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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OG外伝
  0544話

「うおおおおおっ!」

 フェルナンドが絶叫しながらビレフォールを前へと進める。
 既にフェルナンドが率いてきた修羅神はその全てが撃破されており、部品を周囲へと散らばしていた。
 1人になっても尚諦めないその意志の強さ、あるいは頑固さは認めるが……それもこれで終わりだ。

「全機、決めるぞ。ただし撃破はするな。中破程度のダメージに抑えておけ」

 俺の言葉に従うようにシャドウミラーの各機はそれぞれの射撃武装を間合いを詰めようとして突っ込んでくるビレフォールへと向ける。
 確かにその勢いは大した物だし、見切りも一流のレベルにあると言ってもいいだろう。だが、それでは一流の壁を乗り越えた超一流の揃っている俺達シャドウミラー、ヒリュウ改、ハガネに勝つ事は出来無い。とは言っても、アルティスをこちらに引き込んだ以上はあいつもこちらの戦力にはなる筈だ。そしてダークブレインにネオ・グランゾンを相手にする以上は、こちらの戦力は少しでも多い方がいい。
 そう判断し、射撃命令を出そうとしたその時。

「待ってくれ!」

 フォルカからの通信が入ってくる。

「どうした?」

 何となく何を言いたいのかを予想しつつも、先を促す。

「フェルナンドの相手は……俺に任せてくれないか」
「今この時に、全員で攻撃すれば労せずに勝てるのにか?」
「……そうだ」

 やはり義弟は見捨てられない、か。まぁ、それも無理はない。もしここで見捨てる事が出来るのなら、最初から御前試合で命を救ったりはしなかっただろうしな。
 だが、ある意味では幸いと言えるだろう申し出ではある。
 フォルカの顔を見、その後ハガネへと通信を入れる。

「テツヤ・オノデラ。聞こえているな?」
『……ああ』
「今の申し出をどう思う? 楽に勝てる戦いを捨てて、それを1人に託せと。ハガネの艦長としての意見を聞かせてくれ」
『ぐっ……』

 言葉に詰まるテツヤだったが、戦場でそんな事をしているような時間はない。
 実際、ビレフォールは既にかなりこちらへと迫っていた。そして……

「すまないが、行かせて貰う!」

 フォルカもまた、そう宣言するとこちらの陣地からビレフォール目掛けて駆け出して行ったのだ。

「テツヤ・オノデラ。これは貸し1だぞ」
『……了解した』

 渋々とこちらの言葉を了承する。
 さて、これで向こうとしてはこちらの提案を断りにくくなったのは確かだろう。なら今のうちに少しでも話を進めておくか。

「テツヤ・オノデラ、レフィーナ・エンフィールド。どうせこのままこの戦いを見ていても時間の無駄だ。今のうちにシャドウミラーとしての提案をしたいが、どうだ?」
『シャドウミラーとしての提案? 待て。それよりもリーと話をさせてくれないか』
「リー? あぁ、そうか。そう言えばそうだったな。マリュー、挨拶を」

 俺の言葉と同時に、シロガネの通信回線がオープンチャンネルへと繋がる。そこに映し出されているのは、当然神経質そうな顔を持つ男では無く、俺の恋人の1人だった。

『え? ええ。初めまして。シロガネの艦長をしているマリュー・ラミアスです。所属はシャドウミラーとなります』

 さすがに元大西洋連邦の軍人と言うべきか。きちんとした敬礼をするマリュー。

『え? あれ?』

 そしてそんなマリューを見て混乱するテツヤ。
 まぁ、それはそうだろう。テツヤとしては色々とリーに対して言いたい事があった筈で、それを言おうとしたら出て来たのは優しそうな美人だ。そんな混乱しているテツヤを他所に、ヒリュウ改からはショーンが通信モニタへと顔を出す。

『ほう。これはお美しいお方ですな。それにしても、シャドウミラーに貴方のような人がいるとは知りませんでしたが』
『あら、お上手ですこと。でもそちらの艦長さんも若くてお美しいじゃないですか』
『はっはっは。そうですね。ですがうちの艦長にも出来れば貴方のように立派な胸部装甲を……』
『ショーン副長っ!』

 その声と共にレフィーナがショーンを通信モニタから押し出す。
 いや、まぁ、老獪なショーンが交渉の場面に出てこないというのは、こちらとしても願ったり叶ったりだがな。

