転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OG外伝
0546話
シロガネのブリーフィングルームに広がる沈黙。やがてそれを破ったのはこの場で向こうの最高責任者と言ってもいいレフィーナだった。
「とにかく、貴方という人間がどんな人間なのかは分かりました。正直、それで貴方達シャドウミラーがこれまでやってきた全てを許せるのかと言われれば、決して許す事は出来無いでしょう」
……へぇ。原作知識や、これまでの通信回線越しのやり取りで見た感じだと、何だかんだ言いつつ流されやすい性格をしているというイメージだったんだが、今俺へと向けているその視線には十分すぎる程に意志の力が宿っている。
いや、まぁ、そうでもなければこんな個性的な面子を率いて活動する事は出来無いか。
そんな風に思いつつも、思わず笑みを浮かべながら口を開く。
「へぇ。じゃあどうする? このまま確実な手段でソーディアンに潜入できる俺達の協力要請を蹴って、持ち主である修羅達ですらもきちんとコントロール出来ていないソーディアンズ・ダガーを入手するのか? そして解析して、使えるようになってからソーディアンへと侵入するか。……つまりお前達の気持ちと、俺達に頼ってソーディアンに奇襲を仕掛けるのでは前者を選ぶのか?」
「……いえ。確かに貴方達を心の底から信用出来るかと言われれば、決して頷く事は出来ません。ですが、私達も色々と貴方達の情報を集めて知ってはいます」
「俺達の情報?」
「ええ。お忘れですか? 私達の仲間には古くから貴方達……いえ、アクセル・アルマー。貴方と交流のある人達がいるのを」
「……ラウル達か」
「ええ。そして、彼女の件もあります」
チラリとオウカへと視線を向けるレフィーナ。
「私も少ない時間とは言っても、彼女と戦場を共にしてきた身です。その彼女が信じている貴方ですから、最低限の信頼はしてもいいと判断しました」
「つまり?」
「シャドウミラーとの共闘、引き受けさせて貰います」
その言葉がレフィーナの口から出た瞬間、一瞬向こう側の何人かが微妙に表情を変えている。それが驚きなのか、嫌悪なのか、あるいはもしかして喜びなのか。その辺に関してはいずれ明らかになるだろう。
「さて、話は決まったとしてだ。お前達の握っている情報を教えて貰おうか。そもそも、アクセル・アルマー。お前は歴史を知っていると言っていたが、この件についても知っていたのか?」
共闘が決まった以上、時間の無駄は省くつもりなのだろう。キョウスケが単刀直入にそう言ってくる。
さて、これにはどう返したものか。
いや。ここでダークブレインについて教えたり、あるいはシュウがヴォルクルスに操られて敵に回るなんて事を言ったらどう反応するのかは目に見えている。特にマサキなんかは確実に過剰反応をするだろう。
つまりは……
「悪いが俺が知っているのはバルトール事件までだ」
「バルトール事件までか。……何? ちょっと待て」
俺の言葉に、ふと言葉を止めて何かを思い出すように目を瞑るキョウスケ。そして次の瞬間、殆ど反射的とも言っていいような感じでラミアへ視線を向ける。
「キョウスケ中尉、私が何か?」
いきなり視線を向けられたラミアが戸惑った様に呟くが、そのまま数秒程ラミアへ視線を向けていたキョウスケは、やがて改めて俺へと視線を向ける。ちなみにレモンはそんなラミアの様子を、まるでいつものマリューのような優しい笑みを浮かべて見つめていた。
これは……気が付いたか?
