魔法少女リリカルなのは~過去を捨て今を生きる者~
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それから
本当の魔法
前書き
りりなのの新作をupするか、オリジナルをupするか。
それが問題だ…が、第一前提として未だ未完。
最後の構成がなかなか出来上がらないという現実。
どちらにせよこのアカウントでは投稿しないな。
そしてこれ完結したら消したい。
最早黒歴史にしかならないという現実。
それではっ
目が覚めたのはそれから何時間かたった後で、子供は家に帰るような時間だった。
美由紀さんの料理は見た目だけは美味しそうだったのに、中身はとんでもないダークマターだったらしい。
士郎さん、なんで作らせた。
ちなみに気絶したあとのオレは士郎さんによって高町家のソファに寝かされ、フェイトはそんなオレの様子を見ていてくれたらしい。
「・・・死ぬかと思った」
なんか気絶している間の夢に川の向こう側て紗羅と東と美緒が笑って手を振っていたきがする。
いや、あっち行け!みたいな感じか?
よくわからないけど。
「とりあえず何か食べる?」
「あー、じゃあ頼んどいたシュークリームもらってきてくれるか?」
そう言うとフェイトはお店の方へ走っていった。
オレは横になっていた体を起こし、普通にソファに座る。
「そういえばヤミ、起動てるのか?」
地球に来てから一切無反応だった相棒に話しかける。
<フェイト様と話しているようでしたので。どうかしましたか?>
「いや、誰かから連絡とか来てねーかなって」
<・・・夏希様から一件。ヴィヴィオが懐かない。一体どうしてくれる、と>
「自分で考えろアホって返しといてくれ」
どうせヴィヴィオの変な発言に全力で突っ込んだら怯えられでもしたのだろう。
簡単に想像がついた。
「お待たせ陽龍。ついでにコーヒーも貰ってきたよ」
ヤミに言ってから少しするとフェイトがトレイを持って戻ってきた。
「さんきゅ」
オレはそう言って早速シュークリームを食べる。
本職の桃子さんが作っただけあってそのアイスの入ったシュークリームはとても美味しかった。
そして甘いものを食べたあとのコーヒーはとても苦かった。
「ん。デザートも食べ終え、外も暗くなってきたことだし、そろそろ移動するか」
「まだどこかにいくの?そろそろ六時になるけど・・・」
「オレたちはもう大人なんだし、少しくらい遅くなったっていいんだよ。今回の思いでめぐりの最終目的地、はやく行っときたいしな」
ソファから立ち上がり、すぐ傍に置いてあった手荷物を持つ。
「最終目的地?」
なんだかんだ言いながらも立ち上がったフェイトが言う。
「そ、最終目的地。まあ最終っつっても二箇所あるんだけどな。まずは少し離れたとこにあるあそこだな」
あの雪の降る夜の、悲しく辛い、しかし大切な第一歩を踏むことのできた場所。
ほんの少ししか会話をすることのできなかった、もうこの世にはいない大切な仲間の一人の最後を見届けたあの場所へ。
オレたちは高町家を出て、まっすぐその場所へと向かった。
海鳴り市全体が見渡せるような丘。
闇の書事件が本当に終わった場所。
はやてのユニゾンデバイス、リインフォースツヴァイの元になった闇の書・・・いや、夜天の書を守ってきた長く、綺麗な銀色の髪を持っていた女性、初代祝福の風、リインフォースと別れた場所。
「・・・そっか、ここも、私たちの大切な思いでのある場所だもんね」
はやてや守護騎士たちにとっては今なお辛い思い出かもしれない。
でも、あの人がいたおかげで守護騎士たちは今もこの世界にいられる。
「今でも鮮明に思い出せる。リインフォースが残した言葉」
___我が主、守護騎士たち、それから小さな勇者たち。ありがとう。
助けられなかったオレたちに向けて、彼女はそう言い残した。
「人の思いってすごいよな。思いが強ければ強いほど何人もの人の心に響いて、その思いに負けないくらいの努力をする・・・そんな不思議な力があるんだ」
これに対してはリインフォースだけではない。
過去のオレの強い思いが、今のオレの人格にまで影響した。
