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ナギの親友物語

作者:カツヲ
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8話

(吸血鬼になって600年・・・「闇の福音」悪の魔法使いとして賞金稼ぎ共に命を狙われる日々。その最後が英雄に殺されるのならそれもまた良し・・・うん?なんだ暖かい?ああ、燃やされているのか・・・初めて殺された時と同じだな、なんだ良い匂いがするぞ?)
「おっ!焼けたかな?」
(なんだ生きてるのか・・・)
「なぜ殺さない?」
「・・・殺すきでやってぜ」
どうやら目を覚ましたのか、起き上がり此方を見つめている。取り合えず魚が焼けたので渡してやる。受けってそのまま見つめる事暫く少しずつ食べ始めた。俺も食べるか。
それにしてもまさか大人の姿が偽者だったなんてな・・・俺の目の前には10歳位の女の子が魚を食べてる姿だ。まさか10歳で吸血鬼になったのか?それともこれも偽者?だったら相当の変態だな。
「どれ位気絶していた?」
「あ~一時間ぐらいか?」
「・・・・貴様なら殺すなり封印するなり出来たはずだ、なぜそうしなかった?」
「して欲しかったのか?」
「・・・貴様は私をどういたいんだ?」
焚き火の日が小さくなったので、薪を入れる。・・・どうしたいも何も・・・特に何もしたくないのだが。
「俺はお前が攻撃して来たから反撃しただけでお前を殺す気は無いよ」
「・・・私は悪の魔法使いで吸血鬼だぞ?」
「悪ってなんだ、吸血鬼だからか?人を殺したからか?俺だって人を殺した。俺はお前を悪とは思わないよ」
「・・・・可笑しい奴だな」
「酷くね?」
「ふん、こんな者を助ける奴なんて可笑しい奴だ。」
「・・・そんなモンか?」
「それより!最後に使った魔法は何だ!?」
「ちょ!?いきなりなんだよ!?」
さっきまで焚き火の向こうでおとなしく魚を食ってたのにジャンプして来やがった。ビックリするだろ!
「教えろ~!なんで貴様があの魔法を使えるんだぁ~!」
「や、やめろ~、頭を掴むな~シェイクするなぁぁ!!」
人が座ってるからって頭を掴みやがって。軽く酔ったじゃねぇか。
「最後に使った魔法は俺のオリジナル魔法だ。俺は炎魔法が得意でな?その魔法を腕や足に装備する事で爆発的に威力を上げる事ができると言う凄い技だ!」
もっとも俺はそんな事しなくても強いし、なにより魔力消費が激しいからあまり使わないのだ。今回は久々に使ったな。
「だからそれが「闇の魔法」だと言ってるんだ!」
「いや、だからその「闇の魔法」ってなんだよ!」
「お前が言ったのと概ね同じ様な魔法だ」
「ぱくったな?」
「貴様がぱくったんだ!」
またまた頭を振られる!あぁ~そういえばどっかの凄い吸血鬼が魔法をとりこむ魔法を開発したとか何とか昔本で読んだな。・・・うん?
「あ~そろそろ頭を振るの止めてくれよ~」
「ふん!良いだろ、だが次ぎ言ったら殺すからな」
そう言って、またまた魚を食べる幼女・・・
「お前、名前教えてくんね?」
「こんな幼子をナンパか?ロリコン」
「俺的には大人の姿いいのだが・・・」
いくら目の前の幼女が可愛くても流石にそれは無い・・・無いはずだ。
「・・・エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル」
「な、なにぃぃ!?あのエヴァンジェリン・A・K・マクダウェルだとぉ!・・長いからエヴァっての呼んでいい?」
「ふん、好きにしろ」
俺の驚き様が気に入ったのか、満足そうに魚を食べ始めるエヴァ・・・普通に可愛いよな?
だがまさかあの「闇の福音」その他諸々で有名な「真祖の吸血鬼」がまさかこんな幼女とは。
「貴様には悪の素質が有るようだ」
「どうした行き成り」
これまた笑顔で言って来るエヴァさん。
「闇の魔法を使える様になるには色々有るんだよ・・・私の物にならないか?」
「・・・・・は?」
「うん、そうだな・・・それが良い!」
「お、お~い、エヴァさーん!」
一人で元気よく頷くエヴァ・・・なんだか凄く嫌な予感がする・・・逃げる準備しよう
「アレン!私はお前が気に入った!私の下僕になれ!」
「ごめんこうむる!」
俺の答えを聞いた瞬間エヴァの体から溢れ出す膨大な魔力!?なんか凄い良い笑顔してるよ!怖いよ!?
「ふふふ、貴様が断る事など予想済みだ!力づくで下僕にしてやる!」
「俺は逃げる!」
言うが早いか、全力で浮遊術で飛んで逃げる!なんでこんな事なになるんだよぉぉぉぉ!!


