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検索失敗の異世界録

作者:biwanosin
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あら、魔王襲来のお知らせ? 前編

「ねえ、葵・・・」
「どうしましたぁ、プリムちゃん?」
「いや、さ・・・アタシのこの格好って、何?」

 プリムちゃんは不機嫌そうな顔でそうたずねてきましたけど・・・

「メイド服、ですよ~?」
「いや、なんでだよ!?アタシ、アンタが所属するコミュニティのリーダーだよね!?」
「でも、私に隷属してますよね~?」
「ああもう、面倒な関係!!」

 そう言いながら、プリムちゃんは頭をかきむしります。
 面白い関係だと思うんですけどね~。

「まあまあ、メイド服は、とりあえず今日だけでいいですから~」
「その言い方だと、まだ別のがあるみたいに聞こえるんだけど」
「・・・シロちゃんが、協力的だったんですよ~」
「アイツか・・・」

 シロちゃんって、面白い人ですよね~。相談したら、プリムちゃんのサイズのコスプレ衣装をたくさん用意してくれました~。
 あ、シロちゃんというのは白夜叉ちゃんのことですよ~。

「・・・で、他には何があるの?」
「チャイナ、シスター、巫女、制服、小学生、幼稚園児、魔法少女、バニー、ナース、教師、etc」
「・・・着ないからね!?」
「それは、私が頑張るだけですよ~。大丈夫です。どれも似合うようなものをシロちゃんと選んできましたから~」
「二ついやなのがあった!それだけは絶対に着ない!」
「じゃあ、それ以外は着てくださいね~」

 やっぱり、プリムちゃんは分かりやすいですよね~。
 こっちの目論見どおり、着るように向けさせれましたぁ。
 もちろん、全部着せますけど~。

「・・・あれ?あそこで叫んでるのってウサちゃんじゃないですか~?」
「あ、ホントだ・・・ねえ、どうしたのー!?」

 見かねたプリムちゃんがウサちゃんに声をかけましたけど・・・聞こえてませんねぇ、アレは。

「リーちゃん、アレはどうしたんですか~?」
「あ、葵様・・・」
「様、はいりませんよ~」
「で、ですがそう言うわけには・・・」
「ウサちゃんの方針では、コミュニティのプレイヤーに対し、プレイヤーでないものは身を粉にして働かなくてはならない・・・でも、私は違うコミュニティですから~」

 といっても、ただの詭弁ですけどね~、と笑いながら言うと、リーちゃんはクスクスと笑いながら、「じゃあ葵さん」といってくれました~。
 素直な子って、かわいいですよね~。

「えっと・・・飛鳥様、耀様、十六夜様が黒ウサギのお姉ちゃんにって手紙を・・・」
「あれですね?どれどれ・・・」

 私はウサちゃんの手に握られていた手紙をとり、しゃがんでプリムちゃんと一緒に見ると・・・

『黒ウサギへ
  北側の四〇〇〇〇〇〇外門と東側の三九九九九九九外門で開催する祭典に参加してきます。
  貴女も後から必ず来ること。あ、後レティシアに葵、リリムもね。
  私達に祭りのことを意図的に黙っていた罰として、今日中に私達を捕まえられなかった場合、三人ともコミュニティを脱退します。死ぬ気で捜してね。応援しているわ。
      P/S ジン君は道案内に連れて行きます』

 まず・・・祭りのことは確かに隠してましたけど・・・今日の夜、私が連れて行ってあげるつもりだったのに・・・それに、

「ウサちゃん、早くあの三人を追いましょう。捕まえて、一言、言いたいことがあります~」
「奇遇ですね・・・黒ウサギも、一言、言いたいことがあるのですよ・・・!」

 そう言いながら髪を緋色にするウサちゃんを追いつつ、足元にいたプリムちゃん、それに手紙にあったレティちゃんを抱えて・・・本気で踏みしめないよう注意しながら跳びました。
 覚悟していてくださいねぇ、三人とも♪



