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機動戦士ガンダムSEED DESTINY~SAVIOUR~

作者:setuna
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第四話 破られた平和

 
前書き
種運命本編開始です 

 
シン達がアレックスとナオトに会ってから数ヶ月後。
シン達は同じ艦に配属されることと、MS訓練を通じて親睦を深めた。
尤もアレックスもナオトも戦時に入隊した経歴があるため、2人から与えられる訓練の密度が半端ではなくシン、レイ、ルナマリアは下手したら死にかけたことも多々あった。
因みに全員が共通して辛かったのは内蔵を鍛えることである。
リミッターを外したナオトのブレイズザクファントムとセカンドステージ最強の機動力を誇るセイバーの機動はシン達からしてみれば異常の一言でシン達は何度もグロッキー状態になった。
アレックスやナオトの指導の元、シン達は着実に実力を伸ばしていたのであった。




















































?「カガリ、いい加減機嫌直しなよ。そんな顔じゃ失礼でしょ」

カガリ「そうはいってもな、キラ!!これが不機嫌にならずにいられるかっ!!」

賑やかな、騒がしい、アーモリーワンを少女と少年は歩く。
金色の髪を揺らす少女は不満そうに。茶色の髪を揺らす少年は呆れるように。

カガリ「あの顔を見ろ!!こんな戦争の道具を堂々と造っておいて、あの市民の誇らしい顔を!!」

キラ「…、確かに、関心したものじゃないけど、でも仕方ないでしょ。今は…」

カガリ「でも!!」

キラ「ほら、迎えが来たよ、静かに。だからこそ、これから僕達が話し合っていけばいいでしょ?」

カガリ「キラ…」

キラ「もう二度と同じ過ちを繰り返しちゃいけないんだから…」

オーブの代表として、その護衛として来たカガリ・ユラ・アスハとキラ・ヤマト。
その双子は誘導されるままエレベーターに乗り込む。
相変わらずカガリは不満そうで、キラもそっと溜め息を吐く。
皮肉に皮肉を返しながら、ささやかなやりとりの後、二人は執務室に連れて行かれた。

デュランダル「やあ、これは姫。遠路お越しいただき、申し訳ありません」

カガリ「いや。議長にもご多忙のところ、お時間をいただき、ありがたく思う」

カガリと議長は握手を交わし、挨拶を交わす。

デュランダル「で?この情勢下、代表がお忍びで、それも火急なご用件とは一体どうしたことでしょうか?我が方の大使の伝えるところでは、大分複雑な条件の案件のご相談、とのことですが?」

カガリ「…私には、そう複雑とも思えぬのだがな。我々オーブはかのオーブ戦の折にモルゲンレーテから流出した技術と人的資源のそちらでの軍事利用を即座に止めて頂きたいと何度も申し入れている!!」












































そして、市街ではシンがヨウランを待っていたが…。

シン「ヨウラン、遅いな…このままじゃアレックスさんの言っていた時間に間に合わないぞ?…先に行くか。怒られるの嫌だし」

シンが今の時刻を確認し、指定された集合場所に向かおうとした瞬間。

?「きゃ…」

シン「うわっ」

シンはぶつかった少女が倒れないように支える。
手に柔らかい感触が…。

シン「ご、ごめん…大丈夫?」

少女はシンの方を見遣ると目を鋭くさせてこの場を離れた。

シン「………」

呆然とするシンに一部始終を見ていたヨウランがニヤリと笑いながら言い放つ。

ヨウラン「お前、胸掴んだな?このラッキースケベ」

ヨウランの発言に顔を真っ赤にするシンであった。










































デュランダル「姫は先の戦争でも、自らモビルスーツに乗って戦われた勇敢なお方だ。また最後まで圧力に屈せず、自国の理念を貫かれたウズミ様の後継者でもいらっしゃるならば今のこの世界情勢の中、我々がどうあるべきかは、よくお分かりのことと思いますが」

カガリ「我らは自国の理念を守り抜く。それだけだ」

デュランダル「他国を侵略せず、他国の侵略を許さず、他国の争いに介入しない?」

カガリ「そうだ」

きっぱりと答えるカガリに、議長は頷き、穏やかな笑みを浮かべる。

デュランダル「それは我々も無論、同じことです。そうであれたら、一番よい。だが、力なくば、それは叶わないそれは姫とて、いや、姫の方がよくお分かりでしょうに?だからこそオーブも軍備は調えていらっしゃるのでしょう?」