エヴァから逃げること数年、俺は今魔法世界と旧世界を繋げるゲートポートに来ている。今日は待ちに待ったアスナちゃんとの合流日なのだ!もちろん目立たない様に変装は完璧だ!
「あ~まだかな~」
ゲートポートで待つ事数分ゲートが開いた!そして出てきたのは・・・
「なんで一番最初がアルなんだよ・・・」
「フフッ、久しぶりに会ってその言い方は酷いですねぇ~」
何時もの嫌味な笑みで答えて来るアル。こっちとらアスナちゃんに会いに来たんだよ!
「そんな顔しなくても直ぐに来ますよ。私は敵が居ないか確認で来たんですよ」
「・・・まだ居るのか?」
「黄昏の姫御子」を狙う者はアスナちゃんの存在を隠すと同時に潰しまくったはずだが。
「そんな怖い顔しないで、襲って来るのは、私達の方を狙ってる方ですから。あの子の事は気付いてないですよ」
それは良かった・・・いや、良くは無いか。このままアスナちゃんと一緒に旅してたら何時バレルか分らないな。かと言って何処かに預けるのも難しい。
「アレン」
人込みから走って来る栗色髪の女の子。アスナちゃんだ!俺の胸に突っ込んで来るアスナちゃんを俺の目線まで持ち上げる。
「いや~アスナちゃん久しぶりだなぁ~少し身長伸びた?」
「あんまり変わらない」
「そうか、そうか」
そのままアスナちゃんの頭を撫で回す。撫でられるアスナちゃんは目を細めて気持ち良さそうにされるがままだ。
はぁ~癒される。最近幼女は幼女でもあれはなんだか違うもんな。
「なんだ譲ちゃん。俺達と居た時より機嫌良いじゃねぇか」
続いてゲートを抜けて来たのは、ガトウ、タカミチ、なんとナギも一緒だ!あれ?ナギはこっちに居たよな?
「なんだナギ、お前何時の間に魔法世界行ってんだよ」
「ふん!」
「うおっ!?てめぇ行き成りなにしやがる!」
ナギの野郎俺を見つけるなり思いっきり殴って来やがった!?なんとか避けたが、アスナちゃんが居るのに何考えてんだ!
「るっせ!お前のせいで俺がどれだけ迷惑したか分るか!」
「何言ってんだよ!」
「お前を探してたエヴァが全然お前を見付けられなくて偶然見かけた俺だったら知ってる!なんて言いやがって俺のことずっと追ってたんだぞ!」
「お、おお、それは悪かったな」
言い返そうと思ったが、100%俺が悪かったので謝る。
「それにしてもどうやってエヴァを撒いたんだ?」
エヴァの探索術は追われた俺だからわかるが、あれはそう簡単に逃れれる代物じゃねい。
「罠に嵌めた」
「どんな?」
罠に嵌めた位じゃあのエヴァはどうこう出来ないぞ?俺なんて何回エヴァに罠を仕掛けようとして失敗いしたことか
「アレンが居るって嘘ついて、落とし穴掘って、にんにくその他撒いた」
「ふむふむ、それで」
俺が思ったほど食いつて来たので、機嫌を直したのか何時もの様に得意げに話すナギ。
「その後は丁度麻帆良のじじいが警備に人が欲しいって言ってたから「登校地獄」で中学生にした」
「そんな事したらエヴァすっげ怒ってるよな?」
あのプライドの高いエヴァのことだ、自分を罠に嵌めただけでも許せないのに、中学生にされたんだ次ぎ会ったらナギ死ぬんじゃね?
「あっ!因みにお前が封印解く事になってるから」
「・・・はっ?え、ちょ!どう言う事だよ!?待てよ!ナギ!」
 
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