「さて、そっちの希望は叶えたぞ。では提案を……」
『待て、待ってくれ! アクセル・アルマー。リーはどうした? 奴もシャドウミラーの所属だろう』
「ちょっと違うな。正確には所属していた、だ。ドルムでの戦いの後、シロガネ諸共に行方不明になってそれ以降の行方は知らない」

 正確に言えばイスルギ重工に保護されていたのだが、さすがにそこまで情報を渡してやる必要も無いだろう。もし気になるのだとしたら、テツヤ自身が自分で調べるだろうし。

『なら、そのシロガネはどこで手に入れたのだ? 見た所、あの戦いで受けた損傷も完璧に直っているようだが』

 その問いに、一瞬だけ通信モニタに表示されているスレイへと視線を向けてから説明を続ける。

「シロガネに関しては、イスルギ重工の者達があの戦いの後に回収していた。それを修理して、イスルギ重工との契約で俺達に譲渡された」
『契約? その内容を聞いても構いませんか?』

 ショーンを押しのけて、話を聞いていたレフィーナからの問いに頷く。
 別に話す必要も無いが、かと言って隠す必要のある類の契約でも無いしな。と言うか、最近のイスルギ重工についてを調べれば恐らくあっさりと分かるだろうし。

「別に構わん。契約内容は単純だよ。俺達が修羅に襲われている場所を助けたり、復興作業に協力したりして、それをイスルギ重工が行っていると宣伝するだけだ。……ようは世に蔓延るイスルギ重工の悪い評判をどうにかする為の慈善事業だな」

 さすがにその言葉は予想外だったのか、言葉を詰まらせる2人。

「さて、話を戻してだ。そろそろ俺達の提案を聞いて貰っても構わないか?」
『あ、ああ』
『こちらも構いません』

 テツヤとレフィーナの言葉に頷き、説明を続ける。

「まず、お前達がこの戦いで欲していた物は大体想像がついている。ソーディアンへと転移する為にソーディアンズ・ダガーを入手したかったのだろう?」
『そうなります。……残念ですが今回は入手出来ませんでしたが』

 レフィーナが残念そうに呟くが、まさかこいつ等にしてみてもそれ程多く残っていないソーディアンズ・ダガーをフェルナンドが壊すとは思ってなかったのだろう。

「それに関してだが、こちらとしてはお前達に転移の手段を提供する用意がある」
『っ!?』

 俺の言葉に息を呑む艦長2人。あるいは、この通信を聞いているヒリュウ改やハガネのパイロット全員がそうだったかもしれない。何しろ、転移装置というのは俺達シャドウミラーにとってそれだけ重要な代物だと思われているのだから。
 ……まぁ、量産型システムXNが存在するなんて普通は思わないか。

『それは、本当ですか?』
「ああ。こちらとしてもテロ同様の修羅の行動は厄介だしな。同時に、イスルギ重工としても自分達の施設を破壊されて困っているというのもある」
『……なるほど』
「さらに言えば、お前達があそこの」

 そう言い、ニーズヘッグの指先を激しく近接戦闘を繰り広げているヤルダバオトとビレフォールの方へと向け。

「修羅を引き込んだのと同様、俺達も修羅に伝手を作る事には成功している。……それも上級の修羅にな」
『っ!?』

 先程の、転移装置を提供するという時以上の驚愕を露わにする2人の艦長。
 そしてついに我慢が出来なくなったのか、キョウスケが通信モニタへと顔を出す。

「アクセル・アルマー。今の話は本当か?」
「ああ。俺達は以前から奴等の目的を知っていた。お前達もあの修羅から話は聞いてる筈だな? 今の修羅は自分達の世界の崩壊から逃げてきた者達でしかない、流浪の民であると」
「それは俺達も聞いて知っている。だが、それを知った所でどうなる? まさかこの地球を征服して奴等に渡す……なんて真似は言わないだろうな?」
「……まぁ、以前のシャドウミラーならその選択もあり得たかもしれないが、今はちょっと違うな。それについてはこの戦いが終わった後で説明してやるよ」
『……分かった。そちらの要求を飲むかどうかは分からないが、この戦闘後に会談を行うという事でどうだろう?』
「ああ、それで問題は無い。もし手を組む事が出来たら……そうだな、お前達が知りたがっていた話をある程度は教えてやれるかもしれないな」
『っ!?』

 俺のその言葉に、通信を聞いていた者の中でも数人が息を呑む音が聞こえてくる。
 まぁ、恐らく念動力関係のいつもの3人なんだろうけどな。あるいはイルム辺りもか?