カガリ「その、“姫”というのは、止めて頂けないか?」

デュランダル「これは失礼しました。アスハ代表…しかし、ならば何故?何を怖がってらっしゃるのですか、あなたは?大西洋連邦の圧力ですか?オーブが我々に条約違反の軍事供与をしている、と?」

カガリ「っ!!」

その言葉に反応するカガリ。
どうやら図星のようだ。

デュランダル「だが、そんな事実は無論ない。かのオーブの防衛線のおり、難民となったオーブの同胞達を、我らが温かく受け入れたことはありましたが…その彼らがここで暮らすために、持てる技術を活かそうとするのは、仕方のないことではありませんか?」

カガリ「だが!!強すぎる力はまた争いを呼ぶ!!」

デュランダル「いいえ、姫。争いがなくならぬから、力が必要なのです」

議長が言い終わったのと同時に警報が鳴る。

キラ「カガリ!!」

カガリ「え…っ」

キラはカガリを押し倒し、爆発から守る。
そしてハンガーから三機のMSが現れた。

キラ「あれは…ガンダム!?」

「カオス!?ガイア…アビス…!!」

「六番ハンガーの新型だ!何者かに強奪された!!」

「議長…!!」

デュランダル「対応急げ!!何としても抑えるんだ…!!」

「こちらです」

デュランダル「姫をシェルターへご案内しろ!!ミネルバにも応援を頼め!!」










































ミネルバでは艦長であるタリア・グラディスが指令を受けていた。

タリア「…了解しました。アーサー!!インパルスとセイバーとグフを出します!!準備を!!」

アーサー「は、はい!!」

タリア「メイリン!!」

メイリン「はい!!インパルス、セイバー、グフ。発進準備を!!」






































シン、アレックス、ナオトは直ぐさまそれぞれの機体に駆け、乗り込む。

シン「…シン・アスカ、コアスプレンダー。行きます!!」

アレックス「アレックス・ディノ、セイバー。出る!!」

ナオト「ナオト・フジワラ、グフ。出るよ!!」

コアスプレンダー、セイバー、グフイグナイテッドが戦場に向かう。









































アレックス「あれか…!?」

シン「くっ…あいつら…何でこんなことを!!」

ナオト「シン、私とアレックスが時間を稼ぐから早く合体させて!!」

シン「はい!!」

セイバーとグフがカオスとガイアと交戦するザクの間に降り立つ。

?「!?スティング、あれ…」

突如現れたセイバーとグフの二機にガイアのパイロットは目を見開いた。

スティング「あれも新型か!?あんな機体の情報は聞いてないぞ!?」

?「くそ、ネオの奴…!!」

アレックス「そこのザク!!早く離脱するんだ!!」

キラ「え…!?」

カガリ「この声…!?」

通信によって聞いた声に戸惑うキラとカガリ。
しかし、アレックスは直ぐにカオス、ガイア、アビスに意識を戻す。

アレックス「はあああ!!」

アレックスはセイバーの両肩のビームサーベルを連結させ、アビスに切り掛かる。

スティング「アウル!!」

アウル「こ、こいつ、速い!!」

間一髪でセイバーの斬撃をかわしたアビス。
しかし、背後からグフが迫る。

ナオト「この泥棒が!!」

グフのテンペストビームソードを抜くとアビスに切り掛かる。
間に入ったガイアはシールドでそれを防ぐと距離を取る。

スティング「もらった!!」

カオスがビームサーベルを抜き、グフに切り掛かろうとする。

シン「させるかああああ!!」

合体を終えたインパルスが対艦刀エクスカリバーを構えてカオスに切り掛かる。
不意を突かれたカオスはかわしきれずに、左腕を断たれた。

アウル「こいつも新型かよ!?」

スティング「くそ…ネオの奴…ちゃんと調べとけよ!!新型が5機だなんて聞いてねえぞ!!」

度重なる予想外の事態に苛立ちながら叫ぶスティング。

スティング「仕方ない。アウル、ステラ。あの2機はもういい!!時間だ。退くぞ!!」

ステラ「でも…」

スティング「このままじゃ、俺達が不利なんだよ。今は撤退するんだ!!」

アウル「くそ!!次は絶対に墜としてやる!!」

忌々しそうにインパルス、セイバー、グフを睨むアウル。
カオス、ガイア、アビスは撤退しようとするが…。

ステラ「!?」

突如、コクピットが揺れ、直ぐさま確認すると、セイバーのグレイプニール改がガイアの足を捕まえていた。

ナオト「ナイス、アレックス!!」

ナオトはグフの両腕に内蔵されたスレイヤーウィップを放ち、ガイアを搦め捕る。
例えVPS装甲だとしても高周波パルスによってパイロットにダメージを与えることが出来る。

