機動戦士ガンダムSEED DESTINY~SAVIOUR~
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desire 4 共同戦線
前書き
パラレル話です。
一応時間軸はフリーダム撃墜後ですね。
それはあまりにも唐突な出来事であった。
タリア「今度、ジュール隊と共同戦線を張ることになったわ。それで一時的にミネルバに乗艦することになるから協力して頂戴」
アレックス、ナオト「「ええ!?」」
唐突すぎる戦友との再会にアレックスとナオトは目を見開いた。
イザーク「久しぶりだなアスラン、ナオト。ディオキア以来か」
アレックス「ああ、久しぶりだなイザーク。」
ナオト「イザークも元気そうで何よりだよ」
イザークは相変わらず元気だった。
口調はきついが誰よりも情に厚いことを自分達は知っている。
アレックス「ああ、炒飯はどうした?」
イザーク「ああ、炒飯なら外をぶらついている。ミリ…何とかを探すと言って飛び出したっきりだ。全く、戦争中だというのに!!」
ナオト「部下を炒飯言わないのイザーク。可哀相でしょ?」
イザーク「ふん。それにしても変わったなアスラン」
アレックス「そうか?」
イザーク「ああ、昔のお前はいつもウジウジしていたからな。だが今のお前は別人だ。記憶喪失がきっかけで吹っ切れたか?」
アレックス「…そうかもしれないな」
ルナマリア「アレックス、ナオト…あ、ジュール隊長…。」
ナオト「あれ?ルナマリア?」
みんなで食事する予定だったのだが、イザークと話していたら時間が大分過ぎていたらしい。
ルナマリアは自分達を呼びに来たらしいが、イザークに気づき敬礼する。
イザーク「お前がザクファントムのパイロットだったか」
ルナマリア「はい、ルナマリア・ホークです」
イザーク「お前の戦果は聞いている。今回の共同戦線でも頼むぞ」
そう言うとイザークは踵を返す。
アレックス「イザーク?」
イザーク「炒飯を捕まえて来る。そして制裁だ。真っ赤に燃やしてやる!!」
ナオト「(真っ赤…?)」
ルナマリア「…何か、怖そうな人ですよねジュール隊長」
アレックス「ああ、だが、あいつは素直じゃないだけでいい奴だよ。俺が保障する」
ナオト「実際、ザフトではアレックスの次に強いからね~…多分。」
ルナマリア「そうなんですか?確かに強そうだし頼りになる隊長って感じですけど」
ナオト「イザークは強いよ。白服は伊達じゃない」
ルナマリア「じゃあ現時点じゃ、FAITHのアレックスとジュール隊長とどっちが強いんですか?」
アレックス「そんなの俺に決まってるじゃないか!!」
ナオト「自信たっぷりだねえ、でも、イザークに聞かれてたらアレックスもイザークに真っ赤に燃やされてたかもよ?」
アレックス「多分な」
クレア「あ、アレックス、ナオト、ルナ。こっちこっち!!」
食堂にはシン、レイ、ステラ、クレアがいた。
3人分の席を用意してくれていたみたいだが、シンの様子がおかしい。
アレックス「シン、どうした?不機嫌じゃないか?」
シン「…何でもありませんよ」
クレア「それがジュール隊長に“貴様がインパルスのパイロットぉ!?”とか言われちゃって…」
クレアがアレックス達に事情を説明してくれる。
ナオト「イザーク…」
シン「あんなに偉そうに言うんなら…寝てる時に闇討ちしてやろうか…」
物騒なことを言っているシン。
本気でやりそうだ。
レイ「編成は決まったのですかアレックス?」
アレックス「いや、今考えているところだ。最終的にはグラディス艦長と相談するから決まり次第伝える」
レイ「了解しました。」
ナオト「アレックス、後で射撃訓練に付き合ってよ。」
アレックス「ああ」
食事を終えたアレックスとナオトは訓練室に向かうと銃声が聞こえる。
どうやら先客がいるようだ。
イザーク「ふん、つまらん。やはり動かぬ的では練習にもならん」
炒飯「否グゥレイト…必死こいてお前の的やってる俺の身にもなってくれよイザーク」
どうやらイザークとディアッカのようだ。
アレックス「イザーク、炒飯」
炒飯「っ!よう、アスラン。元気そうだな」
振り向いたディアッカ。
顔が真っ赤に燃えていた…。
ナオト「うわあ、相変わらず凄いねイザーク」
イザーク「こんなのは遊戯にしかならん。これくらい出来て同然だ」
ナオト「(その遊戯が出来ないルナマリアは…?)」
アレックス「(言うな。流石に哀れだ)」