「ふふっ。それこそ、本当の魔法みたい・・・だね。私たちが使う魔法は一部の人間にしか使えない。けど、陽龍の言う人の思いっていう魔法は誰にでも使える、それでも一つとして同じものはないとっておきの魔法」
フェイトは唇に指を当て、内緒話をするように言う。
その姿をみてついオレは雰囲気に飲まれそうになってしまう。
が、いまここで飲まれては昨日ほぼ徹夜して考えた計画が崩れてしまう。
・・・ま、まあ?美由紀さんの料理で半分暗い崩れてるけど。
「つ、つぎに行くぞ!」
「あ、もう、先に行かないでよっ」
絶対に後ろを振り向かないようにしてオレは絶対に行きたかった場所・・・本当に最後の場所に向かう。
あたりはもう真っ暗で、道路の脇にある街頭と綺麗な満月が頼り。
そんな状態でオレたちは海鳴り臨海公園に来ていた。
本当なら真っ黒に見えるはずの海は、月明かりのおかげか少しだけ反射して綺麗に見える。
「ここって・・・」
オレたちが出会うきっかけとなったジュエルシード事件。
それが終わった時に一度、オレたちは地球とミッドという遠い場所へと別れた。
この海鳴り臨海公園はそのお別れをした場所だった。
あの出会った場所と同じくらいに大切な、思い出の詰まった場所。
「ここでもらったストラップ、今もしっかり持ってるんだよ?」
フェイトはそう言ってカバンから一つのストラップを取り出す。
それはオレと美愛が割と頑張って作った紫色、黄色、金色の三色の稲妻の連なっているもの。
この世にたった三つしかない、家族の証。
もう何年も前のものだからか、傷がいくつも出来ていたり、糸がほつれて今にも壊れてしまいそうだ。
「流石に壊れちゃうのは嫌だから付けずに大切に持ち歩いてるんだ」
それはアリシアも同じようで、今は六課の制服のポケットに入っているとか。
年に一度、プレシアのお墓参りに行く時もしっかり持って行っているらしい。
「壊れても直してやる・・・つっても、多分嫌がるんだろうな」
実際にアリシアがそうだったし。
なんでも・・・。
「一切直しなんていらない。何も変わらない、この状態だからこそ意味があるんだよ」
と、今のフェイトと全く同じ言葉を言ってのけた。
さすがは家族、だな。
「ところで最終目的地がここでしょ?だったらもう帰る?」
ストラップをしまったフェイトは言う。
その言葉でようやくなぜここを最後にしたのかを思い出す。
「いや、もう少しここにいてくれ。言いたいことがあるんだ」
「? どうかしかの?」
フェイトは不思議そうな顔をする。
オレは緊張で凄く心臓が痛い。
オレは大きく深呼吸をする。
「・・・フェイト」
「なに、陽龍?」
「オレは・・・」
もう一度深呼吸をする。
冷たい空気がとても美味しい。
しかし潮風のせいですこし微妙な気分。
うん、この微妙さがとても落ち着く。
落ち着いたまま、ようやく言葉を発する。
「好きだ」
「きっと出会ったその瞬間から。プレシアから「大嫌い」って言われて心が折れても立ち直って、真正面から話すことができたフェイトが」
「自分がクローンだと言う事を認めて受け入れる、そんな強さを持っているフェイトが」
「たまにドジるけど、それでも一生懸命なフェイトが」
「そんなフェイトが、好きだ。だから結婚を前提に付き合って欲しい」
瞬間、少し強めの風が吹く。
その風は熱くなったオレの顔・・・というか全身を冷たくする。
「・・・え、あの、えっと・・・えぇ!?」
なんか手をブンブン振りながら言う。
とりあえず深呼吸して落ち着けや。
「そ、そうだ、お姉ちゃんに教えてもらった深呼吸・・・!えっと、なんだっけ、ひっひっふー?」
「それラマーズ法!使いどころ間違えてるからね!?ってかなんつーもん教えてんだ妹二号!」
ちなみにラマーズ法とは、フェルナン・ラマーズという人が開拓した無痛分娩法で、世界で採用されている。
自然分娩法の一つで、多く麻酔分娩と対比される。(w○ki参照)
「よし、落ち着いた」
「それで落ち着いちゃうんだ!だったら普通に深呼吸でもよかったきがするけどっ!・・・ったく」
「ふふっ、やっぱり、陽龍はそんな風にしてる方がいいよ」
そんなふうってなんだよ。全力で突っ込むのか?疲れるわ!
