機動戦士ガンダムSEED DESTINY~SAVIOUR~
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第二十三話 破壊の化身
前書き
ベルリンで行われる虐殺。
ミネルバはそれを止めるために動き始める。
修理も終わり、ミネルバもジブラルタルへ出航しようとしていたある日、とんでもない知らせが入った。
ユーラシアへの反乱が頻発していたユーラシアに、ユーラシア中央より地球軍が侵攻。既に三都市が壊滅したと言う。
ミネルバは保護したエクステンデッドであるアウルを引き渡したのだ。
アウルは嫌がっていたが、艦長に宥められ大人しくプラントの医療施設に向かうことに。
ミネルバは艦隊司令部の命を受け、次の攻撃目標と目されるベルリンに向かった。
急ぎティレニア海を抜けリヨン湾から上陸、北東に進路を取る。
ハイネ「あーあ、ジブラルタルまであと少しなのに、反対方向に行かなきゃならないとは、ツいてないねぇ」
ルナマリア「そうですね、ハイネさん」
アレックス「だが、誰かが止めねば奴等はますます頭に乗って都市を焼き続けるだろう。そんなことは決して許されることじゃない」
ハイネ「そりゃそうだ。しかし、今から張り切ってもしょうがないじゃないか。力を抜けよ、アレックス」
アレックス「……そうだな、すまない」
メイリン『コンディションレッド発令、コンディションレッド発令。パイロットは搭乗機にて待機してください』
いよいよ、ベルリンが目視できる地点にまで来たのだ。
ベルリンは既に攻撃を受けているらしい。
タリア『みんな!!』
アレックス「何でしょうか?艦長」
タリア『情勢は思ったより混乱してるわ。既に前線の友軍とは連絡が取れなくなっています。敵軍とは今、フリーダムとAAが戦闘中です』
ナオト「フリーダムとAAもいるんですか!?」
クレア「っ…」
レイ「落ち着け、クレア。俺達の敵は連合だ」
拳を握り締めるクレアの肩に手を置き、論する。
タリア『そうね。思惑が分からない以上、共闘は難しいわね。でも敵を間違えないで。』
全員【了解】
全員が機体に乗り込み出撃準備をする。
シン「クレア、フリーダムもいるけど今は連合に集中しろ」
クレア「分かってるよ…」
シン「ならいい…シン・アスカ、コアスプレンダー。行きます!!」
アレックス「アレックス・ディノ、セイバー。出る!!」
ステラ「ステラ・ルーシェ、ガイア。行くよ」
ナオト「ナオト・フジワラ、ストライク。出るよ!!」
ルナマリア「ルナマリア・ホーク、ザク。出るわよ!!」
レイ「レイ・ザ・バレル、グフ。発進する!!」
クレア「クレア・トワイライト、コアスプレンダー。行くよ!!」
ミネルバのMS隊が出撃すると、フリーダムとAAが戦闘をしていた。
アレックス「こちらはザフト軍特務隊、アレックス・ディノだ。これより敵大型MAに攻撃を仕掛ける。なお、AAとその部隊に告げる。そちらが撤退しない場合、敵と認識し行動させてもらう」
キラ「アスラン!?」
信じられないと言いたげな表情をするが、アレックスは気にせず言葉を紡ぐ。
アレックス「俺は…お前達がしたことを許せないし、許す気もない。俺はお前達を信じられない!!そんな奴に背中を預けられるか!!」
そう言い切るとセイバーは他のMS隊と共に大型MAに向かっていく。
キラ「どうして分かってくれないんだ…アスラン!!」
共に道を歩めるはずだった。
なのに彼は、記憶喪失をきっかけに遠い場所に行ってしまった。
友であるはずなのに、今はこうして銃を向け合っている。
そんなのは嫌だった。
ただ憎しみをぶつけ合えば悲しいことにしかならない。
前大戦ではそれが分かったからこそ、共に手を取って戦ったのではなかったのか?
