とある異世界の交差物語(クロスオーバー)
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第2話 幻想殺し、鬼に出会う
前書き
ようやく第2話です。なかなか指が進まないし、ネタが思いつかない。思い立ったモノは出来るだけパソコンに打ち込んでいるのですが、これがなかなか…
とにかくなんとか形にしましたので良かったら是非読んでください
幕末の世界から所変わって此処は学園都市。“科学サイドの総本山”と呼ばれ、外の科学と比べて『30年先の技術が発達している』と云われ、『超能力者を生み出す街』とも云われている。
そして、この世界の主人公である“上条当麻”は現在何をしているかというと………
「みぃぃぃぃぃっさぁぁぁぁぁぁっかぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!」
「ご、ごめんなさ~~~いっっ!!!」
と……この様に鬼の形相で追いかける無能力者の上条当麻と、涙を流しながら逃げる超能力者の御坂美琴。いつもなら事ある事に勝負を申し込む御坂とそれをスルーし、逃げる上条なのだが、今回に限っては立場が逆になっていた。
事の始まりは今から1時間程前
悪友の土御門の紹介先(怪しさが半端ない)のバイト代をもらった上条が同居人のインデックスへの食費が浮く事と多少生活が潤う事への喜びで少々有頂天気味になり、「余裕出来たから何買おうかな~」と喜びの余り、スキップしながら鼻歌を歌っていたので周りのイタイ視線に全く気付かなかった。
その結果………
「あんたっ!今日こそ私と勝負しなさいよ!」
と上条の日常の一つになっている御坂の登場に気付かずそのまま過ぎ去ろうとしたため…
「無視すんなやゴラァァァァァァァッ!!」
といつもの電撃を上条に浴びせようとした瞬間
ボッ……
上条の右手に持っていた少々厚い紙袋が灰になった
まるでこの世の終わりの様な絶望に満ちた顔の上条と大量の冷汗をかき、“やっちまった”と顔に出ている御坂
この二人が目を合わせておよそ2秒……二人の行動は速かった
全力で逃げる御坂と全力で追いかける上条
これによって二人の今の構図が出来上がった
そして冒頭に戻る
「待てって言ってんだろぉぉぉぉっ!一回でいいから右手で拳骨させろぉぉぉぉっ!!」
「だから『ごめんなさい』って謝ったじゃないっ!もう許してよぉぉぉぉっ!!」
「ゴメンで済むなら風紀委員も警備員もいらねえだろぉぉがあぁぁぁぁぁっ!!」
互いに1時間も全力疾走しているにも関わらず、体力が落ちる気配を見せない二人は流石というべきか殆ど息一つ乱していない。
「俺の血と汗と涙の結晶であるお給料をよくも灰にしやがったなぁぁぁぁぁ!!」
「だから、私が弁償するって言ってるじゃない!って言うかアンタ女の子に暴力を振るうってどうなのよ!」
と御坂はそれらしい異議を言うが…
「そう言うお前は事あるごとに上条さんに電撃飛ばすわ、電磁波で携帯をぶち壊すわ、雷落としてここ等一帯の電化製品をお釈迦にするわ、人がやらなきゃいけない宿題の邪魔はするわでこっちはもうイライラが溜まっているんだよこんちくしょぉぉぉぉぉっ!!」
日頃の鬱憤が溜まっている為か上条の顔は更に険しくなり、御坂の目には彼の背後に巨大な鬼のオーラが見えた
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
御坂が再び全速力で上条から逃げ出そうとした瞬間、二人の耳に人気の無い路地裏から人の声が聞こえてきた
「………っ!……っ!!」
「……え?」
「…御坂、聞こえたか?」
耳を澄ますと僅かだが確かに声が聞こえた
「…じ……っ!……ひ……さ…!」
「ええ、でも何か焦ってる感じだったけど…」
ダッ…
「ちょ、ちょっとっ!!」
上条は御坂の返事を聞かずに声の元へと走り出した
上条は路地裏の声が聞こえる方へ走り続け、ドンドン声がハッキリと聞こえてきた
「……ひじ……さ…ん…っ!」
上条は何の迷いなく声がする方へ走った
「土方さんっ!土方さんっ!!しっかりして下さいっ!!」
そこで上条が目にしたのは路地裏の壁に寄り掛かる時代劇に見るような格好した血塗れの男と同じく時代劇で見るような格好の女の子だった。歳は上条と同じ位だが、その表情は絶望になりつつあった。女の子は上条の存在に気付いたのか涙を流しながら上条に訴えた
「お願いですっ!この人を…土方さんを助けて下さいっ!!」
これが幻想殺し上条当麻と鬼の少女、雪村千鶴の出会いであり、後の大きな戦いに流れる最初の血だった
後書き
うん。やっぱりほかの作者さんと比べるとやっぱり短いですね。次はいつになるか分かりませんが、なんとか頑張って完結させるつもりです。
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