ステラ「きゃあああああ!!?」

スレイヤーウィップの高周波パルスによってステラは気絶し、落下していく。

アウル「ステラ!!」

スティング「止せ!!ステラのことは諦めろ、運が……なかったんだ」

スティング自身も後ろ髪引かれるような様子で、しかしそう言った。

アウル「ちくしょー、お前ら、後で皆殺しにしてやっかんなぁっ!!」

シン「くっ、このままじゃ逃げられる!!」

ナオト「ミネルバ!!インパルスにフォースシルエットを!!」

アーサー『ええ!?し、しかし…』

ナオト「FAITH権限です!!さっさとしなさいエロゲ王!!」

アーサー『エ、エロゲ王って…』

アレックス「ナオト。ガイアを頼む。奴らは俺が追い掛ける。」

ナオト「分かった。後でレイとルナマリアも来るから」

アレックスはセイバーをMA形態に変形させるとカオスとアビスを追い掛ける。

ナオト「(それにしても、カオス、ガイア、アビスを強奪した奴らは本当にナチュラルなの…?)」

疑問を胸にしまいながら、ガイアのコクピットからステラを出すナオト。








































そしてカオスとアビスを追い、宇宙空間に出たセイバー。

アウル「くそっ!!まだ追い掛けてきやがる!!ええい、墜ちろー!!」

アビスがMA形態のセイバーに向けて一斉掃射するが、アレックスはセイバーを旋回させることで回避する。

アウル「かわした!?」

スティング「ならこれでどうだ!!」

カオスの機動兵装ポッドからミサイルがセイバーに向けて放たれるが、セイバーは一気に加速し、MS形態に戻るとアムフォルタスビーム砲改の砲撃でミサイルを撃墜する。

アレックス「逃がさない。残りの2機も返してもらうぞ」

スティング「ちっ、何て機動力だ!!」




































そして、セイバーとカオス、アビスが戦闘をしている場所から少し離れた場所で1機のMAが向かっていた。

ネオ「なるほどね…これは確かに私のミスかな?ならば、私自身の手で正さねばなるまい!!」












































アレックス「…ん!!?」

真横から放たれたビームをアレックスはシールドで咄嗟に防御する。
するとエグザスのガンバレルがセイバーを包囲する。

ネオ「スティング!!アウル!!ステラはどうした!?」

スティング「それは…」

ネオの問いにスティングは思わず口ごもってしまうが、ネオはそれだけで理解する。

ネオ「ステラは失敗したのか」

ネオは仮面をつけた顔で、淡々と問いかける。

スティング「はい……」

哀しげな表情で、スティングはそう言った。

ネオ「ならば……仇ぐらいは、とってやらんとな!!この新型は私が抑える!!お前達は合流点に迎え!!」

エグザスのガンバレルがセイバーに向けてビームを放つ。
セイバーはそれを翻すと足に内蔵されたビームサーベルでガンバレルを一機破壊する。

ネオ「何!?く…っ、ザフトもそう寝ぼけてはいないということか!!」

ネオに追い撃ちをかけるように複数のビームが放たれる。
ネオはそれを回避する。

シン「アレックスさん!!」

レイ「アレックス!!無事ですか!?」

フォースシルエットに換装したインパルスとブレイズウィザード装備のザクファントムがセイバーと合流する。

アレックス「ルナマリアは?」

レイ「ルナマリアのザクはエンジンにトラブルがあったらしく、今はナオトと共にミネルバにいます」

アレックス「そうか…」

ネオ「ちっ、欲張り過ぎは元も子も無くすってか!!」

不利を悟り、エグザスはそのまま撤退する。
こうしてミネルバが出て来たが、連合艦、ボギーワンを追撃する前にボギーワンは船体の推進剤予備タンクを分離後爆破させ、ミネルバにぶつけることでボギーワンは姿を眩ました。 
 

 
後書き
種運命本編開始。
ガイアとステラが捕まりました。
相手が悪すぎたとしか言えない 
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