久遠の神話
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第八十八話 強くなる水その十三
「お野菜だとね」
「今も食べたけれどね」
定食の中にあったキャベツの千切り等だ。
「他には野菜ジュースとかも」
「ああ、あれだね」
「あれも身体にいいから」
だからだというのだ。
「飲んでみましょう」
「そうだね、それじゃあね」
「身体にいいものをね」
「バランスよく沢山だね」
「食べるといいから」
樹里は上城に微笑んで話す、そうした話をしてだった。
二人で食べた後をなおす、そして。
樹里はここでだ、こう言ったのだった。
「じゃあ今からね」
「野菜ジュースを飲んでね」
「私も飲むから」
樹里もだというのだ、二人はこう話しながら一緒に食堂の中の自動販売機、そこにあるパックの野菜ジュースを見つつそちらに向かう。
そしてそのジュースをそれぞれ買ってだ、そのうえで。
二人でそのジュースも飲む、樹里はそのジュースを飲んでからまた上城に話した。
「美味しいわね」
「そうだね、野菜ジュースもね」
「美味しいよね」
「あと豆乳もいいから」
「身体にいいものを食べて飲むことが大事なんだ」
「そう。ただ別に野菜とかばかり食べるのはね」
それはとだ、樹里は二人で食堂の外に出つつ話した。
「あまりよくないんじゃないかしら」
「よく肉や白米は食べるなっていう人いるね」
「広岡さんとかね」
かつてヤクルト、西武の監督であった広岡達朗のことだ。現役時代は名ショートとして華麗な守備を見せていた。
「あの人の管理野球ね」
「炭酸飲料も禁止だったよね」
「ええ、そう言ってたわ」
西武のキャンプでも飲料についての制限のことが有名にもなった。
「それで代わりに豆乳を飲めってね」
「そう言ってたんだね」
「確かにコーラとか炭酸飲料はあまり身体によくないけれど」
それでもだとだ、樹里は言う。
「そこまで言うのも」
「よくないんだ」
「何でも駄目駄目とか言ったら疲れるじゃない」
心がだというのだ。
「だから私そういうことは言わないから」
「そうなんだ」
「あとお肉も。そちらもしっかりと食べないと」
野菜だけでなく、というのだ。
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