キラは苦い気持ちでフリーダムを動かした。
シン「一体何なんだよこの化け物は!!?」
クレア「一体何門のビーム砲を積んでんの!?」
インパルスとデスティニーインパルスがビームライフルを向け、放つ。
陽電子リフレクターが張られ、無効化された。
レイ「やはり陽電子リフレクターを搭載していたか…しかもこんな広範囲に…」
アレックス「懐に飛び込めば出来るかもしれない…だが…」
スティング「見つけたぜ赤いの!!今日こそ墜とす!!このデストロイでなあ!!」
今までセイバーに辛酸を舐めさせられてきたスティングは歓喜の表情を浮かべ、デストロイをMS形態に変形させた。
ステラ「え!?」
シン「変形…した?」
MS形態に変形することで正面の火力が増し、一気に火力で押し潰す気なのだ。
スーパースキュラやツォーンMk2によって一撃で仕留めようとするが、アレックス達は何とか回避に成功する。
デストロイの両腕が分離し、ビームガンでセイバーに狙いをつける。
インパルスとストライクEがセイバーを援護しようとするが、デストロイ本体のミサイルとビームが妨害する。
スティング「ハーッハッハッハッハッ!!最高だぜこりゃあ!!」
デストロイの圧倒的な火力に狂喜するスティング。
しかしセイバーに気を取られ過ぎていたからかガイアの接近を許してしまう。
ステラ「はああああ!!」
ビームサーベルでコクピット部を切り裂いた。
スティング「ぐう…」
しかしあまりの巨大さ故かコクピットも通常の物より広いため、パイロットはダメージを受けていない。
しかしステラはパイロットの姿を見た時、目を見開いた。
ステラ「スティング…?」
ネオ「それ以上はさせないぜ。ザフトのエース君!!」
ステラ「きゃああ!!」
真横からネオのウィンダムの蹴りを受けたガイアは吹き飛ぶ。
シン「ステラ!!ぐっ!!」
ガイアに向かおうとするがデストロイのミサイルがインパルスに向かって来る。
ステラ「うぅ…スティング…」
デストロイに時折視線を向けながらネオのウィンダムと対峙するガイア。
しかしネオはガイアの戦い方に核心を得た。
ネオ「この戦い方、そして癖…まさか…!?ガイアのパイロット!!聞こえるか!!」
ステラ「!?ネオ!!」
ネオの声にステラは目を見開いた。
ネオ「やはりそうか…まさか生きていて…ザフトのMSパイロットとはね」
ステラ「ネオ…」
ネオ「そうだ、ネオだよ。さぁ、ステラ、いい子だ…帰ろうか。こんな怖い人達のところにいると、殺されちゃうぞ?」
ステラ「殺す…?ステラを…?」
ネオ「そうだ。コーディネーターは怖いものだ。ザフトにいたらステラは死ぬ。ステラは奴らにいいようにされ殺される。ステラの居場所はここだ。」
ステラ「ああ…シン…ネオ…守る…死ぬ…嫌、死ぬの…怖い…」
ネオ「大丈夫だ。さあ、ステラ。こっちに…」
シン「ステラーーーッ!!!!」
インパルスがネオのウィンダムに切り掛かる。
ネオ「チッ!!」
ネオのウィンダムは咄嗟に後退して回避した。
シン「ステラ、大丈夫か?ステラ!!」
ステラ「シン、死ぬの…嫌、怖い……」
身体を震わせながら泣きじゃくるステラにシンは声を張り上げる。
シン「大丈夫だステラ!!君は俺が守る!!」
ステラ「守、る…?」
シン「うん!!守る!!これからもずっと君を守る!!だから泣かないで!!」
ステラ「シン…!!」
ネオ「ブロックワードを…?」
シン「お前がステラの上官か!?よくもステラを!!」