イザーク「アスラン、後でシミュレーションで勝負しろ」
アレックス「?ああ、久しぶりにするか」
イザークとアレックスが訓練室を出て、シミュレーションに向かう。
ディアッカとナオトも2人を追い掛けた。
シミュレーションに乗り込み、起動させる。
アレックスのセイバーとイザークのグフの勝負に観客が増える。
そこに…。
アレックス「ん?」
数分後…。
イザーク「行くぞアスラン!!アカデミーでの因縁を今ここでえ!!」
グフがセイバーに向けて繰り出したビームソードをかわすセイバー。
イザーク「己!!」
距離を取ると同時にグフに向けてライフルを放つ。
距離を取られればグフは殆ど攻撃手段を無くす。
イザーク「卑怯だぞアスラン!!」
セイバーのビームサーベルを抜くとイザークのグフに切り掛かる。
対するグフもビームソードを振るう。
凄まじい勢いで振るわれるビームソード。
紙一重で回避する。
イザーク「まだだぁっ!!」
続けて2発、3発とイザークの駆るグフによる連撃が続く。
その軌道を読み一撃一撃を確実に防いでいく。
イザーク「貴様あ!!俺を舐めているのか!!」
喚きながら攻撃してくるイザーク。
イザーク「これで終わりだ!!!!」
グフがビームソードを構えて突撃する。
セイバーもビームクローを展開して突っ込む。
ぶつかり合う2機。
しかしグフは力負けして弾かれる。
イザーク「何!?」
そしてそのままビームクローで右腕を切り裂いた。
炒飯「ああ、またイザークの負けかよ。」
しかしそれだけではなかった。
炒飯「って、右腕だけじゃなくグフを全身ダルマにした挙げ句、落下するコックピットにライフルをぶち込みやがった!?容赦ねええええええ!!!!!?」
ディアッカは急いでアレックスのシミュレーションの方に向かう。
炒飯「おいアスラン!!お前こんなに容赦なかったっけか!!?お前もう少し手加、減を…」
シン「はい?」
シミュレーションに乗っていたのはアレックスではなくシンであった。
炒飯「……もしかしてイザークが相手してたのお前?」
シン「そうですけど?」
イザーク「何ぃ!?」
放心状態から立ち直ったイザークがアレックスに詰め寄る。
イザーク「アスラン、何故貴様が相手をしない!?というか貴様こいつに助言しただろう!?」
アレックス「いや、シンがお前を完膚なきまでに叩き潰してやりたいそうでな。シンの気持ちを尊重した。ちなみに助言は一切していない。シンの実力だな」
イザーク「ば、馬鹿な…」
ナオト「イザーク、後輩にズタボロにやられた気分はどう?」
イザーク「うるさい!!貴様もう一度勝負しろ!!」
シン「いいですよ」
この後はシンがセイバーではなくインパルスでイザークのグフを相手にしたが、イザーク相手にシンは情けなどやらず覚醒したり、インパルスを分離させて意表を突いたりして攻撃する。
結果はいつもイザークがグフイグがダルマにされ、コックピットを撃ち抜かれたり、切り裂かれたりしている。
戦えなくなった相手に追撃を掛ける程度には今日の彼は容赦がなかった。
余程馬鹿にされたことが腹にすえかねたのだろうか?
ハイネ「おやおや、何か面白そうな展開って奴なのかなこれは?」
アレックス「ハイネ!!」
イザーク「…貴様がミネルバに配属されたFAITHか」
シンにボコボコにされたイザークが機嫌絶不調で尋ねる。
ハイネ「ハイネ・ヴェステンフルスだ。ハイネでいい。よろしくなイザーク。」
イザーク「ふん!!行くぞ炒飯!!」
炒飯「あ、お、おい待てってイザーク!!」
再び立ち去るイザークとそれを追うディアッカ。
ハイネ「俺って毛嫌いされてんの?」
シン「自分がFAITHじゃないから拗ねてるだけでしょ」
ホクホク顔で言うシン。
凄く的確な意見だ…。
ハイネ「まあ、あいつなら今にもFAITHになれるんじゃないの?俺でもなれたんだし」
ステラ「ハイネ…凄く強い」
ハイネ「サンキュー、ステラ。それにしてもお前容赦ねえな。流石にドン引きしたぞ俺も」
シン「そうですかね?」
自覚がないシンは首を傾げる。
ジュール隊隊長であるイザークを完膚なきまでに叩きのめしたシンはジュール隊隊員から尊敬と畏怖の念を込めた視線で見つめるのだった。
後書き
シンがイザークを完膚なきまでに叩きのめしちゃったよ事件発生。
SEED覚醒ってマジで反則ですよね。
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