「……アクセル隊長。1つお聞きになってもよろしいでごわんすか」

 その声と共に通信モニタに表示されたのはラミアの顔だった。バルトール事件の際にヘルゲートで負った傷も既に癒えたらしいが、それでもいつも通りのラミア語はそのままらしい。まぁ、これはもう1つのラミアの個性だしな。

「傷はもういいようだな。……お前にはもう隊長と呼ばれる覚えは無いんだが。まぁ、いいだろう。快気祝いだ。一応言ってみろ。それに答えるかどうかは分からんがな」

 ラミアの口調が衝撃的だったのだろう。シャドウミラー側でラミアと面識の無い者は唖然としたり笑みを堪えていたりしており、レモンはどこか母性的な表情を浮かべながらラミアの顔を見ている。

「では、お言葉に甘えまして1つ尋ねさせて貰います。アクセル隊長が乗っているその機体は一体? シャドウミラーの象徴とも言える、グロウセイヴァーはどうしたんでごわすか?」

 なるほど。まぁ、ニーズヘッグの開発が始まったのはSEED世界の後だ。知らなくても……いや、待て。トーチカ1での戦いでアルフィミィがこの機体に関しては目にしている筈だ。なのに何故知らない?

「……アルフィミィから聞いてないのか?」
「む? アルフィミィはちょっと出掛けたきり戻って来てないぞ」
「あの子、ああいう所があるから、お姉さんちょっと心配なのよねぇ」

 思わず呟いた俺の言葉に、キョウスケとエクセレンがそう返してくる。
 ……なるほど。トーチカ1でイェッツトレジセイアを追っていったが、そのままキョウスケ達の元には戻らずに追跡を続けているのか。

「……アルフィミィと会ったのか?」
「ああ。それについても後で話そう。さて、この機体が何だったのかだったな。……お前の事だ。もう大体予想はついているんじゃないか? ヒリュウ改やハガネの者達も同様にな」
『……』

 その言葉に通信が静まり返る。まぁ、無理もない。インスペクター事件で散々俺とグロウセイヴァーにしてやられたというのに、そこで新型機だからな。

「では、その機体はやはり……」
「ああ。想像通り。グロウセイヴァーに代わる俺の新型機。シャドウミラーが持てる全ての技術を注ぎ込んで作りあげた新しき象徴。俺の能力を限界以上まで引き出す為に作られた機体。『ニーズヘッグ』だ」
「……嘲笑する虐殺者か。確かにお前に相応しい機体名だな」

 ポツリ、と通信で呟いたのはグルンガストに乗っているイルムだ。

「ちょっ、何だよその物騒な名前は!?」
「ニーズヘッグって言うのは北欧神話に出て来るドラゴンの名前よ。その通称が嘲笑する虐殺者」

 アラドへと答えるゼオラの声。その通信を聞いていたオウカが嬉しそうに小さく笑みを浮かべる。

「なるほど。その機体の完成の為にオルレアン研究所やマオ社に侵入してたって訳か」
「そうなるな」
「……幸い人死には出なかった。だが、それでもお前はマオ社に対して破壊工作をした。それを理解した上で、俺達に協力しろと言っているのか?」

 口調は平静ながらも、その額には血管が浮いているイルム。
 まぁ、恋人の会社が受けた損害を思えばしょうがない。しかもそのうちの幾つかのデータはイスルギ重工に渡っているしな。

「確かにお前自身としては受け入れたくはないだろう。だが、お前個人の気持ちでこの戦いを早期解決する為の手段を失っても構わないと?」
「……はっ、そんなんだからお前さんは食えない奴だって言うんだよ」

 イルムが怒りを押し殺してそう呟いた丁度その時。ヤルダバオトとビレフォールの戦いが終わりを告げるのだった。
 結局フェルナンドは見逃したらしいが、この選択が吉と出るか凶と出るかだな。原作通りに進めば吉と出るんだろうが……既に原作とは随分違う流れになっている以上はアルティスに任せるしかないか。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:420
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:471 
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