△▼△▼



「あ、こんにちは、シロちゃ~ん」
「ん?おお、葵か。にしても・・・その呼び方は止めてくれんかの?」
「いやで~す」

 一度決めたあだ名は絶対に変えませんよ~。

「ところで、あの三人はどちらに行きました~?」

 今いるのはサウザンドアイズの旧支店ですけど・・・もうここにはいそうにないですからね~。
 ウサちゃんも私達より先に行ったみたいでしたし・・・早く追いつかないと、何も出来なさそうですからぁ。

「そうだな・・・耀はもう捕まって店におるぞ。他の二人は、一緒にあちらの方に逃げて行った」

 お嬢はもう捕まりましたかぁ・・・

「プリムちゃんとレティちゃんは高飛車ちゃんをお願いできますか~?私は、イザイザをやりますから~」
「・・・こうなったら、葵は止まらないわよ?」
「わかっているさ・・・よし、それでいこう」

 方針も決まったところで・・・ウサちゃんを見たらしい人たちの声を頼りに追ってみましょうか~。



▲▽▼△



「よ・う・や・く、追いつきましたよ~」

 そして、やっとのことで追いついた。というか、先回りしました~。

「お、葵か。後ろからは黒ウサギが追ってきてるし・・・もう逃げるのは無理か?」
「はい、逃がしませんよ~。一つ、文句も言いたいですから~」

 そこでウサちゃんも来ましたので、二人でいざやんをはさむ形になりますね~。
 逃げようとすれば、その瞬間に二人で取り押さえられそうです~。

「そうです、十六夜さん!あの手紙に書いてあったことは、」
「何で私も誘わなかったんですか~?」
「って、そっちですか!?」

 ウサちゃんが驚いてますけど・・・逆に、問題児の私が他の理由なんてあるんでしょうかぁ?

「ああ、葵を誘うとなるとリリムのやつもついてきそうだったからな」
「まったく・・・プリムちゃんくらいなら、私が取り押さえれましたよ~」
「まあ、確かにな。じゃあ、今回葵は俺のほうに付くつもりはないと?」
「はい、何が何でも捕まえさせていただきま~す」

 そう言いながら、私は視線をウサちゃんに向けて・・・

「そう言うわけですから、ウサちゃんは引いてくれませんか~?せっかくなので、私のギフトのお披露目もしたいですから~」

 その言葉で、ウサちゃんといざやんの雰囲気が変わりましたね~。
 まあ、今まで全く見せようとしなかった、名前から推測することも出来ないギフトを見れるんですから、そうなっても当然かもしれませんけど~。

「・・・オイ、黒ウサギ。ここは、俺と葵だけでやらせてくれ」
「・・・YES」

 さて、ゲームの内容はどうしましょうか・・・こんなところですかね?

「ゲームの内容は、こんなところでどうですか~?」
「ふぅん・・・ゲーム開始の合図はコイントス。相手を手の平で捕まえた方の勝ち、か・・・賭けるものはなんにする?一回分の命令権(くびわ)とか?」
「あれ~?何か、命令したいことでもあるんですか~?」

 そう言いながら、誘惑するようなポーズを取ってみますが・・・

「いや?俺はDカップ以上ないやつを相手にするつもりはないぜ?」

 このとき、私の中で何かが切れました。

「そうですかぁ・・・ふふふ・・・覚悟ハ出来テマスネ?」

 少しくらいは手加減でもしてあげるつもりだったんですけど・・・もうその必要もありませんねぇ~。

「では、始めましょうか~?私とウサちゃんの命令権、いざやんの二回分の命令権をかけたギフトゲーム」
「って、何で黒ウサギの命令権までかかってるんですか!?」
「ああ、はじめようぜ!」

 ウサちゃんの主張は無視して・・・早く捕まえてあげましょうか~。



△▼△▼



 アタシとレティシアは飛鳥を捕まえて、そのまま歩廊を直送していた。
 さすがにアレだけ動かされたらお腹も空くから、途中で買ったクレープと片手に、だ。
 飛鳥は最初食べるのを渋ってたけど、今では普通に食べ進めている。

