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万華鏡

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第五十八話 活動再開その六

「その域よ」
「成程ね、そうなるのね」
「そう、ロッテを食べましょう」
「いい考えね。ただね」
「ただって?」
「いや、それお店で買ったのよね」
「通学途中のキオスクでね」
 駅にあるそこでだというのだ。
「そうしたけれど」
「それってロッテの売上に貢献してない?」
 琴乃は考える顔でこのことを指摘した。
「買ったんなら」
「あっ、そういえばそうね」
「ヤクルトだってそうだけれど」
「ヤクルトの商品だからね」
「ヤクルトが儲かってるじゃない」
「確かにね」
 クラスメイトはチョコレートを持ったまま頷く。
「そうなるわよね」
「そうでしょ、それじゃああまりね」
「ここはロッテの商品を買わない方がいいのね」
「明治にしたら?」
 琴乃はこう彼女に勧めた。
「グリコでも森永でもね」
「一杯あるわね」
「シリーズの間はそっちの方がいいでしょ」
「じゃあ今はね」
「明治とかね」
「あとこっちの親会社の」
 八条グループの話になる、他ならぬ八条学園を運営する八条グループの中にある企業である八条製菓のだ。
「そっちの方がいいわね」
「ロッテのお菓子も美味しいけれどね」
 このことは紛れもない事実だ、確かにロッテのお菓子も美味しい。しかし今買って食べるとどうにもというのだ。
「ヤクルトもそうだけれど」
「そうね。まあこのチョコは食べるけれど」
「次からはね」
「シリーズの間はね」
 あくまでその期間限定はというのだ。
「他のチョコでいかない?」
「そうした方がいいわね」
「ロッテを食べてロッテの売上に貢献したらね」
「ロッテが喜ぶわよね」
 他ならぬ親会社がだというのだ。
「それでそのお金がマリンズに行くのよ」
「千葉のね」
「だから今だけでもね」
「買うのを控えていくべきね」
「チョコレートだけじゃなくてね」
 ロッテは他のお菓子も出している、チョコレートだけのメーカーではないのだ。
「ガムもね」
「むしろガムの方が多いわよね」
「ロッテの場合はね」
 広岡達朗もロッテのゼネラルマネージャー時代親会社に迎合してガムを噛むなと言っている、糖分の摂り過ぎになるからだ。
「ガムだから」
「それでよね」
「そう、とにかく今はね」
 シリーズの間はというのだ、そちらも。
「我慢しましょう」
「じゃあ八条製菓のガムね」
「それがいいわ、特にね」
「特にって?」
「コーヒーガムがね」 
 琴乃は笑顔になってこのガムを紹介した。
「あれがいいんじゃない?」
「コーヒーガムね」
「他のメーカーも時々復刻させてるけれどね」
「あれ美味しいわよね」
「八条製菓の方もね」
 こちらのコーヒーガムもだというのだ。 
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