ネオ「そうか。君がステラに変なことを吹き込み、ザフトに入れた少年かい?」
シン「何でステラにあんなことを言った!!彼女はその言葉に怯えるのに!!」
ネオ「彼女は兵士だ…。戦場に戻すために決まっているだろう…」
ウィンダムがビームサーベルを構え、迫り来る。
それを確認した瞬間、シンの頭で“種”が弾けた。
シン「なんて言った…今なんて言ったんだよ…ステラが兵士だって…?彼女を…無理矢理戦わせているのはお前達だろうがぁぁぁぁッ!!!!」
ビームサーベルを振るい、一瞬でウィンダムの右腕を切り裂く。
ネオ「なっ!?速い!?」
シン「何の罪もない子供に薬物を投与して、洗脳して!!人をなんだと思ってるんだっ!!それが人のすることかああぁぁぁっ!!!!」
ネオ「戦争だからな!!人でなしと呼ばれるのもやむなしさ。それにステラは元々こちらの軍人だろう!!それなのに、敵を救うとか、わけが分からないぞ。」
シン「軍人なんか関係ない!!敵とか味方とか、そんなこと関係ない!!約束は守らなきゃならないだろ!!俺はステラを守る!!どんな敵が来ても俺が守る!!」
ネオ「本気でステラを守るつもりなんだな…やれやれ。愛する少女を守る少年は、いつの時代も無敵ってわけか。無敵に敵うわけないわな。こんな奴相手にまともにやってられるかっての。」
ウィンダムはデストロイの援護をすべく、デストロイの元に向かって行った。
シン「………」
ステラ「ネオ…」
シン「行こう、ステラ。あいつを止めないと」
ステラ「うん…スティング、止める」
インパルスとガイアはスティングの乗るデストロイに向かう。
スティング「があああああ!!!!」
デストロイがビームガンから一斉にビームを放つ。
デスティニーインパルスが咄嗟にビームシールドを展開し、無効化する。
クレア「この…っ、いい加減にしろおおおおおおお!!!!」
エクスカリバーを構え、光の翼を展開。
一気に突っ込んで右腕を切断する。
スティング「何だと!?」
アレックス「はあああああ!!」
セイバーのビームサーベルを連結させ、デストロイの左腕のシュトゥルムファウストを両断する。
レイ「こんな物に!!」
レイはグフのビームソードを抜き、デストロイの左肩を切断した。
スティング「ち、畜生…」
両腕を切断されたデストロイでは勝ち目は薄い。
それでもスーパースキュラやツォーンMk2を放とうとする。
キラ「いい加減にしないか!!」
レール砲を放ち、爆発で視界を塞ぐとビームサーベルを抜いたフリーダムが頭部を切り裂いた。
ネオ「スティング!!」
ネオのウィンダムがフリーダムにライフルを放つが、かわされ、逆にジェットストライカーをビームで貫かれ撃墜される。
ナオト「やった…これでもう戦えないはず」
ナオトはストライクEのビームサーベルを抜いた直後にインパルスとガイアが来た。
シン「待ってくださいナオト!!」
ナオト「え?」
ステラ「スティング!!」
クレア「な、何?何なの?」
ステラ「スティング!!駄目!!止めて!!」
スティング「ああ?誰だよお前!?何で俺の名前を…」
ステラ「スティング、ステラだよ…ずっと一緒…」
スティング「ステラ…?」
その名前に聞き覚えがあるような感じがしたスティングは戸惑いの表情を浮かべる。
そして再度ガイアを見るとあの時、初搭乗で性能の全てを引き出せていなかったとは言え、自分達3人は敗北して…。
あの時?