「ん~。美味しい!」
「本当に美味しそうね。リリムって実のとこと、何歳なの?」
「ん?」
「いえ、箱庭に来てから実年齢と見た目が一致しない人は何人も見たのだし・・・」

 そう言いながら隣でクレープを食べてるレティシアを見る。
 確かに、アイツも実年齢とは違うし。

「期待に添えないかもしれないけど、アタシはまだ十一歳。アンタのところのリーダーと同い年」
「あら、そうなの?主催者権限まで持っているのだし、もっと行ってるものだと思ってたわ」
「まあ、アタシはパパから受け継いだだけだし、驚くことじゃないわ。それと、口のまわり拭いたら?レティシアも」

 そう言いながら私が拭くもの・・・葵に渡された、ティッシュとか言うものを渡すと、二人はすぐに拭いた。

「ありがとう、リリム。・・・あら?」

 飛鳥は何かを見つけたみたいに視線を固定している。

「ねえ、二人とも・・・アレは、何?」

 そう言いながら指す先には・・・とんがり帽子を被ったちっちゃいのがいた。

「アタシは知らない。レティシアは?」
「あれか?恐らくは精霊だろう。あのサイズが一人でいるのは珍しいが・・・はぐれかな?」
「はぐれ?」

 飛鳥が興味でも湧いたのか聞いてるけど・・・正直、アタシとしてはどうでもいい。
 当分の間は、コミュニティのメンバーを増やすつもりもないし。

「残りはあげるわ、ちょっと追いかけてくる!」
「え?ちょ!」

 何がなんだか分からないまま、飛鳥のクレープを押し付けられる。
 そのまま走っていったけど・・・問題児の思考は分からない・・・

「スマンが、私は飛鳥を追う。これも食べていいぞ」
「え、レティシアも!?」

 レティシアのクレープも押し付けられ、そのまま追っていく。
 そして、残されたのは私と三つの、ほぼ全部残っているクレープ。

「これ、アタシ一人で食べるの・・・?」

 体重とかは気にしなくていいけど(その辺りは、わりと自由が利く)、ちょっと食べきれるかな・・・



△▼△▼



 ゲームは始まりましたが・・・まずは、小手調べですかね~。
 と、いうわけで。

「えい、地獄の炎~」

 と、いざやんに向けて青い炎を放ちますが・・・

「はっ、しゃらくせー!!」

 と、拳一閃で破壊されました~。
 これは・・・もしかしたら・・・

「どうした、葵!ボーっとしてんな!」
「おっとっと」

 いざやんが殴りかかってきましたので、体をそらして避け、そのまま足を振り上げて顎を狙いますが・・・避けられてしまいましたね~。

「ん?避けれないくらいのスピードのつもりだったんだがな」
「それは、私も同じですよ~。攻撃を避けられたのは、はじめてです~」

 そう言いながら放った攻撃も全部避ける、防ぐをされてますし、いざやんの攻撃も、これは・・・

「もしかしたら、いざやんが私の会いたかった人なのかもしれませんね~」
「お、奇遇だな。俺も、だ!」

 そこでいざやんが思いっきり打ってきた拳に足を乗せて、その勢いも利用して距離を置きます。
 さて、どうしましょうか・・・・こんなのは、効くんでしょうかね~。

「天使の浄化、六割開放。いっきま~す」

 試しにミカさんの矢を放ってみますけど・・・これも、簡単に砕かれてしまいましたね~。
 まあ、私にも出来ますから、予想は出来てましたけどね~。

「では・・・ちょっと、大奮発しちゃいましょうか~」

 そのまま取り込んだもの・・・大罪の悪魔それぞれの炎、瘴気、ミカさんの浄化まで一気に十割解放で撃ってみます~。
 普通なら周りの被害が大変なことになりますけど・・・全部、いざやんが壊してくれましたので、大丈夫そうですね~。