「なるほど。歴史に干渉して運命を変える、か。それで命が助かったのはオウカだけではなかった訳だ」
「……さて、何を言ってるのか俺には理解出来ないが?」
「ふんっ、よく考えてみればあの時のお前の行動は色々とおかしな所があった。自分から共闘を持ちかけておきながら俺達を無視するかのようにODEシステムのコアへと攻撃を仕掛けたり、かと思えば助け出したラミアを早く船に戻すように忠告してきたりな。……お前の知っている本来の歴史。その歴史ではラミアはあの時に死んでいたのか?」
「アクセル隊長?」
問い詰めると言うよりは何かを理解したように頷くキョウスケと、唖然とした表情で俺の方へと視線を向けてくるラミア。その様子に肩を竦めて小さく首を振る。
「さて、何の事やらな。意味不明な理由で感謝されたとしても困るんだがな」
「ふふっ、全く。意地を張っちゃって」
俺の隣に座っていたレモンが笑みを浮かべつつ、俺へと体重を預けて頭を肩に乗せてくる。
レモンにしてみればラミアは自分の娘のようなものだからな。こんな態度を取るのも無理はないか。
「……んん、コホン。イチャつくのは後にしてくれないか。それよりもだ。協力してソーディアンへ攻略作戦を行うのなら、そちらのメンバーを紹介してくれると助かる。色々と見覚えのない者達も多いからな」
うっすらを頬を赤く染めたテツヤの言葉に、周囲の雰囲気が今までよりも多少ではあるが和らいだものになる。
「そうだな。まず俺に関してはいいだろう。それと、オウカとスレイに関しては俺よりもお前達の方が詳しいだろうから構わないな。そうなると……」
視線を向けたのは、横に座っているレモン。それで俺が何を言いたいのか理解したのだろう。小さく頷き口を開く。
「私はレモン・ブロウニング。インスペクター事件の時は色々とやりあったから知ってる人も多いでしょうね。シャドウミラーの技術班を担当しているわ」
レモンの言葉に多少ざわつくが、すぐに静まる。基本的にヴァイスセイヴァーに乗って戦場に出ていたのだから、向こうの連中ともそれなりに面識はあるんだろう。
……あれ? ブロウニングについての説明はしていたか? まぁ、してないなら恐らく後でその辺もエクセレン辺りには話すだろう。
「ちなみに、アクセルの恋人でもあるからよろしくね」
そう言いつつ、左手の薬指を見せるレモン。当然その薬指には時の指輪が嵌っている。
「いや、別にそれは関係無いだろ」
「あらあら。アクセルの場合は無意識に女を堕として来るんだから、前もって宣言しておく事は必要でしょう?」
思わず出た俺の言葉に、レモンが艶然と微笑んでそう答える。
何故かイルムの視線が若干柔らかくなったように感じつつも、思わず溜息を吐く。だがレモンは笑みを浮かべてそれを黙殺するのだった。
「なら次は私の番だな。私はコーネリア・リ・ブリタニア。シャドウミラーの実働班で指揮官を務めている」
「……妙に大仰な名前だが、どこかのお偉いさんか?」
コーネリアの名前を聞いたキョウスケが思わず呟き、視線をラミアへと向ける。だが、ラミアはその視線に無言で首を振る。それはそうだろう。コーネリアがシャドウミラーに入ったのは、OGs世界でインスペクター事件が終わった後なのだから。
「ちなみに私もレモン同様にアクセルの恋人をしているので、その辺はよろしく頼む」
レモン同様に左手の薬指に嵌っている時の指輪を見せつけるコーネリア。
……イルムを含めて向こうの連中の視線が若干強くなったような気がする。
いや、もう何を言ってもしょうがない。
次に口を開いたのはマリューだった。
「皆さんとは通信で少し話しましたね。現在シャドウミラーの旗艦であるシロガネの艦長をしているマリュー・ラミアスといいます」
優しそうな笑みを浮かべながら小さく頭を下げるマリュー。
「……もしかして、あんたも?」
そんな、どこか達観したかのようなイルムの問いに何を聞かれているのか分かったのだろう。他の2人と同様に笑みを浮かべつつも、無言で左手の薬指を皆へと見せる。
「アクセル、俺は今程お前を憎く、妬ましく、羨ましく思った事は無い。出来ることならグルンガストでお前さんにファイナルビームを出したまま抱き付きたくなるくらいにはな!」
まるで血を吐くかのような叫びを上げるイルム。……お前にはリン・マオがいるだろうに。そんな風に思いつつもスルーして、次の人物へと視線を向ける。
「エキドナ・イーサッキだ。実働班のパイロットを始めとして、色々と細かい作業を任されている。ラミア・ラヴレスの同類と思ってくれても構わん」
「W……いや、エキドナ」
「……ラミア・ラヴレス。ソーディアン攻略作戦が終わるまでの短い間だが、よろしく頼む」
「ああ、もちろん」
ラミアにしろ、エキドナにしろ、お互いがお互いに色々と思うものがあるのだろう。特にエキドナは技術班の影響か、ここ暫くですっかり人間らしい心を成長させていっているからな。まぁ、突っ込み技能が最優先して成長している気がしないでもないが。
