグを空間倉庫から取り出して洪古をそのままに、俺もまたコックピットまで浮かんで移動する。
 唖然とした顔をしていた洪古だったが……もしかして星刻から俺が人間じゃなくて混沌精霊だって話は聞いてないのか?
 そんな風に思いつつ、念動力のチェックを終えてニーズヘッグを起動。同時に、周囲一体にNジャマーⅡを展開する。
 よし、これで遠距離での通信は不可能になったから、基地から逃さない限り情報が漏れる事は無いな。有線の連絡手段がある可能性もあるが、取りあえずそこまでは防げないので放っておく。
 そのままニーズヘッグを起動状態でその場に待機させ、コックピットブロックから降りる。

「アクセル、もう始めても構わないか?」

 シャドウから聞こえて来るスレイの声に、首を左右に振る。

「もうちょっと待ってくれ。基地から四方八方に逃げられたら全員を捕まえるのは無理だからな。前もって周囲にメギロートを配置しておく」

 スレイへとそう答えながら、空間倉庫からメギロートを次々に取り出していく。その数約30機程。空間倉庫から出された次の瞬間には自ら移動して、次に出て来る仲間の場所を確保している辺りかなり高性能なAIなんだよな。

「アクセル殿、向こうがガン・ルゥを出してきました!」
「……何? 予想よりも早いな。てっきりもう少しはNジャマーⅡのおかげで混乱してくれるとばかり思ってたんだが……ガン・ルゥを出して原因を探りに来たか」

 レーダーの類も殆ど無効化するNジャマーⅡだけに、恐らく基地の内部は目と耳を塞がれた状態になっているのだろう。いや、通信も不可能なんだから口も塞がれていると言うべきか。

「……改めて、貴方達の技術は凄いものがありますね」
「そうでもないさ。簡易的なステルスなら黒の騎士団もゲフィオンディスターバーで実現しているんだから、前代未聞って程じゃない。……スレイ、いいぞ。ただし基地に対しては攻撃をしないように注意しろよ。流体サクラダイトが爆発したら目も当てられないからな」
「了解した。もっとも、ガン・ルゥ程度でシャドウの機体性能をどこまで発揮出来るかは分からないが」

 外部スピーカーでそう告げ、テスラ・ドライブを起動させて空中を移動しながらこちらへと向かって来るガン・ルゥとの距離を縮めるスレイ。

「程度と言われてもな……技術力はともかく大宦官の利権でガン・ルゥが主力KMFになっているのはしょうがないんだが」

 洪古がスレイの言葉に弁明するように告げているのを聞きながら、思わず苦笑を浮かべる。

「安心しろ、新国家の樹立が完了したらガン・ルゥは遠距離戦闘用のKMFとして使うし、ブリタニア軍から奪った最新鋭機の設計図もある。順次そっちに移行していくだろうよ」
「……だといいんですが。それよりも、いくらシャドウミラーの技術力が高いとは言ってもあの基地に配備されているガン・ルゥは100機近いというのに、それを1機だけ……で……」

 言葉の途中で洪古の言葉が途切れる。
 まぁ、それも無理は無いだろう。視線の先ではシャドウがガン・ルゥに対して無双状態だったのだから。
 右肩に装備されているビームガトリング砲を放ちながら、当たるを幸いとばかりにガン・ルゥを駆逐していき、その反対側のグラビティキャノンから放たれた重力波砲は射線軸上に存在しているガン・ルゥ10機程度を纏めて圧壊する。
 それだけでも驚くべき光景ではあったが、2つの砲門はあくまでも両肩から伸びているものだ。つまりは両腕は自由になっている訳で……

「これは……」

 その、あまりと言えばあまりの殲滅力に唖然とする洪古の目の前で、次にシャドウが武器ラックから取り出したのはリニアレールガンだった。単発の武装の為に連射速度そのものはビームガトリング砲に比べると遅いのだが、その威力は圧倒的と言えるだろう。放たれた弾丸は標的のガン・ルゥへと命中するとそのまま装甲諸共にコックピットを貫通し、背後にいるガン・ルゥへも命中し……更にその機体をも貫通して次の機体、更に貫通を……と、5機程のガン・ルゥを貫通し、6機目のコックピットを破壊したところでようやく止まる。
 正直このレールガンの威力には驚いたが、敵がガン・ルゥであると考えればそれ程おかしな事ではないのかもしれない。ただでさえ装甲の薄いKMFの中でも、KMFモドキと言われている機体なのだから。

「ガン・ルゥをああも簡単に貫通するだと? 一体どれだけの威力を……」

 リニアレールガンの威力に驚愕する洪古の前で、次に行われたのは武器ラックから放たれたスラッシュ・リッパーだ。5個近くの円盤状のユニットが射出され、それぞれが高速で回転しながらガン・ルゥへと向かって突き進んでいく。

