| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

所謂従軍慰安婦なるもの

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五章

 まずここでおさらいしたいこと、まとめたいことは。
1.当時は公娼制度があり慰安婦は合法だった。
2.慰安婦は募集すれば集まった。
3.慰安婦はその待遇と衛生環境のよさで娼婦達の中出人気があった。
 この三つです、僕が慰安婦の件でまず重要視したいことはこの三つです。この三つからY・Sの発言の検証をしていきましょう。
 彼は済州島で人さらいをしたと主張していました、しかし当時人さらいをしてまで慰安婦を集める必要がなかったことは最早上記のことにより自明の理です、この時点で彼の主張は非常におかしいことに気付かれるでしょう。
 しかもさらにです、彼の立場は著作により変化しています。ある著作では済州島の人を騙して連れて行ったとあります、しかし違う本ではさながら強制連行として強引に拉致してまで慰安婦にしています。この違いは何でしょうか。
 著作によって主張や立場が違うのです、この時点でおかしいと思われる人が多いでしょう。しかもその数が何百人とあります。何百人も拉致されてはどの様な場所でも人の記憶に残ります、僕はこうした場合よく~~でしょうと書きますがこのことは断言させてもらいます、一つの県で官憲が数百人も住人を拉致すれば多くの人が覚えています、記録にも残ります。
 こうしたことを踏まえてでしょうか秦郁彦氏が実際に済州島に入り現地で聞き取り調査を行いました。その結果わかったことはそんなことは一切なかったとのことです、そもそもそんな話が起これば大騒ぎでしょう。しかもこの騒ぎは済州島だけで収まる筈がありません。
 当時日本軍には多くの朝鮮半島出身者の将校がいたのです、軍は階級が上になればなるだけ多くの、それも核心的な情報が手に入ります。将校ならば余計にです。
 その情報の中にこうした話があれば朝鮮半島出身の将校達が騒がない筈がありません、しかも当時李氏朝鮮王家は日本の皇室に宮家としてありました。おまけにその序列は相当に高く天皇皇后両陛下、皇太子殿下ご夫妻に次ぐものでした。尚且つ殿下は陸軍において将官を務められ陛下のお傍にもおられました。その方のお耳に入って必ず大変なことになっています、こんな話は日本軍ではこれまでなかったことであり騒がれない筈がありません。揉み消せるものではありません。現にオランダ領インドネシアでオランダ人女性を強制的に慰安婦にした、これは残念ながら実際にあったことですがこの件は即座に問題となり責任者は処刑されています。そう、処刑されているのです。
 こんな話が朝鮮半島、済州島で起これば必ず責任者が処刑される大事件になっていました、絶対に朝鮮半島出身の将校が黙っていないからです。殿下だけでなく中将にまでなっている人までいたのですから。当時の将官は国家元首であられる陛下が御自ら選ばれるという形になっていました、日本軍でもどの軍隊でも将官の地位は極めて特別です、将軍なのですから。しかも当時将官になると宮中にも出入り出来ました。中将はそれこそ軍の最高幹部です。そうした人までいたのに問題にならない筈がないのです。 
 そうしたことも踏まえて考えていきますと済州島でそうしたことはありませんでした、あった筈がありません。実際に済州島での調査の後秦氏はY・S氏のことを怪しいと言っています。
 ですがA新聞はこのY・S氏を盛んに持ち上げて『善意の告発者』『反省している素晴らしい人』と何度も報道しました、果たしてその報道に事実を検証するという姿勢があったのでしょうか。実はこの新聞はこの検証を本当に行ったのかというとかなり疑わしい報道が他にもあります。
 慰安婦問題で名前が必ず出る人の一人金学順氏ですがこの人が最初に名前を出した慰安婦です。弁護士であるT・K氏もこの人の名前は出しています。この人をA新聞のU・T記者がスクープとして出したのです。最初金さんは満州の吉林省の田舎で生まれ父が幼い頃に死に学校は貧しさの為普通学校、今で言う小学校四年で辞め子守をして暮らしていたとあります、そして金儲けになると言われ十七歳の時に慰安婦になったとあります。この時仕事の中身は聞いていなかったので騙されたとなるでしょう。こうした人買いは騙すことが仕事なのでよくあった話です、先に挙げた東北でもです。
 金氏はこう言っていたのです、ところがです。このU記者はこう書いていました。
 十四歳の時に母親に平壌にあるキーセン即ち娼婦の検番に売られて三年の生活を終えて検番の養父に連れて行って来られた場所が華北の日本軍三百人余りがいる部隊の前だったとです。
 金氏の主張と記事で金氏が慰安婦になった経緯が全く違います、尚このU記者は韓国への留学経験もあり韓国語も堪能で韓国留学時代のことを書いた著書も出版しています、それで間違えるものかというとおかしいと思う場合が普通でしょう、僕は明らかにおかしいと思います。
 金氏の証言を読むとよくある人買いの話です、しかしU記者の記事では軍に関係しているのでは、と思わせる記事になっています。僕が先に挙げた慰安婦の話を知らないと軍が強制連行したと思う人もいるでしょう。
 しかもです、ここからA新聞の慰安婦に関する報道が加熱していきます、尚T・K弁護士も金氏の主張を証言として出しています。U記者の記事とは全く違っています。しかもU記者には一つ大きなことがあるのです。
 U記者の奥さんは韓国の人です、ここで申し上げておきますが僕は奥さんが韓国人だとかいうことを問題視していません、少なくともそうした偏狭なレイシズムは僕は唾棄すべきものと考えています。この場合問題なのはその奥さんのお父さん、つまりU記者のお義父上がどういった人かということです。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