あの時は自分だけのはず。
ネオは艦に残っていた。
しかし、あの時自分は確かに撤退して、ガイアはプラントに残ったんだ。
ガイアが墜とされたから自分は撤退出来た…。
スティング「う…ぐっ…うわぁ゙あぁああーーー!!!!」
頭が割れる様に痛い。
そして徐々に思い出していく記憶。
そして思い出す。
ドジで泣き虫で危なっかしいあいつを。
そして口が悪く生意気なあいつも。
ステラ「スティング!!」
スティング「ス、テラ…生きていたのか……?」
頭痛が収まり、ステラの名前を言うスティング。
ステラ「うん!!アウルも生きてる!!一緒!!」
スティング「アウルも…?」
ロドニアに向かって帰ってこなかったアウルも生きている。
ステラ「ステラ、シンやみんなから明日をもらったの…アウルも…」
スティング「明日を…?」
ステラ「うん。だから一緒に…行こう?スティング。」
スティング「………」
ステラの言葉にスティングは苦笑してしまう。
久しぶりに見た“死”に怯えていた妹分がいつの間にかこんなにも強くなっていたことに。
そして彼女を人として扱ってくれたミネルバのクルー。
向こうには自由と明日がある。
それを見たら…自分も自由と明日が欲しくなってしまったではないか…。
諦めていた自由と明日を。
スティング「…ああ」
ステラ「スティング!!」
頷いたスティングにステラは嬉しそうに破顔した。
シン達も説得が成功したことに安堵する。
しかし、そこでデストロイに異変が起こる。
スティング「何…!?」
デストロイのスーパースキュラにエネルギーが回されていく。
急いでエネルギーをカットしようとするが…。
スティング「な!?発射停止不能だと!?逃げろステラ!!早くしろ!!」
このままではガイアを墜としてしまう。
それだけは防ごうと声を張り上げた。
ステラ「え…?」
キラ「死にたいのか!!」
目を見開くステラにフリーダムはビームサーベルをデストロイのスーパースキュラの砲門に突き立てた。
砲門を破壊されエネルギーは行き場を失い、デストロイは大爆発を起こす。
ステラ「スティングーーーーーッ!!!!」
シン「ぐっ!!」
咄嗟にガイアを庇ったためにガイアは無事だったが、インパルスがダメージを受ける。
キラ「仕方ないよね、ああするしかなかったんだ…」
デストロイの破壊を確認したキラは機体を上昇させ、その場を離脱しようとする。
クレア「ふざけるなフリーダムッ!!!!」
デスティニーインパルスが光の翼を展開してフリーダムに急接近するとエクスカリバーを振るう。
キラ「なっ!?」
キラは咄嗟にフリーダムを動かし、回避するが。
アレックス「キラ!!お前という奴は!!」
フリーダムの背後からセイバーの蹴りが繰り出される。
ナオト「いつもそう簡単に逃がしてたまりますか、今日こそは逃がさない!!」
ビームライフルショーティーを構え、フリーダムに向けて乱射する。
レイ「お前は気づかなかったのか!?彼女が必死にデストロイのパイロットを説得していたのを!!」
レイのグフがスレイヤーウィップを振るう。
フリーダムはビームサーベルでスレイヤーウィップを切り裂いた。
キラ「だけど…あれをあのままには出来なかった!!」
クレア「黙れ!!」
アレックス「キラ!!俺はお前を許さない!!」
レイ「ギルの邪魔をするお前を…俺の仲間の邪魔をするお前をこのままにしておくと思うな!!」
ナオト「命令違反なんて知るもんですか!!あんたを倒さなきゃいけないんだから!!」
アレックス達はスティングと面識はない。
しかし、ステラの大切な存在だというのには気づいていた。
それを奪ったのはキラとフリーダム。
理由はそれで充分だった。
そして状況を見ていたブリッジでは…。
アーサー「か、艦長!!あいつら作戦が終了してるのに戦闘をしてますよ!!」
タリア「シンかクレアなら分かるけど、まさかアレックスやナオトやレイまで…」
気性が激しいシンやクレアならともかくあの生真面目な3人が軍規違反など信じられなかったが、アレックスやナオトはFAITHだ。
FAITHであるアレックスやナオトがフリーダムを墜とすべきだと判断したならば口は挟められない。
メイリン「艦長!!司令部から緊急暗号通信です!!」
タリア「何ですって?…これは、ザフト全軍にフリーダムとAAの撃墜命令!?」
そして市街では未だにミネルバのMS隊とフリーダムと交戦していた。