「では、それは任せますね~。私は、このままさようなら~」
「あ、オイ!待てコラ!!」
「いっやで~す」

 この隙に逃げることが出来れば、あとはベルゼブブのところから奪ったものを使ってどうにか出来るんですよね~。
 というわけで、私はこのまま・・・

「・・・なるほど、隠れて隙をうかがうつもりか。シンプルだし何か隠してるみてぇだが、そのゲームメイクは面白い」

 あれ?予想よりはやく壊されましたねぇ・・・二十割開放にしたほうが良かったでしょうか・・・。

「だから・・・今度は俺のゲームメイクを見せてやる。オマエが派手にやってくれたんだ、俺も・・・」

 そう言いながら足を振り上げて・・・それは、確かに面白そうですねぇ・・・!

「派手なのみせねえとなぁ!」

 そして、時計塔を思いっきり蹴飛ばしてきました。

「「「あ、あの人間滅茶苦茶だああああああ!?」」」
「アハハハハハ!!面白い、面白いですよいざやん!」
「テメエも中々だぜ、葵!」

 そして、そこからは瓦礫の、第三宇宙速度での打ち合いです。
 お互いに撃ち、砕き、当たりを繰り返して・・・そこで、一番大きな塊が私達の上から降ってきました。

「・・・あれは、放っておくわけにはいきませんね~」

 そして、いざやんも同じことを考えてたみたいで・・・二人で殴って全て吹き飛ばし、そのままお互いに向けて手を伸ばして・・・

『『勝敗結果:引き分け。以後契約書類は命令権として使用可能です』』

 そうきましたか・・・なんとも、つまらない幕引きですねぇ・・・

「オイ葵。これはどういうことだ?」
「そうですねぇ・・・同時と判定されたので、お互いに賭けていたものを獲得できたみたいですね~」
「は?」

 文句言いたげですけど・・・

「なに言ってやがんだ。今のは明らかに俺のほうが早かっただろ」
「それはこっちの台詞ですよ~。私のほうが早かったですぅ」
「はぁ?ンなわけあるか」
「ありま~す。なんなら、ここでもう一戦しますか~?」

 そう言いながら、私は全身から常闇を広げていきます~。

「・・・へぇ、面白そうだ・・・」

 そして、いざやんは私とは真逆の、極光を全身からはなっていき・・・

「そこまでだ貴様ら!」

 無粋な声のせいで、それは中断されました~。



▽▲▽▲



「ずいぶんと派手にやってくれたようじゃの、おんしら」
「ああ。ご要望通り祭りを盛り上げてやったぜ」
「皆さん、楽しそうに見てましたよ~」
「胸を張って言わないでくださいこのお馬鹿様方!!!」

 スパァーン!、という音を立てながら、ウサちゃんにハリセンで叩かれましたぁ。
 いい音ですね~。

「何言ってんだ黒ウサギ。葵には張る胸なんてねえだろ」
「あはは~。一度泣いてみますか~?」
「お願いですから大人しくしてください!!」

 またハリセンで叩かれましたので、このあたりで終わりにしましょうか~。

「ふん!ノーネームの分際で我々のゲームに騒ぎを持ち込むとはな!相応の厳罰は」
「あ、私はノーネームじゃないですよ~」

 一瞬、この場の一切の音が消えました~。
 この静寂って面白いですよね~。

「・・・相応の厳罰は覚悟しているか!?」

 あ、無視して続けられました~。

「これマンドラ。それを決めるのはおんしらの党首、サンドラであろ?」

 シロちゃんがそう窘めながら指す方を見ると・・・そこには、ジラル君と同い年くらいの子供が座っていました。
サンドラ・・・サンドラ=ドルトレイク・・・サンちゃん、で良いですかね~。
 お兄さんの方は・・・シスコンさん、で行きましょ~。

