原作に介入=生 不介入=死 何だ!この世界は!
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11話
前書き
気づいたら、誤字、脱字だらけの私の作品をお気に入り登録してくれた人が93人に!? 皆さま本当にありがとうございます。これからも頑張って書いていきます。
夕が強化人間であることが明かされたが昨日、本日はゆっくり休むつもりで家でぐうたらしていた。だが、そこに来訪者が現れる。
夕は来訪者居間に通し、お茶とお茶請けを出す。
「それで一人で訪ねてきた理由はなんだ。神谷?」
「どうしても君に聞きたいことが二つあるんだ」
「どうしてもが二つか…欲張りだな。まぁいいや、言ってみな」
剣は一度、深呼吸する。
「三河、君は…転生者なのか?」
「イエス」
即答する。
「簡単に認めるんだね」
「別に隠すつもりはなかったからな。知られても困ることもない」
「そうか…君が特典をもらった三人目の「違う」え?」
「俺は神から特典をもらってない。くじ引きで外れを引いた転生者だ。原作知識もA`sまでしかない」
「っ!それじゃあ。君の力は全て転生後に身につけた能力なのか!?」
「そうだ」
「そうなのか…君はそれだけの力を特典なしで手に入れたのか…」
夕が特典を持たない能力者であったことは剣に少なからずショックを与えていた。当然と言えば当然である。特典をもらい尚且つ努力してきた自分が特典をもらわずに自らの力で鍛えてきた夕に負けっぱなしなのだから。
「一つ訂正するが、俺がこの力を身につけられたのは恩人と呼べる人逹との出会いとその人逹と出会わせてくれた奇跡の上に成り立っているんだ。俺自身、血へどを吐きながら修行したが、彼らと出会えていなければ俺は弱いままだったよ。あの人達には感謝してもしたりないくらいだ」
「そうか、三河は素晴らしい師に巡り合ったんだね」
剣も納得したようだ。二人はお茶を飲んで一息ついてから話を再開する。
「それじゃあもう一つの質問をさせてもらうね」
「どうぞ」
「他の転生者のことはどこまで知っているんだい?」
「俺達を入れて9人までなら知っている。所在不明の転生者が特典をもらった最後の転生者だと思われる」
「お、すごいね。そこまでわかっているなら大丈夫かな」
「あ?」
「その人達に合わせてくれないかい?原作知識について聞きたいことがあるんだ」
剣はこの世界で生きている内に原作知識が薄くなってきているらしく、ところどころ知識に穴があるらしい。今後の出来事に対処するためにも他の転生者に穴を埋めてもらいたいと言うものだった。
「お前の言いたいことはわかった」
「なら「だかそれは無理だ」どうしてだ?今後の物語の悲しい出来事を減らすためにも!「最後まで話を聞け!」
闘気で威圧して黙らせる。
「この世界で生きている転生者は俺とお前、皇焔、俺の友人の一人、所在不明の転生者の5人だけだ」…どういうことだい?」
「これからある事件とそれによりわかったことについて話す。内容が内容だけに言いたいことはあるだろうが。先ずは最後まで聞いてくれ」
夕は4年前の事件と世界の力について剣に語る。剣は何度も叫びそうになったが、それを抑えて黙って聞いていた
「………」
「まあ、転生者を罰する力は原作に関わってさえいえば回避できる。何が質問はあるか?」
「…なんで?」
「ぬ?」
「なんで君はそんなに平静なんだ!知り合いの転生者は殺され、友人は重傷を負って、君自身も殺されかけたんだろ!………………っ僕の…せいで」
なるほど、こいつは転生者が殺される原因となった自分を目の前にしてどうして平静を保っていられるかと聞いているのか。
「殺された連中がどう思ったが知らないが、俺はお前のせいだとは思っていないからだ」
過去に何も思わなかったわけではないから<現在は>を心の中で付け足す。
「え?」
「さっきも言ったけど、原作に関わらない転生者への罰は形はどうあれ下されることだ。例えお前があの男を逃がさなかったとしてもだ」
「………」
「この世界の意思に実体があれば粉々にしてやりたいとは思っているけど、お前にその感情をぶつけるのはそれこそお門違いだ。」
剣はまだ納得できていないようだった。
「時間をやるからゆっくり考えな。昼飯作ってくるから」
「…ありがとう。そうするよ」
夕は昼ご飯作り剣と食べる。剣は食事中もずっと何かを考えていた。時折夕に質問をして意見を仰いだりもして自分の意見を固めていった。
昼飯を食べて1時間ほどたったころ2人は居間にいた。
「いずれは起こることだったとしても、僕が原因で同胞を死なせてしまったのは事実。僕がそれを一生背負って彼らの分まで生きる。僕は彼らことを決して忘れない。それが僕にできる償いだと思うんだ」
実に漫画の主人公らしい台詞である。
「良いんじゃないか。出来もしない償いよりもよっぽど現実的だ」
「ありがとう」
その後に生き残りの転生者(南 友木)が原作知識が無印までであることを教えておいた。剣の原作知識の穴埋め計画はここで潰えたのだった。
「いろいろ教えてくれてありがとう三河」
「礼はいいから早く俺を倒して自由にしてくれ。少しずつ戦うのが面倒になってきてるんだ」
「はは、頑張るよ。そうだもう一つ聞かせて欲しいことがあるんだ」
「どうぞ」
「君は自由になった後は原作に関わる気はないのかい?」
「…今さら原作に未練はないからな。出来るだけ関わりたくないってのが本音だな。やっと自由になれる力も手に入れたことだしな」
「そっか…」
剣は協力して欲しいという言葉を飲み込み帰っていった。
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