ラミアと同じ存在という宣言や、その後のラミアとのやり取りで他の者達にしろ大体エキドナがどんな存在なのかは理解したのだろう。向こう側の面子は特に茶々を入れるでもなく2人のやり取りを見守っている。
そんな中で、ムウとイザークがお互いに先に自己紹介しろと無言で譲り合っているのを見て、小さく溜息を吐いて指名する。
「ムウ」
「あ? 俺? まぁ、いいか。えっと、シャドウミラーの実働班でパイロットをやっているムウ・ラ・フラガだ」
ざわり。
ムウが名乗った瞬間、ハガネやヒリュウ改のメンバー達がざわめく。
「……あ、あれ? 何で俺の時に限ってそんな反応?」
その様子に思わず戸惑った様に呟くムウだったが、向こうの中で一番最初にムウ・ラ・フラガと出会ったカイが思わず口を開く。
「ムウ・ラ・フラガ。……実在の人物だったのか」
「いや、俺は普通に存在してるけど……あっ!」
向こう側が何に驚いているのかに気が付いたのだろう。ギロリとした視線を俺へと向けてから再び口を開く。
「言っとくけど、あんた等が知ってるだろうムウ・ラ・フラガってのはアクセルの事だからな。こいつが自分の名前だと有名すぎるからって俺の名前を勝手に偽名に使っただけであって、俺自身はそれなりに腕は立つかもしれないけど、アクセルみたいな人外の存在と一緒にされても困るぞ」
「その、エンデュミオンの鷹と呼ばれているというのも彼の作り話なのですか?」
俺を指差しながら宣言するムウだったが、レフィーナからの問いに思わず固まる。
……あぁ、そう言えば宇宙でヒリュウ改と遭遇した時にエンデュミオンの鷹云々というのは言ったな。
再度俺へと恨めしそうな視線を投げかけ、1つ溜息を吐いてから頷く。
「あー、いや。エンデュミオンの鷹ってのは一応俺自身に付けられた通り名なのは間違い無いが……」
「しかしそれ程に大仰な通り名を付けられるくらいだ。当然相応の腕は持っていると思うのだが……少なくても私は君の名を、ムウ・ラ・フラガという名前に聞き覚えはない。良ければシャドウミラーに所属する前は何処にいたのか教えて貰えないかな」
レーツェルの問いに、チラリと俺へと視線を向けるムウに小さく首を振る。
「悪いが、うちの大将からストップが掛かったんで、残念だがその辺はまだ秘密ってことで」
その言葉に向こう側の面子が説明を求める視線を俺へと向けてくるが……
「先にも言ったように、こっちにも明かせる情報と明かせない情報がある。ムウの出身については後者な訳だ。ただし、ヒリュウ改やハガネにいるパイロットと比べても十分以上に腕の立つパイロットであるのは俺が保証するよ」
そう質問をシャットダウンするのだった。
「さて、残りは後1人か。イザーク」
「イザーク・ジュールだ。シャドウミラーの実働班に所属している」
それだけを言って不機嫌そうに鼻を鳴らすイザーク。
いやまぁ、いつもの事なんだがな。
「あー、何か俺達が機嫌を損ねるような事をしたか?」
「気にするな、イザークは不機嫌がデフォだからな」
イルムの問いにそう答えると、いつもの如くイザークが俺へと不機嫌そうな視線を向けてくる。
「別に俺は不機嫌な訳ではない。これが普通で……」
イザークがそう告げた時、唐突に通信モニタが起動して艦橋にいる量産型Wの姿が映し出される。
「アクセル隊長。ヒリュウ改から通信が入っていますが、そちらに回してもよろしいですか?」
ヒリュウ改?
視線をレフィーナの方へと向けると、小さく頷く。
「ああ、構わない」
許可をした次の瞬間、通信モニタにショーンの顔が映し出された。
『艦長、皆さん。別行動を取っているリューネ嬢からの緊急通信です。バルトールの群れに襲われている模様ですが、どうしますか?』
「っ!? ……至急応援を。私達もすぐにそちらに戻ります。……アクセルさん、申し訳ありませんが私達は一旦この辺で失礼します。貴方達シャドウミラーは……」
「そうだな、俺達の実働班も出そう。どちらにしろ戦力は多い方がいいだろうからな。お互いに連携を確認する意味でも戦闘経験は多い方がいい。ただし、俺はちょっと別にやるべき事があるから別行動をさせて貰う」
「……分かりました。では、至急出発の準備をお願いします」
「ああ」
頷き、戦場へと思いを馳せる。
この展開となると、俺の予想通りなら……久しぶりにフィオナに会うことになりそうだな。だが、フィオナとの再会前にやるべき事をやっておくとするか。
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:420
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:471
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