「あ、私はもう行きますね~?ノーネームの問題ですし~」
「ああ、じゃあまた後で」
「は~い」

 見つかる前に、さっさと消えましょうか~。
 便利ですよね~。大罪の悪魔達から奪った道具、たくさんありましたから~。

「ん?オイ!あの女はどこへ行った!!」
「さあ?ま、葵はノーネームじゃねえし、こっからの話には関係ないだろ?」

 あ、いなくなったことに気付かれましたか~。
 盗聴器も落としてきましたし・・・こっからの話というのは気になりますけど、早々に消えましょ~う。



●○●○



「で、アンタは勝手に抜け出してきた、と?」
「はい。なんだか面倒そうでしたので~」
「アンタも原因の一端でしょうが・・・!」

 プリムちゃんって、意外と真面目ですよね~。サタンの娘さんなのに~。

「はぁ・・・で?盗聴した話を要約してもらえる?」
「そうですね~・・・」

 重要そうなのは・・・

「サンちゃん、プリムちゃんとも仲良くしてくれそうですよ~」
「ンなわけあるか!ってか、そんなことじゃねえよ!!」

 あれ~?じゃあ、他に話すことなんて・・・

「ノーネームが、白夜叉から何を頼まれたのかよ!!」
「あぁ、それですか~。なぁんだ。つまないですね~」

 そっちの内容ですと・・・

「魔王が、この誕生祭に来るそうですよ~」
「うん、もうそれ以上の説明は聞いても聞かなくても変わらなさそうね・・・」
「あ、それと~。ちょっとシロちゃんのところにいった方がよさそうですよ~」

 まだ盗聴は続けているんですけど・・・主催者権限持ちは、許可がないとは入れないルールにするみたいですからね~。

「ふぅん・・・じゃ、ちょっといってくる」
「会ったばっかりで分かれるのは悲しいですけど~、仕方ないですね~。あ、その前に一ついいですか~?」
「何?」
「メイド服、すっごく似合ってますよ~」
「嬉しくないわよ!!」

 必死に怒ってるように見えるのが、またポイント高いですね~。

「普段着候補の一つにしましょう~」
「ちょ、あの中からアタシの普段着を選ぶつもりなの!?」
「では、私はもう少しこの辺りを歩いてますね~」

 常に自由奔放問題児、それが朱羽葵で~す。
 プリムちゃんが後ろで騒いでますけど、気にせずに進みましょ~う。

 で、そのまま少し進んだところ・・・アレは始めてみるロリっ娘ですね~。とりあえず・・・

「こーんにーちは~」
「へ・・・ちょ、何よ!!」

 背後から忍び寄り、抱きついてみました~。
 プリムちゃんとはまた違った抱き心地ですね~。

「ん~。柔らかいですし温かいですね~。髪もさらさらでいいにおいですし~」
「ちょ、嗅がないで!!なんなのよ、あなたは!」
「自他共に認める問題児で~す」
「はぁ・・・分かりやすい説明ね・・・」

 お、大人しくなりました~。
 プリムちゃんと違って、諦めがいいですね~。

「で、あなたはなんなんですか~?」
「そうね・・・それは、また会ったときにしない?」
「・・・いいですよ~」

 話しづらいんでしょうか~?
 それなら、またの機会にしましょうか~。

「では・・・クレープでも食べますかぁ?」
「いらないわよ・・・」

 なんだか、呆れている感じがしますね~。
 なにかあるんでしょうか~?

「じゃあ、どうします~?何か見たいものとかありますか~?」
「ないわ。それより、いい加減子供扱いするのやめてくれない?」
「子供を子ども扱いして何が悪いんでしゅか~?」
「その口調やめなさい!!!」

 さすがにやりすぎましたかね~。

「はぁ・・・いいわよ。あなたが行きたいところにいけば。あなたと話しているのは、面白そうだし、興味もあるし」
「そうですか~?では・・・あちらなんてどうでしょう~?」
「ゴメン、訂正するわ。子供メインのところはやめて」

