ドリトル先生と京都の狐
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第六幕その四
「元気になったから余計に」
「おはぎが美味しいのね」
「全くだよ、健康第一だよ」
「健康だからこそね」
おはぎも他の食べものも美味しいのです。お母さん狐も娘狐もにこにことしています。そして王子もそのおはぎを食べて言います。
「いや、日本のお菓子はいいよ」
「うん、美味しいよね」
「何ていうか穏やかな甘さだよね」
「ほんのりとした感じでね」
「いいよね」
動物達も明るい笑顔でこう王子に応えるのでした。
「お茶とも合うしね」
「この玄米茶ともね」
「玄米茶も美味しいし」
「最高の組み合わせだよ」
彼等も楽しんでいます、そしてです。
そのおはぎとお茶を楽しんでいる中で先生もこう言います。
「日本のお茶は本当に一杯あるね」
「そうですね、イギリスだと紅茶しかないですけれど」
トミーも飲んで食べています、そのうえで先生に応えます。
「日本のお茶は種類も多いですね」
「僕はやっぱり紅茶が好きだけれど」
「日本のお茶もですね」
「好きだからね、どのお茶も」
「ではティータイムは」
「いや、その時はね」
普段はというのです、ティータイムの時は。
「三時は。今日はともかくとして」
「普段はですね」
「やっぱりティーセットじゃないと」
このことはどうしてもだというのです。
「これはこだわりだよ、僕の」
「三時は紅茶と三段のティーセットですね」
「うん、それだよ」
その組み合わせが先生のこだわりだというのです、だからそれはというのです。
「三時は」
「ではそれ以外の時は」
「日本のものもいいね」
「それじゃあ今度からは」
トミーは先生の言葉を受けて述べました。
「日本のお茶とお菓子を淹れますね」
「頼むよ、そちらもね」
「最近三時は大抵学校で過ごされていますね」
「だからその時はね」
どうしているかというのです、学校でのティータイムは。
「研究室か喫茶店で飲んで食べているよ」
「そうされてますよね」
「八条学園にはティーセットを出してくれる喫茶店もあるから」
「そこでもですか」
「あと研究室には冷蔵庫も入れたよ」
こちらの用意もしたのです。
「そこにいつもケーキやサンドイッチ、あとエクレアもあるよ」
「僕達もいつもお邪魔してね」
「先生と一緒に楽しんでるよ」
先生達もそうしているというのです。
「そうしてね、いつも先生と一緒にティータイムを楽しんでるよ」
「そうしているんだ」
「ふむ、ティータイムのう」
長老はそのお話をおはぎをパクパクと食べつつ述べました。
「英国ならではじゃな、ただ」
「ただ、ですか」
「そこでそうなるんですね」
「わしはイギリスはそれだけで充分じゃ」
ここでこう言った長老でした。
「あと朝御飯とな」
「そうですか」
トミーが長老のそのお言葉に応えます。
「じゃあ長老さんはやっぱり日本のお料理がですね」
「好きじゃ、特にな」
「揚げですか」
「やはりそれは外せぬ」
もうこれは絶対だというのです。
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