「そっちのほうが陽龍らしくて、私は好きだな」
・・・・・。
「? ・・・っ!え、あの、そ、そそそそそういういいい意味じゃなくて、で、でも別に嫌いってわけじゃなくて、あの、えっと、あう!?」
「・・・くっそ、マジでやべえ」
何この生物。可愛いんだけど。
顔真っ赤にさせてさっきからあうあう言ってる。
あれか、とあるPSPのゲームで勝負の時に言うセリフが「勝ったらシュークリームなのですー♪」な巫女か。
割と好きだぞ、あのキャラ。
でもオレはにぱー☆の鎌持ってる天使のほうが好きだ。
まあフェイトにはかなわんが。
「ひ、陽龍、とりあえず目瞑って!」
未だに慌てたままのフェイトが言う。
何故か理解はできなかったが、とりあえず言う事を聞いておく。
「・・・よ、よし、とりあえず第一段階終了。あとはお姉ちゃんから聞いたとおりに・・・」
・・・お姉ちゃんから聞いた?
スッゲー嫌な予感しかしない。
なんとなく緊張して中、急に首元を前に引かれる。
オレは驚いてつい目を開けてしまい、そして見てしまった。
すぐ目の前で未だに顔を真っ赤にさせている、目をつむったフェイトの顔を。
そして声をあげるよりも前にオレの唇に柔らかく、温かいものが触れる。
しかしそれは一瞬の出来事で、すぐに離れてしまう。
オレはただ呆然とフェイトを見つめる。
「・・・あの、こちらこそ、よろしくお願い・・・します」
下を向いているせいで表情はわからないが、耳が真っ赤。
そんなことになるならやるなよとは思っていても口には出さない。
オレはフェイトの手を握り、歩き始める。
「家、少し遠回りして帰ろうぜ」
最初は引かれていたフェイトも、その言葉の後にうんっと言ってからは腕につかまって横を歩く。
その日、オレたちはようやく恋人になった。
「あ、なんか軽く流された感あるからもう一度いっとくけど、アレ、マジだからな?」
「あれ?・・・って、どれ?」
「結婚を前提に付き合ってくれ」
「・・・ふぇっ!?」
「幾久しく、よろしくな?」
「な、なんかハメられた気分・・・」
ちなみに残りの六日間は今までの「親友」という立場とは違い、「恋人」として海鳴りを歩いた。
途中でジュエルシードを探している時に入ったゲームセンターを見つけたのでいろいろと対戦したり、プリクラを撮った。
ちなみにスタンプは「神友」ではなく、もちろん「私たち、結婚します」。
これほどぴったりなスタンプがあるとか、まじ最高。
それから聖祥に行ってみたり、小学校や中学校が同じだった友達と会って話をしたりして過ごしたとさ。
後書き
実は「私たち、結婚します」は伏線だった。
そしてもうネタが尽きてきた。
どうしよう…全然進まない…。
そして親友部員募集のポスター1人で二枚描けとか鬼畜すぎる。
色塗り含めて三日とか疲れるわ!てかもう疲れたよ!
そんなわけでコメントとネタと募集中です。
それではっ
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