 ダメですかね~?キッズコーナー。



☆★☆★



 楽しかったですね~。名前も知らないロリっ娘を弄って遊ぶのは~。

「じゃあ、お風呂に入りましょうか~プリムちゃ~ん♪」
「入るけど・・・何かしようとしてる?」
「・・・そんなことないですよ~」
「今の間はなに!?」

 まあ、大丈夫ですよ~。今回は、先に入っている人が目的ですし~。

「というわけで~・・・おっ邪魔しま~す!!」
「え、ちょ、きゃああああああ!!」

 もう私達以外全員いたので・・・とりあえず高飛車ちゃんに飛びつきながら、湯船に飛び込みます。
 ふむ、これは・・・

「あ、ちょ・・・やめ、」
「やっぱり、高飛車ちゃんは大きいですよねぇ・・・年下とは思えません・・・」

 背後から回した手を動かして、それを実感します。
 これでまだ十五歳ということは・・・まだまだ成長の見込みが・・・いえ、私だって・・・

「も、もう・・・私、ンッ」
「では、次は・・・お嬢?」
「!?」

 逃げようとしますけど・・・逃げれませんよ~?
 ふむ、これはこれで・・・小さくても、しっかりと柔らかいですし・・・私とどっちが大きいでしょうか・・・むぅ・・・

「も、もう・・・ダメッ・・・アッ」
「いい勝負・・・ですね。むぅ、年下なのに・・・」

 そのまま他のところも少し触って・・・放します。
 二人とも湯船に浮かんでいますねぇ・・・次は誰でしょう・・・

「む・・・な、なんじゃ?」
「ロリ枠はダメですよねぇ・・・」
「むぅ・・・喜んでいいのかどうか・・・」

 となると・・・次は、レティちゃんを、

「なにやってるのよ、このバカ!!」

 狙っていたところ、ようやくメイド服が脱げたらしいプリムちゃんに頭をはたかれて、さすがに終わりにしましたぁ。
 もう少し位なら時間を稼げると思ったんですけどね~。

「やるなら、黒ウサギだけにしなさい!!」
「は~い」
「って、何で黒ウサギはいいんですか!!きゃああああ!!!」

 突込みを入れた瞬間、警戒の意識すら突っ込みに入れてしまった瞬間を狙って飛びつき、これまでの二人と同じように後ろから・・・

「ちょ、待ってくだ・・・アッ、いや・・・」
「やっぱり、大きいですよねぇ・・・」

 これを強調するような服をいつも着ているのは・・・あてつけでしょうかぁ?

「にしても、いい胸ですね~」
「あ・・・葵さん、やめ・・・ンッ」
「太ももとかも結構・・・」
「だ、ダメですよ、白夜叉様でも、そこまでは・・・」
「そうですかぁ?女子高ではわりと普通ですよぉ?」

 これくらい、ですかねぇ。
 そう思ってから、レティちゃんの分もやろうと考え、二倍の時間堪能して・・・そこで、ウサちゃんを解放しました~。
 いやぁ、楽しかったですね~。



▼△▼△



 で、そんなお風呂の次の日・・・お嬢の参加したギフトゲーム、造物主達の決闘が終わったとき、黒い封書が振ってきて・・・

『ギフトゲーム名“The PIED PIPER of HAMERUN”

  ・プレイヤー一覧
        ・現時点で三九九九九九九外門・四〇〇〇〇〇〇外門・境界壁に存在する参         加者・主催者の全コミュニティ。
  ・プレイヤー側・ホスト指定ゲームマスター
          ・太陽の運行者・星霊・白夜叉。

  ・ホストマスター側 勝利条件
          ・全プレイヤーの屈服・及び殺害。

  ・プレイヤー側 勝利条件
          一、ゲームマスターを打倒。
          二、偽りの伝承を砕き、真実の伝承を掲げよ。

 宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。
                       “グリムグリモワール・ハーメルン”印』

「魔王が・・・魔王が現れたぞオオオォォォォ――――!!!」


 魔王と戦ったことはありますけど・・・ギフトゲームは初めてですねぇ。
 少し、楽しみですぅ。
 
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