シン「フリーダム!!」
インパルスはライフルを発射しながらフリーダムへと迫っていた。
フリーダムもインパルスの動きを止めるべくライフルを撃つが、メインカメラや両腕を狙った射撃は尽く回避されてしまうか、シールドで防がれてしまう。
キラ「くそ!!攻撃パターンが見破られてるのか!?」
シン「お前の攻撃なんて既に見切ってる!!」
ステラの必死の説得の末にスティングを救出できる希望が見えてきた。
それを後一歩というところで全て台無しにしたのが、悪意はない、むしろ善意の塊ではあるキラ・ヤマトである。
アレックスの頭の中で“種”が割れる。
もう容赦はしない。
セイバーのバーニアを吹かして、ビームサーベル、ビームクローを展開してフリーダムに切り掛かる。
キラ「止めるんだアスラン!!僕達が戦う理由なんて…」
アレックス「あるさ…お前はステラの仲間を討った!お前を討つ理由としては充分だ!!」
キラ「そんな…!!」
シン「後少しだったのに!!後少しだったのにアンタって人はあああああっ!!」
アレックス「ナオト!!挟み込んでフリーダムを墜とす!!」
ナオト「了解!!」
キラ「くっ!!」
アレックスやナオトの攻撃に迷いなど無く、確実にコクピットを狙っている。
ミネルバのパイロットは皆、能力が高くこちらからの攻撃は尽くかわされる。
インパルスがシールドを投げ、投げたシールドにライフルを放ち、シールドから反射されたビームがフリーダムに掠る。
キラ「む、無茶苦茶だ、あのパイロット!!」
動揺したキラに追い撃ちをかけるようにMA形態のセイバーが急降下し、左腕、左足を切り裂いた。
キラ「っ、アスラン…」
キラは顔を顰めながらこの場を離脱しようとする。
シン「待て!!フリーダム!!」
インパルスがフリーダムを追い掛けるが出力が低下しているインパルスではフリーダムには追いつけない。
ステラ「シン!!」
ステラの声。
見下ろすと、ガイアがMA形態に変形していた。
すぐにその意を察し、インパルスはガイアの背へ飛び乗る。
今のインパルスより直線的な機動力はMA形態のガイアが上だった。
クレア「シン!!」
デスティニーインパルスのエクスカリバーがインパルスに投げ渡される。
シン「ステラ!!行こう!!君の仲間を奪ったあいつを一緒に!!」
ステラ「うん!!」
ガイアのバーニアを吹かし、フリーダムを追い掛ける。
海上ではフリーダムが潜水しようとするが、背後からビームが放たれた。
キラ「っ!?」
キラが背後を見遣るとインパルスを乗せたガイアが放ったのだ。
シン「フリーダム!!あんたは俺が討つ!!今日、ここで!!」
インパルスとガイアがフリーダムに急接近する。
レイ「行け!!」
レイが。
クレア「行け!!」
クレアが。
ナオト「行け!!」
ナオトが。
ルナマリア「行け!!」
甲板にいるルナマリアが。
ハイネ「行け!!」
ミネルバのブリッジにいるハイネが。
アレックス「行け!!シン!!ステラ!!」
アレックスが叫んだ。
シン「うおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!」
シンの気迫がキラをも圧迫する。
キラも生き残るためにビームサーベルを抜く。
ビームサーベルはインパルスの頭部を貫き破壊したものの、インパルスの動きを止めることは出来ない。
シン、ステラ、アレックス、ナオト、レイ、クレア、ルナマリア、ハイネの想いが込められたエクスカリバーがその名を世界中に轟かせて一部では英雄とまで言われたフリーダムに突き刺さり、間を置いた後、自由という名の剣は大きな爆発音と共に砕け散った。
そして同時に潜水しようとしたAAに向けてタンホイザーが放たれた。
数十秒後、爆発の煙が晴れたところから姿を現したのはフェイズシフトがダウンしたインパルスとガイアであった。
シンは周囲にフリーダムの姿がないことを確認すると、地面に降りてガイアの元に行き、コクピットを開き、仲間を目の前で失ったステラを抱き締めた。
ミネルバはこの後、ジブラルタル基地に無事到達した。
ここで、シン達は新たなる転機を迎えることになるのだった。
後書き
デストロイとフリーダム撃墜終了。
フリーダムが半分リンチだった気がする。
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