「へぇ」

 その様子に思わず呟く。

「どうしました?」

 俺の言葉に気が付いた洪古が、素早く我に返り尋ねてくる。

「あの武器はスラッシュ・リッパーという名称の武器なんだが、普通1度に放てるのは2つが限度なんだよ。標的の追尾をコンピュータ制御で行っている関係上な。だが、スレイのシャドウは倍以上の5つを射出した。つまり、そのコンピュータ制御の部分がこれまでよりも高性能になっている訳だ」

 恐らくこの辺はレモンやマリュー……ではなく、技術班の誰かだろうな。何しろその2人はまだ残っているシロガネの改修も含めてやるべき事が多い。
 そう返事をした俺の視線の先では、スラッシュ・リッパーの回転した刃が次々とガン・ルゥを切断していく。尻尾のような第3の足を切断、あるいはガン・ルゥそれ自体の足や銃と一体化している腕、胴体を切断していく。
 それだけでバランスを保てなくなったガン・ルゥはそのまま地面へと倒れ込み、勢いのままに基地の地面を削りながら仲間の機体へとぶつかり被害を増やす。
 もちろん基地側にしてもやられっぱなしという訳では無い。何しろ数が数だ。スレイの操るシャドウが一度に相手を出来る数は決まっている。その為、文字通りに仲間の屍を踏み越えてシャドウを包囲し、銃撃を開始する。

「だが……甘いな」

 ガン・ルゥの武器はその両手に固定装備されているマシンガンとキャノン砲が1対ずつだ。威力的に見ても、KMF相手ならともかく防御力に優れているゲシュペンスト、更に装甲が強化されているシャドウに通じる筈も無い。また、それ以前に放たれる弾丸の全てがシャドウの展開しているG・テリトリーに受け止められており、重力の盾を突破する事は出来ていない。
 やがて向こうとしてもそれに気が付いたのだろう。次第にシャドウへと銃撃を放つ機体が減っていく。

「アクセル殿、あの黒いのは一体?」
「G・テリトリー。簡単に言えば重力を使った盾だな。強力な攻撃ならあの障壁を貫通する事も可能だが、ガン・ルゥ程度の攻撃力ではやるだけ無意味だ」
「……」

 俺の言葉に既に言葉も無いとばかりに大きく口を開ける洪古。
 まぁ、ギアス世界だと重力関係の技術は殆ど研究もされていないらしいから無理も無い。
 そんな俺達の視線の先で、シャドウは手に構えていたリニアレールガンを武器ラックに戻す。同時にそのままバーニアを噴射させて敵へと突っ込み、両腕に装備されているプラズマバックラーを使い、当たるを幸いとばかりにガン・ルゥを殴り壊していく。
 その、まさに鬼神とすら言える活躍を見てさすがに怖じ気づいたのだろう。1機、2機、3機と徐々に後ろへと下がってシャドウの前から逃げるように姿を消していき……そしてある一線を越えると、全機が一斉に基地の周囲へと散らばって逃げ出し始める。

「ちっ、やっぱりこうなったか」

 NジャマーⅡは遠距離の通信は完全に近い精度でジャミング出来るが、近距離……同一戦場内程度なら通信が可能だ。それを理解した誰かが逃げるように命令を下したのだろう。もっとも、大宦官の系譜であるとかいう基地指令としてはそんなのは言語道断なんだろうが。けど……

「甘かったな」
「アクセル殿っ! あのままでは逃げられますぞ!」
「問題無い。メギロートを周囲に展開しているこの状況で、ガン・ルゥ程度の機体が逃げきれる筈が無い」

 呟く俺の視線の先では、シャドウの胸部にある胸部から赤と青に螺旋の如く絡みつかれたエネルギー波が発射される。ヴァルシオン改を解析して手に入れた技術のクロスマッシャーだ。
 クロスマッシャーは逃げ散ろうしていたガン・ルゥを薙ぎ払うかのようにして放たれ、今の一撃だけで10機以上のガン・ルゥが消滅し、その近くにいた機体も多かれ少なかれダメージを負う。
 また、視界の隅では逃げだそうとしていたガン・ルゥへと向かってメギロートのサークル・レーザーが放たれ、あるいはその巨体で捕獲され、角で突き刺されて撃破され、体当たりで潰されと一方的な蹂躙とも言える様子を示していた。
 そんな状況で戦意が続くはずもなく、それから10分もしないうちに基地には白旗が揚がり降伏の意志を示す。

「さて、じゃあ捕虜の方は任せていいんだな?」
「あ、ええ。……構いません。既に仲間達がここに向かっている筈ですので」
「なら頼む。俺は暫くここで様子を見ているからな」

 洪古へとそう告げ、念の為にニーズヘッグへと戻るのだった。
 そしてこの数時間後、太平洋で黒の騎士団とブリタニアがぶつかったのを知る事になる。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:0
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:509 
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